ありふれた日常へ永劫破壊   作:シオウ

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大騒動の決着です。


事件の終わり

(何だよ、これは……何なんだよ、これは!!)

 

 清水幸利はオタク少年である。だからこそ異世界に召喚された時は自分の時代がきたと思っていた。散々脳内でイメージしてきた無双する自分、惚れる美少女ヒロイン、そしてその先に待つ栄光。

 

 

 だが現実は違った。確かにチート能力を得たことは得たがそれは一緒に召喚された周りのクラスメイトも同じだった。そしてクラス一のモテ男はよりによって勇者という主人公ジョブを手に入れ、能力もチートオブチートと言っていい性能だった。

 

 

 これでは今までと変わらない。

 

 違う。これは違う。

 

 あんな奴より自分のほうが上手くやれる。

 

 

 根拠のない自信、膨れ上がる自尊心、自分こそが勇者にふさわしい。そんな考えが彼の心を徐々に蝕んでいった。

 

 

 そんな時に転機が訪れた。初のダンジョン攻略で死者が出たのだ。

 そこで思い知る。自分が決して特別な存在などではなく、ましてご都合主義な展開などもなく、ふと気を抜けば次の瞬間には確かに“死ぬ”存在なのだと。

 

 

 そこで一度折れて引きこもっていた清水だったが、誰にも合わず、引きこもる生活は彼の歪んだ妄想を育てる温床だった。そこで自身の天職"闇術師"の可能性を見い出したのだ。邪な方向に。

 

 

 そこから魔人族の方からこちらにスカウトが来たり、天使と見まごう美少女が助けに来てくれたりと清水の増長は止まらなかった。

 

 

 俺は特別なんだ。死んだあいつらは間抜けと雑魚のくせにカッコつけるバカだったんだ。そう思うようになっていた。

 

 

 この作戦に成功した時に得られる賞賛と栄光。そしてついに出会ったメインヒロインとのロマンス。これからのことに思いを馳せている間に全ては終わる。そう思っていたのに。

 

 

「あ、あ、あ」

 

 清水の目の前に怪物がいた。全身から十字架のような剣を生やした白い霞掛かった怪物が。

 

 

 それは本当に突然現れたのだ。飛行タイプの魔物に乗っていた清水は突然吹き飛ばされ地に落とされた。幸い他の魔物に助けを求めて事なきを得たが、自分の栄光を邪魔された清水は不機嫌だった。

 

 

 どこのどいつだ。自分に逆らったら愚かさを教えてやる。なぜかは知らないが急に湧いてきた力によってさらに気分はハイになっていく。

 

 

 だがそれもそこまでだった。

 

「■■■■■■■!!」

 

 ソレが叫ぶだけで弱い魔物は全身から血を吹き出して破裂する。右腕を振るうだけで数百体の魔物が跡形もなく消える。回転して十字架を振り回した時には冗談みたいな暴力の蹂躙劇に悪夢を見ているようだった。

 

「くそ、くそ、くそ、なんなんだあいつは!?」

 

 こうなったら。清水は降りていく。魔物は怯えているがなぜか自分はなんともない。やはり特別なんだと思い直す。なら今からやることも上手くいくはずだ。

 

 

 清水は眼下にいる魔物を洗脳するつもりだった。あのレベルの魔物を使役することができれば自分は無敵だ。気に入らない奴は全部壊すことができる。そして欲しいものは全て手に入れるのだ。クラスメイトからの賞賛も、クラスの二大女神の身も心も、そして全てを手に入れて気にくわない勇者を這い蹲らせるのだ。

 

「だから、俺の……奴隷になれよぉぉぉ」

 

 清水は魔物に向かって洗脳魔法をかける。使ってみてやはり魔法のレベルが上がっていることを確信する。今ならあの竜だって一発で洗脳できるという確かな手応え、これならいける。

 

 

 そう思ったのだが……

 

「なんでだよ。なんで効かないんだよ! くそッ、くそッ、くそッ、お前まで俺をバカにしやがって、畜生なら畜生らしく、人間様の奴隷やってたらいいんだよ」

 

