ブレイブヴェスペリアが行く   作:だしィー

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それぞれの行動

「異世界~?」

 

「そーゆうこと」

 

騒ぎの後、ミラたちは一旦別れてそれぞれ行動し始めた。ユーリとリタの二人は村にある丘にいき、現状の説明をした。

 

「まったく。今度は一体何に首つっこんだのよ、あんたは!」

 

「ちょっ、待て。なんで俺が原因みたいな言い方すんだよ!」

 

「そんなの当たり前でしょ。大体トラブルを起こすのあんたじゃない。どうせ胡散臭い依頼を面白半分で受けたりしたんでしょ? 巻き込まれるこっちの身にもなりなさいよね」

 

リタはユーリに対して不平不満をストレートにぶつけた。ユーリはリタの言葉に思うところが在り過ぎて言い返せずにいた。

 

「で、今んところ、この世界にいる知り合いは、ジュディス、ガキんちょ、あんたに犬。そして私。そして、あんたの手紙の内容からすると、多分おっさんとエステルもこっちにいるわね」

 

「まあ、そうだろうな。ところで、お前んところには手紙きてないのか?」

 

ユーリがリタに尋ねると

 

「きてたわよ。すぐ捨てたけど。大体あんな怪しげなもんをいつまでも持ってるわけないでしょーが」

 

「いや、まあ、確かに怪しいが……。まぁいいか」

 

リタの答えにユーリは脱力した。

 

「んじゃ、話し戻すわよ。ここがテルカ ・リュミレースじゃなくリーゼ・マクシアっていう世界だってのはわかったわ。ただそうなると、色々な疑問がでるわね」

 

「疑問?」

 

ユーリの言葉に呆れながらリタはさらに話す。

 

「バカね。あんたは何か変に思わなかったの? 私たちが普通に術技を使えることとか、話しが通じるとか」

 

「ん? あ~、術技が使えんのはこのリリアルオーブのおかげだろ? 話しが通じんのは……まあ、別段気にする事でもなかったし」

 

「はぁ~。やっぱりそんなことだろうと思ってたわ」

 

リタは馬鹿にするようにため息をつき、それにムっとしたユーリは

 

「じゃあ、リタはわかるのか?」

 

と聞くが

 

「さっきこの世界に来た私が分かるわけないじゃないの。バカなの?」

 

リタの正論にバッサリ斬られた。

 

「お前なぁ」

 

「なによ、うっさいわね。とにかく帰るためにはしばらくこっちにいなきゃいけないんでしょ? だったらちょうどいいわ。今してる研究に役立つものがあるかもしれないし、色々知らない技術も調べられる。……そう考えると意外とメリット多いわね」

 

リタはユーリの言葉を一蹴して一方的に喋った。

 

「う~ん。そうなると、……うん、そのほうがいいわよね」

 

「おーい。俺の話し聞いてっか?」

 

「よし。私、あんたらに付いて行くわ。よろしく」

 

ユーリが声を掛けても無視いてブツブツ呟いていたリタはいきなり顔を上げてそう言った。

 

「はぁ、まあ別にかまわねぇが」

 

「そんじゃあ、私ちょっとそこらへん見てるから」

 

リタはそう言って歩いていってしまった。

 

「ホント、相変わらずだな」

 

ユーリはリタの様子に嘆息しながら丘を降りて行った。

 

同じ頃、村長の家では……

 

「出でけ! 話すことなどないわ」

 

皆と別れたミラとアルヴィンは村長から話しを聞こうとするが村長はミラたちにそう怒鳴っていた。

 

「前来た時と随分扱いが違うんじゃね?」

 

「ふん」

 

アルヴィンは村長の態度に文句を言うが、村長は疎ましそうな表情でそっぽを向いた。

 

「安心しろ。長居するつもりはない」

 

「あんたが、そんな感じのままじゃ、長居することになるかもしれないけど」

 

「……何が聞きたい」

 

ミラとアルヴィンの言葉に村長は渋々と言った感じで言い返した。

 

「ラ・シュガル軍の動きを知りたい。ヤツらは去ったのか?」

 

「ふん。ジャオ殿が追い払ったわ」

 

ミラが村長に尋ねると村長はそう返した。

 

「ジャオ殿?」

 

「それって、髭の大男か?」

 

「そうだ。ジャオ殿がおらなんだら、もっと酷いことになってたかもしれん」

 

ミラとアルヴィンが聞き返すと村長はそう説明した。

 

「ふーん。んで? そのジャオ殿は今どうしてるんだ?」

 

「知らんわ。そもそもジャオ殿があの娘を連れてきてから災難続きじゃ。去るのならあの娘も連れて行けばいいものを……。よそ者は二度とゴメンじゃ」

 

アルヴィンがさらに聞くと、村長は不満を言い家の奥に行ってしまった。二人は村長の態度に肩をすくめながら、もう聞くことは無いと判断し、村長の家を出た。

 

