ハリー・ポッターと魔法の天災   作:すー/とーふ

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第八~十話、三話分の同時投稿です。
お気に入りから飛んできた方はご注意を。


第十話

 

 夜空を模した天井を千単位の蝙蝠が覆い、各テーブルに置かれたジャックランタンに火が灯った。

 パンプキンケーキの甘い香りが大広間を満たし、各寮のテーブルでは談笑と、食器のカチャカチャという陽気な音が鳴り響く。

 全員がパーティーを楽しむ中、その幸せな一時が瓦解したのはパーティーが始まってしばらく経ってからのことだ。

 凶暴で知られるトロール種の学校侵入。

 その怪力と暴力性で知られる四メートルの巨大生物が地下に侵入したことで、学校はパニックに見舞われる。生徒は寮へ非難。教員は総出でトロール討伐に向う。

 ちなみにこの騒動の時。減点の代わりにパーティー参加も認められず書き取り罰を言い渡されて、『僕は悪い子です』と何百回と書かされていた少年がトロールを見たいがために部屋を抜け出し、偶然出会ったスリザリン生の帰還グループと鉢合わせして直ぐさま取り押さえられた、という出来事があったのだが。

 それはきっとこのトロールを侵入させた張本人にとって、とても幸運だったに違いない。

 

(この短時間の内にどのような罠が仕掛けられているか見極めなければ)

 

 教員達は皆、トロール討伐と他にも進入していないかの捜索に四方へ散り、生徒は全員が寮へと戻っている。

 そこには要注意人物である天災と生き残った男の子も含まれているため彼を阻む障害は無い。

 トロールを陽動に捜索するフリをして禁じられた廊下の真ん前まで走った彼――闇の魔術に対する防衛術の教師、クィリナス・クィレルは、普段の気弱な姿では見られない獰猛な笑みをしていた。

 そこにはターバンを頭に巻き、ビクビクと身体を震えさせる小心者の姿は無い。演技を脱ぎ捨てた彼が新たに纏うものは、野心と闇。

 主人に忠実な闇の魔法使い。それが彼の正体だ。

 

「……いざっ!」

 

 これから侵入する場所は一言で表すのなら魔窟。何が待ち受けているか分からない未知のエリア。

 この数週間であらゆるシミュレーションを行い数々の対抗策も用意してきたクィレルは、いつも共に在る彼の主人に一言断わってから、死地に赴く兵士の表情で扉を開けた。

 

「……これはっ!?」

 

 扉を開け侵入した先に広がっていた光景は、話に聞く廊下では決して無かった。

 まるで野球場のように広く、暗闇に包まれた広大な空間。杖先に光を灯して天井を仰ぎ見れば、そこは肉眼で確認が出来ないほど高い。極めつけは数メートルの高い壁が何枚も聳え立つ巨大な迷路だ。

 

(迷路か、なんて面倒な………ッ!?)

 

 ダンブルドアの手により検知不可能拡大呪文が掛けられていると判断した時、彼は周囲に篭っている白い煙に漸く気が付く。

 これは元から部屋に充満していた煙だ。吸引し始めて数秒、彼の身体に異変が訪れた。

 

 視界の上下が、左右が、急に反転し始めたのだ。

 

「この症状は反転草っ!?」

 

 草なのに炎に燃えにくいという特性を持つ反転草は普通なら粉末状に加工されて用いられるが、これは加工せずに草のまま使用されていた。

 それも効果と持続時間を高めるドラゴンの血とウルフスベーンの混合液に長時間浸され、充分に乾燥させた反転草を燃やす。こうすることで無臭の毒煙を生成し、迷路中を毒で満たしたのだ。

 この部屋のどこかには、実に数ヶ月単位で燃え続ける反転草の山が形成されているだろう。

 

(くそっ、これはあのガキの……っ!)

