ウマ娘プリティーダービー~青き伝説の物語~   作:ディア

69 / 71
・デアリングタクト
≫ウマ娘化されたので記載。父は大種牡馬エピファネイア。童貞キラーとしても有名であり、これから記載していく
≫まず史上初のSSのインブリードGⅠ馬。インブリードのGⅠ馬自体は数多くいるが、血統表にSSのインブリードを持つ馬は彼女が初めて。ついでにエピファネイア産駒としても初のGⅠ馬でもある
≫また厩舎、生産関係者、騎手その他諸々桜花賞を初めて勝たせた馬でこれを童貞キラーと呼ばすなんというのだろうか?
≫次に無敗で牝馬三冠馬。近年無敗でオークス、秋華賞を勝つ馬はちらほらと存在するが無敗で桜花賞を勝つ馬はそれよりも少なく、更に無敗で桜花賞、オークスの二冠自体も63年ぶりであり、牝馬がダービーを制するくらい困難である
≫尚、現在現役馬としては史上初のウマ娘化であり、アニメ一期の最終話に出てきたウマ娘は当時現役だったキタサンブラックと推測されたがそうではなかったし、そうであったにせよキャラが現役時に決まったのは彼女が初めてである……故障など何事もなければ2023年まで現役を続行するのでそれまでに声優まで決まったら完全に決まった現役馬の最初のウマ娘になるぞ!

・エアシャカール
≫実装されたので記載。ダービーを7cm差で敗北し、最も三冠馬に近い二冠馬として有名だが同時に史上最弱の二冠馬とも言われている。その理由だが菊花賞を勝利した後のJCでオペラオーに接戦に迫るどころかアグネスフライトとともに惨敗し、その後もGⅠ勝利することなく引退している為である。その為「三冠馬にならなくてよかった」などと揶揄されている。また気性難としても有名でSS産駒の中でもトップクラスに悪いことでも有名
≫それで種牡馬としての成績が優れていたなら良かったのだが僅か4頭しか産駒を残すことしか出来ず死亡し、しかもその産駒は活躍することもなかった。ファインモーションとの繋がりは気性難と子孫を残すことが出来なかったという共通点がある
≫ウマ娘の彼女はデータ入力しロジカルに答えを出すデータ収集キャラ。しかしその能力は間違いなく優秀で「皐月賞と菊花賞は獲れてもダービーで7cm分届かない」と史実であったことを予言している。ロジカルに説明が出来ない幽霊が苦手なキャラでもある。だからお前は一番になれないのだーっ!

・バンブーメモリー
≫安田記念、スプリンターズSを勝利しただけでなく高松宮杯(芝2000m)も勝利した短距離、マイル、中距離ともに高レベルの実力者。しかし生まれた時代が悪かった。短距離のスペシャリストのダイイチルビーとダイタクヘリオス、マイル無敗のオグリ、中距離のオグリを含め平成三強がいた為実績の割に影が薄い。平成三強がいる中距離の舞台、またはオグリをマイルの舞台で破っていたなら影は薄くならなかったかもしれない
≫ウマ娘では風紀委員長を務めているが、ゴールドシチーに甘い一面が見られ、特に漫画版うまよんでは賄賂でゴールドシチーの遅刻を見逃している……一応彼女の名誉の為に言っておくとそれが賄賂だと気づいていなかったことに情状酌量の余地がある。また育成キャラとしての評価だが、適性距離やダートの有無、そして脚質などを考慮するとタイキシャトルの下位互換といえる。少なくともレオ杯ではぐれメタル並みの遭遇率だった

・レオ杯
≫アプリ版ウマ娘プリティーダービーのイベントで8月に行われるリーグ戦である。今回作者が紹介するのは2022年のレオ杯
≫お察しの通りマルゼン、フジ、バクシン、カレン、フラワー、キンヘ、タイキがゴロゴロいる環境だった。意外に少なかったのバンブー、エアグルーヴ、ブルボン。エアグルーヴやブルボンは本来短距離ではないが他の中距離キャラよりも短距離として育成可能である
≫作者はオープンリーグでAになり惨敗──したとでも思ったか?普通に勝ったよフジキセキで。まあ作者も負けたと思ったけど短距離は運だからね、負けても勝ってもしゃーなし

