ウマ娘プリティーダービー~青き伝説の物語~   作:ディア

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・アグネスタキオン
≫【後にも先にもSS産駒で天才と呼ばれたのはこの馬のみ】と評され、旧三歳つまり現在の二歳時点で【SSの最高傑作】だったスペシャルウィークを凌ぐとまで騒がれた程の名馬……なのだが、天才という渾名と自身と自身の産駒が故障により引退するイメージが先行しすぎて虚弱なマッドになってしまったのかもしれない

・今度公式ウマ娘の中で実装して欲しいのは?
≫逃げ切りシスターズで唯一実装していないアイネスフウジン、ルドルフの最大のライバルミスターシービー、オグリキャップのライバルズ、カノープスのメンバーくらい?

・非公式ウマ娘では?
≫許可が取れそうなところではトキノミノル(駿川たづなの可能性が高いが断言出来ない)、オグリローマン、サクラローレル、ナリタトップロード、アグネスフライト、タニノギムレット、シンボリクリスエス等

・イナリワン
≫オグリキャップ同様地方から中央に殴り込んで来た競走馬で、主な勝鞍は東京大賞典(ダート3000)や天皇賞春(芝3200)、宝塚記念(芝2200)など芝ダートコース問わない強さを持ち、その変態さはアグネスデジタルをも凌ぐ。しかしイナリという名前とオグリキャップが余りにも有名過ぎて江戸っ子キャラになったのかもしれない。まあデジタル以上の変態淑女だったらオグリのキャラが霞むからしゃーなし

・ロードカナロアとアーモンドアイ
≫アーモンドアイもGⅠ競走9勝、無敗の三冠馬を倒すというぶっ飛んだ強さを持っているがその父親ロードカナロアは香港スプリント連覇を成し遂げており、もっとぶっ飛んでいる。アーモンドアイは時たま負ける印象があるが、ロードカナロアは負ける印象がないってくらい強い

・コントレイル
≫ダービーの時点では父ディープインパクトを超えたがそこまででJC、大阪杯でまさかの二連敗してしまい歴代三冠馬の中では評価は低い。JCはまだわかるが大阪杯で負けたのが痛すぎた。それを覆すには秋古馬三冠を全てレコード勝利かつ4馬身差以上の着差で勝利するくらいしないと印象が残らず、ディープインパクト超えは厳しいのかも……インパクトだけに

・日本のダートと米国のダートの相違による弊害
≫ありまくる。日本のダートは芝適正がなかった馬救済の為にあるようなものであるのに未だに砂でガラパゴス化が顕著である。日本以外は土であり日本のダートのレースに出走しない外国馬が多く、勝利していない。また逆も然りでラニしかダートでの海外の国際競走勝利しておらず、ドバイWCのヴィクトワールピサは芝でもダートでもどちらでもないAWという特殊な馬場だった。そもそも遠征費の関係で海外に挑戦する絶対数が少ないと言われればそれまでだが、芝やダートそのものの相違が関係しているのは間違いない

前回の粗筋
二代目、タマモクロス、ラムタラ、回想する


第56R 二代目、世界の頂点へ2

【KGⅥ&QESスタート! まず始めに行ったのは──】

 

 KGⅥ&QESが始まり、タマモクロスが先行集団、ラムタラが中団集団、二代目が最後方の位置につき、日本でどよめきの声が上がる。

 

 

 

「タマモ先輩が先行するのは理解出来るがグリーン君が追込?」

 

「NHKマイルCでアマさん相手に勝ったとは言え、追込でラムタラに通じるのか?」

 

 ──末脚が武器とはいえ流石に無理ではないだろうか。

 

 ビワハヤヒデ達だけでなくこの場に全員が不安を感じる理由に英ダービー勝者ラムタラ、短距離路線から10f以上のレースに出走して以来4連勝を飾ったペンタイア等多数の有力なウマ娘がおり集団になっている。いくら国内でも豪脚を持つ二代目とはいえ脚質が定まっていないウマ娘が世界最高峰の末脚の持つウマ娘達に敵うのだろうか。そう思わざるを得なかった。

 

 

 

 

 

「……」

 

「ようラムタラ。黙りじゃないか?」

 

「……ペンタイア」

 

「ラムタラ、私はあんたと戦うのが楽しみでこのレースに出てきたんだ。ペニカンプを破ったあんたをな」

 

「……そう。それで?」

 

「欧州トレセン学園に英国、仏国、愛国出身のウマ娘と外様──つまりそれ以外のウマ娘の派閥に別れているのは知っているな?」

 

