ウマ娘プリティーダービー~青き伝説の物語~   作:ディア

70 / 71
・高松宮杯
≫前回のバンブーメモリーといい今回のダイイチルビーなどの解説にちょくちょく出てくるので解説
≫高松宮杯は高松宮記念の前身となるレースなのだが、芝2000mと中距離御用達のレースで今でいう札幌記念のような役割だった。しかし1996年にGⅠ競走に格上げされ高松宮記念になってからなぜか芝1200mのレースとなり、現在ではスプリント路線の春の王者を決める戦いとなっている
≫ウマ娘化されている高松宮杯の勝者はオグリキャップ、メジロアルダン、バンブーメモリー、ダイタクヘリオス、ナイスネイチャ、マチカネタンホイザで、マチカネタンホイザが高松宮杯の最後の勝者となった

・ダイイチルビー
≫ウマ娘化されたので記載。華麗なる一族ことマイリーのファミリーラインから生まれた競走馬。母は無敗で桜花賞を制したハギノトップレディ、叔父は宝塚記念馬ハギノカムイオー、祖母は高松宮杯馬イットーとここまでみてもかなりの良血馬であるが父はトウショウボーイ(ミスターシービーの父)と期待するなというのが無理をいうなというレベルの良血馬である。これを上回るウマ娘化されている著名な良血馬はエアグルーヴ(母ダイナカール)とキングヘイロー(父ダンシングブレーヴ、母グッバイヘイロー)、アグネスタキオン(父SS母アグネスフローラ、全兄アグネスフライト)、ダイワスカーレット(父アグネスタキオン、母系スカーレット一族、半兄ダイワメジャー)くらいしか思い浮かばないくらいには良血
≫そんな彼女の実績だが安田記念とスプリンターズSを勝利しており「勝ち鞍に高松宮杯がないからバンブーメモリーの劣化じゃん」などというたわけがいたらすぐにその評価を改めろ。そのバンブーメモリーに相手に幾度なくスプリント及びマイル路線で先着しており、その路線の主役の一頭だった。祖母がイットーなだけに
≫ウマ娘としての彼女はドリルと悪役令嬢らしい見た目をしており誰ともつるまない。コミュ力お化けことダイタクヘリオスが絡むも完全スルーするほどである

・ケイエスミラクル
≫ダイタクヘリオス、ダイイチルビーに並び得たかもしれないスプリント及びマイル路線の競走馬……というのもレコード勝利3回、ダイイチルビーやダイタクヘリオス、おまけにバンブーメモリーを撃ち破っておりこれからという所でまさかの予後不良。また予後不良キャラかよ……
≫予後不良キャラ、レース中に故障したことが原因で死亡してしまった競走馬がモデルのウマ娘のことでサイレンススズカやライスシャワーが該当する。アニメ一期を見た方は察すると思うがそれはもう悲惨なものであり、その日サイレンススズカの名前がトレンド入りしたし、もしあのままサイレンススズカが史実通り死亡したなら炎上待ったなしとなっていただろう。
≫ウマ娘の彼女は男装の麗女。一人称はオレ、メス墜ちする者が絶えないほどのイケメン。サイゲよ……しないとは思うが予後不良にしたら炎上するぞ、これは!

・実は……
≫シンボリルドルフの調教師の方は騎手としてはGⅠ競走相当を勝ちまくっているが調教師としてはシンボリルドルフともう一頭以外は勝てていない
≫一応調教師としてはルドルフ以外にも重賞勝利をしているが、とてもルドルフを育て上げたとは思えないほどのルドルフに頼りきった成績である
≫ルドルフの騎手はレジェンド、調教助手の方はシンボリクリスエスやレイオデロなどを育て上げた後の名伯楽。その為当初この事実を知った時は「調教助手の方がルドルフを育てたんじゃね?」などと失礼なことを思った。むしろ逆でルドルフの調教をするときは調教師自ら行ったくらいにはルドルフを可愛がっていたのでルドルフを育てたのは間違いなくこの調教師である。ルドルフに育てられたのは騎手の方
≫しかしながらそれが仇となり、シンボリルドルフと同じ調教をしたからこそ他の競走馬がついていけなくなったのではないかと思われる。実際シンボリルドルフ以降預かった競走馬は3頭しか重賞を勝たせておらず、預かる以前は5頭(しかもうち一頭は安田記念勝利)で明らかに衰退していったと考えられ、更にこの調教師とは別の厩舎の競走馬マティリアルはシンボリルドルフと同じように外厩を何度も続けた結果ストレスを溜めてしまった経緯がある。やはりルドルフは厩舎キラーと言え、ウマ娘のアプリ版Tや東条ハナはかなり優秀なトレーナーといえる