 再度洗脳魔法を行使する清水。だが相手は意に介してさえいない。

 

 

 そして、怪物がようやく清水に気づき。清水に対してほんの少しだけ、敵意を向けた。

 

 

 ドクン

 

 

 その瞬間駆け巡る清水幸利にとって糞みたいな人生の数々。得るはずだった栄光。だがこの先にはそんなものはない。あるのはたった一つだけ。それは圧倒的な…………死の恐怖。

 

 

 死

 死死

 死死死

 死死死死

 死死死死死

 

 

 

 

 

 

 

 

 死死死死死死死死死死死

 死死死死死死死死死死死

 死死死死死死死死死死死

 死死死死死死死死死死死

 死死死死死死死死死死死

 

 

 

「うわああああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 クラスメイトが死んだ時、一度折れた彼だったが、結局それは他人事だったのだ。だからこそわずかな期間で立ち直ることができた。だけど今回は違う。今度は自分の番。

 

 

 清水幸利は死に物狂いで引き返し全力で走った。そばにいた魔物に人生で最高のチカラを発揮し従わせ、魔物を死ぬまで全力で走らせた。

 

 

 清水という男が抱えていた憎しみと怒りと嫉妬と欲望とその他の様々な負の感情が魂の底から根こそぎ吹き飛んだ。彼の頭には魔人族との契約とか得られる栄光のことなど欠片も残っていない。あるのはただ一つ。

 

(死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない)

 

 圧倒的な死の恐怖は魂の底まで刷り込まれてしまった。彼はきっと自分に残された最後の力で安全な町まで避難できるだろう。だが彼はもう二度と表舞台には立てない。刷り込まれた死の恐怖で魔法も使えなくなるだろう。

 

 

 何もできない。

 

 

 ただ怪物の恐怖に怯えながら、ひたすらどこかで引きこもっていることになる。

 

 

 彼にとって幸運だったのは、彼と契約し、そして最後には彼を裏切るつもりだった魔人族が、怪物の出現で清水どころではなくなってしまったことだろう。巻き込まれはしなかったが、自分の手に負えない明らかな異常事態を前に、素直に撤退したのだ。

 

 

 全てが終わった後、誰かが彼に気づいて拾ってくれれば故郷に帰還できるかもしれないが、一瞬で髪は白髪に染まり、見た目が年齢不相応に老けこんでしまった。ステータスプレートもいつのまにか無くした以上、彼を彼だと判断するのは困難だと言える。唯一彼に気づくとすれば、皮肉にも今日彼が殺そうとした、一人の熱血教師だけだろう。彼女に見つかることを祈るしかない。

 

 

 こうして異世界から召喚された勇者一行の一人、清水幸利の物語は、結局良くも悪くも何者にも影響を与えることもなく、誰に知られることもなく、彼の望んだものとはあまりにもかけ離れた結末で幕を閉じたのだった。

 

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 擬似創造という状態になった蓮弥だったが、今回は意識がなくなったというわけではなかった。前回の時とはそこが違う。だが……

 

(くそッ、まずいッ。創造の展開が止まらない!)

 

 一度発動し、使徒フレイヤを撃退したまでは良かった。だが蓮弥は未だ力を放出し続けていた。何度も止めようとしたが自分で自分の創造を閉じることができない。

 

(ユナ、ユナ聞こえるか?)

