ウマ娘プリティーダービー~青き伝説の物語~   作:ディア

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前回の粗筋
テンポイント「サクラスターオーは筋膜断裂です」


第11R 新たな始まりへ向けて

二代目はテンポイントから渡された書類を持ち、二人の女性を呼び出していた。

「それでアイグリーンスキー、私達を呼び出した緊急の用事とは一体何なんだ?」

「バナナとリンゴをデザートにする話でしたら厚生課に訴えて下さいね」

たづなが冗談混じりにそう笑うが目が笑っておらず、シンボリルドルフが畏怖する。

 

「そんな話な訳ないでしょう……シンボリルドルフ会長、たづなさん。貴女達をお呼びしたのは他でもありません。チームギエナのウマ娘達についてです」

「!」

それを聞いたたづなとシンボリルドルフが目の色を変え、真顔になった。

「つい先日サクラスターオー先輩にお会いし、チームギエナの合宿場所を突き止めることが出来ました」

「本当か!?」

シンボリルドルフが立ち上がり、二代目に問い詰める。

「船橋競バ場、そこにチームギエナの関係者がいるとのことです」

「そうか船橋競バ場にいたのか」

「ええ。そしてもう一つ、この資料をご覧下さい」

二代目がテンポイントから渡された資料を二人に渡した。

 

「これは……!」

「ご覧の通り、サクラスターオー先輩を始めとしたチームギエナのメンバーが故障した原因が書かれたものです」

「なんてものを……」

「たづなさん、これをトレーナーの人事の方にお渡し出来ませんでしょうか?」

「私ですか?」

「信頼のない私はともかくシンボリルドルフ会長が提出したところで揉み消されかねません。シンボリルドルフ会長はウマ娘の中では発言力があれど人事に口出し出来るほどではない。しかしたづなさんは理事長秘書という立場でいます。理事長秘書の貴女がこれを提出したという事実が必要なんです。貴女が提出したということは理事長が提出したということに等しく、人事も動かざるを得ないでしょう」

 

 

 

「では何故この場に私を呼び出した?」

シンボリルドルフがそう口を開くと二代目が頷く。

「シンボリルドルフ会長を呼び出した理由はたづなさんと一緒に手元にある資料を提出して貰いたいからです」

「先ほどと言っていることが違うぞ?」

「早い話がたづなさんの同伴です。ウマ娘を代表しかつ公明正大で知られる会長なら万一提出したものを揉み消され、たづなさんを孤立無援の状態から防ぐことが出来ます」

「そうか……そこまで私を信頼しているのか」

 

「一ついいでしょうか?」

たづなが手を挙げ、二代目に質問した。

「どうしました?」

「この資料を一度理事長に見せて貰っても構いませんか?」

「わかりました。ただし厳重かつ人目のないところで見せて下さい」

「それはもちろん」

「では失礼します」

 

そして数日後、チームギエナのトレーナーが首になり、このことはウマ娘人間問わず世間話になるほど話題となった。そしてトレーナーが首になった為にチームギエナの合宿が中断となりメンバー達が帰って来た。

 

 

 

「ヤマトダマシイ先輩……!?」

「グリーン、戻ってきたのか?」

ボロボロのジャージを着たヤマトダマシイの姿をみた二代目が目を見開き、驚愕の余り口を手で塞ぐ。

「先輩、その格好は?」

「これか? まあ名誉の勲章的なアレだよ。それより今回の騒動はお前の仕業か?」

「ええ。こうでもしなければヤマトダマシイ先輩を止めることが出来ませんでしたから」

「止める?」

「このままだとヤマトダマシイ先輩が、シャダイカグラ先輩*1よりも悲惨な最期を迎えかねない。それを回避するにはヤマトダマシイ先輩の今度の条件戦、出走回避させるしか他ありません」

「それでチームギエナのトレーナーを?」

「サクラスターオー先輩はあの虐待染みたトレーニングで体に異常を発生し、故障したんです。ヤマトダマシイ先輩も故障して予後不良になる……そんな予感がしてたまりません。例え恨まれてでも止める必要がありました」

二代目が頭を下げ、ヤマトダマシイに誠意を見せた。

 

「……なあ、アイグリーンスキー。前に私が言ったこと覚えているか?」

「私の武者修行の旅を終えたらヤマトダマシイ先輩が立ち上げたチームに所属するって話でしたね」

「ああ。これからチームを立ち上げようと思う。チームギエナに所属していたウマ娘とトレーナーの確保は既に終わっているんだけど、それ以外つまりジュニアAのウマ娘の勧誘がまだなんだ」

「私にそれを?」

「そう。お前にはチームカノープスの宣伝と勧誘を行って貰う」

「カノープス?」

「りゅう座の一等星にちなんで名付けた私達のチーム名だ。ちなみに活動場所はチームギエナと変わりないから安心して勧誘してこい」

「はいっ」

「これが名簿だ……後は任せたぞ」

名簿を渡したヤマトダマシイが肩を叩き、その場から去る。

 

 

『カノープスか。皮肉なもんだな』

「先代、それは一体どういうこと?」

『前にセイザ兄貴のことは話したな? 俺の兄貴はもう一頭いる。その兄貴の息子の一頭がカノープスって名前だったんだ』

「そのカノープスって馬はどんな馬だったの?」

『カノープスが勝ったGⅠは皐月賞のみと寂しさを感じさせるものだが、種牡馬としてはかなり活躍した。種付け料金が100万円と手頃な割りに勝ち上がり率が種付け料金750万円の種牡馬以上の成績を残したものだから中小牧場から救世主なんて言われていたほどだ』

「つまり父親として活躍した馬なのね」

『まあそのお陰で一悶着あったんだが、それは置いておこう。ヤマトダマシイは救世主となるように故意に狙っていたのか、あるいは偶然なのかわからないが、そうなるようにしなければな』

 

「先代、この中で知っている名前ある?」

二代目が先代と話し合い、素質のあるウマ娘について語り合った。

*1この小説内のウマ娘シャダイカグラは死んでいる




後書きらしい後書き
もし私が萌え絵イラストを書ける能力があるなら、二代目のイラストを描いて皆さんのオカズを作っていたでしょうが、私に絵心はなく、あるのは私が投稿している小説の設定やゴルフの飛距離だけという有り様です(半ギレ)

後、アンケートを取っていますのでそちらにも是非参加お願いします。


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尚、次回更新は西暦2019年5/1の上に5/6まで毎日更新します

青き稲妻に出てくる競走馬が主人公以外で登場して欲しい?

  • ぜひとも登場して欲しい
  • 出さなくて良い。つーかイラネ

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