ありふれた日常へ永劫破壊   作:シオウ

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秋葉原でスゴロクしてたら遅れた。


継承される想い

 朽ちたミイラが主催する最悪の悪夢の幕は……

 

「ぎぃ、がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ──ッッ!!」

 

 突如ハジメが絶叫したことによって切って落とされた。

 

 ハジメが敵が目の前にいるにも関わらず、床に転がりながら絶叫する。見れば体中の穴という穴から穢れた血液が噴き出しているのがわかった。

 

 激痛。その概念すらわからなくなるほどのそれがハジメを襲っている。それはかつて奈落の底で魔物肉を食べた際に経験した苦痛の、最低でも数十倍以上のものだった。ハジメは今、この世にはかつて自分が体験した奈落の底を遥かに超える地獄の苦しみがあることを、身を持って体験している。

 

 

「ハジメッ!!」

「ハジメ君!!」

 

 この一瞬で、ハジメパーティーは二つの行動に分かれた。

 

 一つは香織。突如起こったハジメの異常事態に対し、治癒師として全力で対処するために、()()()()()()()()()()()()()治療を開始した。

 

 そしてもう一つはユエ達。何かはわからないがハジメが攻撃を受けたのは間違いない。しかもその苦しみ方は今まで旅をしてきて見たことがないくらい悲惨なものであり、ハジメを助けるため、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()元凶を排除するように動く。

 

 この間一秒以下。ハジメの異常事態にアイコンタクトなんていらない。各自が自分のやるべきことを成すために全力で行動を開始した。

 

 そして今回のケースにおいて、正解は香織であり、間違いはユエ達だった。

 

 

 ドクン

 

 

「ごッ、──ぐぅ、げぼぉぉぉ──ッッ!!」

 

 ユエが口から大量の腐敗臭の漂う血液を吐き出し、全身かきむしりながら悶え苦しむ。当然、自動再生や痛覚操作の技能はまるで効果を発揮していない。

 

「ぎぃ、ぐぅ、ぎぃぃぃぃぃ──ッッ!!」

 

 シアが相手に向かって突撃しようと足を踏み込んだだけで足の骨と筋肉、神経がぐちゃぐちゃになり倒れる。その衝撃で麩菓子より脆くなった全身の骨が粉々に砕け散り、劣化した輪ゴムのようにボロボロになった筋繊維が断裂し、腐った内臓のいくつかが破裂した。

 

「あッ、がァ、──あああああああァァッッ!!」

 

 ティオの頭部がいきなり三倍くらいに膨らみ、脳内にグレープフルーツ大の脳腫瘍が三つもできて脳を圧迫し続けている。その痛みや苦痛を超えた絶望は、痛覚変換などで耐えられるレベルを超えている。

 

 

 

 この間、約三秒。

 

 たった三秒で、香織を除いたハジメパーティーが……壊滅した。

 

 皆がその場でのたうち回り、もんどりを打ちながら、ありとあらゆるものを吐きまくる。全身を掻きむしり、芋虫のように這いずり、頭を近くの岩に打ち付けて苦痛を紛らわそうとしていた。

 

 

「なんだよ……これ……」

 

 光輝が呆然として呟く。鈴や龍太郎も同様だ。彼らは現在何が起きているのか理解していない。突然起きた出来事に思考が停止している。

 

 そして悪夢の正体は明らかになった。

 

 ミイラの側に逆十字架が出現する。

 

 数は4つ。それぞれ髑髏らしきものが悲痛の叫びを上げながら何かを吸い上げられている。

 

「雫ッ! 南雲達を回収するッ、()()()()()()()()!」

「ッ! ええ!!」

 

 身体強化を施した真央と雫が突貫する。一先ずあのミイラは後回しだ。今はハジメ達を回収しなくてはならない。

 

 だがこのミイラも接近を許すはずもなく、迎撃を取る。

 

 突如浮かび上がる不気味な様相をする穢れた悪霊。それが雫と真央目掛けて放たれた。

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

 雫が解法を纏った村雨で悪霊を切り払う。

 

「掛かりが甘い。どうやら完全に()()と同じというわけでもないみたいね。なら……」

 

 雫が悪霊を迎撃している内に、真央がまず香織に近づく。

 

「そんな……なんでッ!」

 

 香織が悲痛な顔を浮かべながら仲間達にありったけの治療魔法を行使する。だが、悶え苦しむ仲間は微塵も改善されていない。

 

「香織ッ、一旦撤退するわよッ。急いで!」

 

 

 

『逃がさん。そこらに転がっている塵屑など放っておいて……おまえは俺の物になるがいい。せいぜい可愛がってやろう』

 

 

 ミイラから声が発せられる。それはおそらく香織に対する挑発。そして仲間に対する侮辱に対して反応したくなるのが人情というもの。思わず香織がミイラに()()を向けそうになり……

 

(香織が嵌ったら……終わる!)