・コパノリッキー
≫育成で実装されたので記載。GⅠ競走相当11勝の頭オカ、もといダート最強馬。芝GⅠ競走最多アーモンドアイですら9勝止まりで如何におかしいか理解出来るだろう。ちなみにウマ娘化の同期であり彼女のライバルにあたるホッコータルマエもGⅠ競走相当を10勝しており十分頭オカといえる
≫ウマ娘の彼女は風水オタク。奇声奇行のフクキタルと同類かと思えば割りと違い常識はあり、トレーナーも環境開運学と見なして理解している。とはいえ物の場所を変えることで運を変える風水は物や人がその場所にあるから心理的に行動に作用するという心理学染みたことでもあるので作者も理解出来ない訳ではない
≫ちなみにウマ娘としての性能はぶっとんでおり、最強ダートウマ娘でダートでは他のウマ娘が彼女の前ではリッキー☆ラッキー☆ハッピー☆となる

・オウンオピニオン
≫コリアカップの韓国馬が貧弱過ぎたので記載。別名【インドのシンザン】。その別名の通りインドの競走馬であり、三冠馬でこそないものの後ろにシンザンと渾名されるようにインドセントレジャー等かなりの実績を誇っている。そんな彼がJCに招待され彼の実績は最強と呼ぶにふさわしく日本の最強馬と言えばシンザンであった。故に【インドのシンザン】と呼ばれることになった
≫しかしJC前に一回慣らす為に日本(後の富士S)で走らせてみたら最下位、まあ本番で力を出せばいいということでJCに予定通り出走するがこれまた後ろから数えた方が早い程に惨敗。あまりの弱さに【史上最弱のJC招待馬】とまで揶揄された。一応彼の名誉の為に補足しておくと全盛期を過ぎていたことと、JCで彼の後ろでゴールした馬はいたが彼のキャッチコピーが仇となりそのような不名誉な渾名がつけられた
≫また【インドのシンザン】というキャッチコピーのせいで「インドではシンザン級の実績でも実力は二流以下の日本馬の足元にも及ばない」というイメージがついてしまい、以降日本は日本馬が勝てなかった米国や欧州といった一流所の名馬しか招待しなくなってしまい、さらに90年後半代以降日本馬が勝ちまくったせいでその名馬達すらも避けるようになり、つい近年では掲示板に載るのがやっとという有り様である。コリアカップで強すぎる日本馬を出禁にした韓国とは真逆である

・バックパサー
≫作者がウイポ8と9において種付けを好む馬。バックパサー自身の能力も高いのもそうだが、介入無しで系統確立してしまう馬にバックパサー自身やその父トムフールの血が含まれないことが多いからアウトブリードが成立しやすく自家生産として優秀と言える。作者は8のバックパサー産駒で全ステータスカンスト及びその産駒(牝馬)で牝馬三冠、古馬王道完全制覇など出来ました。勿論共に架空馬
≫ 史実においては競走馬として性格、体格、血統、その他全てが完璧とされ、その期待に応えるように米国の年度代表馬になり生涯成績は31戦25勝、4着以下になったのはデビュー戦のみという凄まじいものである。またスピード違反馬ことドクターフェイガー、後の大種牡馬ダマスカスの三強対決を繰り広げたウッドワードSはあまりにも有名
≫種牡馬としても後継種牡馬を残す等優秀だが彼の場合は母系に入ってからが本番だった。世界共通でバックパサーが母父というだけで良血馬という扱いになるほどで、当時の世界一の母父と言っても過言ではなく、マルゼンスキーやエルグランセニョール、イージーゴア、シーキングザゴールド(ドバイミレニアムやシーキングザパールの父)、ミスワキ(サイレンススズカやガリレオ、シーザスターズの母父)と言った名馬の母父がバックパサーである
≫特に前者3頭に関しては日本で良血馬で知られるキングヘイローが霞むほど騒がれ、見事その期待に答えた。厳格に言えば三代目ビッグレッドとまで言われたイージーゴアに関してはその期待に答えることは出来なかったが、それでもGⅠ9勝とぶっとんだ成績でありマンノウォーやセクレタリアトの異常さが際立つだけなのだが
≫ちなみにバックパサーは責任から逃れる者という意味であり、父トムフールは大馬鹿者という意味である。母父ウォーアドミラルは孫であるバックパサーとは違い炎のような闘争心を持つといわれその結果史上4頭目の米国三冠馬となっている

