戦姫絶唱シンフォギア 通りすがりの仮面ライダーの力と戦姫たち 作:桐野 ユウ
零児はツヴァイウイングのポスターの風鳴 翼を見て頭を抑え始める・・・一瞬だけ記憶がよみがえったかと思ったら一瞬だけであった。
彼はディケイドに変身をしてコンサート会場の上へと着地をする。
コンサート会場の控室
「・・・・・・・・・・・・・・・」
青い髪をして左側に髪をセットをしている女性は、風鳴 翼である。彼女は現在緊張している。
大きなライブ会場だからかもしれないが、とてつもなく緊張していた。
「うううう・・・・・・」
「どうしたんだよ翼」
「奏・・・ねぇ帰ってもいい?」
「駄目に決まっているだろ!!」
「・・・だよね、わかっているけど大きいだもん」
「だよな、でもこのコンサート自体はな・・・」
「えぇ、ネフシュタンの鎧の起動のためのコンサートだけど私たちにとっては大きなライブ会場だからね・・・」
「そうだな・・・言っただろ?あたしたちは二人でツヴァイウイング・・・」
「そうだったね・・・うん!!」
「さぁ翼行こうぜ?時間だ!!」
「あぁ行こう奏・・・・(・・・見てくれているのかな・・・〇〇〇)」
そしてコンサート本番となり、翼と奏の二人は歌を歌い、観客たちはデットヒートになっている。零児も上から見ていたが彼女たちがかなりの人気物のアーティストだとわかる。
「ほう・・・すごい人気だな・・・彼女たちは」
『みたいだな、あれだけのファンがいるのだからな・・・すごいものだな・・・』
零児や観客たちは知らない。このコンサート自体が実験場となっていることを・・・その地下では二人の歌によって発生したフォニックゲインというエネルギーを得て、ネフシュタンの鎧を起動させるという実験が行われていた。
だが突然として、ネフシュタンの鎧のエネルギーが急上昇して暴走を引き起こしたのだ!!更に謎の化け物たちが現れて、人々に襲い始めた!
「なんだ、何かが出てきたぞ?」
上から見ていた零児は目を疑った。その化け物たちに襲われた人は、次々と黒い炭になって分解されていくからだ。
「ちぃ!!」
零児はコンサートの外へと飛び、中へ突入する。
中では奏と翼はシンフォギア ガングニールとアマノハバキリを装着してノイズと戦っていた。二人は同時に歌いながらノイズを蹴散らしていく、だがノイズは次々に現れて二人へ攻撃する・・・
おまけにガングニールを装着をしている奏の様子がおかしい。彼女は本来ギアを纏うために必要な制御薬を控えており、そのせいでギアの出力が低下していたのだ。
その結果ノイズを倒すのが難しい状態となっている。一方の翼は奏のように制御薬はいらないが、数の多さに彼女も苦戦してしまう。
更に追い撃ちをかけるように問題が発生した。崩れた瓦礫の周りに隠れていた女の子に、ノイズが襲い掛かろうとしていたのだ。
「危ない!!」
奏はノイズを切り裂いていくが、彼女のガングニールの欠片がかけて少女の胸・・・心臓に突き刺さってしまう。
奏はその子のところへと向かい、必死に呼び掛ける。
「おい!大丈夫か!しっかりしろ!大丈夫!必ず助ける・・だから!生きることを諦めるな!」
彼女は目を開いて・・・つぶやいた。
「ありがとう・・・・」
奏はある決意を固めた。そして立ちあがる。
「なぁ翼・・・あたし歌うよ・・・最後にどでかいのをな・・・」
「!!」
翼は奏が何をするのかわかった、絶唱・・・・それはシンフォギア最終兵器ともいえるものだ。だがそれは負担が大きいため易々とは使えないものだ。
しかも奏は制御薬などつかっていないので出力が低下している状態だ・・・もし今それを使えば・・・彼女はおそらく死に至るだろう・・・
「駄目!!奏!!それはつかってはいけない!!」
翼は必死になって止めようとするがノイズたちが近づいてきて彼女のところへ行けない・・・だからこそ翼は祈った。
(お願い・・・誰でもいい!!奏を・・・私の友達を救って!!)
