これも皆様のおかげです。
それから正式に教会の依頼として未知の魔物を討伐することになった。魔物が発生した場所は馬車で30分くらい先の山の方らしい。
蓮弥としてはその程度の距離なら一人でさっさと行ってさっさと解決したいのだが、そうはいかない。例の監視者であるオイバ・ザハード騎士を置いて行ったら後で何を言われるかわからない。仕方ないので彼は同じ馬車に乗ることになる。そして道中事の起こりを説明するために現場直前までだが、この町の代表のエスカー町長が同席することになった。馬車は四人乗りなので後一人乗れるわけだが……
「当然、私よね?」
「私が乗ってもいい?」
雫と優花が全く同じタイミングで同乗の意思を示した。
「……」
「……」
二人が向かい合う。何故か知らないが、周辺の気温が少し下がったような気がする。
「ねぇ雫、勇者パーティのまとめ役なのに、こんなところにいていいの? 蓮弥君の手伝いは私達に任せて、天之河の世話に戻ったほうがいいんじゃない?」
蓮弥の右手側には優花が対峙する雫に対して笑顔を向けている。ただし目は笑っていない。挑発的な態度で雫と対峙する。
「気を使わせて悪いわね、優花。けどパーティはもう私がいなくても大丈夫だし、光輝だっていつまでも子供じゃないんだから構ってばっかりじゃダメだと思うようになったのよ。それよりこれから未知の魔物を討伐するんだから、無理してついてこなくても結構よ。ここは私に任せて頂戴」
蓮弥の左手側にいる雫も対峙する優花に笑顔を向けている。こちらも目は笑っていない。若干威圧的な態度で優花と対峙する。
この光景に護衛隊の男性陣はガクガク震えるしかない。同じく護衛隊の女性陣は完全に野次馬だ。ワクワクしながら観戦している。
「無理してるって、コーヒーをブラックで飲んでる雫みたいに?」
「なっ!? それは今関係ないじゃない。ほら、先生があわあわ小動物みたいに困っているわよ」
優花の言葉を受けた雫が蓮弥を軽く睨む。ブラックコーヒーが苦手なことをバラしたことと、いつの間にか蓮弥を名前で呼ぶようになった優花について、どういうことか視線で蓮弥に聞いているようだ。
ちなみに蓮弥が優花と互いに名前呼びになったのは前に会った時、蓮弥が優花に名前で呼んでいいか聞かれたからである。蓮弥としても優花とはそこそこの付き合いだし、まさか名前呼びすら駄目とは言えず、許可する形になった。
「ふ、ふたりとも落ち着いてください。こんなところで喧嘩は駄目ですよ」
「……私としては、蓮弥が部屋に入ってきた時の先生の反応も気になるのですが……」
「え゛っ!? べ、別に何もやましいことなんて考えてませんよ。ええ、本当に」
「けど愛ちゃん、この前蓮弥君とキスしようとした癖に……」
「だ、だからあれは誤解だと何度も……」
「……蓮弥? ……どういうこと?」
話し合いの結果、こちらに飛び火したと判断した蓮弥は、話が大きくなる前に強制的に終わらせることにした。
「……玉井、お前が乗れ」
「えっ、俺ェェ!!?」
蓮弥のまさかの一言に視線が玉井に集中する。雫と優花なんかは恨めしそうな目で見ているので、選ばれるとは露にも思っていなかった玉井は大変居心地が悪そうだ。
「それが一番丸く収まる。雫と優花は先生と乗ってくれ」
ぜひとも雫は先生と話して誤解を解いてほしい。
今回の討伐依頼。すでに波乱が起きることが確定しているかのようだった。
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移動中に町長にことの詳細を聞く蓮弥。
なんでも北の山脈で謎の巨大な魔力が現れて以降、山の中で奇妙な魔物の目撃例が増えているらしい。どう奇妙なのかといえば……
「なんというかですね。全身が炭でできているというか、とにかく真っ黒なんですよ。それなのに目だけは赤くなっているのがもう大変不気味でして……」
