ハリー・ポッターと鷲寮の少女   作:有栖川八重

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閉心術

 クリスマス休暇が終わった次の日、ノエルとパドマ・パチルは一緒に教室移動をしていた。

 

「あら、ハリー、ロン、ハーマイオニー! 休暇はどうだったかしら?」

 

 ノエルが聞いた。

 

「楽しかったよ」

 

 ハリーが言った。

 

「それは素敵ね。ところで次の会合はいつかしら? 早速今日なんてどう? 今日はどこのチームもクィディッチの練習はないようだし」

 

 パドマが聞いた。すると、ハリーはばつの悪そうな顔で、

 

「ごめん。今夜は出来ないんだ。実は僕、えーと、『魔法薬』の補習で……」

 

「『魔法薬』の補習? 私、よく自習するのにその教室にいるけど補習の人なんて一度も見たことがないわ」

 

 ノエルが言った。すると、ロンが驚いた顔をした。

 

「君、『魔法薬』の自習をあの教室でしてるのかい? よくスネイプが許可したね」

 

「えぇ、そうよ。実際に大鍋で作ってみた方がしっかり理解できるもの。本当に許可してくれるとは思わなかったけど、『魔法薬』での成績は優秀だったから許可してもらえたわ。もしかしたらスネイプの初恋の相手は『魔法薬』が得意だったのかもね」

 

「とにかく、まだ日程は決まっていないんだ。決まったらすぐに金貨で連絡するよ」

 

「わかったわ。補習、頑張ってね」

 

 ノエル達とハリー達はそこで別れた。そして、ハリーを追いかけて走っているチョウ・チャンとすれ違った。

 

「ハリーとチョウはまだくっついていないの?」

 

 パドマは興奮しながら言った。

 

「うーん。私の勝手な予想だとキスはクリスマス休暇の前にしたんじゃないかな? ほら、最後のDAの時にヤドリギがあったでしょ? その下できっとキスをしたのよ!」

 

「ノエル。恋愛小説の読みすぎよ」

 

***

「あなたが言いたいのは、『例のあの人』が探している武器が魔法省の『神秘部』にあるってこと?」

 

 人気の無い談話室で、ハリー達三人が話していた。

 

「うん。間違いない。ロンのパパが尋問の時に連れていってくれた時にその扉を見たんだ。おじさんが守っていたのは絶対に同じ扉だ」

 

「そうなんだわ」

 

 ハーマイオニーがため息混じりに言った。

 

「スタージス・ポドモアは魔法省のどこかの扉から忍び込もうとした……きっとその扉だったのね」

 

「いったい『神秘部』には何があるんだい? おじさんがなにか言っていなかったかい?」

 

 ロンは顔をしかめた。

 

「そこで働いている連中を『無言者』って呼ぶんだけど、何をやってるのかは誰も本当のことは知らないんだ。武器を置いとくには変じゃないかい?」

 

「変じゃないわ。魔法省が開発してきた極秘事項なのよ」

 

「そういえばノエルのお母さんは、その『無言者』だってこの前ロンが言ってたっけ」

 

 ハリーが言った。

 

「ウェンディ・ガーネットだろ? 変人で有名だよ。しかもすごく優秀なんだ」

 

「ルーナみたいな感じかしら? そういえばノエルがお母さんはレイブンクローって言ってたわ。レイブンクローって変人を多く排出する寮なのかしら……」

 

「ノエルに頼んでお母さんに聞いてもらうのはどうだい?」

 

 ハリーが言った方。するとロンは肩をすくめた。

 

「それは無理だと思うな。機密主義だぜ」

 

 ロンが言い終わるのとほぼ同時に、ハリーは額に激痛を感じた。耳の中で狂ったような笑い声が鳴り響いた。

 

「どうしたんだ?」

 

「やつが喜んでいるんだ」

 

 ハリーはそのままソファに倒れこんだ。




ガーネット家の家族構成
(父)カルヴィン・ガーネット 闇祓い、スリザリン
(母)ウェンディ・ガーネット 無言者、レイブンクロー
(兄)ルイス・ガーネット 魔法省勤務、レイブンクロー
(妹)シャロン・ガーネット ハッフルパフ
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