異世界シヴィライゼーション ~長命種だからデキる未来にきらめく文明改革~ 作:さきばめ
「っ……あ、ぅぅ──」
解体されたアンブラティ結社が所有するセーフハウスの1つで、俺は"
「遅れてごめん」
苦しそうに
定期的に支給される薬品を摂取しないと、苦痛がその身を焼いてしまう。
"
「き、み──しって、る」
「フェナス
「お、とうと……ベイ、リル──」
「そうだ、俺が産まれた時のことを覚えてないか?」
「ぁ……っぐぅ、ぁぁあああああああああ──」
思い出そうと精神に負荷を掛けたことが、あるいは
そして前後不覚に陥った
「まっ、スムーズにいくとは思ってないよ」
強制契約状態にある
ただし安全に捕縛し、拘束しておけるだけの力量差を確保するまで、すぐには姉を保護することができなかったがゆえに後回しとなってしまった。
俺はリーティアに調整してもらったTEK装備"
良くも悪くも魔改造されてないこの肉体では、"天眼"はそこまで
「100年後の
相変わらず白兵戦だと噛み合いつつも
単純に殺すだけならば、造作もないとは言わないまでもやり方はいくつかある──しかしなるべく傷つけずに無力化しなくてはならない、今度こそ救わねばならない。
「ッくぅおおっお……」
刹那、軌道を無理やり捻じ曲げたような一撃が"
しかし生身の四肢を捨てるような
「
魔王具"
さらに"大魔技師の短剣"を、魔法具"永劫魔剣"こと魔王具"
そうして
「──"第三視点"・
第三視点としての精神を、使用する魔力に応じた時間だけ過去へと逆行し、自身と同化することで──"既に起きた出来事を無かったことにしてしまう"──覆水を盆に返してしまう魔法。
平たく言えば"
そして過去に戻るということは、すなわち魔力をも発動する前の時点へと戻る。
魔法を発動した時間座標を基点とするなら、つまるところ
フラウとキャシーと三人で"折れぬ鋼の"を相手にした時も、この魔法を使うことでようやく勝ちを拾えたのだった。
「ぁ……っぐぅ、ぁぁあああああああああ──」
左腕が切断されるより前──セーフハウスが吹き飛んだ瞬間にまで戻ってきた俺は、まだ消耗していない魔力でさらなる魔法へと至る。
それは"折れぬ鋼の"を相手にした際に使用した"永劫魔剣の
「──"第三視点"・
今度は瞬間的に己の意識を未来へと切り離し、星の数ほど枝分かれして存在する膨大な可能性世界から、確率を収束させて最適を掴み取る──ある種の"Tool Assisted Speedrun"とも言える魔法。
平たく言えば"
わざわざ過去に戻ることなく、未来を
保有するあらゆる術技と取れる行動、その結果をすべて試行・最適化を先んじて終える、運命を操作するが如き"
俺は姉の初撃を完璧なタイミング・角度・力配分によって左手で受け止めながら、完全なる調整がなされた一撃でもって体へと叩き込んだ。
同時に並行していた"白竜の加護"を発露させる。
「"
それは
大気の密度を調節し光の
さながら宇宙におけるグレートアトラクターのように物体を引き寄せるが
「フラウには及ばないが……我ながらなかなか」
未来を最適化しただけでなく、幼馴染の魔術がイメージの根底にあって大いに寄与しているからこそ実現できた白の秘術。
俺は地に倒れ伏した
「姉さんが次に起きた時──親父も、母さんも、俺も……そして姉さん、家族みんな一緒だから」
最後に"
「落着はあくまで治療が終わってからだが……」
悲愴感はない。
積み上げられた財団の医療技術と"魔導科学《マギエンス》"、それと認めたくはないが元凶である
「ぜひ
晴れやかな空と同じ心地で、俺は幸福な未来へと想いを