 

「ごめん、香織!」

「あぐぅ!」

 

 直前、真央に顔を思いっきりぶん殴られ香織の意識が散る。身体強化した真央の攻撃を受けて香織が光輝達のほうに吹き飛んだ。何が起きているのかわからない光輝も香織が吹き飛んでくることに反応し、受け止める。

 

「鈴! 私が抑えている間に皆を回収してッ」

「えっ」

「早く!!」

「は、はい!」

 

 雫の切羽詰まった叫びに対して鈴が慌てて準備する。

 

聖界(エリア)──界移(イレカエ)

 

 そこらにある石と仲間達の空間座標を入れ替えることで全員鈴の側に転移が完了する。

 

「おいおい、なんか来るぞ!!」

「今は何も考えずに走って!!」

 

 背後から迫る悪霊の軍団を気にせず走れと真央が叫ぶ。龍太郎もその言葉に即反応して光輝と手分けしてハジメ達を回収し、一目散に逃走した。

 

 ~~~~~~~~~~

 

 そして一同は何とかあの修羅場から撤退することに成功し、洞窟の入口にまで戻ってきていた。

 

「一体何なのよ、アレは……」

 

 優花がその場にへたり込みながら声を漏らす。

 

 その言葉に答える者はいない。沈黙が場を支配しているのは、現在香織とハジメ達が雫が創法で作った簡易医務室と呼べる空間にいるためだろう。

 

「……真央、あなた……アレのことを知っているのよね」

「…………」

 

 先程から何かを考えているのか沈黙を続ける真央に対して雫が問いを投げる。

 

「アレは邯鄲の夢だった。しかも五常・急ノ段。南雲君達がああなったのは、何らかの協力強制に嵌ったからなんでしょ。せめてそれを教えてもらわないと戦いようがない」

「…………」

「ねぇッ、真央!」

 

 反応がない真央に対して少し言葉を強くして雫が声をかける。

 

 

 声を掛けないだけでここいる全員が混乱していた。

 

 たった数秒。たった数秒の出来事によって、彼らの中でもトップクラスの力を持っているハジメパーティーが戦闘不能にされたのだ。しかも理解不能の力で。誰もがどうしたらいいのかわからない。

 

 なのでここは唯一事情を知ってそうな真央を中心に活動するべきなのだろうが、先程から真央は沈黙を保っている。焦れるなというのが無理な段階に来ていた。

 

 

 だがそんな時に、簡易医務室から香織が出てくる。

 

「香織ッ、南雲君達は……」

 

 雫の言葉に俯いて沈黙する香織。まさかあのまま不幸なことが起きたのか、誰もがそれを思うが香織が返事を行う。

 

「……なんとか今は大丈夫。聖棺と再生魔法でみんなが健全だったころの状態に常時上書きして苦痛を緩和しているから……だけど」

「治ってないのよね」

 

 真央が香織に声をかける。

 

「どうしてあんな……ハジメ君は複数のステージIVの内臓癌。ユエは末期の白血病と多数の致死性の感染症。シアの身体は少し力を加えただけで壊れるくらいボロボロだし、ティオの頭には特大の脳腫瘍が三つも見つかってる。……どれか一つ患っただけでも、余命数日を宣告されるレベルの死病だよ」

「やっぱりね……ごめん、雫……確信が持てるまで話せなかったのよ。それに……色々自分で試して大丈夫か把握する必要があったから……」

 

 

 そこで真央が壁に身体を預ける。心なしか顔色が悪くなったように見える。

 

「ッ、げほッ、げほッ」

 

 突如口を抑えて咳き込む真央、その掌から大量の血が出ているのがわかった。

 

「まさか、真央。さっきからずっとッ」

「真央ちゃん。見せて、治療しないと」

「大丈夫よ、香織。……たぶん肺結核かなんかだと思う。死ぬほどだるいけど、すぐ死ぬわけじゃないし。……夢が浅いわね。伝え聞く逆十字の急段だったら、全員嵌ってあの場で全滅してるし、どうやらそのものではないみたいね」

「けど……」

「ぶっちゃけ、香織が嵌ってたら南雲達は完全に終わってた。けど香織の魔力にも限界がある。今は南雲達の治療に……専念しなさい」

「……わかった」

 

 香織が真央のいうことを聞く。真央が指摘する通り、香織にも余裕がないことがわかる。真央は肉体を魔力で強化することで無理やり身体を動かす。

 

「アレの正体は、雫の使うオリジナルの邯鄲法に沁みついていた悪霊みたいなものだと思う。昔、ある男、ここでは逆十字と呼ぶけど……逆十字が自分の呪いと言っていい重病を治すために、日本中のあらゆる医療や魔術を漁っていた。だけどその当時の医療はとっくに彼の治療を投げ出してたし、そんな都合の良い魔術も存在しなかった」

「逆十字と言えば悪魔崇拝よね。その男は悪魔と契約でもしたの?」

 

 逆十字とは聖ペトロ関連の書物に記載されているが、近年では悪魔崇拝の象徴としても掲げられているものだ。

 