・ドバイミレニアム
≫名前の通り2000年のドバイWCを制した競走馬。ウイポシリーズではSPが78とシンボリルドルフといった日本史実馬よりも上で、更にスピード因子を二つも持っており仔出しが優秀な馬の中では米国ではミスタープロスペクター、日本ではトウショウボーイくらいしかいないことからとてつもなく優秀な競走馬と言えるが残念なことに1世代しか仔を残せずに死亡。しかしドバウィがSS並みに種牡馬として大成功を納め、主流血統となっている
≫一世代しか残せなかったが故にシリーズの2021以前の過去スタートはドバイミレニアムを所持してSP系となるドバイミレニアム系を確立させるのが基本中の基本だったが、2022にprivate種牡馬施設が登場し現役時に所持しなくても金さえあれば種牡馬として購入可能となり系統確立が可能となった

・アプリ版ウマ娘とアニメ版ウマ娘の相違について
≫バクシンオーがアニメ版では目指していないのにアプリ版では全距離制覇を目指しているとかモンジューがアニメでは名前を変えていたのがアプリでそのままだったりとかそんな細かい違いがあるが下記を参照にして頂きたい

・アニメ版ウマ娘の特徴
≫アプリ版とは異なりどちらかと言えば史実通りになることが多く、例外と言えば1期はクラシック期のエルコンドルパサーくらい。尚、エルコンドルパサー容疑者はライバルの被害者である凱旋門賞ウマ娘の名前と毛色を変えさせた疑いがあり現在グラスワンダーに追走されています。エル、腹を切りなさい
≫つまりスペのJC勝利もターボのオールカマーの逃げ切りもテイオーの復活の有馬記念も実際に起きた出来事……本当に競馬はロマンしかねえや!
≫またグラスワンダーとライスシャワーのように鞍上が同じだったりすると縁を感じることがアニメ版でははっきりと名言されている
≫アプリ版のアオハル杯同様チームを組むのが当たり前の世界でトレーナーがウマ娘の指導を一対一で見る描写はなく、その為ウマ娘達はいずれかのチームに所属している可能性が高い。まあトレーナーの数がウマ娘に比べて少ないことを考えたら当たり前で一対一で面倒をみるトレーナーが多いアプリ版が異常と言える
≫誰がどこに所属しているかまでは名言されているウマ娘もいるが2期のラスボスことビワハヤヒデですら所属チームについては名言されていないこともあり、曖昧な部分が多数ある。一応アニメ版に近い世界線の小説版でセイウンスカイがチームに所属している
≫人員がはっきりしているのがチームスピカとチームリギル、チームカノープスの3チームのみであり、トレーナーのみが決まっているのがミホノブルボンとなっている。
≫またほとんどの二次創作ではアニメ版の設定になりがちだが、オグリキャップ等の世代のウマ娘はアニメ版では定められていない場合はシンデレラグレイの設定を用いられることがあり、またアプリ版ライバルトレーナー達を導入することもある

・アプリ版ウマ娘の特徴
≫アプリ版のウマ娘は育成キャラストーリーは原則トレーナーと一対一であり、例外にあたるメジロドーベルはサブトレから転身した形となる
≫またアオハル杯ではチームをそれぞれ結成する為一対一ではなくなり自分自身もチームを結成することになる。アオハル杯のテーマソングの曲の割り振りから推測するとミホノブルボンが育成キャラでハルウララ、マチカネフクキタル、ライスシャワー、タイキシャトルはサポートっぽい立ち位置になる
≫メインストーリー第一部ではオグリキャップ等ウマ娘のほとんどいなくなってしまった名門チームシリウスの後任をし、残ったウマ娘メジロマックイーン達と共にチーム再興をすることになる。
≫チームシリウスに所属することになる主なウマ娘はメジロマックイーン、ライスシャワー、ウイニングチケット、ナリタブライアン、サイレンススズカ、スペシャルウィーク
≫尚、メインストーリーの各章をクリアすればそれぞれに応じたサポートカードがもらえるので挑戦して頂きたい。特にチームシリウスのサポートや最終章後編でグラスワンダーに