涙を流しながら彼女が祈ったとき、光弾がノイズたちに命中して破壊された。
「な!!」
「え?」
二人が放たれた方を見ると男性が一人立っていた。
「さっきの話は聞かせてもらった、お前・・・さっきあの子に生きろと言ったのに命を粗末しようとしたな・・・」
「・・・・なんで民間人がここに!!」
奏の言葉に返すことなしに、零児はライドブッカーガンモードのトリガーを引いてノイズたちを破壊していく。
「さて・・・・・」
彼はネオディケイドドライバーを装着してバックルを開いてライドブッカーからカードを出して構える。
「変身!!」
『カメンライド ディケイド!』
彼の姿が変わり、仮面ライダーディケイドが再び降臨した。
「姿が・・・変わった?」
「あ・・ああああああ・・・・」
翼は変身をする前の彼の顔を見て涙が止まらない・・・・ディケイドはそのまま気にせずにライドブッカーをソードモードへと変えてノイズたちに攻撃をする。
「であ!!」ライドブッカーソードモードの刀身が次々にノイズたちを切り裂いていき、彼の蹴りがノイズを倒していく。
「す・・・すごい・・・・・・」
「まだいるみたいだな・・・なら見せてやるよ・・・ディケイドの能力をな?」
彼はライドブッカーを腰に戻してからカードを出す。そのカードには別の姿のライダーが描かれていた。
「変身」
『カメンライド クウガ』
ディケイドの姿が赤い戦士、仮面ライダーディケイドクウガ マイティフォームに変わる。
「姿が変わった!?」
「であ!!」
ディケイドクウガはその剛腕で攻撃してノイズたちを倒していき、さらに襲い掛かっていた敵に回し蹴りをお見舞いし、奏の近くへと行きガングニールの槍をつかんだ。
「おい!!何をする気だ!!」
「こうするのさ」
彼はカードを出してネオディケイドドライバーに装填する。
『フォームライド クウガ ドラゴン!!』
先ほどの赤い色が青くなり奏のガングニールがモーフィングされてドラゴンロッドへと変化する。
「変わった!?」
「いくぞ!!」
ドラゴンロッドを振り回して、ノイズたちを蹴散らす。飛び上がってロッドを突き立てるスプラッシュドラゴンが命中すると、マークが発生してノイズたちは爆散するが、ディケイドクウガはさらにカードを出して装填する。
「上空の敵にはこれだな」
『フォームライド クウガ ペガサス!』
青い色が今度は緑のクウガ ペガサスフォームへと変わりドラゴンロッドがペガサスボウガンへと変化をした。上空から襲い掛かってきたノイズの攻撃をかわしてブラストペガサスを打ち込んでノイズたちを撃破していく。
「・・・やれやれ多いな」
今度は紫色のクウガのカードを装填をする。
『フォームライド クウガ タイタン!』
緑色から紫色の鎧となった、クウガ タイタンフォームへと変わり武器もタイタンソードに変わる。
そのまま切り裂いていきノイズたちを撃破していく。
「であああああああああああああああ!!」
突き刺してカラミティタイタンを発動して周りのノイズを巻き込んでディケイドクウガはマイティフォームへと戻る。
「さてこれで終わりにしてやるさ」
ライドブッカーから今度は黄色いクウガのマークをしたカードを出して装填する。
『ファイナルアタックライド クククククウガ!!』
「はあああああああ・・・・・」
右足にエネルギーをためていき、ディケイドクウガは走りだしてそのまま空中回転をして必殺のマイティキックをお見舞いする。
「おりゃあああああああああああああ!!」
一体の巨大なノイズに命中すると、ノイズの体にクウガのマークが発生してノイズは爆散する。
大きなノイズを倒したためか、エネルギーの暴走が収まったためか・・・ノイズは発生しなくなった。
ディケイドクウガもディケイドへ戻り、ツヴァイウイングがいる場所へと向かっていく。
「大丈夫かあんたたち」
「あぁ・・・あんたはいったい?」
「俺?俺はディケイド・・・またの名を・・・「奏太!!」え?」
変身を解除した零児に女性が抱き付いてきた。風鳴 翼だ。彼女は涙を流しながら零児に言葉を掛ける。
「奏汰・・・・奏汰!!生きていて・・・生きていてくれたんだね!!」
「・・・・・・・・・・えっと」
零児は困っていた。奏汰という名前に聞き覚えがないからだ・・・・
「すまないが、俺は奏汰って名前じゃないんだ・・・俺は門矢 零児だ」
「そんなはずはない!!私はあなたの顔を忘れるはずがないよ!!奏汰、私だよ!!小さいときにずっと遊んでいた風鳴 翼だよ!!」