「試したという記録はあるけど、上手くいかなかったみたいね。ともかく治療の可能性を求めてあらゆる可能性を捜し歩いた逆十字だけど、その間も病はどんどん進行し、増えていく。もはや生きているのが不思議なほどの死病を多数抱えて、執念だけで生きていた逆十字はついにある可能性に至った。それが邯鄲法。夢を現実に紡ぎ出し、あらゆる神仏神魔を召喚、使役を可能とすることのできる魔術。そして邯鄲を制覇し、真の意味でその力を引き出す可能性のある者、それを……盧生と呼ぶ」

 

 盧生……剣士から変化した雫の新たなる天職の名だ。雫としてもこんな場面で知ることになるとは思っていなかっただろう。

 

「だけど結果的に言えばその当時の逆十字の試みは自分も含めて適合者が一人も現れなかったことで失敗に終わる。そしてとうとう限界を迎えた逆十字は死亡。彼が残した技術は、当時の神祇省……まぁ、日本の裏組織だと思ってちょうだい。その神祇省に回収された。今はこれくらいしか言えないわ。ともかく、奴の生への執念は尋常ではない。そしてその能力も……」

「そうだ。一体あれはなんなんだ? どうして南雲達はあんなことに……」

 

 光輝が身を乗り出す。自分よりも遥かに強い南雲達が一瞬で倒された力。それが何かわからないと対処しようがない。

 

「アレは逆十字の急段よ。もっとも、記録されている本物とはかなり劣化しているみたいだけど」

「ちょっと待って、真央。あなたさっき逆十字は邯鄲法の実験に失敗したって言ってたわよね。それなのにどうして邯鄲が使えるのよ」

「おそらく逆十字の始祖という立場を利用して普遍無意識の力を使ってるのね。実は奴には二人、血を分けた息子がいてね。そのうちの片方が逆十字と同じ業を背負い、父親とは別のアプローチで邯鄲への接続を試みてある程度の成果を残している。その二代目が振るった邯鄲の能力とは……対象の持つ『輝き』と、術者の『病み』の等価交換」

 

 真央の口から語られるその力、それは逆十字という男の生涯を形にした異能だった。

 

「簡単に言えば自分が患っている死病を相手に押し付け、逆に相手の素晴らしい物を手に入れる。条件は、逆十字に対して、負の感情を抱くこと」

「負の感情……それってまさか!」

「そう、南雲の奴はアレの挑発に乗ってしまったのよ。そして連鎖的に南雲がやられたことでユエ達が芋づる式にアレに悪意を抱いてアウト。唯一あいつを意識の外に追いやった香織だけは無事だったと言うわけ」

 

 今ハジメ達は香織の魔法により辛うじて命を繋いでいるような状態なのだ。もし香織が急段に嵌り、香織自身も死病に侵されていたらとても治療できなかっただろう。そうなればハジメパーティーは成すすべなく全滅していた。その事実に対して、周囲がゾッとする。

 

「おい、俺には難しいことはよくわかんねぇけどよ。要はあいつと戦ったら駄目ってことか?」

「そうね。それどころか、あいつに悪意を抱いてもアウトよ。本来は距離は関係ないはずなんだけど、どうやらそこも劣化しているようね。だから……私達が取るべき手段は一つ」

 

 指を出し、真央が自分達の勝機を語る。

 

「あいつを可能な限り無視して、一気にここから脱出する。出口があるのは直前に受けていた大迷宮の試練を利用したからかな。誰か一人でもいい。出口から外に脱出すれば外部から起こすことは可能よ。それに……藤澤君が現実に帰還しているなら彼の力でなんとかできるかも」

 

 つまり、完全スルー。戦ってはいけないなら、戦わなければいいのだ。彼らにとって幸いだったのは逆十字はミイラであり、自分から動くことができないということだ。もし自分で行動可能なら雫達はとっくに全滅していないとおかしい。

 

「だけど……アレの側を通るってことだよね……」

 

 鈴が不安を隠せず、そう呟く。そう、自分から動くことはできないが、あのミイラは出口の側に横たわっているのだ。否応なく、近くを通らざるを得ない。

 

「鈴、あなたの聖界はどれくらい伸ばせるの?」

「えっ、えーと、そうだね。今の私だと半径二十メートルくらいかな。けどそれだけ広く展開するのは時間がかかるよ。半径三メートルくらいなら瞬時に出せるけど」

「なら駄目ね。いくら何でも自身の領域に結界が展開されたら警戒しないはずがないもの。……下手をすれば、その段階で鈴が急段に嵌るかもしれない」

「ひっ……」

 

 思わず短く悲鳴を上げる鈴。ハジメ達の惨状を思えば、恐怖を抱くのは仕方がない。

 

 こんな状況で限界を超えられるのは、一種のトンチキだけだ。鈴はそういう類の人種ではない。

 

「他に何か……あんまり悠長にもしてられない。香織、後どれくらい持つの? 香織の魔力も無限じゃない。この空間は魔素の供給を受けられない以上、あなた自身の魔力を使っているはず」

「…………あと……15分くらい」

 

 香織が悲痛な声でハジメ達の残り寿命を宣告する。現状香織が再生魔法によりハジメ達の健康状態を常時上書きすることで命を保っているが、その再生魔法は香織の魔力に依存する。もし香織の魔力が底を突いたら……ハジメ達に待つのは破滅だけだ。

 