・樫本理子
≫後述の地方競馬について調べていたついでに追記
≫アオハル杯のライバル役トレーナー。アプリユーザーからは「理子ちゃん」と呼ばれることが多い。URAの幹部であり、秋川やよい理事長不在の間、理事長代理を務めることになった人物。ウマ娘の為に徹底した管理体制を築き上げようとするがウマ娘達から反対され、代案として「私以外のチームでアオハル杯を1位取れたら管理体制を撤回する」ことを出し、万全な管理体制のチームファーストを設立し容赦なく蹴散らしていく
≫その手腕は確かなもので自らがまとめ上げたチームファーストのウマ娘は恐ろしく強く前シナリオのラスボスポジのハッピーミークが弱く見えるほどで、特にリトルココンやビターグラッセはAランク相当の力を持っており、ユーザー達を幾度なく絶望の淵に落とした
≫聞けば聞くほど完璧超人のように見えるが弱点もあり、身体能力など身体にありとあらゆる関係のある能力が弱く、StarHorse4とのコラボでは一般人からみても脚が非常に細いことが明らかで、前転がつい最近出来るようになった、コーヒー2杯飲んだだけで眠れなくなるといったエピソードがある
≫作者が後述の地方競馬について調べていったついでにJRAのお偉いさんを見たら「えっ?この人が理子ちゃんのモデルじゃね?」と思わせるエピソードがある。もちろんその方の競馬に関するエピソードである
≫サポートでは友人キャラとして登場し、理子ちゃんのポンコツヒト娘だと判明するだけでなくスタミナが不足しがちな場合や体力回復に用いられるのでスタミナ不足に悩まされる場合は使っても良いかもしれない。またアオハル杯だとスタミナ獲得量も増加するのでチームシリウスが使えないアオハル杯にオススメ。獲得レアスキルは【一陣の風】

・桐生院葵
≫理子ちゃんを紹介したついでに追記
≫シナリオURAにおけるライバルトレーナー。名門桐生院家の秘蔵子で短距離から長距離、芝ダート全て問わない万能白毛ウマ娘ハッピーミークの担当……なのだが、アプリ初期は調整をミスったせいでハッピーミークがURAファイナルで3着以内に絡まないことがしばしばあり、むしろ逃げウマ娘や先行ウマ娘の進路妨害こそ最大の敵と揶揄されるほどで、また彼女の家の秘蔵の本から得られるレアスキルが最弱と呼び声の高い【鋼の意志】、しかもアオハル杯でリトルココン等に比べてハッピーミークが能力的に遥かに劣る為アプリユーザーからのトレーナーとしての評価は微妙だった。その後調整が入り3着以内に絡むようになったが調整自体が遅かったので微妙なところではある
≫しかし前述した理子ちゃんとは異なり身体能力は非常に高く巷ではウマ娘よりも身体能力が高いとまで言われており、アプリユーザーは理子ちゃんが出るまで桐生院がトレーナーとして求められる身体能力の基準だと思われていた
≫サポートカードとしての評価だがあまり優秀とは言えない。というか理子ちゃんとたづなさんが強すぎる。スキル獲得量が増加するので使えないことはないが桐生院を入れるくらいなら前者の二人のうち片方を入れる

・トレセン学園におけるトレーナーの数
≫現実の調教師は全体で180人程度でこれを目安にこの小説のトレセン学園のトレーナーの数は200名前後としている……が何か書いていて不安になってきた
≫というのも各世代の馬はウイポですら数百、現実だと1万頭で一年間に調教師が5~8人しか増えないとなると相当な数がいないと無理なはず
≫しかも公式でURAファイナルズは18000~28800(3600×5~8)人で行われることが明らかにされていてドリームトロフィーやらなんやらでトレーナーがついている状態のままのウマ娘もいるから担当数がえげつないことになっている
≫そもそもトレーナーの数が200人というのは少な過ぎじゃないかと思うが、トレーニング場所などの問題もあるのでどうしようもない。そもそもその数の10倍いたとしても現役のウマ娘9人以上担当する計算になり、割りと人数の多いはずのリギルですら平均以下となる
≫ウマ娘のシンボリルドルフの【全てのウマ娘を幸福にする】という夢は担当トレーナーが見つからないまま退学するウマ娘もいる以上、叶えられない夢なのかもしれない


