日が落ちた頃、七人のホグワーツの生徒はロンドンの電話ボックスの前に立っていた。
「ここに入って」
ハリーがみんなを急かした。
「みんな入った? 誰かダイヤルして! 62442!」
ロンは不思議そうな顔をして、腕全体を曲げながら数字を回した。すると、電話ボックスからは女性の声が聞こえた。
「魔法省へようこそ。お名前を用件をおっしゃってください」
「ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャー、ジニー・ウィーズリー、ネビル・ロングボトム、ルーナ・ラブグッド、ノエル・ガーネット……ある人を助けに来ました!」
「ありがとうございます。外来の方はバッチをお取りになり、ローブの胸にお着けください。魔法省へ外来の方は……」
「早くしてくれないか!?」
ハリーが大声を出した。しかし、話すのは止まらず、話し終わると電話ボックスがガタガタと揺れ、電話ボックスは地下へと降りていった。
「魔法省です。本夕はご来省ありがとうございます」
ドアがパッと開いた。魔法省にはもう、誰もいなかった。ハリーはエレベーターまで行き、ボタンを押した。誰もいないためすぐにエレベーターは来た。そして、九階のボタンを押した。
「神秘部です」
女性の声がして、エレベーターは開いた。ここにも誰もいないようだった。
「行こう」
ハリーが先頭になって歩いていった。扉を開けると、真っ暗な円形の部屋が広がっていた。すると、突然部屋が回り始めた。
「見て、沢山扉があるでしょう? どの扉から入ってきたかわからないようにするものなのよ。ママが昔、言っていたの」
回転が止まったときにノエルが言った。
「じゃあ、どうすればいいんだ!?」
ハリーが叫んだ。
「静かに。大丈夫よ。とりあえず一つ一つ探してみましょう。入ったドアには印をつけておけばいいわ」
ハーマイオニーが言った。
七人は最初の部屋に入った。その部屋には机が数卓と、大きな水槽があった。水槽には半透明の白いものがいくつも浮いていた。
「アクアビリウス・マゴット、水蛆虫だ!」
ルーナが言った。
「違うわ。脳みそよ。一体何のためかしら……?」
ハーマイオニーが言った。
「私のママ、こんな気持ち悪い研究してるのかぁ」
ノエルが呟いた。
「ここじゃない。違う部屋を探そう」
ハリーがそう言ったので、七人は部屋を出た。そして、ハーマイオニーは部屋の扉を閉める前に鋭く言った。
『フラグレート!』
ハーマイオニーが空中に×印を描くと扉には『×』が記された。そして、ドアを閉めると、もう一度部屋は回転した。
次の部屋は広い、長方形の部屋だった。中央が窪んでいて、それに向かって大きな石段があった。そして、中央には石の台座が置かれ、石のアーチが立っていた。
--ママが何か言ってたような……。何かしら……。でも、ここにもシリウス・ブラックはいないから関係ないわね。
七人はこの部屋も後にした。次に選んだ部屋には鍵がかかっていた。
『アロホモーラ!』
しかし、扉は開かなかった。だから、いったんこの部屋は諦めることにした。
次の部屋には時計が沢山あった。
「タイムターナーを管理している部屋よ」
ノエルが言った。ハーマイオニーは少し苦そうな顔をした。
「こっちだ!」
ハリーは正しい方向を見つけた様子だった。そして、部屋にあるもうひとつのドアへ進んだ。
「これだ」
ハリーは全員を見回した。みんな杖を構えた。そして、ハリーは扉を押した。扉は開いた。その部屋には棚がズラリとならんであり、そこにはガラス球がびっしりと置かれていた。
「九十七列目の棚だ!」
ハリーが言った。どんどん目的の棚へと近づいてきたが人の気配は全くしなかった。そして、九十七列目の棚の奥まで行った。しかし、誰もいなかった。争った跡すらなかった。
「あら? これ、ハリー・ポッターって書いてあるわ」
ノエルが埃を被った小さなガラス球を見て言った。
「ほんとだ。なんか書いてある」
ロンがそれを覗きこんだ。
「僕の名前?」
ハリーはキョトンとした顔をした。そして、手を伸ばそうとすると、ハーマイオニーはハリーの腕を押さえた。
「触らない方がいいと思うわ」
「でもこれは僕に関係のあるものだろう?」
ハリーはそれを手に包み込んだ。
「戻した方がいいわ。こんなところ、ロクなものないわ」
ハリーは離そうとしなかった。その時、後ろから誰かに似ている気取った声が聞こえた。
「よくやった、ポッター。さあ、これを私に渡すのだ」
七人は後ろを振り向いた。そこには死喰い人たちがいた。声の主は、ルシウス・マルフォイだった。
次回で私が一番書きたかったところが書けると思います!