「そんな……たったあと15分ッ。……私が遠くからアレを牽制するというのは?」

「危険な賭けね。射程距離があるのは確かだけど、攻撃のやり取りはそれだけである種の繋がりができる。そうなると優花が嵌る可能性が……」

「それじゃあ、どうしたらいいのよ! 敵対どころか、敵意を向けても駄目なんて……そんなの反則じゃないッ!」

 

 現状アレに敵意や殺意を持ってはいけない。しかも相手は香織の時のようにこちらを煽ってくる可能性がある。そんな中果たして、逆十字をスルーして出口まで迎えることができるのか。

 

 

 八方塞がり。現状攻略の糸口がつかめず、この場に絶望が広がる。

 

 

「私が囮になるわ」

 

 その絶望に一石を投じたのは、覚悟を決めた雫の一声だった。

 

「私があいつと対峙する。その隙にみんなは全力で出口まで向かう。そして一人でも起きられたら蓮弥に夢で起きてることを伝えて。蓮弥の概念破壊能力ならこの世界を破壊できるはずだし、夢の負傷は現実に持ち越さない。死んでさえいなければ、南雲君達も助かる可能性は高い」

「けど……そんなことしたらシズシズが……」

「それに……相手が雫だけに釘付けになっているとは限らないのよね」

「それは……たぶん大丈夫。私に考えがあるから」

 

 雫の目を見て全員覚悟を決める。どの道今回の敵相手に無傷での勝利は難しい。ならばせめて雫の覚悟に活路を見出す。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~

 

 再び戻ってきた広場。そこから雫は目視で出口までの距離を測る。

 

(おそらく約五十メートル。このメンバーならこの砂と石だらけの洞窟でも三秒くらいで行けるはず)

 

 三秒。たったそれだけなのだ。だが、その三秒でハジメ達は行動不能状態にさせられた。おそらく雫史上、最も長い三秒になるであろうことは間違いなかった。

 

 本当は怖い。今回の敵は今までと毛色が違いすぎる。ここまで相手を恐ろしいと思ったことはない。

 

 だがやらなければ、ここにいる全員の未来はない。雫は己に出来るありったけの防御を身に纏い、逆十字の躯の前に姿を現す。

 

 

 ドクン

 

 

 再び再稼働する逆十字。それが空中に浮かび、彼の悪夢が再開される。ここからが雫の正念場だった。あれを何としても自分だけに釘付けにしなくてはいけない。だからあえて……雫は自ら逆十字の急段に嵌っていった。

 

「哀れなものよね。自分を天上人だと語っておいてその様なんて。まあ、私はあなたみたいに選ばれなかった者の気持ちなんてわからないわ……なぜなら……」

 

 そして雫は覚悟を決め、決定的な一言を告げた。

 

「私は……盧生だから」

 

 

 

 

『盧生?』

 

 逆十字の纏う気配が……変わった。

 

『盧生……盧生、盧生。ああああああああああああああ──ッッ。盧生盧生盧生盧生盧生盧生盧生-ッッ!! それは俺の物だ!! 俺が手にするべき力だ!! それを俺に寄越せぇぇぇぇぇぇぇ──ッッ!!』

 

 逆十字の魔手が雫を蹂躙し始めた。

 

「ぐぅ、アアあッッ!!」

 

 意識が爆散する。痛みを超えた痛みが雫を襲う。だが……

 

「思ってた……げふぅ、程じゃない!!」

 

 真央が語る逆十字の急段の恐ろしいところは死病を押し付けてくることだけじゃない。もう一つ、輝きを奪うということも同じくらい恐ろしい。

 

 輝きとは逆十字が羨ましいと思ったことなら何でもいい。自由に動く手足が欲しいと願えば相手から四肢を奪い。相手の技能が羨ましいと思えばその技能を奪い取ることができる。

 本家本元の逆十字と相対したものは、死病で苦しむだけではなく、その上で戦うための技能といった物を奪われるのだ。自分は死病と技能強奪によって弱体化するのに、逆十字は相手から奪った技能を自分の物として振るうことで自身を強化できるということ。

 万象全てが、己の役に立つために生まれてきたと傲慢に思う精神が可能にした能力。協力強制の条件が非常に緩いにも関わらず、これだけ強大な力を持つ特異な急段。

 

 

 そして今雫が感じているのは病を押し付けられる感覚よりも、何かを奪われている感覚の方が大きい。これはいい意味で誤算だった。おそらく逆十字の怨霊が持つ盧生への執念が一時的に視野狭窄を招いているのだろう。病を押し付けるのも忘れて、ひたすら盧生の資格を奪い取ろうと盲目的になっているのがわかる。

 

 

 雫はもう自分が刀の振り方を忘れていることに気付いている。身体の部位の欠損ではなく、いきなり技術からというのが相手の本気度を察する。彼にとっては正真正銘、盧生は最期の希望だったのだ。死の直前で己は資格がないと突きつけられたのも関係し、その執念はすさまじい。

 

 

 一時的に周りが見えなくなるほどに……

 

(急いで! あんまり持たない!)

 

 雫は歯を食いしばり、三秒間耐える。

 

 

