俺の日常は少しおかしい。それを実際に見てもらおうか。
ここは、花咲川高校にて…
「あぁー。次は移動教室かぁー。めんどくせぇな。」
「奏君。一緒に行こう?」
「彩か。別にいいけど。」
彩は、嬉しそうな顔をして、傍に擦り寄ってくる。
「おい。近いんだけど。」
「別に私は、大丈夫だよ?」
俺が大丈夫じゃないんだよ。男の嫉妬の視線が身体に突き刺さる。それも大量に。
彩は、一応アイドルであり、そんな事してても良いのかという疑問があるが、事務所的には、OKらしい。どんな事務所やねん!
当の本人は、俺の腕で、息を荒くして、ハアハア言ってる。
「犬か。お前は!」
「犬?私が奏君の犬?んふふーいいね!」
「おーいどうかしたかー!」
「別にどうもしてないよー。奏君!首輪明日買ってくるね!」
「どうかしてるんだけど…何故首輪?」
「何でもないよー」
「あーそう言えば、教科書忘れてきたなぁ。最悪だー!」
「私の貸そうか?」
「まじで!ありがとう!」
「もっと頼ってくれてもいいんだよ?そして私にだけ頼ってね!他の子は絶対に!ダメだよ!私だけ!」
とか
食堂で、何か頼む時は、
「どれにする?」
「奏君の選んだやつと同じ奴!」
「別に一緒じゃなくてもいいだろ…」
「奏君が選択したものは私が選択したものと同義だよ。そして奏君の身の回りは全部任せて欲しいな。お料理も最近勉強してるし、家事なら大丈夫だよ!」
いつも何故か、俺がいる所に必ず彩が現れる。移動教室や昼食中や登下校まで。
そしていつも自分にだけ頼るように言ってくる。
なんだろう?よく彩が俺に頼ってるから、恩返し…みたいな物なのかな?
ところ変わって、事務所にて…
「ねーそーくん!遊ぼー。暇何だけどー」
ぐてーとした格好で日菜が言う
「じゃ彩でも弄って遊んでろよ。面白いぞー」
そう俺は返す。
「それは、ちょっとひどくない!?」
彩が抗議をする。
「もうそれも飽きたー。じゃあデート行こうか!」
「いいえ。日菜ちゃん。奏はね、私の買い物に付き合ってもらうのよ。彼氏として。ね?そうするとナンパしようとする奴も居なくなるから便利なのよ。」
「彼氏としてね。じゃねーよ。お前俺を人避けに使うんじゃない。あとお前の場合、
「そう言えば…奏君私に勉強教えてくれない?もう少しでテストなんだよね…」
「ん?あぁ。いいぞ。」
「あと千聖。お前も来てくれ。」
「貴方だけでは力不足だから?」
「んーまぁそういう事だ。」
面倒臭い時千聖に投げれば楽なんだよなぁ。
「別に予定ないからいいけど…教科は?」
「えーと古典と数学と世界史かな?」
「…多くないか?」
「仕方ないわ。彩ちゃんは、ポンコツさんだもの。」
「おい。千聖。いい加減ポンコツさんの事を彩って呼ぶの辞めろよ。酷いだろ!」
「言い間違いにしては、奏君の方が酷いよ!」
「ごめん。ごめん。わざとだ」
「ううん。言い間違いならしょうがない…ってわざとなの!?酷いよ!」
「あー。彩を弄るのは楽しいなぁ。」
「酷いよォ。だけど私は、奏君だけが頼りなんだよ!」
「いや。他にも千聖とか日菜とか頼れる人いるだろ。」
「ううん。奏君だけ。だよ?他の人は要らない。だからもっと私だけを頼ってね?