・グランドライブ
≫アオハル杯、TSに続いて新たに出た新シナリオ。グランドライブ実装前はファン数重視のシナリオかと思えばそんなことはなく友情トレ重視のシナリオでアオハル杯以上にレースに出る必要性はない
≫ちなみに8/24時点で1200までしか上昇させることが出来なかったが新シナリオ搭載と共にそれを大幅に越えることが出来るようになった。おかげで作者はS+楽々育成可能となり、サイレンススズカに至ってはスピード1600超え達成している

・日本競馬における金字塔
≫達成しているのがドバイWC(ヴィクトワールピサ)、BCシリーズのいずれか(マルシュロレーヌ等)、日本の種牡馬の産駒で海外のクラシックGⅠ競走制覇(ディープインパクト)、輸出された日本産の競走馬が一国のリーディングサイアー(アグネスゴールド)、日本調教馬が欧州GⅠ競走制覇(シーキングザパール等)
≫他にもあると思うが最後を除けばSSの血を継いでおり影響力が半端ないことがわかるが、最後の項目は日本の環境が影響しているせいでSS系に限らず勝てない状況が続いている

・ドバイワールドカップミーティング
≫ドバイWCやドバイシーマC、ドバイターフなどドバイの国際競走の総称。ドバイワールドカップナイトとも。ドバイは世界各地の競走馬が互いに遠く離れた異国の地であるため最も実力差を測るのに適しているが、欧州から見れば欧州の馬が苦手とする高速馬場であり、日本や米国から見れば欧州よりも遠い地で遠征しなければならないというハンデを抱えている
≫芝での日本馬の戦績は海外の国際競走の中ではかなり高く、トップクラスといえる≫しかしダートでは勝率が低めでドバイWCを勝利したヴィクトワールピサにしてもダートではなくAWだった
≫ちなみに国際的な評価は賞金の多いドバイWCよりもドバイシーマCやドバイターフの方が評価を上回る

・ウマ娘の耳は大きさの価値はヒト男の男性器の価値と一緒である
≫ふと思い付いたシリーズ。ライスシャワーやアドマイヤベガといった耳デカウマ娘が美人で逆にスペシャルウィークがぶ……もといモテない世界観で異世界からやって来た男性トレーナーとスペシャルウィークが恋愛する話。スペシャルウィークの小さい耳を見て思い付いた。スペシャルウィークの耳つんつんしたい

・夢でトレーナー、現は系統確立
≫ふと思い付いたシリーズ。夢の世界でウマ娘トレーナーとして活動するが全くスカウト出来ず、悩んでいたが現実の世界のウイポで系統確立(牝系確立)した所有可能な競走馬が夢の中で担当ウマ娘になるというストーリー。ミスターシービーやラムタラ
、メジロマックイーンの系統確立ができたので絶対書きたい

・夜更かし気味
≫育成中にあるウマ娘のバッドステータス。こいつになると余計に体力が減らされるのでさっさと治すと良いが、最近一回で治らないようにバランス調整されている気がする
≫ちなみにリアルに作者は夜更かし気味で徹夜することが幾度なくあり、目の下の隈がヤバいことになっている

・新作について
≫一応第1話くらいは出来ている。しかし逆に言えばそれだけしか出来ていない。この小説の方が楽に書ける……何故だ?