 ~~~~~~~~~

 

 そして、それを持って真央達の作戦が開始した。

 

「今よ!! 全力で走って!!」

 

 ここから各々できる限りの全力ダッシュを開始する。この場に香織を含めたハジメパーティーはいない。今の彼らは、彼女達の作戦が成功することを祈るしかできないのだ。だからこそ、それに全力で応えなくてはならない。

 

 残り三秒。

 

 先頭に飛び出したのは龍太郎だった。彼は走る衝撃で落ちてくる石をものともせず、真っすぐ出口に向かって走る。続いて光輝、鈴、真央に優花と続く。

 

 残り二秒。

 

 雫の絶叫が聞こえてくるが、皆耳を塞ぎたくなる気持ちをこらえて全力で走る。ここで足を止めたら雫の覚悟が無駄になる。ひたすら全力で走り抜ける。

 

 残り一秒。

 

 出口まであと数歩。ここまでくれば勝ちだ。誰もがそう思いかけたその時……

 

 

 

『待ってよ鈴。僕を助けて!!』

 

 

 これがもし、会ったこともない他人や逆十字の声なら鈴は反応しなかっただろう。だがその声は、理想の世界として夢見るほど会いたかった人物。

 

 

 なぜ彼女がここに。まさか彼女も囚われて……

 

 その想いが鈴を思わず振り向かせてしまう。そして鈴が、恵里に()()()()()()という感情を抑えられないのは当然のことだった。

 

 

 

 

 

哀れんだね、僕を

 

 

 

 

 

「ぐぅ、げっぇぇぇぇぇぇ──ッッ」

 

 鈴が大量の血を吐いて止まる。さらにその彼女の行動で止まる者がいることを、逆十字により鈴の夢から複製された彼女は知っていた。

 

『お前、鈴を見捨てるのか?』

 

 

「谷口!」

 

 先頭を走っていた龍太郎が止まってしまったことを責めることはできない。龍太郎が見た理想世界。それは自身の腕をもっと磨き、世界を渡り強い敵と戦う求道者の道。そしてその横にはいつだって、何より大切な彼女が隣にいたのだ。何を置いても彼女を守ると誓ったがゆえに……彼は嵌ってしまう。

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ──ッッ」

 

 龍太郎が倒れ絶叫する。そうなると連鎖反応が起こる。

 

「龍太郎、ぐぅ、あああああああああああああ──ッッ!!」

 

 龍太郎が嵌ることで、友達想いな光輝が嵌る。

 

 逆十字にとって、愛を含めた感情は既知のものなのだ。それを利用する術に長けていたからこそ生きていた時、彼は誰にも捕えられることなく、走り続けることができた。まだ青臭い若造を絡めとるなど例え怨霊になり果てた身であろうと容易なことだった。

 

 

 これで残りは二人。

 

 

『逃がさない』

 

 恵里の形をしたナニカが優花と真央に掌を向けて病の波動を放つ。逆十字の異能は急段だけではないのだ。序段の咒法であろうと、逆十字の病は致死性のものだ。その病の波動に対して、咒法と解法を纏った優花が真央の盾となって受けることで倒れる。

 

 残り0.5秒。

 

 真央とて肺結核らしき病を移されているがそこは魔力でカバーする。色々確かめたが現状、自分の技能らしきものは奪われていない。

 

 

 人間とは終わりなき苦痛には耐えられないが、逆に終わりが見えているのなら堪えることができる生き物だ。数秒後に殴られるとわかっていれば、歯を食いしばって耐えてやり過ごすことができる。

 

 

 出口まであともう少し、ここまでくれば、何を奪い取られても気合と根性で乗り切る。真央がそうやって一歩を踏み出そうとした時。

 