 

 解毒薬にも用いられる反転草自体に毒性は無い。毒なのは反転草を燃やすことで精製される無臭の白煙。

『反転草』という名前は解毒方法に由来するが、煙を摂取することで神経を侵されて視界諸々が反転する効果もあるからこそ、『反転草』という名が付いた。

 それにクィレルは直ぐに泡頭呪文で煙から逃れたが、もしあと数秒も吸引し続ければ、彼の身体は視界だけでなく体感までをも狂わされ、今いるのが上か下かも分からなくなっていただろう。

 方向感覚と体感、視界を狂わす毒煙。しかも今回の反転草にはリンネ草の根を液状化させた物も含まれているため、毒は唐突に効果が無くなり、しばらくして症状が再発する、という現象を繰り返す。

 これでは道を覚えるのは不可能であり、迷路を突破する上でここまで厄介な組み合わせは存在しない。

 

「迷路が破壊出来るか確かめ……いや、その前に……『シグラード 道標』」

 

 光の灯る杖先から赤く細長い光が形成される。伸びた赤光は扉に繋がり、杖先から零れ落ちた光の先端はクィレルの左手に接続された。

 これは迷路や洞窟のような場所を想定して作られたオリジナル魔法。

 このどこまでも伸びる光がある限り、彼が道に迷うことは無い。この魔法を生み出している当たり、この迷路化までをも想定していたクィレルはそれなりに優秀なのだろう。

 ただ、そのクィレルよりも頭脳明晰な少年が罠を仕掛けていたことが、何よりの不運。

 

「『レダクト 粉々!』」

 

 この廊下は検知不可能拡大魔法の効果で広くなっているが、地下へと続く扉への距離は変われど方角までは変わらない。

 扉の位置が大体把握出来るため、本番に備えて壁を粉砕して進めるかを確認するクィレル。壁の隅を狙って小さな穴を空けるために粉砕呪文を行使するも、それが悪手だったことを直ぐに悟った。

 粉砕呪文が当たった瞬間、床がランダムに移動し始めたのだ。

 これは粉砕呪文対策に天災と校長が仕掛けた罠。壊れた壁は自動修復され、なおかつ石畳の床が迷路内でベルトコンベアーの様に移動し、シャッフルされる。

 当然、石畳の内の一つに両足を置いていたクィレルも影響を受ける訳で。彼は数秒も経たない内に広い迷路の奥深くへと移動させられていた。

 道標呪文を唱えていなかったのなら今日中に迷路から脱出出来たかも怪しい。この性格の悪い罠に舌打ちをし、悔しさで唇を噛み締める。

 

「くそっ、なら空から……っ!」

 

 ご主人様に教えてもらった飛行魔法。箒も用いずクィレルの身体が浮上を開始する。

 赤光のお陰で戻るのは楽にしても現状位置の把握は怠ってはならない。検知不可能の名の通り、現在位置は肉眼で確かめなくてはならないのだから。

 そして浮上して直ぐ、彼の背筋は凍り付く。

 理由はトリックアートで奥行きを再現された、想像よりも低い天井に頭から激突し、触れた天井が僅かに陥没した瞬間、カチッという不吉な音を耳にしたからだ。

 それはアリィの仕掛けた自信作。天井のどこにでも良いので触れた途端に発動する、機械を一切使用しない原始的なカラクリ。

 凹んだ部分と連動し、シーソーの原理で天井内から外へと押し出された物は、彼の十八番。

 既にピンを抜かれた状態で飛び出したお得意のフラッシュバンがクィレルの直ぐ側で炸裂した。

 

「ぐわぁっ!?」

 

 鳴り響く轟音。襲い掛かる光の奔流。五感の内、一番重要と言われる視力と聴覚を奪う攻撃に晒され、落下しながらクィレルはほんの少しだけこう思った。

 

 

 

 何故、自分はこのような目に遭っているのか。

 

 

 

 けれども泣き言を言えないのが彼の辛い立場だ。ブラック企業も真っ青な待遇に涙がほろり。

 しかし泣き言の代わりに呟くのは、この陰険な罠を仕掛けた幼い天災への文句だった。

 