 

 ユナに問いかける。だが返事がない。どうやら蓮弥との繋がりが一時的に途切れる形になったようだった。

 

 

 蓮弥は魔物の群れに向かって疾走した。

 

 

 永劫破壊(エイヴィヒカイト)の第三位階である”創造”は自身の渇望に則った異界を展開する聖遺物の使徒にとって必殺技といえる領域にある異能だ。

 

 

 その創造は主に覇道と求道の二種類に分類される。覇道が〜したいという周りの環境などの外に向く力に対し、求道は〜になりたいといった体の内側に作用する。例えば炎の創造があるとしてそれが覇道なら空間全てを覆い尽くす炎になるし、求道であれば自身が炎の肉体に変成する。

 

 

 今回の発動は正確には完全な創造ではないが、現状発現している能力は覇道だと感じた蓮弥はその創造の特性を利用しようと思った。覇道型の創造は多数同時に影響を与えられる反面、その創造内に許容限界を超える魂が入ってしまった場合、弱体化ないし壊れるという欠点がある。もしかしたらそれで止まるかもしれない。

 

 

 蓮弥は魔物の群れに向かう。途中人らしき影を見たが自分を抑えるので精いっぱいでたいして気にしている余裕がなかった。

 

(頼む。止まってくれ)

 

 今の蓮弥には祈ることしかできなかった。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 蓮弥を相手取る覚悟を決めていたハジメの方でも変化が起きていた。

 

「ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉん!!!!」

「くそッ、おとなしくしてればいいものをッ」

 

 今まで活動を停止していた魔物たちが動き始めたのだ。まるで群れのボスが何かから解放されたかのように進軍を再開する。ただしその様相はこれまでと変わっていた。

 

 

 魔物はこぞって前に出る。そこに今まであった連携はない。しかし連携がなくなったとはいえ今までの脅威が消えたわけではない。むしろ進行方向にあるものに脇目も振らずに無我夢中に突進している様は今までの軍勢と比較して勢いが違った。

 

 

 我先にと他の魔物を踏みつぶし、時には同族すら潰して進む様はまさに凶将百鬼夜行。この魔物は後ろに現れた得体のしれない気配から全力で逃げているだけなのだが進行方向にいるハジメたちからしたらたまったものではない。

 

「うぜぇ、まとめて死んどけや!」

 

 ドゥルルルルルルルルル!!! 

 ドゥルルルルルルルルル!!! 

 

 もともと魔物用に用意していた機関銃の連射により前線がことごとくミンチにする。

 

「このままでは突破されてしますぅ」

「させない……"雷龍"」

 

 シアの泣き言にユエが雷龍を発動させて纏めて吹き飛ばす。

 

「このまま先に進ませるわけにはいかないのでのぉ」

 

 ティオの両手から黒いブレスが放たれる。魔物が一瞬で炭化する。

 

「こうなったらやけくそですぅ。うりゃあぁぁぁぁ!!」

 

 ギガントフォームを発動させ纏めて叩き潰す。

 

 各々魔物を倒し続けるが勢いが止まらない。

 

 

 そしてついに拮抗が崩れる。性質上、多数相手が他より不向きなシアの方から突破するものが現れたのだ。

 

 

 皆各々迎撃するので精一杯だ。これは犠牲が出るかと思ったその時、それは空から飛来した。

 

「■■■■■■■■■■■■■!!!!」

 

 叫び声共に魔物が細切れになる。そこには……

 

「蓮弥……」

 

 以前見たものとは違うが明らかに暴走している蓮弥がそこにはいた。初めて見ることになるシアとティオは警戒を露わにする。だが蓮弥はハジメたちには見向きもせず周りの魔物を殲滅し始めた。

 

 

 単純に背中の剣を振り回すだけで数百体規模で魔物が絶命していく。まるで人型の台風だ。巻き込まれたらタダでは済まない。ハジメ達は巻き込まれないように細心の注意を払う。

 

 

 蓮弥の介入により、魔物の迎撃は程なくして終了した。完全に殲滅したわけではないが残った魔物は町とは反対方向に向かっていた。追いかける必要はない。そしてその余裕もなかった。

 

 ハジメは魔物を殲滅して佇む蓮弥を警戒する。今のところ動きはないが何が起こるかわからない。

 

 蓮弥がこちらを見回す。ユエ、シア、ティオと見た後最後にハジメを視界に移す。

 

 ドクン

 

 殺意の放流がハジメを襲う。

 

「■■■■■■■■■■!!!!」

 

