ハリー・ポッターと鷲寮の少女   作:有栖川八重

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ライオンと蛇

 四回目の会合で、ハーマイオニーが一人一枚のガリオン金貨を渡した。

 

「この偽金貨には次の集会の日付とその時間がかかれています。変化したときに熱くなるからポケットに入れておけばきっと気づくわ」

 

 ハーマイオニーが説明した。

 

「すごいわ。それ、『変幻自在術』でしょ。NEWT試験レベルよ」

 

 ノエルが言うとハーマイオニーは顔を赤くしながら……けれども嬉しそうに、

 

「そうよ。ありがとう」

 

と言った。

 

「それじゃあ、もう今日は解散にしよう」

 

 ハリーが言うと、いつものようにハリーの指示で部屋から出ていった。私はDAですっかり仲良くなったルーナと一緒にいた。

 

「ハリー、ロン! そろそろスリザリン戦ね。頑張って」

 

「あたしはグリフィンドールを応援するよ。今、獅子の頭の帽子を作ってるんだ。蛇を噛み砕かせるんだよ」

 

「ありがとう。ノエル、ルーナ。じゃあ、おやすみ」

 

 ノエルとルーナはレイブンクロー寮に戻っていった。

 

***

 試合の日がやって来た。ノエルとルーナが大広間にやって来ると、いつもよりも活気に溢れていた。

 

「ハリーだ。ロナルドもいるよ」

 

 言った通り、獅子の頭の帽子を被ったルーナがグリフィンドールのテーブルを指差した。

 

「ほんとだわ。ロンったらあんなに大きな体をちっちゃくして、緊張してるのね。ルーナ、行きましょう。あなたを見たら、ロンの緊張も和らぐと思うわ」

 

「それってどうして?」

 

 ルーナは夢見るようなぼーっとした声で聞いた。

 

「えーっとね、ほら、ルーナの帽子を見れば、グリフィンドールが私達からも応援されていることがわかるでしょう?」

 

 ノエルが言い終わらないうちに、ルーナはグリフィンドールのテーブルにフラフラと歩き始めていた。

 

「おはよう」

 

 ルーナがハリー達に声をかけた。そして、帽子に手を伸ばし杖で軽く叩くと、獅子がカッと口を開けて吠えた。

 

「すごいでしょう? でも、時間がなくて蛇が作れなかったんだ。がんばれぇ。ロナルド!」

 

 ルーナはノエルの所に戻ってきた。

 

「ロナルドの緊張はおさまった気がするよ。だって、表情がさっきとぜんぜん違うもン」

 

 ノエルはロンを見た。訳がわからないものを見たような顔をしていた。

 

***

 試合が始まった。スリザリン側の観客席とスリザリンの選手は全員、『ウィーズリーこそ我が王者』と刻んである銀色の王冠型のバッチを着けていた。

 

「あら、趣味の悪いバッチ」

 

 ノエルが呟いた。隣にいたハーマイオニーはため息をついて、

 

「ロンが真に受けていなければいいのだけど……。何かしら? この歌は」

 

♪ウィーズリーこそ我が王者 ウィーズリーこそ我が王者~

 

「最悪な歌ね。ロンは大丈夫かしら……」

 

心配そうに言った。

 

「ところで、ハーマイオニー。チョウってハリーのことが好きなのね。ハリーがチョウに興味があるのは気づいていたけれど」

 

「ハリー! 頑張って! ハリー!」

 

「ちょっと、チョウ! 恥ずかしいわ。やめて」

 

 観客席の下の方ではチョウが大声で応援していた。チョウの友達でDAのメンバーのマリエッタはチョウを落ち着かせようと奮闘していた。

 

「そうよ。ノエル。あの女狐ったらハリーに気があるのよ」

 

 ジニーが言った。

 

「あ! ハリーが急降下し始めたわ。マルフォイも。スニッチを見つけたのね」

 

 ハーマイオニーが叫んだ。チョウの応援もさらに白熱したものとなった。

 

「チョウはあんなにグリフィンドールを応援してるんだ。この帽子、貸してあげようかなぁ」

 

 ルーナはぼーっとした声で言った。

 

 ハリーとマルフォイは手をスニッチに伸ばした。しかし、ハリーの方が近かったらしく、マルフォイの爪はハリーの手の甲を引っ掻いた。そして、ハリーはスニッチ取った。ハリーが安堵に表情になった瞬間にブラッジャーがハリーの腰に直撃した。スリザリンのクラッブが打ったブラッジャーだった。

 

「なによ! あのくそゴリラは!」

 

 チョウは今にも観客席から飛び出しそうなのをマリエッタに取り押さえられていた。

 

「あれ? ハリーがフレッド? それともジョージ? を掴んでるわ。あ、離した。うわー、マルフォイが殴られてる」

 

 ノエルが言った。ハーマイオニーは目をおおっていた。

 

「ジョージね。フレッドは取り押さえられてる。マルフォイはざまあみろね」

 

 ジニーは鼻で笑った。マダム・フーチが『妨害の呪い』でハリーとジョージを吹き飛ばした。マダム・フーチはなにやら怒鳴っているようだ。クラッブはケタケタ笑っていた。

 

「二人とも城に戻り始めたわね。大丈夫かしら……。罰則は免れないわ」

 

 ハーマイオニーが言った。

 

「でも、手をあげたのは彼らだもの。仕方がないわ。けれど、この状況で笑ってるクラッブって本当に脳みそがないのかしら」

 

 ノエルが呆れた目でクラッブを見た。

 

「その事はみんな諦めてるんだよ。だって、誰もその事について先生達は何も注意しないもン」

 

***

「ねえ、ノエル。あの話、聞いた?」

 

 レイブンクローの談話室で勉強をしていたノエルにチョウが話しかけた。

 

「どの話よ?」

 

「あのね、アンブリッジがハリーと、双子のフレッドとジョージをクィディッチを終身禁止にしたの」




とりあえず、アンブリッジ死ねですね。私は原作を初めて読んだときにここで、心が折れそうになりました。
もっとルーナを活躍させたいです。
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