東方影対録 ~Memory of the Opposite Story 作:zakky
-[幻想郷]/輝針城-
[霊夢]
「その注射は何?」
[うつつ]
「何って、ただの抗うつ剤ですよ
まあ、危険な濃度ですけどね
実は私、生まれつき感情が殆ど無いんですよ
何にも興味なく、怪我しても恐怖を感じない
空腹でも食事を摂らない
そんな超重症な鬱患者にはこれぐらいじゃないとね?」
注射器を首筋に刺し、薬液を注入してゆく
[うつつ]
「まあ、ルナクと出会ってから今ぐらいには回復というか
感情が芽生えたんですけどね」
空の注射器を投げ捨て、深呼吸をした
[うつつ]
「...きたきた、この感覚...ははは....」
髪色が徐々に紅く発色し
陽炎が身体から立ち始めた
[魔理沙]
「属性変化か!?」
[うつつ]
「地獄鴉は本来、極限状態になると
体温が急上昇して赤くなるんですよ
だから変化ではないです
極限状態になっただけです」
紅く輝く瞳で魔理沙を睨み返した
[魔理沙]
「クッ!」
スペル
魔砲「ファイナルマスタースパーク」
[うつつ]
スペル
「ガードストライク」
マスパの中を突っ切り魔理沙の右手を蹴飛ばした
[魔理沙]
「っ!?
あっっっっっつ!!!!!!!」
ミニ八卦炉は弾き飛ばされ
右手は直接触れた部分が炭化し、大火傷を負った
[霊夢]
「魔理沙!」
[うつつ]
「うるさい」
高速ホーミング弾を数十発霊夢に撃った
[魔理沙]
ラストワードスペル
彗星「ブレイジングスター」
間近でのスペル避け
箒を掴みよじ登ると魔理沙に抱きついた
[魔理沙]
「あああああああああ!!!!!!!!!!!」
[うつつ]
「熱いですか?
熱いですよねぇ?
でもほらもう熱くない
だって感じる肉も皮も、もう炭になっちゃった
さあどうしよう?
箒のコントロールももう出来ない
さあどうしよう?
早くしないと地面にぶつかっちゃう」
[魔理沙]
「なら...お前も!!」
スペル
魔法の鎖
ポケットから細い鎖が伸び
うつつに巻き溶けてゆく
[うつつ]
「あらら
鉄なんて簡単に溶けちゃうよ?
5000度だっけ?
まあいいや、そろそろ行くね?」
うつつが離脱した数秒後に魔理沙は地面に追突した
魔理沙:残機2
[霊夢]
ラストワードスペル
「夢想転生」
この世界自体から浮き
世界との関係を絶った
[うつつ]
「逃げるの?
逃げちゃうの?
友達がこんなに苦しんでるのを見て逃げちゃうんだ?
まあしかたないよね?
生存本能ってやつ?
けどいいや、触れるおもちゃと遊んでよっと」
魔理沙が復活した瞬間にサマーソルトを繰り出し
天高く打ち上げた
[霊夢]
神技「封印の儀式」
大量の御札がうつつに向かって放たれた
[うつつ]
「封印するの?
その方が長持ちするね」
打ち上げられた魔理沙を御札の大群へと蹴飛ばした
[霊夢]
「!?」
魔理沙に大量の御札が張り付き
その姿を小さな石へと変えてしまった
[うつつ]
「あらら
こんなんになっちゃった」
落ちた小石を拾い上げると
ドロドロと溶け落ちてしまった
魔理沙:消滅
[霊夢]
「...」
[うつつ]
「どうしたの?
そんな顔して
そんな怨みのこもった目をして
そんな唇を噛み締めて
そんなプルプル震えて
怒ったの?
怖いの?
悲しいの?
哀れに思ったの?」
[霊夢]
スペル
「封魔針」
投げた針は瞬く間に溶け落ちてゆく
スペル
霊符「夢想封印」
放った光弾は口から放つ炎でかき消されてしまう
[うつつ]
「もう終わり?
もっと遊ぼ?
もっともっと!
ねぇねぇ?
早く早く!」
純粋無垢な眼光
その瞳は狂気とは無縁の煌めきを放つ
残酷な純粋さ
その笑みは虫を潰して遊ぶ子供のよう
たかが注射1つ
たかが下級妖怪
その先にあったのは
今までこちらが1枚上手だった妖怪では無く
ただの絶望だった
[霊夢]
ラストワードインポッシブルスペルカード
「夢想転生」-OVER DRIVE-
御札を全速で全力で
逃げ場な無いほど大量に高密度で放ち続ける
[うつつ]
ラストワードスペルカード
「完全なる夜の羽」
漆黒の羽を大量に、高速で投げつけてゆく
赤と黒の壁がぶつかり
その勢力は拮抗し始める
[うつつ]
スペル
「ガードストライク」
漆黒の羽を放ちながら御札の壁に飛び込んでゆく
[霊夢]
「...」
(なんで...なんで来れるの...)
[うつつ]
道具使用
「超次元ワイヤーフック」
霊夢にフックを引っ掛けると
強制的に夢想転生が解除され
この世界に括りつけられた
[うつつ]
「さすがルナク」
スペルカード
深淵流星「アビス ボライド」
超高温の炎を纏いながら突進し
霊夢もろとも天高く上昇してゆく
[霊夢]
(やばい...)
天高く登ると
地面まで突進し始めた
[うつつ]
「3...2...」
途中で輝針城を貫通し、地面が近づいてくる
[うつつ]
「1...」
霊夢:残機8