 

 自分が崩れ落ちていることに気付いた。

 

(何が……どうして……)

 

 突然だった。突然、真央の全身から力が抜けたのだ。

 

 起き上がれない、立ち上がれない。()()()()()()()()()()()()()

 

 

 そう、真央は逆十字の急段に関して、一つだけ思い違いをしていた。

 

 逆十字の急段は光と闇の等価交換。それは逆十字は病を、相手は技能を初めとした輝きを奪うものであると認識していたし、大義的にみれば、その考えは間違えてはいない。だが、それは……あくまで逆十字が生きていた時の理屈だ。

 

 

 今の彼は死者だ。悪霊だの怨霊だの言いつくろえるが要は既にこの世の物ではないのだ。そんな彼が今、もっとも羨ましいと思う物……それは、生きているという事実に他ならない。

 

 

 つまり生と死の等価交換。自身の病を相手に与える代わりに、相手の魔力やオーラと言った生者の持つ生命力、そして気合や根性といった精神力を奪い取ることに特化した急段。相手に死病を植え付けるだけでなく、それに抗うために人が持っている生命力や精神力を奪い取ってくるのだ。本来の急段と比較して、事相手を殺傷すると言う意味では二枚は上を行くものに変わっていたのだ。

 

 

 つまりここで終わり。

 

 かくして作戦は失敗に終わり、新たに宙に浮かぶ逆十字は五つ追加されたのだった。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~

 

『ははは、いいぞ。役に立てよ塵屑共。素晴らしい。なんという若さに溢れる活きのいい生命力だ。身体が軽い、空気が旨い。これが……生の喜びというものか!』

 

 そして、雫と対峙しているミイラが空中に浮かび手を広げる。良く視ればそのミイラが徐々に生気を取り戻していっているのがわかるだろう。逆十字の背後に囚われた生贄はまだどれも完成していない。だが、それも時間の問題だ。この生贄が完全に逆十字の物になった時、外道畜生の逆十字がこの世に復活する。

 

『今日はなんという素晴らしい日なのだ。今まで屈辱に耐えた甲斐があったと言う物。まさか生の喜びだけでなく、盧生の資格までついてくるとはな』

 

 雫はもう声も出せない。後はこの娘から盧生の資格を取り上げるだけでかつての不条理は正される。

 

 今度こそ夢を掴み、盧生となる。

 

 その野心でもって、逆十字はその力を最大にまで高めた。

 

 

 ~~~~~~~~~~~

 

 もう駄目だ。もう持たない。

 

 あれから何秒たったのだろうか。自分の中ではもう三秒以上立っているはずなのにこの悪夢が終わらない。

 

 

 もはや痛みすら感じない。おそらく痛覚や五感まで奪われたのだ。今の雫は何も見えないし、聞こえない。恐らく後少しで盧生の資格ごと、八重樫雫を構成する全てが奪い取られるのだろう。

 

 

 そして、それは……とうとう雫にとって何より大切な彼との想い出にまで伸び始めて……

 

『必ず戻って来いよ。信じてるからな』

 

 

 

 

「まだだ!!」

 

 雫は心の内から新たに湧き上がってきた想いで再度奮起する。そこで逆十字は疑問を持つ。既に気力は奪い取ったはず。なら一体これはなんだ? と。

 

 その疑問の答えを彼は持たない。なぜならこの世界の彼は知らないのだ。想いとは……一度奪われても再び生み出すことのできるモノなのだということを。

 

 

「そうよ。蓮弥は約束を守ってくれた……なら今度は……私が守る番じゃない!!」

 

 

 雫は知っていた。大好きな人が自分の手の届かないところへ行ってしまうことがどれだけ不安なのかということを。帰ってくるという言葉だけを信じて待つことがどれほど苦痛なのかを。

 

 

 だからこそ蓮弥は雫を守ってくれる。今度こそ不安にさせないように、全力で。だが、雫とて、ただ守られるだけの女に甘んじるつもりはない。彼に相応しい女になるために、これしきの試練を乗り越えられなくて何だと言うのだ。

 

 

 状況は依然として最悪。少しだけはっきりした頭で仲間が倒れているのがわかる。作戦は失敗。ならこの急段の性質上、すぐに目の前の敵をどうにかしないといけない。

 

(私は、蓮弥の元に帰る!! 絶対にあきらめない!!)

 

 

 そしてその少女の祈りは一つの奇跡を産む。

 

 

 

(よくぞ言った。なら俺が手を貸そう)

 

 

 

 オリジナル邯鄲法に刻まれた、逆十字の怨念とは違うもう一つの想念を呼び起こす。

 

 

 

「えっ、ここは?」

 

 そして雫は、一時的に病の苦しみから解放され、ある場所まで来ていた。

 

 それは故郷の町の砂浜。そこに雫以外に一人、軍服に似た制服を着た眼鏡をかけた青年が立っていた。

 

『これを見てくれている者が……何者かはわからない。だがこれを見ているということは、わが父に関わる何かに巻き込まれたということだと思う』

 

 その青年の声は質実剛健を現しているように堂々としており、その纏う雰囲気はどこか安心を抱かせるような感覚を雫に与えていた。

 

『本来は俺がやらなければならないことだった。だが、()()()()()()()()()俺には、このメッセージと想いを誰かに託すことしかできない。だからこそ、これを見ている君に……俺と、母の想いを託したい』

 

 そして雫に温かい何かが流れ込んでくる。それは二人分の愛。無償の愛と、複雑ながらも己のルーツを大切にしたいと言う真摯な想いの結晶。

 

『どうかわが父に……せめて安らかな最期(終わり)を与えてほしい』

 

 この青年はきっと何者でもない。真っ当に一人の人間として人生を終えた過去の人なのだろう。それでもこんなことができるのは、彼の持つ()()()()()()()()()()()

 

 今ここに、あり得たかもしれない過去において、盧生になれたかもしれない青年から、遥か未来に生まれた盧生にそのバトンが託される。

 

 