「勿論。だけど貴女達三か国出身がそう感じているだけで私はそうは思わない。皆トレセン学園の生徒」

 

「あんたがそう思わなくてもドバイ出身のあんたが英国のエースだったペニカンプを負かしたのは事実で、英国寮の面子は丸潰れ。私個人の感情とは関係なくその敵討ちをするように言われているんでね。私はペニカンプを破ったあんたを超えに来た」

 

「敵討ちどうこうはともかく、私は誰にも負けない。このレースに勝つ……それだけ」

 

 ラムタラの呟きはレースに出走しているウマ娘全員に響き、全員がラムタラを囲む。それは二代目も例外ではなく、ラムタラの後方に位置していた。

 

 

 

【ラムタラを囲むような形でレースが進んでいき、最初のコーナーへ。タマモクロスが集団を引っ張り、その他は団子状態、最後方にアイグリーンスキーといったところ】

 

「もしかしてタマモクロス先輩、掛かっているっぽい?」

 

『いやそうでもない。今回は先行集団不在の中団差し軍団によるレースだ。遥々極東から来たタマモクロスなんていつでも差しに行けるなんて考えているんだろう。逃げているように見えて実際は天皇賞秋の先行と変わりない』

 

「そう?」

 

『気を付けるとしたらこの馬場だとハイペースだということだ。タマモクロスはそれを理解していない。だからこそ好都合な訳だがな』

 

 

 

 

 

 ビワハヤヒデ達が驚愕の声を上げる一方でただ一人、ヒシアマゾンのみが不安ではなく希望視していた。

 

「通じるさ、何せアタシが唯一末脚勝負で負けた相手だよ。それも二回もね」

 

 ヒシアマゾンの末脚はこの場にいる全員が熟知しており、全員がヒシアマゾンの末脚以上に敵うウマ娘と言えば国内では片手で数える程しかおらずその中には二代目も含まれていた。

 

「アマさん……」

 

「いやヒシアマ君、そんな単純なものじゃないんだ」

 

「へぇそいつは聞き捨てならないね。説明して貰うよ」

 

 ヒシアマゾンがビワハヤヒデの方に意識を集中させるとビワハヤヒデが口を開いた。

 

 

 

「グリーン君は三段階の加速装置が付いている。一段階目が君達も使える二の脚。そして二段階目が私達と同じレベルにたどりついた三の脚、そして三段階目の上がり1F最速のウマ娘と同速になる勝負根性だ」

 

 ヒシアマゾンが挙手し、口を開く。

 

「最後の三段階目は四の脚じゃないのかい?」

 

 ──三の脚があるのなら四の脚があるはず。

 

 ヒシアマゾンの疑問は尤もで三段階目が勝負根性なのか理解出来る方が少なく、ビワハヤヒデが解説した。

 

「彼女の場合そう表現するよりも勝負根性という言葉が似合うんだ。宝塚記念の最後の直線で見ただろう? 併走するかのような勝負根性を」

 

「確かに……」

 

「最後の三段階目に関してだが、追込であれば上がり1Fを最速にするのは当たり前のことで意味をなさない。宝塚記念では戦法を逃げにしたからこそ出来たことだ」

 

「いやそれでもNHKマイルCの時は──」

 

「確かにNHKマイルCと日本ダービー、どちらも逃げや先行といった戦法は取っていない。しかし最後の三段階目の勝負根性は使っていたか?」

 

「……あっ! いやそうか、そういうことだったのか!?」

 

 ナリタブライアンが驚愕の声を上げ、納得する。

 

「ブライアンどうした?」

 

「やっと辻褄があった。ダービーを終えた後、私に奴はこう言ってきた」

 

 

 

 ──一応言っておくと私はまだ余力を残している。僅差で勝つようにしているからね。まあ今回に限っては頭差で勝つつもりが失敗した訳だけど

 

 

 

「いくら僅差で勝つようにしているとはいえ、その気になれば頭差のままで押さえられたはずだ……つまりダービーの時点で三段階目の加速は使わなかったんじゃない。使えなかった」

 

「なるほどな。前に出ていたとしてもグリーン君は急激な加速に対応出来ない。それはそれで面白い発見だ。だが三段階目が四の脚ではなく勝負根性だということがわかっただろう」

 

「確かにNHKマイルCの追込、そしてダービーでの差し、共に三の脚どころか二の脚で勝利している。だけど逆に言えば、三の脚や勝負根性が必要ないくらいに加速しているってことじゃないのかい?」

 

「それは否定出来ないが、グリーン君の苦手な急激な加速がラムタラにはある。そうなればグリーン君は対応出来ずに敗れてしまう」

 