その頃、少女を追っていった二人と一匹は

 

「あそこがあの子の家かな?」

 

カロルが少女の入っていく小さな小屋を見てそう言った。ジュードたちは少女が入っていった小屋に上がり、少女を探た。すると、少女は小屋の地下室に居り、カロルたちを見ると部屋の隅に逃げて身体をちぢこませてしまった。

 

「ちょっとお話ししない? 大丈夫。僕たちはいじめたりしないよ」

 

と逃げた少女にジュードは優しく声を掛けた。少女は声に恐る恐ると言った感じで顔を上げた

 

「こんにちは。前にも一度会ったよね?」

 

ジュードが話しても少女は目を逸らしたが

 

「こんちはー!」

 

と、少女の持っていぬいぐるみが大きな声で挨拶し返してきた。

 

「わっ! ぬいぐるみが喋った!?」

 

カロルは驚きながらも珍しそうにぬいぐるみを見て、ジュードはぬいぐるみが近くで不意に動いたせいか驚いてしりもちをついてしまった。

 

「あららー、お兄さん結構臆病だねー」

 

「へぇ、すごいね。どうやって喋ってるの?」

 

ぬいぐるみがジュードを見てそんなことを言い、カロルはさらに興味津々と言った感じで少女に聞いた。

 

「ティ、ティポ……名前なの」

 

「彼女はエリーゼっていうんだ。ぼくはエリーって呼ぶけどね。よろしくねー。あと、ぼくがなんで喋るかはぼくだから」

 

と、エリーゼと呼ばれた少女はぬいぐるみのティポを紹介し、ティポはエリーゼを紹介した。

 

「よろしく。僕はカロルって言うんだ。それで、こっちはラピード」

 

「ワフッ」

 

「わわわ、大きい……犬さん、です」

 

カロルはエリーゼたちに自己紹介をした。

 

「あ、はは……よろしくね。二人とも。僕はジュードって言うんだ」

 

ジュードも起き上がりながらエリーゼに自己紹介をした。

 

「あ、あの……だいじょうぶ……えと、ですか?」

 

「うん。ちょっとびっくりしたけどね」

 

ジュードはエリーゼの気遣いに笑顔返す。

 

「ねぇ、エリー。何があったの? よかったら聞かせて欲しいんだ」

 

カロルがエリーゼに先ほど広場の事を聞くと、

 

「んっとねー、外国の怖いおじさんたちがいっぱい来たんだけど。おっきいおじさんが、やっつけたんだよー」

 

と、ティポが答えた。

 

「ああ、あの人……」

 

「ジュード知ってるの?」

 

ジュードが思い出しているとカロルが尋ねてきたので

 

「うん、前にこの村で会ったんだ」

 

とジュードは答えた。

 

「……でも、おじさん、どこかにいっちゃった……」

 

「そうそう、そしたら外国のおじさんたちが村のみんなをいじめたんだー」

 

エリーゼが言った後にティポが引き継ぐように話しをした。

 

「おっきいおじさんは、エリーゼのお友達なの?」

 

ジュードが聞くとエリーゼとティポは

 

「ううん……」

 

「エリーを閉じ込めた悪い人だよー」

 

「……水霊盛節(リヴィエ)に……いっしょに来たの」

 

「でねでね、外に出たらみんな石ぶつけてくるんだ。もー、ヒドイよねー」

 

と話した。

 

「なにそれ、ヒドイ!」

 

「…………」

 

「ジュード……さん?」

 

話しを聞いたカロルは怒り、ジュードは怖い表情で押しだまっていた。エリーゼは困惑しながらもジュードに話しかけた

 

「あ、ごめんね。エリーゼとティポは、ここで他のお友達を待ってるの?」

 

「……お友達……いないから……」

 

ジュードがエリーゼに尋ねると、エリーゼは伏し目がちになって答えた。

 

「じゃあ、僕達が友達になるよ」

 

「……え?」

 

カロルがそう言うとエリーゼは驚いてカロルを見た。

 

「あ……」

 

「わーい♪友達ー♪カロル君たちは友達ー♪」

 

エリーゼは嬉しいかったのか頬を赤らめさせ、ティポは大喜びで言った。そんな様子を見てジュードは

 

「ねぇエリーゼ。君のこと、僕たちの友達に話していい?」

 

と言った。

 

「……どうして、ですか?」

 

「君が、村のみんなにいじめられてるのがイヤなんだ。友達と、なんとかできないか考えたいんだよ」

 

エリーゼは当然の如く聞き返すが、ジュードはすぐに説明した。エリーゼは少し戸惑っていたが

 

「うん! ジュード君たちは友達だからジュード君のことは信じちゃうよー。ね、エリー?」

 

とティポが言った。

 

「それじゃあ、みんなの所に行こうか?はい」

 

とカロルはエリーゼに手を伸ばし、エリーゼは少し恥ずかしそうにしながらもカロルの手を取った。

 

 

 

 

 

 

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