クリスマス休暇前の最後のDAに、ノエルはいつも通りルーナと一緒に寮を出た。そして、『必要の部屋』に入るとハリーは一人でへんてこなクリスマスの飾りを片付けていた。
「きれいだね。あんたが飾ったの?」
ルーナが尋ねた。ノエルはぎょっとした顔をした。
「違う。屋敷しもべ妖精のドビーさ」
「でも、ヤドリギは素敵ね。誰かとキスでもする予定でも? 例えば、レイブンクローのシーカーの女の子とか」
ノエルが茶化すように言った。
「たぶんこの部屋にナーグルがいると思うよ。ヤドリギはナーグルだらけのことが多いもン」
「そんなこと考えてないよ。なんでそう思うんだい?」
「パパが言ってたよ。ナーグル特集の時の『ザ・クィブラー』、今度あげるね」
***
今夜は今までやったことの復習をした。ノエルは『失神の呪文』はまだ、完成していないが、『妨害の呪い』は完璧に出来るようになった。ネビルも一番最初よりもずっと成長して、『失神の呪文』では狙いを定めていた相手ではないが、一応、失神させることができたようだ。
そして、一時間後、ハリーはホイッスルを吹いた。
「みんな、とっても良くなった。休暇明けは大技を始めようと思うんだ。たとえば、守護霊とか」
みんなが興奮でざわめいた。いつものように部屋から出ていくときにチョウはマリエッタに
「先に帰ってて」
と言っていた。
「チョウってわりと大胆にいくのね」
ノエルはクスクス笑ってハーマイオニーに言った。
「女の子なんてそんなものよ。でも、ハリーはそんなに鈍感じゃないのね。ロンだったらこんなにアタックされてもきっと気づかないもの」
「なんか言ったかい?」
クッションを片付けながらハリーに話しかけているロンが言った。チョウはウズウズしながらハリーの後ろ姿を見ている。
「ロン。帰るわよ。あとはハリーにお願いしましょう」
ロンの返事を待たずにハーマイオニーはロンを引きずって『必要の部屋』から出ていった。
「じゃあ私達も。二人とも、メリークリスマス」
「じゃあね。メリークリスマス」
ノエルとルーナは静かに『必要の部屋』のドアを閉じた。
「あぁ! やっぱりあの二人はキスをするのね! ヤドリギの下なんて素敵だわ。それにクリスマスよ。羨ましいわ」
「やっぱりナーグルがいると思うなぁ」
「ルーナの守護霊ってたぶんナーグルよ」
ノエルが言った。二人は静かに広くて寒い廊下を歩いていった。窓の外では雪が降っていた。
***
次の日の朝食に、ハリーとウィーズリー兄弟は顔を出さなかった。
ノエルはラベンダー・ブラウン並みに乙女な性格だと思います。でも、恋愛には内気かなって感じです。まだノエルには好きな人はいないけど。