「黒い魔物……」
仮にその現象を黒化現象とでも呼ぶと、その黒化現象によって変化した魔物は既存の魔物と強さ自体に変化はないらしい。しかし倒した冒険者が魔石を持ち帰ろうとした時、死体がまさに影に溶けるようにして消えたのだという。そして時間と共に再び湧き上がってくる、まさに光が射したら出現する影のように……
蓮弥はこういう時ユナがいれば何かわかったのにと思ってしまう。彼女の能力は魔物に対しても有効で、少し時間はかかるが、その魔物の特性などを解析することができた。
ないものねだりをしても仕方ないと蓮弥は考え直す。しかし、思っていたより厄介になりそうだとは感じていた。
「大丈夫ですよ町長。この私、次代の教会騎士の中核を担うであろうオイバ・ザハードが来た限り、その魔物もたやすく屠って差し上げましょう」
「それは心強いですな。ぜひともお願いいたします」
その時蓮弥の方を向いて鼻で笑う。まるでお前の出番なんてないとでも言いたげな顔だ。蓮弥は心の中でまたため息を吐いた。
そして数十分後、馬車は無事に山道の入口に到着した。
「では、私は此処で皆さまの健闘を祈らせていただきます。どうぞお気をつけて」
町長の見送りを背にして、蓮弥達は山道を上っていく。山道自体は薬草を採取するためによく使われているためか、人の手で整備されていて通りやすくなっている。この世界に来る前は山に登る趣味がなかった面々も、この世界にきて強化された体力なら周りの景色を楽しみながら登る余裕が出ていた。
「なあ、先生。本当についてくるのか? この先は未知の魔物がいるらしいし、馬車の中で待っててもいいぞ」
「いえ、大丈夫です。……あの時、私たちは藤澤君を一人置いて逃げるしかありませんでした。……だけどやっぱり生徒だけ戦わせて自分は逃げるなんてしたくはないんです。足手まといにならないようにしますので連れて行ってください」
先生の目を見るが決意は固いらしい。そこに玉井がフォローを入れる。
「それにだ藤澤。俺達もあの日から遊んでいたわけじゃない。お前と南雲に刺激を受けて自主的に訓練を行ったりしてたんだ。その成果はしっかりステータスに現れているし、既存の魔物と強さが変わらないならそうそう遅れはとらないさ」
「……そうか。なら早速訓練の成果とやらを見せてもらおうか」
「へっ?」
蓮弥が後続が前に出ないように手で遮る。少し進んだ先の広場にて、それは存在した。
「……確かに黒いな」
それは墨汁に付け込んだような、闇に染まってしまったかのように真っ黒だった。姿こそ狼のような姿や、鳥型、猿型のように既存の魔物みたいだが、その全身だけが黒い。唯一色が違うのはその血のように赤い目だけだった。そんな魔物が数十体集団でたむろしていた。
その魔物を前に、優花をはじめとした護衛隊のメンバーが前に出る。
「ねぇ、優花。本当に大丈夫? 私も参加した方がいいかしら?」
今度は煽りなしで本気の心配をする雫に、優花は大丈夫だと強い口調で伝える。
「玉井の言う通り、私たちも遊んでたわけじゃないから。それに……私には蓮弥君に貰ったこれがあるしね」
そう言って、優花は腰のホルスターから大ぶりのナイフを一本取り出す。それは刃が見る角度によって七色に変わる、見事な工芸品に見える。
「優花、もしかしてもうそれを使えるようになったのか?」
蓮弥の問いに対し、かすかに笑って答える。その答えはこれから見せると言わんばかりの自信に満ちた、余裕のある態度だ。
「
優花のその一言でナイフが薄く光を放ち、優花の手を離れ、空中に浮かぶ。そしてそのナイフに向けて手をかざし、横に広げるように動かす。優花の手の動きに合わせナイフも移動し、まるで残像を残すようにナイフが分裂する。優花の手の動きに合わせてナイフが踊る。まるでマジシャンがカードを広げて自在に操るように、まるでサーカスで見るような高度なジャグリングのように。最終的にナイフは十二本まで増殖し、優花の周りを旋回するようになる。
