ノエル・ガーネット
ホグワーツの5年生には刻々とOWLが近づいてきて、大量の宿題をこなすことに明け暮れていた。ノエル・ガーネットはというと、宿題は溜めずにもうとっくに終わらせていたが、古代ルーン文字の教室で、分厚く難解な闇の魔術に対する防衛術の本と格闘していた。ノエルはレイブンクローの五年生で黒くてしなやかな髪の毛を肩まで伸ばしていた。レイブンクローの中でも秀でた頭脳を持っていて魔法薬学を中心に学年トップレベルの実力の持ち主だ。けれど、ノエルは杖を使って実際に魔法を使うことが非常に苦手だった。筆記試験や魔法薬学などの教科は学年一位のハーマイオニー・グレンジャーと引け目をとらないほどに成績が良い。だが、魔法を使う教科となると散々な成績ばかりをとっていたのだ。
「おはよう。ノエル。今日も早いわね」
「あ、おはよう。ハーマイオニー。あのクソババアの授業じゃ何にもならないからあの授業で無駄にした分を勉強しなきゃって思って。あの授業、杖は使わなくてただ、教科書を読むだけだから暗記が得意な私は成績優秀だけどこのままじゃOWLが相当ヤバいの」
「私もそう思うわ。あのクソババア、滅茶苦茶に性格悪い体罰教師よ。この前だってハリーが罰則を受けたんだけどすごく痛そうだったわ」
「うわ、最悪ね。こんな大事な学年にあいつが当たっちゃうなんて最悪だわ。ロックハートと同じくらいひどいわ。ロックハートってレイブンクローのOBなのよ。恥ずかしいわ」
ハーマイオニーは一瞬顔をしかめた。
「えーと、でも、忘却術は素晴らしいわ」
「自分の記憶が全くなくなっちゃうくらいね」
「ロックハートの話はもういいわ。あのガマガエルに話を戻すわね。私も闇の魔術に対する防衛を学ぶ必要があると思うの。そこでね、私とハリーとロンで話したんだけど、ハリーを先生にして闇の魔術に対する防衛術を自習するのはどうかって思っているの。ほら、ハリーって守護霊を創ることもできるのよ」
「へえ、それはいいわね。確かにハリーはルーピン先生の時の闇の魔術に対する防衛術のテストは一番だったものね。私は最悪だったけど。あ、ルーピン先生は素晴らしい先生だと思うわ。私の努力をしっかり見てくれたもの」
「次のホグズミードの時にホッグズ・ヘッドまで来てもらえるかしら? そこで話し合いをしたいと思っているの。他にこれに興味のある友達がいたら連れてきてもいいわ」
「わかった。ホッグズ・ヘッドね。絶対に行くわ」
原作を読んだ方はわかると思いますがこれは不死鳥の騎士団の時系列です。次回はホッグズ・ヘッドのシーンからです。