・チームトゥバンの解散
≫主人公の所属するチームトゥバンが解散するifルート。実は本気で書いていたが取り止めた。解散すると話が続かないから。それと前述したトレーナーの数云々もその話を書いているときに記載したものでもある

・ウマ娘ゲ○インダービー
≫シリアスな話が続いたところで作者が思い付いたシリーズ。お察しの通り、プリティーなウマ娘がゲロインと化する銀魂パロの最低最悪なギャグストーリー。元ネタは史実でバナナを喰おうとしたビワハヤヒデ
≫尚、これの派生にベ○インダービー(エアグルーヴ)がある。汚さでいえばこちらの方がマシ……人によってはご褒美といえる

・地方競馬場
≫ウマ娘アプリでようやく地方レースが充実され始めたので記載
≫地方競馬場を取り巻く環境は以前解説したがダートが主流であり、芝もないことはないが岩手の盛岡競馬場のみといえ、芝中心の中央とはねじれ国会ならぬねじれ競馬と言える状態
≫その為、芝適性がなさそうな地方馬が中央の芝に殴り込むというと無謀だと言われ、地方所属のまま中央の芝レースで善戦したのはロッキータイガー、コスモバルクくらいしか思い付かない
≫また地方競馬はその名前の通り国ではなくNRAの管轄にあり、国つまり中央に比べてレース賞金も安く、レース、競走馬、人材等ありとあらゆるレベルが低くなってしまい、さらに予算が減り……という悪循環が生まれている。その結果いくつもの競馬場が潰れている
≫幸いハルウララで盛り上げた高知、オグリキャップの笠松、そしてイナリワンの大井は超有名馬を輩出したこともあり潰れずに済んでいる。特に大井はJDD、東京大賞典などGⅠ競走やそれ相当のレースが多数ある為、潰したくても潰せないほど影響力は大きい
≫もっともJDDも東京大賞典も中央所属の競走馬に蹂躙されがちであり、東京大賞典なんかは国際GⅠ競走であるにも関わらず外国馬が出走しないので中央に搾り取られているのが現状


第66R クラシック期ラスト編1

 ──何故だ、何故君は私よりも速く走れる? 

 

 そう声を上げるのはオグリキャップ。かつて年度代表ウマ娘になった芦毛の怪物がJCの直線で失速する。

 

 

 

【さあ抜けた抜けた抜けた! 2バ身、着差をつけて今、ゴールイン! ラムタラ(ドバイの英雄)も、ペンタイア(英国の復讐者)も、ヤマトダマシイ(大和魂)も全て蹴散らしたのは世界最強、アイグリーンスキー!】

 

 楽勝だと言わんばかりに二代目が余裕の笑みを浮かべ、走りながら観客席に手を振る。

 

「ようやく勝った……これで完全勝利だよ」

 

『そうだな。ラムタラとの決着はもう着いた』

 

 二代目がJCを制しそう呟くと先代がそれに頷く。

 

「……先代?」

 

『なんでもない。気にするな。それよりもライブやってこい』

 

 違和感を感じた二代目が先代に声をかけるが先代はそれを無視し、ライブをするように促す。

 

 ──俺ももうただの荷物か。人間の隠居生活ってのはこういうことを言うんだろうな。

 

 二代目が自身を超えたと認め、遠い目をする。その瞳からはかつて自身の息子であるカーソンユートピアを見るような目付きだった。

 

 

 

 ウイニングライブが終わると二代目はラムタラとトレーナーリーダーの姿を見かけた。

 

「……すまない」

 

「そこはお疲れ様、でしょ?」

 

「そうだったな、お疲れ様だラムタラ」

 

「トレーナーもお疲れ様。私の為にありがとう」

 

