バイオハザード リターンズ   作:GZL

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投票の結果、バイオハザード4(ゲーム機)が1位となりました。
たくさんの投票、ありがとうございました!
今回から4のストーリーです。
それではどうぞ。


IF Story2 狂気の村
第10話 アメリカへ


アメリカ南西部のにある小さな小さな村…。そこはいつも重苦しくて分厚い雲がかかり、地元の住民も滅多に近寄らないところであった。

それでも怖い物見たさで訪れる人も少なくない。だが、その村に行ったが最後、その人物は謎の失踪を遂げてしまう。

村に何度となく、役所の人間が立ち入り調査に行ってはいるが、特に変わったことはなく、この数年間で行方不明者は3桁以上にまで上っていた。

しかし、ある時からその村に関して、こう噂され始めた…。

 

 

 

あそこには…化け物…いや、悪魔が住み着いている‼︎

 

 

 

と…。

 

 

 

 

「はあっ‼︎」

「せぇい‼︎」

 

玲奈と紗枝は大きな声を出し、自らの拳を相手にぶつけた。

玲奈のは腹に、紗枝のは頰を捉えた。お互いに怯みはしたが、すぐに距離を取り、相手の行動を待つ。

その間に玲奈は殴られた頰を軽く触った。

 

「ふっ…良いパンチだったわね」

「そっちこそ…中々痛いものだったわよ?」

 

そう言って、構え直すと、玲奈が先に動いた。

横からでも後ろからでもなく、真っ正面から向かっていき、蹴りを紗枝の側頭部に直撃させる。

 

「っ‼︎」

 

意識を奪われかねない強烈な一撃に紗枝は倒れかけるが、意識をしっかりと持ち、がら空きになった腹にお返しと言わんばかりに拳をお見舞いした。

 

「ぶふっ!」

 

この蹴りを耐えれると思っていなかった玲奈は完全に油断していた。そこに漬け込んだ紗枝は一気に畳みかけた。

肘でもう一発玲奈の腹を殴り、更に蹴りを加える。

足元がフラフラの状態の玲奈に止めを刺そうとした紗枝は、玲奈の髪を容赦なく乱暴に掴んだが、それは間違いだった。

玲奈は掴まれたままで紗枝の額に頭突きをした。

 

「あぐっ⁈」

 

これには堪えた紗枝は一気に形勢を逆転される。

玲奈は素早く背後に回って、足を引っ掛けさせて転ばせると、上に乗って紗枝に攻撃出来ないようにした。

 

「はあ、はあ…。参った?」

「はぁ…はぁ…。ちくしょーーー!」

 

紗枝は悔しそうに地面の上で横になった。

玲奈も床に尻を付いて、疲れたような荒い息を吐いた。

 

「お疲れ様。私に勝つなんて10年早いわよ」

「キーーー!ムカつくぅ‼︎」

 

そうやって2人が言い争っている様子を見ている竜馬と海翔はうつつを抜かしたような表情をしていた。

まあ実際、2人とも玲奈と紗枝の訓練を見て、見惚れていたのだが…。玲奈も紗枝もずば抜けて美人で身体つきも良い。しかも汗で火照った身体は見るだけでも、男である竜馬たちは興奮してしまうだろう。海翔など、鼻血が出そうな程だった。

そんな2人の後ろに1人の男が立つ。

 

「良い眺めだな、お前たちは…」

「ああ…本当…。仕事じゃなければ襲いかかってるぜ…」

「同じく…」

 

そこまで言って、2人はこの声の主が誰だか気付いた。

振り返ると、逃げ出した智之の後ろ姿がはっきり見えた。激昂した竜馬たちも奴をぶん殴ってやろうと、立ち上がると……背後に殺気を感じた。

ブルリと背筋がゾクゾクする程の殺気を放っているが誰なのかは言うまでもなかった。ゆっくりと振り返ると、玲奈と紗枝の2人は腕を組んで、背の高い男2人を見上げていた。見下すのではなく、見上げるという動作なのに、2人は圧倒され、言葉も発することが出来なかった。

