元々は二次ファンで書いていたものでアットノベルスに引っ越した作品ですが、使いにくかったので削除して、ハーメルンに投稿し直す事にしました。
とりあえずストックを片っ端から投稿していこうと思います。
「なんだこれ?」
そう言ったのは黒髪長髪の青年、名をユーリ・ローウェル。彼は自分の部屋のテーブルの上にある黒い色をした封筒を取って眉を寄せる。封筒には白い文字でユーリ・ローウェル様と書かれている。
「ラピード、なんか知ってるか?」
ユーリは封筒をヒラヒラさせながら青い隻眼の犬、ラピードに訊ねる。
「ワフッ」
ラピードはそう言うと部屋の隅に置いてある寝床に行きユーリと同じ封筒をくわえてユーリに見せる。こちらの封筒にはラピード様と書かれていた。
「あん?おまえもか?」
「ワウッ!」
ユーリはラピードのくわえていた封筒を取って、自分の封筒と見比べてみた。
「うーん、名前以外はまったく同じっと。・・・・・・ま、考えててもわかんねぇし中身見っか。」
ユーリは自分の名前の書かれた封筒を開いた。
「お、手紙だ。まぁ封筒に入ってるんだから当たり前か。えーと、『突然のお手紙申し訳ございません。わたくしは山奥でとある研究をしている者です。実はこの度ギルド
ユーリは手紙を読んでとても嫌そうな顔をした。
「ラピードの見るぞ。」
「ワウッ」
ユーリはラピードに断わりを入れてからラピードの封筒を開ける。
「んー、こっちも手紙か、内容は・・・最後の所だけ違うか、『偉大なるランバートの仔、ラピード様』・・・一体何者だ?」
ユーリは目を細めて手紙を睨むように見る。
「ガウッ、ウ~」」
「ん、なんだ?」
ラピードがユーリに何か伝えたそうに何度か吠える。
「ガウガウッ、ウォーン!!」
「・・・・そうだな。何かよくわからねぇが、招待されてみっか。しかし、この内容からするとあいつ等の所にもいってそうだな。」
ユーリはラピードに何か言われ、それに納得したユーリは手紙の依頼を受ける事にした。そして、仲間達の所にもこの手紙がいってる事を推測していた。
「よし、ラピード行くぞ。」
「ワウッ!」
ユーリは簡単に旅支度をし、部屋を出る。目指すは亡き都市カルボクラム。
「ん、なんじゃユーリ。またどっか行くのか?」
「おう、ちょっくらギルドの仕事してくる。」
下町から出ようとした所に出くわしたのは下町を仕切っているハンクスじいさんだ。ユーリが子供の頃から世話になっている人物である。
「ユーリが真面目に仕事とは珍しいのぉ。」
「ほっとけよ。まぁそう言う訳でしばらく下町開けっから、何かあったら城に居るフレンかエステルを頼ってくれ。」
「アホか。あの2人はお前さんと違って忙しいんじゃから迷惑かけられん。それにお前さんがいなくても下町の事はワシ等で何とかするわい。」
「へへ、そうかよ。そんじゃあ行ってくるわ。」
「わふっ!」
ユーリとラピードはハンクスじいさんに挨拶して町を出かけた。それから4日後、何事も無く無事に目的地であるカルボクラムに到着した。
「で、着いたはいいが誰もいねーな。これ他の奴等にも届いてると思ってたんだが、違ったか?」
ユーリは懐から例の手紙を取り出して眺める。
「ま、約束の時間まで少しあるし、のんびりしますか。」
「ワウッ」
ユーリはそう言ってラピードと散歩をし始めた。しばらく歩いていると、
ガアアアアァァァァァ!!
「あん?ありゃあ・・・・」
ユーリ達が魔物の鳴き声が聞こえた方を見るとそこに一人の老人が複数の魔物に囲まれていた。
「ちっと不味いな、ラピード!!」
「バウッ!!!」
ユーリはラピードに指示を出し、先行させる。その後をユーリが追いかけて行き魔物と戦闘をしようとすると、
「その御名の下、この穢れた魂に裁きの光を降らせたまえ。裁きの光を!ジャッジメント!」
老人が術を放つと、周りの魔物に光が降り注ぎ一掃してしまった。
「・・・こりゃすげぇな。」
「フゥ~」
ユーリとラピードは老人が使った術の威力に驚きを見せる。
「ふむ、やはり上手く調整出来ておらんのぉ」
「じいさん今の術すげぇな。それで未完成なのか?」
ユーリは老人に近づき声を掛ける。
「む?なんじゃ・・・・お! おお!! お主、ユーリ・ローウェルじゃな! それとそっちのはラピード」
老人は声を掛けたユーリとラピードを見てまるで欲しかった玩具が見つかって喜んでいる子供の様な顔をしてユーリ達の名を呼ぶ。
「な、何だ!?」
「ほっほっほ、多少時間には早いがまぁ概ね問題は無いのぉ」
「? ・・・じいさん何者だ?」
ユーリは突然意味の解らない事を言う老人を睨みつける。
「おお、一人で盛り上がってわるいのぉ。わたしがお主等に依頼した者じゃよ」
「あ? あの黒い手紙のか?」
「そうじゃ。さて、色々聞きたい事があるじゃろうが・・・わたしが面倒じゃから説明は移動させながらおこなうぞい」
老人がそう言った瞬間に足元に魔方陣が浮かび上がり
「な!?」
「ガウッ!?」
ユーリ達は魔方陣の出す光に飲み込まれ、光が収まったときそこには誰も居なくなっていた。
「くっ、なにが起きたんだ? ラピード、無事か!」
「ワフッ!!」
ユーリはラピードの無事を確認した後周りを見て状況を確認する。
「ああ? なんだよこれ? 何処見ても真っ白じゃねーか」
「ほっほっほ、まあ次元の狭間じゃからの」
ユーリが文句を言ってると老人に背後から話しかけられた。
「のわっ、じいさん! あんた一体何をしたんだ。次元の狭間ってのは?」
「それを今から説明するから落ち着くのじゃ。まずは此処の事を話すかのぉ。此処は次元の狭間と言っていわば世界と世界の間にある亜空間じゃ」
「世界と世界?」
「そうじゃ、世界とは1つだけでは無いのじゃ。平行、直列、交流、特異、様々な世界が存在する。その世界の数はまさに無限、そしてその世界の間にある空間それが次元の狭間じゃ」
「へぇ、で俺達をそんな所に連れてきて何がしたいんだ」
ユーリは老人から話しを聞いたが本人はどうでもいいような感じで続きを促した。
「ふむ、手紙にも書いたがわたしの依頼を受けて欲しいのじゃ」
「依頼ねぇ。人を問答無用で誘拐紛いな事して依頼とか、図太い神経してんのな」
ユーリは老人に対して皮肉を言うが、老人はそれを笑いながら流して話しを続ける。
「ほっほっほ、で、依頼と言うのはの・・・・・異世界に行って欲しいのじゃ」
「は? 異世界だぁ!?」
「そうじゃ、そこでしばらくコイツを持って旅をして貰いたい」
老人はそう言ってユーリとラピードに宝石を渡す。
「それはリリアルオーブと言って、そうじゃのう・・・お主等で言うところの
「はぁ!? ちょっと待てよ! 俺はまだ依頼を受けるとは・・・」
ユーリは老人に文句を言うが老人の姿はもう無く、そして足元が今度は真っ黒くなっていき、ユーリとラピードを飲み込んだ。