「……くっ……あの、天災めっ!」

 

 咄嗟の防御魔法と衝撃緩和の魔法で最悪を免れたクィレルは、地面を這いずりながらも悪態を吐く余裕が存在した。

 カラクリの作動音を耳にし、訪れるだろう異常を耐えるために固く目を閉じつつ気合を入れ、何でも良いので我武者羅に魔法を使ったのが運良く功と成したのだ。

 お陰でクィレルは気絶も鼓膜破壊も起こさず奇跡的に意識を保っていられる。

 そして落下した場所も運が良かったのか、ボロボロの身体をゆっくりと起こした先に、お目当ての地下への扉が目の前に存在していた。

 正にこれこそ不幸中の幸い。

 

「しめたっ」

 

 自分にも運が向いてきた。そう思い意気揚々と扉へ急ぐ彼だが、その期待は直ぐに落胆へと叩き落され、厳しい現実に絶望することとなる。

 目の前だけではない、今いる通路を右に曲がって直ぐの所にも似たような扉が存在した。そして、よく見れば後方にも同じものが見受けられる。

 複数ある扉の内、正解はただ一つ。しかも近辺にある三つの内のどれかが正解、という訳でも無い。

 ぬか喜びに終わり、クィレルは絶望しながら扉の前で両手両膝を着いてうな垂れる。

 しかも目の前にある扉に付いているのは、A~Zで終わる文字列がリング状に配置されたダイアル式の鍵。しかもパスワードの文字数は十文字。

 これらを一つ一つ確かめるとしたら時間など幾つあっても足りはしない。万事休すだ。

 

『時間だ……戻れ』

 

 ふと、一人しかいない空間に別の声が響き渡った。それはシューシューという息遣いと共に響く、どこまでも邪悪で冷たい声。

 しかし、その口調には酷い徒労の色が見え隠れしていたのは、おそらく気のせいではないのだろう。

 

「………………はい、ご主人様」

 

 その後クィレルは疲労で危険信号を発している身体に鞭を打ち、道標呪文の効果もあり、なんとか出口へと辿り着き、トロールの討伐と捜索を行っていた教師陣と合流することが出来た。

 しかし反転草の影響で視界が最悪なため効果が無くなるまで四苦八苦することになるのだが、この時のクィレルは視界の悪さよりも無事に生還出来た嬉しさの方がウエイトを占めていたため『このくらいなら構わない』と症状を受け入れてしまったそうな。

 全く色々と不幸な人物である。

 

 こうして、彼と主人は認識を改める。

 あの天災には極力関わらない方が身のためだと、今での過大評価が決して誤りでないことを、彼等は身を持って体験したのだった。

 

 

 

 ◇◇

 

 

 

 あのパーティーも過ぎ、季節は十一月に突入した。

 今月から寮対抗のクィディッチシーズンに突入するため学校内は妙な熱狂と興奮が青天井に高まっている。

 そして今日はスリザリンとグリフィンドールの初試合日。結果は秘密兵器として参戦したハリーの活躍で獅子寮の勝利に終わり、蛇寮の敗北を願っていた者達は思う存分勝利の余韻に浸っていた。

 

「……寮監がハリーを箒から落とそうとした? んな馬鹿な」

 

 読んでいた本から面を上げ、訝しげな視線を見せるのはアリィだ。彼はとある興味対象が出来てしまったためクィディッチの試合も観戦に行かず、こうして朝から図書室に篭って設計図やメモをテーブル上に展開している。

 その彼の元を訪れたのは、ハリー達仲良しトリオの獅子寮メンバーだ。

 ちなみに彼はこの後ルームメイト達に観戦不参加を叱られる未来を知らない。

 

「それが本当なんだ。ハーマイオニーが邪魔をしなかったら、アイツは間違い無くハリーを箒から振り落としていたよ。ああ、間違いない」

 