「でも勝たせてやることが出来なかった。勝てるレースだったのにな。気づいたんだろ? あいつの最後の伸びの正体に」

 

「うん、でも悔いはない」

 

「そうか……なぁラムタラ、お前はまだ現役(トゥインクルシリーズ)を続けたいか? このまま引退(ドリーム行き)してもいいが、俺としてはまだ──」

 

「トレーナー、現役(トゥインクルシリーズ)でいても私の身体は万全の状態に仕上げられる状態じゃない。ある程度は戦えてもデカブツに勝てるとは思えない」

 

「……そうか」

 

「トレーナーが悪いんじゃない。これは私の体質の問題。DT(ドリームトロフィー)で十分通用する程度の力は持っているつもりだからそこで勝ってデカブツに挑戦する」

 

「そうだな、お疲れ様だ。DTで勝ちまくろう」

 

「……ありがとう」

 

 それを見ていた二代目は感傷的な気持ちになり、涙を流す。

 

 

 

 翌朝、二代目が新聞を広げ朝食を取っているとその一面には二代目がJCを勝利した記事とその隣にラムタラの記事が記載されていた。

 

【ラムタラ、トゥインクルシリーズからドリームシリーズへ】

 

『ラムタラはこれで引退か。世間から二代目に勝てないからDTに逃げたなんて言う奴らがいるんだろうがな』

 

「うん、ラムタラの為にも勝ち続けて誇りあるウマ娘になるよ」

 

 そう決意し、メロンを食べ終わり席を立ち教室へ向かおうとしたが芦毛のウマ娘によってそれは阻害された。

 

 

 

「少し良いだろうか?」

 

 そのウマ娘は笠松──地方から中央(トレセン学園)に入り、マイル、中距離、長距離全てにおいて現在も活躍し続け、その灰色の芦毛とサクセスストーリーからシンデレラ(灰かぶり姫)と呼ばれることもある。

 

「オグリキャップ先輩、それって長くなります?」

 

「いや短い。前のJCで気になったことがあるからそれを聞きに来たんだ」

 

「何を聞きに来たんですか?」

 

「JCで見せたあの走りについてだ」

 

 その後、オグリキャップの質問に二代目が答えると納得し、その場を去き二代目も教室へと向かった。

 

 

 

「やっほー、ナリブにアマちゃん」

 

「来たか、グリーン」

 

「よっ、今や時のウマ娘だね」

 

「その時のウマ娘とやらを打ち負かす可能性がある二人は有馬記念、出るの?」

 

「当たり前だ」

 

「勿論だよ」

 

 ナリタブライアンとヒシアマゾンが即答し、二代目が頷く。

 

 

 

「なるなる。ナリブとアマちゃんは私の対策は出来ているって訳ね。でも対策しても勝てないものは勝てないよ?」

 

「そんなことはわかっている。姉さん曰く、対策とは任意のレースに対するメタであり決してそれに頼りきりにしてはならない。一番大切なのは基礎能力である。……この中で基礎能力が高いのは間違いなくお前だ、グリーン」

 

「そうさ、アタシの追込を追込で打ち負かすなんてあんただけしかやれないよ」

 

「どうかね? 私は素質がなくておハナさんに切り捨てられたウマ娘だから素質でいうなら二人の方が上だよ」

 

「基礎能力は何もスピードだけじゃない。スタミナ、パワー、根性、賢さ……他にも色々とある。スピードなら今の時点なら私の方が速いかもしれないが、それ以外特に宝塚で姉さん達相手にみせたスタミナと根性は私よりも遥かに上回る」

 

「ずいぶん誉めるね~照れちゃうよ!」

 

「事実だ。グリーン、お前にここで勝てなければ私は永遠に勝てないだろう。今回の有馬記念は全力でぶっちぎる」

 

「ぶっちぎれなかったら、アマちゃん相手に全敗することになるよ」

 

「アタシが三人の中で格下みたいに聞こえるのはなんでかな? グリーン」

 

「世間からの正当な評価だよ」

 

 ヒシアマゾンにそう告げる二代目にヒシアマゾンが抗議する。

 

 

 