 ~~~~~~~~~~

 

『何だこれは? 一体貴様は何をした?』

 

 逆十字は困惑していた。なぜなら後少しで盧生の資格を搾り取れるはずだった雫から、協力強制が途切れたからだ。

 

「あなた達の想い……確かに受け取ったわ。名前も知らない先輩さん」

 

 五感が戻った雫が刀を創形する。五感だけでなく、奪われたはずの技能すら取り戻しているのは一体なぜなのか。

 

『まさかそれが……盧生の力だというのか!?』

「違うわ。勘違いしないで。これは盧生の力なんかじゃない」

 

 雫は逆十字に向かって駆け出す。

 

 今までこの人は怖いと同時に哀れな人だと雫は思っていた。病さえなければもっと真っ当な人生を送れていただろうにと。だがそれは、先程のやり取りで正された。なぜなら雫は知ったのだ。こんな彼にも心から心配し、死後が安らかであることを祈ってくれる。妻と息子がいたということに。

 

 目の前にいるのが一人の人間なのだと知った雫に怖いものはない。もう、逆十字の急段は通用しない。

 

『なぜだ!? なぜ嵌らんッ!? 来るな、来るなぁぁぁぁぁぁ──ッッ!!』

 

 逆十字は一向に嵌らない急段に見切りをつけて、病の波動にて雫を攻撃する。だが、序段に位置する力であるのなら、雫であっても十分対処は可能だ。

 

 雫は病の波動を真っ向から切り伏せた後、刀を消し、別の武器を創形する。彼から託された想いを具現するのにこれより相応しい武器はないと、雫は何となく感じていた。

 

 そして雫は、創形したトンファーを構え、親子の想いを叩きつける。

 

 

「あなたが捨てたモノの価値を、しっかり噛み締めてから逝きなさい!」

 

──破段・顕象──

 

犬塚信乃(いぬづかしの)──戌孝(もりたか)! 

 

 自他を蝕む精神的な病や穢れ、両者を苛む悪循環を断ち切る効果を持つ破段が逆十字に迫る。

 

 

 その時、逆十字は見た。

 

 目の前に迫る小娘が……かつて自分が何かの役に立てばと思い、生み出しては捨て置いた……

 

 

 息子の姿に代わる光景を。

 

 

 

 いつまでも現世にみっともなくしがみ付いてるんじゃない! 母さんと一緒に待ってるから、いい加減こっちにこい! このバカ親父!! 

 

 

 その魂の叫びを受け、彼はその終わり(救い)を悟り、家族の待つ普遍無意識の海へ、断末魔の悲鳴を上げながら、去っていった。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~

 

「はっ、アレ、ここは?」

「雫、大丈夫か?」

 

 雫が目を覚ました場所。どうやら転移される前に入った巨樹の洞と同じような、されど二回りは大きい場所にいるらしいと分かった。

 

 部屋の中には異物があり、ドーム状の空間の中に規則正しく円状に置かれているそれは、長方形型の物体で透明感のある黄褐色をしている。

 

「良かった。この分だと何もなかったんだな。まさか俺が起こそうとする前に起きるとは思わなかったぞ」

「蓮弥……」

 

 雫はガバっと起き上がり、蓮弥に思いっきり抱き着いた。

 

「えっ、その、雫?」

 

 雫は蓮弥の顔を見て、限界を迎えた。

 

「うぅ、ひっく。蓮弥ぁぁ、怖かったよぉぉ」

 

 きっと蓮弥は何が起きたのかわかっていないのだろう。言葉から察するに、蓮弥が目覚めた時間からさほど差分はないのかもしれない。だが雫にとってはその空白の時間がとても長い物だったように感じられる。