 ロンは苛立ちを見せながらアリィの対面にドカッと腰を下ろす。

 彼が指摘したのは試合中、ハリーの箒に魔法を掛けていたと思われるスネイプの不可解な行動に関してだ。

 ハーマイオニーの機転で邪魔をした途端に妨害は鳴りを顰めたので、三人はスネイプが黒だと決め付けている。

 試合後に出会ったハグリットはスネイプを弁護していたが、三人はそれが信じられずにいた。

 

「だからアリィ、貴方も充分注意して。スネイプが何かを企んでいるのは確かだと思うの」

 

 ロンの隣に腰を下ろしたハーマイオニーは、アリィがスリザリンに所属することから憂慮する気持ちを視線に込める。

 正面から視線を合わせ、彼女の心配する気持ちを汲み取ったアリィは、

 

「分かりました。僕も気を付けようと思います。はい、うん、もちろん」

 

 

 

 ――幾つもの冷や汗を垂らしながら露骨に目を逸らした。

 

 

 

「……あの、アリィ? あの時は私も少し怒り過ぎたかなって反省しているから、そろそろ元に戻って。ね?」

 

 あの天災に初めてトラウマという気持ちを植え付け、恐怖の象徴と化してしまった少女ハーマイオニー。この見た目が幼い少年がガクガク震え始めれば、非は少年にあったとしても悪いのは自分の方だと錯覚してしまう。

 とりあえず、避けられるのは良い心地がしない。

 

「ゼンショシマス」

 

 結局、彼がハーマイオニーに今まで通りの振る舞いを行える様になるまで恐怖が和らぐのは、クリスマス休暇が明けてからのことだった。まだ二人の心が安らかになる日は遠い。

 

「それにアリィ。話は変わるけど、君はあの三頭犬が何を守っていたか知ってる?」

 

 この微妙な空気を壊すため、ハリーは次の議題を――どちらかと言えば本命の質問を彼に問う。元々三人がアリィを探していたのは、このことを訊きたかったためだ。

 

「知らないよ。ダンブルドアは教えてくれなかった」

 

 そう、アリィは確かに罠を仕掛けた一人だが、その守られているモノに関しては未だに知らない。彼が行ったのは次の罠に誰も近付けないような、対象の殺害ではなく嫌がらせをメインにした罠の立案と、反転草の仕掛けやフラッシュバンのカラクリ。迷路の自動修復と床の転移、それに扉の仕掛け造り。

 空間の拡大化はアリィにも出来たが、それではまだ広さが足りないため、そこだけはダンブルドアの力を借りた。それにドラゴンの血を始めとする貴重な調合材料集めなどもダンブルドアの力が大きい。

 

(あのくらい、一人で出来るようにならないと。俺もまだまだ未熟だ)

 

 あの罠と高度な魔法の数々を『あのくらい』と言ってしまう天災。あのレベルを一人でこなせるようになるのが今後の目標である。

 

「じゃあアリィ、ニコラス・フラメルって名前に心当たりは無い?」

 

 これはハグリットが思わず口にしてしまった人物の名前だ。

 スネイプのことから以前から訊きたかった三頭犬の譲渡話になり、それが三頭犬の守護するものにとコロコロ話題が変わった末に得た、教師達が総出で守護する宝に関係する名前。それがニコラス・フラメルという人物だ。

 その名前に聞き覚えがあったハリーも、それがいつのことだったのか思い出せずにいる。

 そこで白羽の矢が立ったのが、宝の守護に関わるデータバンク頭脳の持ち主、アリィだった。

 

「ニコラス・フラメル?」

 

 ハリーに問いにアリィは首を傾げる。その反応を見て肩をがっくりと落とす三人だが、

 

「それってニコラス爺ちゃんのこと?」

 

 この発言が理解出来ず、きっかり五秒後。三人分の叫び声が上がり、司書のマダム・ピンスに厳重注意を受けることになった。

 