「アタシの何が格下だってんだい?」

 

「そりゃ勿論、凱旋門賞ウマ娘である私を物差しとしたらダービーで同着になったナリブと、NHKマイルCで私に負けたアマちゃん、どっちの方が強いと思う?」

 

「ぐっ……」

 

「それに追込ウマ娘としては普通だしね」

 

「アタシが普通?」

 

「あぁ、ゴメンゴメン。ダンシングブレーヴとかシルキーサリヴァンとか世界最高峰の追込ウマ娘と比較しちゃったら誰だって普通に見えるよね」

 

「おい、止めろグリーン。お前がアマさんを挑発して有馬記念のレース展開をごちゃごちゃにするのはわかっている」

 

「ありゃバレた?」

 

「流石に露骨だったからな、そのくらいはわかる」

 

「流石三冠ウマ娘、大したもんだね」

 

「そのうち一つはお前と同着だからな……しかし解せないのは何故、有馬記念に出るんだ?」

 

「二つ理由があるよ。一つ目は決着をつけにきた」

 

 

 

「決着?」

 

「ナリブが菊花賞を勝った後、【アイグリーンスキーのいない低レベルの戦い】なんて言われてなかった?」

 

「確かにな」

 

「私はラムタラに因縁があったからKGⅥ&QESや凱旋門賞に出走したけどもし因縁がなかったり、日程が重ならなければ菊花賞に出走したかった。ナリタブライアンというウマ娘は私のライバルなんだからね」

 

「ふん、どうだろうな」

 

「ブライアン照れているのか?」

 

「アマさん、余計なことをいうな」

 

「もちろん、ナリブだけじゃない。本来だったらビワハヤヒデ先輩といったシニアの先輩方にも決着をつけにいく。それが頂点たる私の義務だから」

 

『決着をつけるというよりかは王者として挑戦者達を迎え討ちにいくって考えだなそりゃ』

 

 先代がそう感想を述べる。

 

 

 

「そしてもう一つ目、それは日本の年度代表ウマ娘になれない可能性があるから」

 

 二代目が凱旋門賞、JCと立て続けに激走したにも関わらず有馬記念に出走を決めたもう一つの理由、それは至って単純なものであった。

 

 年度代表ウマ娘に選ばれない可能性があるからだ。

 

「バカなことをいうな、何故お前程実績のあるウマ娘が年度代表ウマ娘になれない?」

 

 NHKマイルC、日本ダービー、KGⅥ&QES、凱旋門賞、JCとすでにGⅠ競走5勝、そのうち国内GⅠ競走3勝を重ねているウマ娘が何を言っているんだと突っ込み所はありナリタブライアンがそう疑問に思うのは無理はなかった。

 

「それはナリブ、三冠ウマ娘つまり貴女の存在そのものが年度代表ウマ娘になれない理由よ」

 

「私が?」

 

 しかし、同期には三冠ウマ娘ナリタブライアンがいる。もしナリタブライアンが二冠だけで止まったなら有馬記念に出走することはなかっただろう。だが運命(史実補正)なのかナリタブライアンは三冠をとってしまった。

 

「いくら私がGⅠ競走5勝しているとはいえ、それが喩え世界最高峰のGⅠ競走KGⅥ&QESと凱旋門賞が含まれているとはいえ、国内では3勝しかしていない」

 

「いくらなんでも暴論過ぎないかい? それにその理論が正しかったとしてもあんたのいない有馬記念でブライアンが勝ったとしてもブライアンが年度代表ウマ娘になる確率は多くても半々くらいじゃないかい?」

 

 有馬記念に出走するウマ娘はナリタブライアン、ヒシアマゾン、ヤマトダマシイを除いてほとんどが終わったウマ娘と評され、そのヤマトダマシイですら勝てないレースが多く、ヒシアマゾンは一歩劣ると見なされてナリタブライアンが有馬記念を勝つ確率は濃厚だった。

 

 そうなればナリタブライアンは国内GⅠ競走4勝その内の3勝は三冠。二代目は国内GⅠ競走3勝しかしておらず頭の堅い審査員はナリタブライアンに票を入れてしまうだろう。

 