「それじゃあ、始めるよ」
優花が手を掲げるとナイフも連動して動き、魔物に刃を向けながら優花の上空にて待機される。
「
優花の命令と共に空中に浮かんでいたナイフの角度が微妙に変わり、固定され、魔力を浴びる。
「まずは一撃。受け取りなさい。
号令と共に手を振り下ろす優花。ナイフは号令に伴い、炸薬が爆発する音と共に勢いよく魔物に目掛けて射出される。ナイフの刀身の色から七色の流星を思わせるそれは、複数の魔物の眉間に寸分狂わず命中し、頭部を破裂させた。
そこで魔物がようやくこちらに気づき臨戦態勢を取る。そこで優花以外の護衛隊のメンバーも前に出たことで、戦火はきって落とされた。
戦い自体は始終、護衛隊メンバーの有利に進んだ。蓮弥に向けて自信があるというだけあって、以前ウルで会った時よりも皆それぞれの動きが格段に良くなっていた。どうやら訓練を行っていたというのは伊達ではないらしい。
だが、何よりも目を引くのはやはり優花だろう。あれからも優花はナイフを魔物に向けて機関銃のように撃ち続けた。撃った数だけ魔物の頭部がはじけて消える。乱戦であるにも関わらず敵に対して一発も外してはいないし、味方の邪魔になるようなこともしない。
それに飛ばすだけではない。優花は自身の周りを旋回するナイフを巧みに操り、それを用いることで近接戦闘もこなしていた。魔物の突進を重ねたナイフで受け止め、下からナイフを射出することで、顎から脳天まで貫く。
八割くらいの魔物を殲滅したところで、大型の魔物が出現する。他の魔物同様、全身は真っ黒で目だけが異様に赤い。大きさはかつての宿敵であるベヒモスと同じくらいの四つ足の魔物だった。
護衛メンバーはここでも連携を駆使して戦った。操鞭師の菅原が鞭を巧みに操り大型の魔物の体勢を崩し、曲刀師の玉井が二刀の曲刀で魔物の足の腱を切断していき、動きを封じる。宮崎達後衛組はその間、他の魔物が近づいてこないようにカバーしつつも遠距離攻撃。そして優花の連続掃射が魔物に襲い掛かる。
魔物の周りを旋回しながら四方八方から射出されるナイフは確実に魔物に突き刺さっていく。しかし未だに致命傷には至っていない。見るからに分厚い筋肉の鎧で守られている魔物だ。ナイフ単体の切れ味は抜群とはいえ、刃渡り十数センチほどのナイフでは内臓まで届かない。しかしそれでも問題はない。
「全員退避ッ」
優花のその言葉に、護衛組が一斉に背後に下がる。それを隙だと思ったのか大型の魔物はこちらに突進する構えを見せる。
優花はそれでも慌てず、指を前に出して構える。
「
と同時にフィンガースナップ。
その合図と共に、魔物の体中に刺さっていたナイフが、膨大な魔力を発生させ爆発した。事実上体の中から爆弾を爆発させられた魔物は流石にこれには耐えられず、闇の中に溶けて消えた。
その光景にオイバ騎士は目を見開いて驚いていた。どうやら彼らの実力が想像以上だったらしい。同じ騎士である愛子護衛騎士のデビットはうんうんと愛子の教え子の見事な連携に満足気に頷いている。彼も護衛組の成長を見守ってきたのだ。その彼らの活躍に鼻が高そうだった。
そして蓮弥は……感動していた。
「どう? 蓮弥君。私達だって結構!?」
優花が言葉の途中で詰まる。なぜなら蓮弥が近づいてきて優花の両肩に手をがしっと置いたからだ。
「ふぇ!? れ、蓮弥君!?」
「……最大操作数は?」
「えっ? えーと、十二本までなら手足のように操れるよ」
「魔法付与は?」
「……組み込まれた全種類付与可能だけど……」
「あの最後の仕草は? あれは仕様にはなかったと思うが?」
「……格好いいから、かな」
質問に答えながら非常に近いところにある蓮弥の顔をみて、顔をだんだん赤くする優花。