 蓮弥はハジメに向かって襲いかかる。

 

「ぐぅ、らああああ」

 

 とっさに金剛+盾の組み合わせで受け止めるが、盾は一瞬で壊れてしまう。だがその一瞬でとっさに態勢を落とし、暴走する蓮弥を勢いのまま、後方にぶん投げる。

 

 自分の勢いもプラスされ、そのまま勢いよく壁まで激突する蓮弥。

 

「くそッ、反応してからじゃ間に合わねえ」

 

 ハジメはオルカンとシュラーゲンを取り出す。自由に攻撃させては駄目だ。やるなら継ぎ目のない波状攻撃。

 

「"蒼龍"」

 

 まずはユエが仕掛ける、蒼い龍を象った炎の波が蓮弥を襲う。その炎を剣の一振りで掻き消す。

 

「吹き荒べ頂の風、燃え盛れ紅蓮の奔流……"嵐焔風塵"」

 

 ティオが放ったF4クラスの炎の竜巻が蓮弥を襲う。あらかじめユエから範囲攻撃が有効と聞かされていたことによる選択。

 

 

 炎の竜巻は直撃するが、蓮弥が竜巻とは逆回転に回転することで相殺され、お返しとばかりにティオに無数の十字の刃を叩きつける。

 

 

 その行動を予知によって把握していたシアが真っ先に反応し、ティオを抱えて離脱する。数瞬前にティオが立っていた大地が爆音を上げ吹き飛ぶ。

 

「すまぬ。助かった」

「いえ、私はフォローに専念します」

 

 以前、ハジメたちが蓮弥と戦った時、単体攻撃が一切効かなかった経験から今回シアには周りのフォローに入ってもらうことになった。それにこの中では予知を含めてぎりぎり蓮弥の速度についてこれるのは唯一彼女だけだからである。

 

「……前より強くなってる。……けど」

「攻撃になんか違和感があるな……」

 

 この表現が適切かどうかはわからないが、まるで脊髄反射で動く体を無理やり意思の力で止めているかのような違和感。

 

 

「……まさか意識が残ってるのか」

 

 ハジメは疑問を浮かべるが当然蓮弥からの返事はない。

 

「まあ、意識があってもやることは同じだ。……これはお前対策で作った弾丸だ。たっぷり味わえ……ユエ!」

「"禍天"」

 

 重力魔法で押しつぶすが、蓮弥は気にも留めていない。だが、一瞬動けなくなれば十分だ。ハジメはオルカンにより一発のミサイルを放つ。

 

「お前ら、ここから離れんぞ」

「ん……」

「はい!」

「うむ……」

 

 ハジメの言葉に一斉に離脱する。離脱したタイミングで蓮弥に命中するミサイル。

 

 

 こいつには焼夷手榴弾数十発分の可燃物質が、付与された重力魔法により無理やり圧縮されて詰められている。コストとパフォーマンスが合わないためあまり多量に作れないが、威力は絶大。ハジメの弱点であった範囲攻撃を補う一発。

 

 

 着弾したミサイルは大爆発を起こし、轟音と共に蓮弥から半径十数メートルを跡形もなく吹き飛ばす。幸い、山の方面だったからよかったものの、町中でやっていたら災害復興しなければならなかっただろう。

 

 

 だが……災害クラスの爆炎をまともに受けたにも関わらず、炎の中からほぼ無傷の蓮弥が現れる。

 

「……ほとんど効いてねぇな。……相変わらずでたらめな防御力だ」

 

 この戦いが終わったら今までごまかされていた防御力の秘密を絶対聞き出すことを決意するハジメ。なにか根本的に対策の方向が違う気がするのだ。かつてミレディは、蓮弥に対して単体攻撃でダメージを通した。なら何か弱点があるはずだ。迷惑料として絶対喋らせる。

 

「とはいえまずいの。このままだと限界を迎えるのは妾たちじゃ」

 

 ティオの発言はもっともだった。ろくにダメージが与えられない以上、ジリ貧だ。未だに誰一人欠けていないのは、おそらく蓮弥が何とか止めようと踏ん張っているからだろう。

 