 しかしヒシアマゾンの言う通りそういった審査員は少なくともいるというだけでそれが大半を占める訳ではない。

 

 

 

 先代がダービーで負けても年度代表馬になれたのは有馬記念でナリタブライアンを打ち破ったからであり、もし有馬記念に出走していなかったら年度代表馬はナリタブライアンのものとなっていただろう。

 

 だが二代目は先代とは違いNHKマイルCと日本ダービーを追加で勝利しており、有馬記念を取る必要性はほとんどなかった。

 

 

 

「そういうけどねアマちゃん、出走出来るのに逃げたと思われたら心証が悪くなって年度代表ウマ娘になれる確率も低くなる」

 

「まあ確かに……」

 

「それでも欧州の年度代表ウマ娘──カルティエ賞は受賞している*1し、国内の年度代表ウマ娘になれるのはほぼ確定しているようなものだけどね」

 

「それじゃなんで有馬記念に?」

 

「満票での年度代表ウマ娘狙いよ。あの年の年度代表ウマ娘は(アイグリーンスキー)じゃなくナリタブライアンだって声が上がるのは我慢できない」

 

「それが本心か……」

 

「何はともあれ有馬記念で全て決着つける……それが今の私の本心だよ」

 

「面白い、逆にいえばここでお前に勝てば私は年度代表ウマ娘になれるということか」

 

「おーっと、アタシも忘れないで欲しいねブライアン。アタシに勝てなければグリーンに勝ったとしても年度代表ウマ娘になれないよ?」

 

「そうだったな」

 

 そんなこんなでチャイムが鳴り、教室に学問の教師が入って来たのを確認して三人が席について別れた。

*1
欧州は年末よりも早めに賞を決める




ゴールドシップとフジキセキの禁止されているイタズラリスト15

141.ビワハヤヒデの傍にメイショウドトウは近づいてはならないという注意書きをメイショウドトウに送ったのはビワハヤヒデに対しての名誉毀損となりますので速やかに謝罪するように!例えビワハヤヒデの髪の毛からバナナの皮を落としてそれをメイショウドトウが踏んで周囲を巻き込んで転んだ前科があったとしてもです
142.セントサイモンとダイヤモンドジュビリー、そしてエクリプスの三名が三女神に抗議するために神界に向かったからといって貴殿方がそこに向かう理由はどこにもありません。というか神界にいくことすら無理な上に行ったとしても返り討ちにあうのが関の山なので諦めましょう
143.20mシャトルランの派生の50mシャトルランをウマ娘体力検定に導入するようにURA本部に掛け合ったとおうかがいしましたが、如何なる理由があれど取り合って貰えません
144.特定のウマ娘のやる気を下げさせる為にシンボリルドルフにナゾナゾ辞典を見せるのを止めましょう。そのせいでエアグルーヴのやる気が絶不調になりました
145.上記に加えクイズ辞典も禁止します
146.辞典を渡せないからといってナゾナゾ大会、クイズ大会を開催するのも禁止します
147.トレセン学園の七不思議にトレーナーの数とウマ娘の数の比率を付け加えることを禁止します
148.樫本理事長代理を焚き付けてはならない。焚き付けた結果セントサイモンに立ち向かった樫本理事長代理が救急搬送されました
149.だからといって桐生院家を焚き付けてはならない。おかげでセントサイモンが艶々する結果となりました
150.ファラリスなるウマ娘は確かに存在しますがファラリスの牡牛とは一切関係ありませんので「ファラリスの牡牛で処刑された人間がウマ娘になったのがファラリスなんだ」と嘘をつくのは止めましょう

この第66Rのお話をお楽しみ頂けた、あるいはこの小説自体をお楽しみ頂けたならお気に入り登録や高評価、感想の方を宜しくお願いいたします。

また感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。

尚、次回更新は未定です

この小説と平行でこの中で読みたい小説は?(第61R後書き参照)

  • 輪廻のシルフィールド
  • 僕は大丈夫!
  • デカくて白いアイツに憑依
  • 89式和製ビッグレッド
  • 皇帝、帝王、そして大帝
  • リトルサクセサーとして生きて候
  • ウマ娘短編小説
  • そのまま
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。