 

 

 

 

【さあ直線に入りタマモクロスが先頭だ! しかしその差は僅か!】

 

「ご苦労様だったな……チビ助」

 

「あ゛あ? 誰が背も胸もチビや?」

 

「ここからは私達の仕事だ。世界最高峰の英国のウマ娘の力見せてやろう」

 

 ペンタイアがタマモクロスを抜き去ろうと加速するとタマモクロスがそれに併せるように加速し、ペンタイアが息を入れ再加速しようとする。

 

「何がや……何が世界最高峰や! 日本のウマ娘舐めとったらアカンで!」

 

 ペンタイアが息を入れた瞬間にタマモクロスがペンタイアを引き剥がし慌てて再加速するがすでに時遅く、タマモクロスとの差は徐々に開いていく。

 

 

 

「……邪魔」

 

「うわっ!?」

 

 ラムタラが一瞬でペンタイアとタマモクロスを一気に抜き去っていく。

 

【ここでラムタラだ! タマモクロスが粘るがラムタラが前に出る!】

 

「ラムタラ、おどれーっ!」

 

「……」

 

 タマモクロスが差し返そうと必死の形相で末脚を爆発させるがラムタラは無表情のまま加速し、タマモクロスに併せると同時に引き離す。

 

『は、速い……っ!』

 

「まだまだや!」

 

 一頭と一人のタマモクロスが互いに力を合わせ、ラムタラに食らいつくとラムタラが呟いた。

 

「……貴女の走りは私に力をくれる。だからこそ引き離せる!」

 

 ラムタラの圧倒的な爆発力に為す術もなくタマモクロスが引き離されようとしていた。

 

【ラムタラがタマモクロスを引き剥がす! やはり本場欧州で日本のウマ娘は勝てないのか!?】

 

 

 

『よし、今だ』

 

 その瞬間、大外から二代目が一気に加速しラムタラを強襲した。

 

 

 

【い、いや! ここで大外から一気にアイグリーンスキーだ!】

 

「!?」

 

「うがぁぁぁっ!」

 

【タマモクロスがなんと脅威の追い上げーっ! ラムタラに食らいつく!】

 

 ラムタラが驚きの声を上げるとタマモクロスも二代目に引き続きラムタラを差し返しにいく。

 

 

 

「トレーナー、あの二人恐ろしい勝負根性をしていますね。このままだと負けるかもしれません」

 

「負けねえよ。ラムタラは素質だけで登りついた訳じゃねえ。根性でここまで勝ち上がってきたんだ。見せてやれ、お前の勝負根性を」

 

 

 

 ラムタラがトレーナーリーダーの声に答えるように加速した。

 

「この勝負、必ず勝つ!」

 

「絶対に、絶対に勝たなあかんねや!」

 

 タマモクロスがそう叫ぶも武士化したラムタラに徐々に突き放されてしまう。

 

 

 

「そう、それでこそラムタラだ……」

 

「いや、ラムタラは厳しいのではないのでしょうか。ラムタラに続く2着のウマ娘は全てラムタラとの距離が近いウマ娘ばかりでラムタラは併せて強くなるウマ娘。それに対してグリーンさんは大外……根性が空かされるのでは?」

 

「なんだと!?」

 

 

 

【内ラムタラか、外アイグリーンスキーか、ラムタラ……ラムタラが、ラムタラが苦しい!?】

 

「ぐっ!? 何故伸びないっ!?」

 

 ラムタラの脚が震えだし、ヨレると共に二代目に遅れを取り始める。

 

【ラムタラが根性勝負に持ち込めないっ! 大外からアイグリーンスキーだ! 日本の悲願達成なるか!?】

 

 無表情だったラムタラが初めて苦痛の表情を見せ、トレーナーリーダーが焦り怒鳴り声を出す。

 

「外だ! 外で併せにいけーっ!」

 

「駄目です! 今外に行ったら斜行してペンタイアに対する競走妨害で降着になります!」

 

「くそがぁぁぁっ!」

 

 

 

「流石先代、冴えている」

 

『当たり前だ。何年アイグリーンスキーをやって来たと思ってやがる? おまけにあいつとは何回も戦い続けてきたんだ。あいつは類い稀なる勝負根性故に併走する馬がいると限界以上の力を出せるが大外から一気に差されるとその力は弱くなる。それは二代目も同じだが、その弱体化はラムタラよりも少なくて済む』

 

「ラムタラは私に寄せようにもペンタイアが邪魔で寄せられない。完璧な位置取りとしか言い様がないよ!」

 

 二代目が加速するとともにレース場にいる観客達の悲鳴が響く。

 