第67R クラシック期ラスト編2

【今年の有馬記念の注目すべきウマ娘はやはりこの二人でしょう】

 

【トゥインクルシリーズ世界最強ウマ娘、アイグリーンスキー。シンボリルドルフ等数々のウマ娘が出来なかった年間GⅠ競走5勝に加え欧州GⅠ競走制覇したこともありダントツの1番人気です】

 

【今や彼女がトゥインクルシリーズを盛り上げているウマ娘ですからね。1番人気は当然でしょう。それにここまで無敗というのがあまりにも大きいですよ。あのシンボリルドルフですら有馬記念まで無敗でいられませんでしたから】

 

 

 

 無敗で三冠ウマ娘となったシンボリルドルフが初めて敗北したのはJC。その時は日本のウマ娘であるカツラギエースこそ覚醒し勝利したがシンボリルドルフは3着と米国のウマ娘にも先着されカツラギエースがいなければ三冠ウマ娘ですら世界に届かないと言われるようになっていた。

 

 シンボリルドルフだけでなく有馬記念を無敗で迎えたウマ娘は皆無といえ、クリフジやトキノミノル、マルゼンスキーといった無敗ウマ娘ですら故障して有馬記念を迎えることが出来ず、二代目が無敗で有馬記念に出走出来たこと自体が偉業といえる。

 

 

 

【そして三冠レース全てレコードで勝利した国内最強ウマ娘、ナリタブライアン。日本の三冠ウマ娘たる彼女にも注目が集まります。しかしながらアイグリーンスキーに押されて三冠ウマ娘ながら2番人気です】

 

 

 

 ナリタブライアンは無敗でこそなく、しかもデビュー戦で負けてしまったりと現時点の戦績のみでいえば三冠ウマ娘の中でも最弱と呼ばれても仕方ないものだった。しかし三冠そのもののレース内容に限ればケチのつけようがなく皐月賞、日本ダービー、菊花賞全てレコード勝利。強いて上げるなら二代目に幾度なくタックルし続け同着に滑り込んだことくらいだろうか。尤も二代目はビクともしなかったし、それが二代目の策略であるのだが。

 

 

 

【彼女も闘志がみなぎっていますね。彼女が勝てる要素は十二分にあると言えますよ。何せアイグリーンスキーはJCで激走しています。このJCで激走すると有馬記念を勝てなくなるジンクスがありますからね。それに無敗であるが故に敗北を知りませんが、ナリタブライアンは幾度なく敗れています。敗北を知ったウマ娘は負け癖がつくデメリットもありますがその分強くなりますよ】

 

【なるほど、それではナリタブライアンが勝つと?】

 

【勝つ可能性はあります。しかしレースに絶対はありません。アイグリーンスキー然り、ナリタブライアン然り、全てのウマ娘にチャンスが与えられています】

 

【本音は?】

 

【私一押しのウマ娘です。是非とも勝って三冠ウマ娘が最強と呼ばれる所以を証明して欲しいところです】

 

【解説ありがとうございました】

 

 

 

「ナリブ、アマちゃん。いよいよだね」

 

「ああ」

 

「そうだな」

 

「センターで踊るのは私よ」

 

「上等だ」

 

 ナリタブライアンの他ウマ娘達が獰猛類の笑みを浮かべ、睨みつける。それに動じもしない二代目は間違いなくかつてのシンボリルドルフを彷彿をさせていた。

 

 

 

【有馬記念スタート! まずハナに立ったのは──】

 

 ナリタブライアンが中団の位置、ヒシアマゾンが最後方と控える中、二代目の位置はオグリキャップをマークするかのように引っ付いていた。

 

「……っ!?」

 

 ──一体どういうことだい? 

 

 ヒシアマゾンだけでなく、ナリタブライアンや他の有力なウマ娘達がそう疑問に思う。二代目のこれまでのレースといえばレースを支配し、掻き乱すようなものでKGⅥ&QESや凱旋門賞にしても今のように大人しくするレーススタイルではない。大人しくするにしてもマークする相手がオグリキャップで人気こそかなり高かったが終わったウマ娘と評価されており、そんなウマ娘をマークするならナリタブライアンをマークするのが定石であり意表をついた形となった。

 

 しかしマークされたウマ娘オグリキャップは例外で、予想していたかのように動じていなかった。

 

 

 

 ──やはり君はそう来たか

 

 

 

 オグリキャップの予想が当たった理由はJC出走直後にまでさかのぼる。

 

 

 

 JCが終わった直後、オグリキャップが二代目に尋ねていた。それはとある疑問から浮かんだものだった。

 

「JCで見せたその走り、あれは私のフォームだろう?」

 

「そうですよ」

 

「やはりか……ブライアンは天性のものだが、君の走りはどこかちぐはぐだった。でもこれで納得した」

 