翼はそう言っているが、零児にはそんな記憶がない・・・彼は記憶喪失だからだ・・・おそらく失った記憶にはあったかもしれないが・・・彼女の顔を見ている・・・
「うぐ!!あがが・・・あぐ!!」
「奏汰!!奏汰!!しっかりして!!奏汰あああああああああああああああ!!」
頭を抑えだした零児に翼は必死に声をかけている。そこに男性が現れて三人のところへ駆け寄る。
「翼!!奏!!無事か!!」
「おっさん!!」
「おじさま!!奏汰が!!」
「なに!?奏汰だって!!」
「あが・・・あぐううううう!!」
弦十郎は苦しむ彼を見て、すぐに二課へ運ぶことにした。
零児はそのまま気絶してしまい、彼と奏は検査を受けるために治療室へと運ばれる。
そして零児の方は血液などを照合させているところであった。
「・・・どうかね了子君・・・・」
「・・・間違いないわね、彼はあなたたちが言っていた・・・青空 奏汰君で間違いないわね・・・・」
「やはりか・・・・だが彼は門矢 零児と名乗っていたな?翼」
「はい・・・俺は奏汰って名前じゃない、門矢 零児と言っていました・・・でも私には奏汰としか思えません・・・・」
「・・・・・・あの時彼にいったい何があったんだ・・・戦争地域に両親と共に行って行方不明になったときに・・・その時に彼の記憶が・・・なくなったのか・・・・」
弦十郎たちは零児こと奏汰を検査することにした。
病室では零児は夢を見ていた。小さいときの夢だが・・・顔がぼやけており声もたどたどしいかった。
『・・ぇ・・ちゃんは・・・が・・・かな?』
(これは・・・俺なのか・・・・小さいときの誰かと遊んでいた感じだな・・・)
『・・・は・・・なることだよ・・・』
『そ・・・・・・になれるよ!!』
(何かを言ってるが・・・明るくなってきて・・・・・)「は!!」
零児は目を覚ます。辺りを見回してネオディケイドドライバーがあるのか確認をする・・・
「安心してくれ、君の荷物はそこに置いてあるよ」
「・・・・・あなたは・・・・・」
「俺は風鳴 弦十郎・・・まずはお礼を言わせてくれ・・・二人を助けてくれてありがとう・・・・」
「・・・あれは俺が助けたいと思っただけだ・・・気にすることはない」
「それともう一つ、君は本当に青空 奏汰じゃないのだな・・・・?」
「・・・・・それはあの子にも言ったが・・・俺は奏汰って名前じゃない・・・と思うんだ・・・・」
「・・・というと?」
「・・・俺には記憶がないんだ・・・門矢 零児とつけられる前の記憶が・・・・」
(そういうことだったのか・・・)
弦十郎は確信した。彼の血液などの検査結果は青空 奏汰と一致しているのに、本人は違うというのは記憶がなくなっていたからだと。その予想が当たったことで・・・彼は後悔をした。
(なぜあの時止めなかった・・・こいつの両親はなくなってしまった時も・・・)
弦十郎は拳を握りしめている・・・怒りを抑えるために・・・弦十郎はある提案をすることにした。
「奏汰・・・お前には住む家はあるのか?」
「・・・・いいやない・・・・」
「なら二課に協力してくれないか?」
「二課ってここのかい?」
「そうだ・・・君の力はノイズたちにも対抗ができるからだ、それに俺個人として君を保護したいんだ・・・・かつて俺は約束をした・・・お前の両親とな・・・」
「俺の・・・両親・・・あぐ!!あががが!!」
突然零児は頭を抑え始めるが、すぐに収まった・・・・
(なんだ・・・今のは・・・爆発する場所・・といったい・・・・)
零児は一旦落ち着いてから、弦十郎の方を向いて話をする。
「・・・・わかりました。その提案受けたいと思います。家がないのはつらいですからね・・・それとこちらからはお願いがあります、俺のドライバーを調べることはやめてほしいのです・・・」
「・・・というと?」
「この力を戦争に使われたくないからです。これには強大な力があります・・・だからこそ俺はこれを提供することはできません・・・・」
「わかった・・・その提案受けよう・・・」
「ありがとうございます・・・弦十郎さん・・・・」
「・・・・・・弦十郎さん・・・か・・・」
弦十郎はぽそりと、零児には聞こえないように言った。
(いつかは記憶を取り戻せるように、こちらも協力するぞ奏汰・・・・)
こうして門矢 零児は二課に協力者としてはいることとなった。
次回 弦十郎に案内をされて二課へやってきた零児は、翼の力を知りたいなといい彼女と模擬戦をすることとなった。
「なるほど、君の武器は剣・・・ならこれだな?変身!!」
『カメンライド ブレイド!』
次回「スペードの剣対防人の剣」