東方影対録 ~Memory of the Opposite Story   作:zakky

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第6話 地獄鴉

-[幻想郷]/輝針城-

 

[霊夢]

「その注射は何?」

 

[うつつ]

「何って、ただの抗うつ剤ですよ

まあ、危険な濃度ですけどね

 

実は私、生まれつき感情が殆ど無いんですよ

何にも興味なく、怪我しても恐怖を感じない

空腹でも食事を摂らない

そんな超重症な鬱患者にはこれぐらいじゃないとね?」

 

注射器を首筋に刺し、薬液を注入してゆく

 

[うつつ]

「まあ、ルナクと出会ってから今ぐらいには回復というか

感情が芽生えたんですけどね」

 

空の注射器を投げ捨て、深呼吸をした

 

[うつつ]

「...きたきた、この感覚...ははは....」

 

髪色が徐々に紅く発色し

陽炎が身体から立ち始めた

 

[魔理沙]

「属性変化か!?」

 

[うつつ]

「地獄鴉は本来、極限状態になると

体温が急上昇して赤くなるんですよ

だから変化ではないです

極限状態になっただけです」

 

紅く輝く瞳で魔理沙を睨み返した

 

[魔理沙]

「クッ!」

スペル

魔砲「ファイナルマスタースパーク」

 

[うつつ]

スペル

「ガードストライク」

 

マスパの中を突っ切り魔理沙の右手を蹴飛ばした

 

[魔理沙]

「っ!?

あっっっっっつ!!!!!!!」

 

ミニ八卦炉は弾き飛ばされ

右手は直接触れた部分が炭化し、大火傷を負った

 

[霊夢]

「魔理沙!」

 

[うつつ]

「うるさい」

 

高速ホーミング弾を数十発霊夢に撃った

 

[魔理沙]

ラストワードスペル

彗星「ブレイジングスター」

 

間近でのスペル避け

箒を掴みよじ登ると魔理沙に抱きついた

 

[魔理沙]

「あああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

[うつつ]

「熱いですか?

熱いですよねぇ?

でもほらもう熱くない

だって感じる肉も皮も、もう炭になっちゃった

さあどうしよう?

箒のコントロールももう出来ない

さあどうしよう?

早くしないと地面にぶつかっちゃう」

 

[魔理沙]

「なら...お前も!!」

スペル

魔法の鎖

 

ポケットから細い鎖が伸び

うつつに巻き溶けてゆく

 

[うつつ]

「あらら

鉄なんて簡単に溶けちゃうよ?

5000度だっけ?

まあいいや、そろそろ行くね?」

 

うつつが離脱した数秒後に魔理沙は地面に追突した

 

魔理沙:残機2

 

[霊夢]

ラストワードスペル

「夢想転生」

 

この世界自体から浮き

世界との関係を絶った

 

[うつつ]

「逃げるの?

逃げちゃうの?

友達がこんなに苦しんでるのを見て逃げちゃうんだ?

まあしかたないよね?

生存本能ってやつ?

けどいいや、触れるおもちゃと遊んでよっと」

 

魔理沙が復活した瞬間にサマーソルトを繰り出し

天高く打ち上げた

 

[霊夢]

神技「封印の儀式」

 

大量の御札がうつつに向かって放たれた

 

[うつつ]

「封印するの?

その方が長持ちするね」

 

打ち上げられた魔理沙を御札の大群へと蹴飛ばした

 

[霊夢]

「!?」

 

魔理沙に大量の御札が張り付き

その姿を小さな石へと変えてしまった

 

[うつつ]

「あらら

こんなんになっちゃった」

 

落ちた小石を拾い上げると

ドロドロと溶け落ちてしまった

 

魔理沙:消滅

 

[霊夢]

「...」

 

[うつつ]

「どうしたの?

そんな顔して

そんな怨みのこもった目をして

そんな唇を噛み締めて

そんなプルプル震えて

怒ったの?

怖いの?

悲しいの?

哀れに思ったの?」

 

[霊夢]

スペル

「封魔針」

 

投げた針は瞬く間に溶け落ちてゆく

 

スペル

霊符「夢想封印」

 

放った光弾は口から放つ炎でかき消されてしまう

 

[うつつ]

「もう終わり?

もっと遊ぼ?

もっともっと!

ねぇねぇ?

早く早く!」

 

純粋無垢な眼光

その瞳は狂気とは無縁の煌めきを放つ

残酷な純粋さ

その笑みは虫を潰して遊ぶ子供のよう

 

たかが注射1つ

たかが下級妖怪

 

その先にあったのは

今までこちらが1枚上手だった妖怪では無く

 

ただの絶望だった

 

[霊夢]

ラストワードインポッシブルスペルカード

「夢想転生」-OVER DRIVE-

 

御札を全速で全力で

逃げ場な無いほど大量に高密度で放ち続ける

 

[うつつ]

ラストワードスペルカード

「完全なる夜の羽」

 

漆黒の羽を大量に、高速で投げつけてゆく

 

 

 

赤と黒の壁がぶつかり

その勢力は拮抗し始める

 

[うつつ]

スペル

「ガードストライク」

 

漆黒の羽を放ちながら御札の壁に飛び込んでゆく

 

[霊夢]

「...」

(なんで...なんで来れるの...)

 

[うつつ]

道具使用

「超次元ワイヤーフック」

 

霊夢にフックを引っ掛けると

強制的に夢想転生が解除され

この世界に括りつけられた

 

[うつつ]

「さすがルナク」

スペルカード

深淵流星「アビス ボライド」

 

超高温の炎を纏いながら突進し

霊夢もろとも天高く上昇してゆく

 

[霊夢]

(やばい...)

 

天高く登ると

地面まで突進し始めた

 

[うつつ]

「3...2...」

 

途中で輝針城を貫通し、地面が近づいてくる

 

[うつつ]

「1...」

 

霊夢:残機8

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