「やはり先輩からもそう見えました?」

 

「ああ、最初に気づいたのは凱旋門賞の時だ。凱旋門賞で一瞬だけだがどこか違和感を感じていたんだが、JCで確信した。勝負根性の象徴ともいえるラムタラを抜かすには一瞬だけ脱力し別のフォームに変えることで更に加速することが前提となる。その場合私やブライアンのように加速に最も適したフォームが必要となる……違うか?」

 

「当たりです。よくわかりましたね」

 

「わかるさ、私もフードファイトで似たようなことをしたことがある」

 

「え?」

 

「フードファイトの短距離競争つまり早食い大会のことだ。その時私の他にウマ娘が三人いてその内の一人が強力なライバルだった……引き離そうとしたけど、中々引き離せなかった。何故引き離せないのか、彼女の食べ方を見てそれを真似してみたら一息つけたこともあり、楽に引き離せたんだ」

 

「確かにそれは出来るかもしれませんけど、他人が食べているのをみて食欲失せませんか?」

 

「いや全く」

 

「メンタルが強すぎる」

 

「君ほどじゃない。君は日本ダービー、宝塚記念、KGⅥ&QES、凱旋門賞、JCを勝ってきたんだ。クラシック最高峰、シニアからのプレッシャー、初の海外遠征、世界最高峰の舞台、そしてホームならではのプレッシャー。普通なら潰れてもおかしくないものだ」

 

「でもオグリキャップ先輩は地方からやって来たのにそういうプレッシャーなんて関係ないと言わんばかりにレースをしてきたんでしょ?」

 

「私には笠松の皆やベルノ、キタハラ、六平(ろっぺい)*1が支えてくれた上に離れているとはいえ国内だ。だからこの程度はなんでもない」

 

「なるほど」

 

「それに遠征先で食事が取れるかどうか」

 

「あー……英国はともかく仏国はフランス料理なんて言葉がある通り食事は美味しかったですよ」

 

「足りるかどうかの問題なんだが」

 

「いやそっち!?」

 

 ──オグリキャップの胃袋はブラックホールか何かで出来ているのだろうか? 

 

 そう疑問に思わざるを得ないほど二代目は衝撃を受けていた。

 

「そういうが君も大変だっただろう? メロン調達する為に一々帰国するほどのメロン好きなら……私の場合そのメロンが食べ物になるだけなんだ」

 

「まあ、それは確かに」

 

 勿論英国や仏国にメロンはあるが二代目は日本で作られた高級メロンが大好物であり英国や仏国のメロンは好みではなく、口の中の寂しさを埋めるためのものであった。

 

 

 

 そんなこんなでオグリキャップの疑問は晴れ、そして確信した。

 

 ──今度の有馬記念、私をマークするだろう。

 

 

 

 オグリキャップがマークされると思った理由は二つ。

 

 一つ目はオグリキャップのフォームを完全にものにする為だからだ。ラムタラやペンタイア等海外の強豪がいるJCの時点でオグリキャップのフォームを試していた。普通の精神ならそんなことはできない。何故なら今まで勝ち続けていた走りを捨ててまで新しいフォームで挑むということは負けに繋がる可能性もある。結果としては勝ったものの、もし一つ間違えばラムタラ達に負けていただろう。そんなレースの中二代目はやり遂げ、次の有馬記念でもそれをする。ましてやラムタラ等の海外のウマ娘がいない有馬記念ならオグリキャップを完全に真似る為にその姿を観察し続ける。

 

 二つ目は純粋に二代目のマークする相手がその出走しているウマ娘の中で最も手強いと思ったウマ娘に対してマークするからだ。

 

 

 

「流石、世界を制しただけのことはある。私の力見せてやろう」

 

 そう呟き、最終コーナーを曲がり切り、先頭にナリタブライアンとオグリキャップが立っていた

 

【ナリタブライアンだ、ナリタブライアン……いやオグリキャップだ! オグリ復活なるか! 三冠ウマ娘か、地方の怪物か!?】

 

「勝負だ、若いの」

 

 オグリキャップが魂と共にクラシック世代二人にそう告げるとナリタブライアンを置き去りにした。

 

【オグリ先頭、オグリ先頭! オグリキャップだ! スーパースターの復活なるか!?】

 

「ふ……ざけるなっ!」

 

 ただ指を咥えて見ているほどナリタブライアンも甘くなく地を這うフォームへと変換し、加速するとオグリキャップに食らいついていった。

 

 だがこの時二人に違和感が襲う。

 

 

 

 ──いつからアイツがいない? 