 

 ハジメの推測通り、意識が残っている蓮弥はなんとか創造を閉じようとしていた。体が勝手に動いてハジメたちを攻撃してしまう時もなんとか踏みとどまって致命傷は避けている。だが自分では止められない。このままだと蓮弥自身も危ない。

 

 よってそれを止めるのは……彼の相棒の役割だった。

 

聖術(マギア)9章6節(9 : 6)……"悪鬼甲縛"

 

 蓮弥の影から闇色の鎖が4本飛び出し、四肢を拘束する。まるで自分で自分を拘束しているようだった。

 

『……ジメ……ハジメ、聞こえ……ますか?』

「その声、ユナか!? 一体何があったんだ?」

 

 突然頭の中に響いてきた声に反応するハジメ。その声の主、ユナは今度は全員に聞こえるよう話を続ける。

 

『予想以上の強敵の出現に蓮弥が限界を超える力を行使しました。現在、蓮弥は力の流出を自分で止められないようです。そこで皆さんにお願いがあります。……いまから蓮弥の霊的装甲を一時的に解除します。その隙に一斉に攻撃を叩き込んでください』

「……いいんだな?」

 

 ハジメは確認する。それが蓮弥を止める唯一の方法なのかと。

 

『はい。蓮弥へのダメージは私がなんとかします。今はとりあえず外側からの干渉で力を閉じないといけません』

 

「わかった。……聞いてたなお前ら、思いっきりいくぞ!」

「…………ん」

「…………わかりました」

「まあ、仕方ないかのぉ。このシチュエーション、本当は逆なら良かったのじゃが……」

 

 最初はユナの頼みに戸惑っていたユエとシアが覚悟を決める。ティオは相変わらずだったが。

 

聖術(マギア)9章4節(9 : 4)……"闇弱"

 

 鎖で拘束された蓮弥を闇のオーラが包み込む。そしてパキンと何かが外れる音が響いた。どうやら霊的装甲とやらが外れたと判断したハジメたちが総攻撃を開始する。

 

「"雷龍"」

「■■■■■■■■■■」

 

 まずはユエの出した電撃の龍による攻撃で容赦なく蓮弥の全身が雷撃で焼かれる。抵抗する蓮弥だったが、四肢を縛る鎖もあってうまく動けていない。

 

「やぁぁぁぁぁ!!」

 

 気合いと共にドリュッケンを頭に振り落とす。思いっきり殴られた蓮弥は地面に沈み込む。

 

「では……ゆくぞ!」

 

 ティオが貯めていたドラゴンブレスを蓮弥に放つ。それが直撃し大炎上を起こす。これにより完全に動きが停止する。

 

「全く、世話がやける奴だな。……いつまでも寝ぼけてないで……さっさと戻ってこい」

 

 ハジメがシュラーゲンを蓮弥に向け、引き金を引く。

 

 その弾丸は蓮弥に命中し貫通する。そして……

 

 蓮弥が纏っていた白い霞が晴れていく。どうやら体にダメージは残っていないようだ。防御力と同じく、神水いらずのデタラメな回復力だ。

 

「…………どうだ? 目覚めた気分は?」

「…………最悪だな。……悪い、また迷惑かけちまって」

 

 蓮弥は言葉を返す。最悪の事態にならなくて済んだことを確認した後、蓮弥は意識を手放した。

 




最近綺麗になるのが流行ってる清水くんですが、本作品ではこのような形に。クラスメイト犠牲者第一号になることもなく、愛子がハジメを意識するキッカケを作ることもなく、まさに世界に何も影響を与えず退場した形になります。小物で全周回かませ確定ではありますが、主人公の覚醒に必要不可欠なシュピーネさんとは大違いです。


幸い生きているので愛子先生に保護されて無事帰れたら覚醒ワンチャン。もっともヒッキーニートになる可能性が高いですが……

次回は教師と生徒のお話

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