ちょっと頼りないかもしれないけど、頑張るから!」
「あ、 あぁ。」
少し雲行きが怪しくなってきた為、話を逸らそうと試みるが、ずっと不気味に彩に見つめられているため、口が恐怖で、動かなくなってしまう。
…そう。ずっと彩は俺を見つめている。光のない、俺しか目に映ってない目で…
勉強会当日
「お邪魔しまーす。」
「お邪魔するわね。」
「いらっしゃい!奏君。千聖ちゃん。上がって。」
そのまま彩の部屋に通される。
うわぁ。部屋までピンクだ。流石に引くんだけど。
ここまで来ると何か狂気を感じる。
「えーと、まずどこだっけ?」
「うーんとねー。こことかこことか―」
その後も勉強会は続いた。
「流石に疲れたわね。ご褒美に、奏に、膝枕でもして貰おうかしら?」
男の膝枕とか誰得だよ。
「千聖ちゃん。時間遅いよ?」
時計を見ると7時を回っていた。
「それじゃ楽しみにしてるわね。」
「前向きに検討出来るように善処する。」
「それ絶対してくれないじゃない。じゃあね。」
「さて俺もそろそろ帰るか。」
「奏君は、残って。」
「いや。でももう遅―「ノコッテ?」…はい。」
けど冷静に考えると、女の子―ましてやアイドルの部屋に二人きりってのは…
「いや。やっぱり夜遅く女の子の部屋に二人きりってのは何かちょっと…だから帰らせてもらっても?」
「なんで?外に出ると危険がいっぱいだよ?奏君を狙う悪い奴らがいるの。だからずっとここで、この家で私と暮らそう。お仕事もいっぱい頑張ったからお金は大丈夫だし、ここで一緒に暮らすの。素敵でしょ?」
「ほ、ほら学校とかあるだろ?それは無理じゃないかな?」
ハイライトのない目で話す彼女は、いつもの彼女とは違かった。
いつもは、少し幼いながらも、元気いっぱいで、見てるとこっちも元気を貰える。そんな少女だった。けど今は違う。
「え?奏君以上に大切な事あるの?」
「私の生きる意味は奏君だし、奏君が嬉しい時は私も嬉しいし、奏君が悲しい時は、私も悲しいし、私は奏君が居ないと生きていけない。居ないと生きている意味は、無いよ?そんなだったら死んだ方がマシ。」
「あ!そうだよね!私がどれだけ必要としているか分からないんだね!」
「これ付けてね♡」
渡されたヘッドフォンを付けられると、
「好きだよ♡好きだよ♡好きだよ♡好きだよ♡好きだよ♡」
ずっとこんな音声が流れる。
―彼女は、変わってしまった…
結局俺は、
逆に考えれば、こんなに好意を寄せてくれるのは男子として嬉しいし、諦めないと精神がおかしくなりそうで、怖かったからだ。
数年後俺は、彩と仲良く暮らしている。
あの一点だけ目を瞑れば、可愛く努力家の為の俺の為に様々な事をしようと努力をしてくれる。
こんな出来た嫁は他に居ないだろう。
「( ̄□ヾ)ファ~ おはよう彩」
「あ!おはようあ な た ♡」
「恥ずかしいから辞めてくれ。」
「ご飯出来てるから一緒に食べよう?」
「そうだな。」
テーブルには、美味しそうな料理が並んでいる。
「よくここまで成長したなぁ」
焼き魚を食べながらしみじみ思う。
最初は、塩と砂糖を間違えるとか日常茶飯事だったからね?
「これも愛の為せる技―かな?」
そう言えば、まだパスパレは、活動を続けている。
彩も色々ドラマやクイズ等のバラエティ番組に引っ張りだこだ。
記者会見で、結婚を発表した時はこれで人気が落ちるのではないか。と心配したが、杞憂であったようで良かった。
逆にそれで人気が出たみたいで、
ネット曰く
「何か人妻になった事で逆に萌える」
と好評?だ。
「今日早く番組の収録終わるから、早く帰ってくるね。」
「俺もいつもよりは、早いかな?」
俺達は共働きだ。
「そうだったら、あの…お願いがあるんだけどいいかな…?」
「何だ?」
「そろそろ子供が欲しいかなー何て…」
顔を赤くして俯く。
「そ、そうだな。」
「ほんとに!?それじゃ美味しいご飯も用意して身体も綺麗にして待ってるね!」
彼女は、ただ子供が欲しいって事より子供を産む為の行為をしたいだけ何じゃないかと思った。
そして彼女をからかってやろうと思い立った。
「そうだな。美味しいデザートも待ってる事だし。」
顔をやかんの様に水蒸気が出る勢いで真っ赤になる。
作戦成功
そんなこんなで、俺は、仲良く彩と暮らしている…
ちなみに子供も生まれ賑やかになりました。
★9 はちみつたいやきさん
レイドラさん
★3 ケチャップの伝道師さん
★1 ハーフシャフトさん
その他のお気に入り登録ありがとうございます!
けどちょっと★が低いとショックですね…もっと精進しないとですね
次は誰が良いですかねー