「アルバムに爺ちゃんとのツーショット写真があるし、爺ちゃんの葬儀にも来てたよ。ほら、昔の音楽家みたいな髪型をした爺ちゃんが居たでしょ?」

 

 耳を押さえながら説明をしたアリィに反応したのは、その葬儀にも参列していた彼の幼馴染だ。

 

「あのお葬式を取り仕切っていたお爺さんの一人? あの人がニコラス・フラメル?」

 

 アリィの祖父は魔法界から去った身。しかし彼が生粋の魔法使いであり、その交友関係が広く、また彼の発明が魔法具界で頼りにされていたため、完全に魔法界から脱することは出来ずにいた。

 よってデイモン・グリフィンドールが出来たことは、魔法の存在を出来る限り隠蔽すること。

 重要なのはアリィに魔法を悟らせないことであり、それを徹底しながらも、彼は魔法界との繋がりを完全には断ち切っていなかった。

 ニコラス・フラメルを初めとする友人達が度々デイモンと会っていたことをアリィは知らない。ニコラスに至っては家に遊びに来たことも何度かあるが、魔法関連を悟らせることは決してしなかったのだ。

 

「同一人物かは分からないけどニコラス・フラメルは錬金術関連の本で見た覚えがあるから可能性は高いんじゃない?」

 

 錬金術とは貴金属や鉱物に魔法を施し、別の物質や全く新しいモノを生み出す技術。ニコラス・フラメルはその練金術分野の権威とも言うべき第一人者だ。

 この発言にハーマイオニーとロンがハッとした表情を取った。

 

「アリィのお爺様は有名な発明家だわ!」

「なら錬金術師と知り合いでも不思議じゃない。フレッドとジョージは、バートランド・ブリッジスは天才だっていつも言ってたんだ」

 

 魔法具作りの専門家と錬金術師。モノを作り、生み出すという共通点があり、共に老人であることから、彼らが知り合いでいる可能性も否定出来ない。それに魔法具は特殊な金属を扱うことが多く、魔法具製作者が錬金術師を兼ねているというパターンも珍しくない。

 また技術者がコンビを組むとき、互いにレベルの釣り合う者を選ぶのは当然。

 錬金術の権威と今世紀稀代の魔法具制作者が知り合いである可能性は十二分にありえた。

 

 ハーマイオニーは本による知識で、ロンは双子の兄達の影響で、二つの職業の関連性を知っている。それにニコラス・フラメルが錬金術師ということが分かっただけでも一歩前進だった。

 

「ニコラス爺ちゃんには俺から訊いてみるよ。本当に錬金術師なら、ちょっと頼みたいことも幾つかあるし」

 

 そこでアリィは親友からフクロウを借りる約束を取り付け、荷物をパパッと纏めると徐に席を立った。

 

「じゃあ頑張って。何か分かったら教えてよ」

「アリィは手伝ってくれないの?」

 

 既にバートランド・ブリッジスとニコラス・フラメルの関連性を見出したハーマイオニーとロンは、錬金術関連の諸本を求めて本棚の奥へと消えた。何となく一緒に探してくれるものだと信じて疑わなかったハリーは、アリィの対応に少し面を食らう。

 図書室から立ち去る寸前、アリィは振り向く。その幼い笑顔には、新たに見つけた興味対象に対する嬉しさと楽しさが溢れていた。

 

「ふっふっふ、決めたんだよハリー。俺はこの魔法界に革命を起こしてやるってね」

 

 嬉しそうにアリィが見せる本のタイトルを見て、ハリーは何となく、この幼馴染が何をしようとしているかを察する。

 別にそれは悪影響ではない。それこそ画期的な発明になる姿だって想像出来る。

 

 

 

 それでもハリーは、どう転んでも自分が関わることになり、一波乱あるだろう未来を想像して、口許を引き攣らせることしか出来なかった。

 

 

 

 

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