「パーフェクトだ、優花。あの扱いづらいロマン武器をよくぞここまで。本当に……本当に……優花にこのアーティファクトを渡して良かった……」
「か、感謝の極み……でいいのかな、この場合……」
ハジメにも見せてやりたかったと言いながら感動を味わっている蓮弥。傍からみたら二人の世界で互いに見つめ合っているようにしか見えない。二人の中々いい雰囲気に護衛組女性陣のテンションが上がっていく。だが当然……
「せ・つ・め・い・し・て・も・ら・う・わ・よッ」
蓮弥と優花の間に雫が強引に割り込み、二人を引き剥がす。その表情は私、今不機嫌ですと全力で表現していた。その声を聞いて若干トリップしていた優花は正気を取り戻し、七色のナイフを鞘にしまう。
「説明と言われてもな。あれは某錬鉄の英雄のロマン技としか……」
「それは知ってるわよ。アーチャーとか金ぴかのあれでしょ。そうじゃなくて優花のそのアーティファクトのことよ。私の記憶違いじゃなかったら、そんな奇天烈なアーティファクト使ってなかったと思うんだけど?」
「ああ、それはな……」
優花の使うアーティファクト『七耀』(※蓮弥命名)はもちろんトータスのアーティファクトではなく、錬成師ハジメ謹製の代物だ。
制作時期はライセン大迷宮を攻略してフューレンに向かう道中、ハジメがミレディのところから強奪……もとい譲り受けた感応石の使い道を考えていた時だった。
感応石は、魔力を定着させることができ、同質の魔力が定着した二つ以上の感応石は、一方の鉱石に触れていることで、もう一方の鉱石及び定着魔力を遠隔操作することができるという性質を持つ。ミレディはその鉱石に重力魔法を付与して操っていたというわけだ。
まずはそれがどの程度操作可能なのか調査するため、比較的に簡単な構造の代物に組み込んで試してみようということになった。そしてその時、蓮弥が提案したのは、剣に組み込むというものだった。
そう、蓮弥は遠隔操作できるということを聞いた時からこの発想を持っていた。すなわち厨二をやっているものならだれでも一度は憧れるであろう、複数の剣を飛ばして戦うというロマン技を再現できるのではないかと。自分が厨二と言われるのは嫌だが、厨二武器そのもの自体は好きなハジメもすぐにその案を採用。剣だと取り回しが不便だからと、雫に渡した刀を作る際に余った合金で作成したナイフでやってみようということになった。
操作することはできてもそれほど勢いよく動かせないことが分かったので、柄尻にハジメお馴染みの炸薬を込めることで、高速で飛ばすことができるように改造。そしてもう一つのロマン技である武器爆破による攻撃を再現するために、かつて蓮弥が使っていたアーティファクトの仕組みを参考にその機能も再現。使い捨てにするにはコストが高いという問題が発覚するも、ユナの使う聖術の中の物を増殖させる聖術──ユナ曰く、パンも増やせる──を生成魔法で付与させることで数の問題も解決。他にも刀身に例によって魔物の固有魔法を付与させることで完成。
完成したそれを蓮弥とハジメは期待に胸を躍らせて使ってみたのだが……結果は散々なものだった。
まずまっすぐ飛ばすことがなかなかできない。銃のように手で持って標準を合わせるのではなく、イメージで狙いを定めるのが想像以上に難しい。背中から生える四刀をイメージで操作している蓮弥がやっても、あらぬ方向に飛んで行ってしまうという結果になってしまう。
しはらく練習してやっと真っすぐ飛ばせるようになったと思ったら、今度はナイフを複数同時に操作することの難易度の高さに直面する。ミレディはゴーレムを複数同時に操作していたが、おそらくあそこまで使えるようになるまで相当訓練したのだと今は確信できる。どうしても複数同時に動かすとぎこちなくなる上に、飛ばすときに軌道の計算をきっちりしていないと射線が被ってしまい、ナイフとナイフがぶつかって悲惨なことになってしまう。