 

「雫……そうか、よく頑張ったな」

 

 蓮弥が雫を優しく抱きしめて、雫を褒めてくれる。雫の愛おしい恋人はいつだって雫のしてほしいことをしてくれる。今の雫に対して、蓮弥の行動は百点満点の解答だった。

 

 そうだ、守れなくてごめんなどと言う、謝罪の言葉なんか今はいらない。なぜなら今の雫の心には恐怖と共に、あの親子を救うことができたのだという一つの誇らしさがあったのだ。夢の中の夢で出会った彼とのやり取りはわずかなものだったが、受け取った想いから、親子の絆の深さ、そして相手を許し、親や先達が与えてくれた幸せを自覚し、その愛に感謝して見合った恩を返すという喜びの輪というべきものの素晴らしさを教わった気がしていた。

 

「蓮弥……私ね。今、お父さんとお母さんにすごく会いたい」

「そうだな。大迷宮は残り二つだ。もうすぐ帰れる。必ず一緒に帰るぞ。俺も雫との関係を報告しないといけないしな」

「お父さん許してくれるかな?」

「普通だったら許してくれるかもしれないけど、俺の場合ユナもいるからな。頑張らないとな」

「ふふ、頑張ってね」

 

 雫は蓮弥に抱きしめられながら想う。

 

 

 どうか、こことは違う場所で、あの真面目な息子と捻くれた父親の親子が仲良くやっていますようにと。

 




>始祖逆十字
雫の使うオリジナル邯鄲法に寄生していた悪霊。雫に邯鄲法が施術された時点で雫に取りついていたが、その存在は廃神と呼ぶのもおこがましい弱弱しい悪霊そのものであり、見つかったら消されるという思いで屈辱に耐えながら隠れ潜み、チャンスがくるのを待っていた。
彼は自分自身が邯鄲法に適正がないと理解しているがゆえに邯鄲法が使えず、夢の中に入る術がなかったが、今回の大迷宮の試練を利用する形でハジメ達を夢に引きずり込み、その命そのものを奪い取り復活を狙う。

>逆十字の急段
本家は自身の死病と相手の輝き(身体のパーツから技能や魂といった物)を交換するという理不尽な等価交換を迫るものであったが、本作の逆十字は死者であり、そもそも相手が生きているという事象そのものが羨ましいという観点から相手の命を奪い取ることに特化している。そのため技能を奪うことによる強化はできないが、その分相手を殺傷するという面では本家より数段上の性能を誇る。ハジメ達が香織の治療を受けても動けなかったのはそのため。
ただし、死の間際まで執着していた盧生に対する資格に関しては例外で、それを前にすると盲目的にその資格を奪い取ろうと行動してしまう。

>とある世界線で盧生になったかもしれない青年
邯鄲法が挑戦者零で失敗に終わった為、それにまつわる事件に関わることなく、第二次世界大戦が起こる日本で仲間達と共に、軍人として生き抜く。だが、第二次世界大戦にて自分に腹違いの兄がいることを知り、彼の行った所業や、その思想を知ることによって自身の父親のルーツに興味を持つ。そして当時の神祇省の党首との出会いによって父親がどういう人物なのか知り、最初は嫌悪していたが、母やお世話になった人が本当に父を愛していたことなどを知り、せめて終わりくらいは安らかであってほしいと思うようになる。そして神祇省党首に父の痕跡が後の世に悪影響を及ぼすことを想定し、邯鄲法の呪術書に自身の情報を刻んでほしいと依頼した。
その後、第二次世界大戦後も日本の繁栄に貢献したが、現代日本ではすでに故人。もしかしたら彼の子孫は地球で今も生きているかもしれない。


というわけで逆十字戦終了です。原作そのままの能力にするとこのメンバーだと即死するイメージしかなかったので廃神以下の悪霊らしく劣化しています。

本当はもっと長々とやる予定だったのですが、それだと戦神館を知らない読者が置いてけぼりになると思い、一話で纏めました。
そして逆十字に相対するなら彼の存在は必要だろうとゲスト出演してもらいました。とはいえ戦神館本編と同じ人物とは限りません。その辺り逆十字も含め、名前を出していないのもわざとであり、ここが戦神館と似ているようで違う世界であることを示しています。もしかしたら名前から違う別人かもしれません。
静摩は本編ではあまり関わらない謂わばキャラの濃いモブキャラなので例外。祥子なんかは公式二次創作キャラクターみたいなものなのでこれも例外です。


そして今回で第六章における中ボス戦が終了しました。ラスボスは『黒い悪魔』になる予定。原作と同じですね
(ヒント:逆十字は悪魔崇拝に手を出しています)


次回はお茶濁し回、快楽の試練を前にあの人が暴走する!

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