英雄の欠片は何を成す   作:かとやん

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やるだけやってみようということで、続く限り連続投稿します。

気分で上げるので艦これが挙がるかこっちが挙がるかはわかりませんのであしからず。


あとコメントで指摘がありタグを増やしました。
こういう指摘はとてもありがたいので、これからもお願いします。m(__)m




英雄の欠片と巨人殺し

「エイナさ゛~~ん゛」

 

「あはは……今日もダメだったんだ」

 

私、エイナ・チュールは窓口に泣きながら入ってきた子を眺めながらため息をこぼす。

白髪で赤い双眸、兎を思わせるシルエットにその小さな身体、ベル・クラネル。

彼が冒険者になりたいとギルドへ飛び込んできたときは友人と必死に止めようとした。

まぁ、それでも彼が食い下がってきて結局こちらが折れたのだけれど……。

 

「やっぱり僕の見た目が悪いんでしょうか」

 

いや、君の見た目はいいよ……別の意味で。

 

彼の要望で探索系ファミリアに入りたいからと紹介したのは中小ギルド合わせて数十個。

その全てに彼は断られたらしい。

 

「あと残ってるのは大規模ギルドだけだしなぁ」

 

「うぅ」

 

あと残っているのは

フレイヤファミリア

ロキファミリア

それと少しずれるけど

へファイストスファミリア

ぐらいしかないし……ダメもとで紹介してみるしかないか。

 

「あと残っとるのは三つくらいなんだけど、聞く?」

 

「はい!!」

 

あぁ、笑顔が眩しい。

 

 

 

 

 

 

「こ、ここがロキファミリア」

 

悠然と構える館『黄昏の道化』に僕は圧倒されていた。

エイナさんに紹介してもらってから走ってきたは良いんだけど……。

 

「よ、よし。いくぞ」

 

意を決して門番に声をかける。

 

「あ、あの!ロキ・ファミリアに入りたいんですけど!!」

 

「……お前のようなひ弱な人間は、ロキ・ファミリアに入れるわけにはいかん!!」

 

も、門前払い……

 

「そ、そこを何とかお願いします!」

 

「だめだ!とっとと帰れ!!」

 

「何を騒いで、おや?ベルじゃないか」

 

少し前に聞いた声……館のほうを見ると、女の人を連れた? ……憑かれた? フィンさんがいた。

 

「フィンさん!!お久しぶりです!」

 

「いやいや、団の者がすまなかったね。入団希望者は全員通すように言っているんだけどね」

 

フィンさんの横目を受けた門番は顔を真っ青にしながら震え始めたので、僕は慌てて間に入る。

 

「やめてくださいフィンさん。もともとは僕が弱そうだからいけないんです。この人は悪くありません」

 

僕がそう言うとフィンさんは一瞬目を見開いて、笑いだした。

 

「ハハハ。そうか、なら君は弱くないところを証明しなくてはね。ついてきてくれ」

 

「あ、はい!」

 

そう言って館へ入っていくフィンさんの後を僕は慌てて追いかけた。

……フィンさんに抱き着いてた褐色の女の人って誰だったんだろう?

 

 

 

 

 

着いたのは闘技場を彷彿とさせる円形の広場だった。

周りには訓練していた人たちが遠巻きにこちらを見ていた。

フィンさんはこちらに向き直る。

 

「さて、これから君の入団試験を開始する」

 

「はい」

 

フィンさんはしゃべりながら武器が乱雑に置かれている場所へ歩いていく。

そしてその中から木刀を一本取りだした。

それと同時に周りの人たちが騒ぎ始める。

 

「おい、あれ使うってことは団長本気なのか?」

 

「あのひょろくせえガキに?ありえねえだろ」

 

「団長は何を考えているのかしら」

 

「全員、あの小僧に(`・ω・´)ゞ」

 

 

なぜか数人ほどこちらに敬礼してくる人が・・・。

 

「試験内容はシンプル……僕に一撃加える。それだけだ」

 

「えっと、どこでもいいんですか?」

 

「どこでも構わない。胴体でも指先でも、ね。合格条件は僕に一撃加える。失格条件は君があきらめるまで」

 

「武器はあそこから好きなものを選んでくれて構わない」

 

そういって先ほど木刀を取り出した場所を指す。

そこには小型のナイフからハンマー、剣の部分が湾曲している不思議なものもあった。

 

やっぱり慣れてるものの方がいいよね。

そう思って手に取ったのは刃渡り15センチ程度のナイフだった。

僕はフィンさんの対面に移動する。

 

「準備はいいかい?多少のケガならポーションで治せるから、心配しなくていい」

 

「はい!よろしくお願いします」

 

「よし。君の力、みせてもらうよ」

 

こうして僕の入団試験が始まった。

 

 




なんか、エイナさんが変態みたいになった。
そんな気はなかったのに・・・( ;∀;)


ま、いっか(*´∀`)


もしできれば今日の夜にも投稿します。

修正と加筆しました

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