結局、この武器を手動操作で扱うにはナイフを同時に動かすための並列思考能力やナイフを無駄なく運用するための空間把握能力、それと軽業師的な独特のセンスが必要だとわかり、蓮弥とハジメはロマン技の実戦運用を断念せざるを得なかった。しかし、この武器を作成した時のノウハウは後の重力制御式無人探索機"オルニス"、手動で操るのではなく、ある程度自動操縦にすることで取り回しの悪さをカバーした自動迎撃衛星"クロスビット"の制作に活かされることになったので全く無駄ではなかったわけだが。
その後、言い出したのは自分ということで蓮弥の宝物庫にお蔵入りならぬ宝物庫入りしていたアーティファクトだったが、ウルの町で優花と別れるときにふと思ったのだ。
優花の天職は投術師であり、山脈で魔物が出た時も十二本で一式の投擲用ナイフを巧みに操り、魔物を撃退していた。ならひょっとして優花ならこのアーティファクトを使いこなせるのではないか。
そう考えた蓮弥は去り際に、適当に刀身の七色から『七耀』と名付け、優花にプレゼントしたのだ。蓮弥としては割と思いつきでやったことだったが、結果は蓮弥の期待以上の成果を優花は出してくれたというわけだ。
そこまで説明して、ようやく自分が褒められているとわかり、えへへと機嫌よく笑う優花。
「……そりゃ、上手くもなるよね。優花っちってば藤澤君に貰ってから、暇がある時には四六時中アレ弄ってたんだから」
「ナイフ見つめてうっとりしてるところが少し怖かったよね……」
後ろで何やら宮崎と菅原が何やらぼそぼそ言っていたが、機嫌がいい優花には聞こえていない。一方……
「ふ──ん」
完全にご機嫌斜めになった雫は若干膨れている。
「雫……そんなに機嫌悪くするようなことか?」
武器をあげたという意味であれば雫にも刀を渡しているのだが。
「別に……私の刀には名前を付けてくれなかったのに、優花のものには七耀なんて名前を付けるんだなとか思ってないし。他にも私のより色々機能がついてるんだなとか考えてないわよ」
と拗ね気味に言う雫。名前はたまたまで、機能については制作時期が違うからとしか言いようがないのだが……
「そんなことより、例の魔物のことだけどやっぱり死体は残らないみたいだな。確かに少しおかしいように感じる」
蓮弥は先ほどの魔物を見て、ある違和感を感じていた。蓮弥はユナとの契約以降、生物に宿る魂を見ることができるようになった。その眼であの魔物たちを見てみたのだが……
(境界がないというか、まるで絵具が混ざらずに複数一体になっているような……)
うまい表現ができないがとにかくあの魔物達はおかしいと結論付ける蓮弥。
今回の件で優花達愛子先生護衛隊のメンバーの成長を伺うことができたが、場合によっては強引に撤退させることも視野に入れたほうがいいかもしれないと蓮弥は一層気を引締めた。
解説コーナー
>七耀
ハジメ謹製の本作オリジナルアーティファクト。ハーメルンでも転生者が選択する特典のトップランクに位置するであろう錬鉄の英雄、もしくは金ぴかの剣を飛ばして戦うという能力を再現するために、ハジメと蓮弥とユナが趣味100%で作ったロマン武器。
ハジメと蓮弥は武器を飛ばすことにしか着目していなかったが、優花はナイフを複数重ねることで防御したり、自身の周囲で回転させたりすることで近接武器としても使用している。イメージは海外アニメ"RWBY"のペニーというキャラの戦闘スタイル。あれはかっこいい。
RWBYという作品自体が厨二心をくすぐる戦闘シーン満載なので作者の最近のおすすめ。
この装備が拡散ビームを撃てるようになるかは、優花が実際にこのアーティファクトを運用する様子を見たハジメ先生がどれだけテンション上がるかで決まる。蓮弥という趣味を分かち合う親友ができたハジメはその分アイディアの幅も広がり、厨二武器を再現するためなら手間も暇も資材も魔法も惜しまない。