 

 

 

 それは二代目の存在であり、オグリキャップをマークしていたはずなのにこのデットヒートに食い込めていない。普通のウマ娘ならそれが当たり前だが二代目は違いそれに食い込めるだけの実力がある。だが現に二代目はおらず困惑する。

 

 ──待たせたね。

 

 その呟きがオグリキャップやナリタブライアンの二人に寒気を覚えさせた。

 

「まさか、そういうことなのか!?」

 

「大した奴だよ、お前は!」

 

 ナリタブライアンのセリフと共に二代目が大外から強襲。その加速はダービーや凱旋門賞の時の比ではなく、8バ身の差がほんの僅かな間に2バ身まで縮まり、今にも捉える勢いだった。

 

「だがミスだったな、グリーン。お前の敗因は仕掛けが遅れたことだ!」

 

 ナリタブライアンがオグリキャップを差し返し、二代目を突き放す。

 

 ナリタブライアンの言うとおり二代目は仕掛けが遅れている。それには理由がありオグリキャップだけでなくナリタブライアンのフォームすらも取り込む為だった。

 

「その通りだ。そんな付け焼き刃で私に勝てると思うなっ!」

 

 オグリキャップがナリタブライアンをまた差し返す。

 

 だが二人のデットヒートを尻目に二代目が徐々に迫っていく。

 

「くそがっ!」

 

「ぐぁぁっ!」

 

 野獣のごとき断末魔の叫びが響く。

 

【ついにアイグリーンスキーが、凱旋門賞ウマ娘が三冠ウマ娘と年度代表ウマ娘を捉えたーっ!】

 

 そして残り150m、二代目がついに二人を差し切る。

 

「こっちも負ける訳にはいかないんだ!」

 

「絶対に行かせるものか!」

 

 必死に離されまいと二人が泡吹きながらももがき、二代目に食らいつく。

 

 ──忘れたの? 私の脚は三の脚まであると。

 

 そう頭の中にテレパシーされたかのように二代目が更に加速し、二人いや有馬記念出走者を絶望させた。

 

「……こいつ、ばけものか?」

 

【アイグリーンスキーが1馬身、2馬身、どんどん差を広げていくーっ!】

 

 共に走る者を絶望させ、瞬く間にゴールへと向かっていく。まさしく宇宙からの侵略者そのものだった。

 

 

 

 だが丁度その時、二代目が躓き僅かにヨレてしまい、減速してしまった。

 

【あっと、なんだ!? アイグリーンスキーヨレた!】

 

 オグリキャップのフォームに二代目の身体がまだ対応しておらず、足が早く地面に着いてしまった為に躓き、事故を防ぐ為にヨレて減速。それ故の結果だった。

 

「よしっ!」

 

 絶望から希望に変わり、二人が復活し差を縮めていく。

 

【残り50m、ナリタブライアン、オグリキャップ届くか!? アイグリーンスキーか逃げ切るか!? 残り半分、半馬身! 届くか届かないか!?】

 

 二人が必死の形相で追い詰める理由、それはここで気を抜けば二人のマッチレース状態になったからではなく、いつ二代目に加速されるかわからず、油断すれば間違いなくその瞬間に加速され心を折られてしまい、3着になってしまいかねないからだ。

 

【アイグリーンスキーを捉えたか! 捉えた! ナリタブライアンとオグリキャップの一騎討ちムードだ!】

 

 ──もうお前が出し惜しみする余裕はない。さっさと加速して負けろ

 

 そう言わんばかりに二人が二代目を横目で見る。

 

 ──いいだろう。望み通り加速してやるが貴様ら後悔するなよ? 