 

 

「ならタマモクロスだ、タマモクロスが伸びろ! そうすればラムタラも伸びる!」

 

「いや、タマモクロスさんはもう……」

 

 ──残す脚がありません

 

 その発言をドバイシーマCを制覇したバランシーンが飲み込む。

 

 むしろタマモクロスは善戦した方であり、もし現在のタマモクロスがドバイシーマCに出ていたなら自分が勝てないと思わせる程、ラムタラに食らいつき、勝負根性を発揮していた。

 

 だがタマモクロスもまたラムタラと同様に勝負根性で走るウマ娘であり、ラムタラに引き連れられ善戦していたがラムタラを抜かすだけの体力を持ち合わせていない。もし二代目が傍にいたなら、より善戦していただろう。

 

 二代目は意図していなかったが、タマモクロスの勝負根性をも封じていた。

 

 

 

 

 

「場外乱闘&不意討ちだと思うけど、ラムタラ。これも勝つ為なんだ」

 

「ぐぁ、ぉぉぉぉっ!」

 

 ラムタラの雄叫びがレース場に響き渡り、ラムタラが加速すると二代目が三度目の驚愕に満ちた表情に変わる。

 

「またぁっ!?」

 

『パーマーといい、ナリブといいどいつもこいつも土壇場で覚醒するとかあいつらが物語の主人公だとでもいうのか!?』

 

 先代の声と共にラムタラが差し返し、先頭に踊り出ると二代目が笑みを浮かべていた。

 

「でももう慣れたよ先代。だから勝てるっ!」

 

『何っ!?』

 

 二代目の隠れた底力によりラムタラの速度を超えると先代すらも驚愕し、ラムタラにほぼ並んだ状態でゴール板を過ぎる。

 

 

 

 

 

【並んでいます! 内はラムタラ、外はアイグリーンスキー。3着にタマモクロス、4着争いにペンタイア。さあラムタラとアイグリーンスキー、どちらが勝ったのでしょうか?】

 

 両者が見守るとラムタラが屈辱のあまり一瞬だけ顔を歪めると元の無表情に戻り、二代目に近寄り手を差し出した。

 

「……おめでとう、このレースは貴女の勝ち」

 

「え? でもまだ結果は出てないよ?」

 

「見なくてもわかる。逃げ切った感覚がなかった」

 

「逃げ切った感覚?」

 

「知らないのなら知らないでいい。でもこれだけは覚えて。今度勝つのは私」

 

 ラムタラが背を向け、立ち去ると二代目が呟いた。

 

「上等よラムタラ。私もこれで勝ったとは思っていない。次のレース、凱旋門賞で決着を着けよう」

 

 そして掲示板を見るとそこには二代目の番号が一番上に表示されていた。




ゴールドシップとフジキセキの禁止されているイタズラリスト10

91.逃げ切りシスターズに続いて新しいウマドルユニットを創設するのは結構ですが、戦隊物の黄色ポジだからといって奇行に走らないで下さい。新しいウマドルユニットの規制が厳しくなります
92.分身なりなんなりとウマ娘を超える動きはレースのみでお願いいたします。理由については貴殿方が分身したせいで学園が恐怖のどん底に陥ったり、脳内ピンクなウマ娘が10倍に増加したからです
93.WDTを二人の童貞と訳したのは未だに許されることではありません
94.アグネスデジタルはあくまでもウマ娘同士のGL、またはウマ娘とトレーナーとの恋愛の同人誌を書いているのであってBLを書いているのではないことを認知せよ
95.目覚まし時計の音を子守唄にしてはならない。そのせいで生徒を始めとした数多くのトレセン学園関係者が寝坊しました
96.生徒達が楽しめるようトランプ等のカードゲームを許していましたがそれすらも禁止しなくてはならなくなりました
97.じたばたしても無駄です。はい
98.セクレタリアトの来日を極秘情報にしてはならない。おかげでトレセン学園の食材が一日でなくなりました
99.同様にセントサイモン来日も極秘情報にしてはならない。特に薬で理事長の猫を鈍感にさせたのは重罪です
100.このリストが3桁に達したことは祝うべきことではありません


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尚、次回更新は未定です

読者の皆様がウマ娘になったらどうなるか(モブウマ娘募集)

  • 逃げ切りシスターズに加入出来る逃げウマ娘
  • ルドルフを始め王道を突っ走る先行ウマ娘
  • 狙った獲物は絶対殺す差しウマ娘
  • どんなに差をつけても追い越せる追込ウマ娘
  • 何もかも自由!フリーダムな自在脚質ウマ娘
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