 

 二代目の雰囲気が変わり歴然の雰囲気を醸し出した。

 

【いや終わらない終わらない! アイグリーンスキーが差し返すか大激戦でゴール(ドゴーン)! 四着争いにヤマトダマシイとヒシアマゾンです。さあ誰が勝ったんだ。グリーンか、ブライアンか、オグリか……】

 

 

 

「ナリブ、まさかまた俺を引き出させるとは大したやつだよお前は」

 

「その口調は、魂の方か?」

 

「まあな。咄嗟に変わらざるを得なかったからな。JCと有馬記念(このレース)で新たな課題も見つかったことだし、次が楽しみだ……春天で待っている」

 

 そう言い放つと掲示板に二代目の番号が一番上に載せられ、その次にナリタブライアンとオグリキャップの番号が記載されていた。上から順に着差はハナ、同、9、ハナと記載されており二代目が1着、ナリタブライアンとオグリキャップが2着同着であることが伺えた。

 

「待て……大阪杯は出ないのか?」

 

 大阪杯はこの世界ではGⅠ競走であり、出走しない理由があるとしたら天皇賞春に向けて距離が近い阪神大賞典にするか別の日経賞にするかのどちらかしかない。

 

「土の魔王、世界が待っているからそっちが最優先だ」

 

「土の魔王というとドバイWCか?」

 

 大阪杯に出走しないもう一つの理由、それはドバイ遠征だ。ドバイワールドカップミーティングに出走する為に期間の近い大阪杯などのレースには出られないというデメリットがあるがその分レースの賞金は多く、先代のいた世界では日本馬の金蔓となっていた。

 

 しかしその中で最も賞金の多いドバイWCだけは中々勝てなかった。その理由はドバイWCはダートであり、日本がダートを主流にしていない為にレベルアップせずにいるからだ。

 

 この世界でもイナリワンが挑んでいるが惨敗に終わり、KGⅥ&QESや凱旋門賞等芝の最高峰レースを制した以上ドバイWCやBCクラシックといった世界最高峰のダート競走が日本のウマ娘の悲願となっていた。

 

「そうか……グリーンはイナリが倒せなかったあいつを倒しにいくんだな?」

 

 復活したオグリキャップが先代に近づきそう尋ねる。

 

「そうだ」

 

「有終の美、という訳にはいかなかったが世界一のウマ娘や三冠ウマ娘の門出を祝う特等席に座れたのだから悪くないレースだったぞ」

 

 オグリキャップがそう言い放ち、ウイニングライブ場へ向かうとナリタブライアン、そして先代の気づけによって目を覚ました二代目もそこへ向かった。

*1
むさか




ゴールドシップとフジキセキの禁止されているイタズラリスト16

151.コパノリッキーの風水は確かなものですがそれを理由に教室にある椅子や机などを動かしてはならない
152.根拠のないマチカネフクキタルの占いなら尚更です
153.いくら不審者がいたからといってそれを実験台にしてはならない。もちろん直接でも間接でもです
154.エリクサーなるウマ娘がいるのは事実ですが彼女は名前がそうなのであってファンタジーな世界のエリクサーを使ってウマ娘になった訳ではありません
155.同様にオームなるウマ娘がいるのは事実ですが彼女は名前がそうなのであって電気抵抗ではありません
156.トレセン学園の用意したVR機能はウマ娘達の為にありますがそれを改造してはならない。少なくとも全自動こけし割器に変えたのは許されることではありません
157.確かに生徒会や学園、URAといった組織が認めれば学園内でもレースを開催しても可能となりますが障害とつく名前で障害競走をしないのは禁止します
158.「あれは障害競走じゃなく障害走なんだから文句は言わせねえぜ!」なんて言い訳はとっくの昔に聞きました
159.貴殿方は黙っていればおっぱいがついたイケメンなのだから黙っていて下さい
160.かといって本当に黙ってトレーナー達を戦慄させてはならない。ほどほどに奇行を抑えて下さいという意味です

この第67Rのお話をお楽しみ頂けた、あるいはこの小説自体をお楽しみ頂けたならお気に入り登録や高評価、感想の方を宜しくお願いいたします。

また感想は感想に、誤字報告は誤字に、その他聞きたいことがあればメッセージボックスにお願いいたします。

尚、次回更新は未定です

この小説と平行でこの中で読みたい小説は?(第61R後書き参照)

  • 輪廻のシルフィールド
  • 僕は大丈夫!
  • デカくて白いアイツに憑依
  • 89式和製ビッグレッド
  • 皇帝、帝王、そして大帝
  • リトルサクセサーとして生きて候
  • ウマ娘短編小説
  • そのまま
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。