そして、玲奈と紗枝の怒りの声が響いた。

 

「「この変態‼︎」」

 

同時にバチンという音が訓練所に響くのだった。

 

 

 

 

玲奈に散々な程やられた竜馬はコーヒーを片手に屋上にいた。アイスコーヒーでヒリヒリに腫れた頰を冷やすが、むしろそうした方が痛かった。

 

「全く…玲奈の奴…容赦ねえんだから…」

 

そう呟きながらコーヒーを飲むと、不意に隣に誰かの気配を感じた。

 

「ぶっ!れ、玲奈⁈いつの間に⁈」

「ついさっきよ。…痛すぎて他のことも耳に入らないわけ?」

「っ」

 

何も言い返せない竜馬は残りのコーヒーをぐいっと飲み込んだ。

玲奈もコーヒーを飲んで、先程の訓練の疲れを癒す。

すると竜馬は唐突に玲奈に『あの時』のことを聞いた。

 

「あのさ…」

「なに?」

「空港での事件で俺が助けた時…なんて言ったんだ?」

 

それを聞かれた玲奈は少しの間ポカンとしていたが、すぐに思い出したのかカァーと顔を赤くさせていった。

 

「い、いいいや⁈何も言ってないよ!」

「嘘だ。絶対に言ってた」

 

竜馬に詰め寄られて、吸い込まれるような瞳に玲奈は釘付けになる。

玲奈は…竜馬が好きだ。だがその恋心は死んだ彼の兄、竜也と瓜二つの顔や竜馬自身の性格で出来たもので、本当に彼自身が好きなのかと言われると、はっきりしていなかった。

未だに竜也の死を引き()っている玲奈にとっては、大きな問題であった。

 

「で、どうなんだ?」

「わ…私は……」

「俺は、好き……だぞ…」

 

玲奈から少しだけ視線を逸らして、確かにそう言った。

聞き間違えではない。玲奈も更に顔が熱くなり、心臓の鼓動も更に早くなった気がした。

玲奈も何か返事をしなければと思い、口を開きかけた時、ポケットの中の無線が鳴った。

なんてタイミングが悪いんだろうと2人は思いつつ、その無線を取った。

 

「紗枝?どうしたの?」

『上からの命令が来たの。今すぐ準備して。竜馬もいるんでしょ?彼もよ』

「どこに向かうって言うの?」

『…私と玲奈と竜馬でワシントンD.C.に発つ』

 

それを聞いた時、2人が驚かなかったはずがなかった。

 

 

 

 

翌日、玲奈と竜馬、紗枝はスーツケースを持って、修理されきった件の空港にやって来ていた。その3人の見送りとして、海翔と智之が来たのだが、海翔はブツブツと小さく文句を言い続けていた。

 

「何で俺だけ……」

「“俺だけ”じゃなくて、俺たちだろ?俺だってアメリカ行って、美味い飯をたらふく食いたかったのによ…」

「2人とも、遊びじゃないのよ?」

 

紗枝がそう言って、2人を宥める。

智之はふざけているだけだろうが、海翔は恐らく紗枝と離れ離れになるのが単純に嫌なだけなんだろう。それを察したのか、紗枝はスーツケースを竜馬に渡して、海翔の方に駆けていく。

 

「海翔、大丈夫よ。すぐ戻ってくるから…」

 

そう言っても海翔は元気を取り戻さない。

はあと溜息を吐いた紗枝は周りに自身の関係者しかいないことを確認した後に、海翔の唇に自らの唇を重ねた。

 

「ん…」

「……」

 

一瞬の接吻(せっぷん)であったが、紗枝はかなり顔を赤くして、俯きがちに海翔に言った。

 

「こ、これでいいでしょ⁈ほら!玲奈も竜馬も急ごう!飛行機に間に合わないから!」

 

海翔はポカンとしたまま固まり、玲奈と竜馬もやれやれと言った感じだった。

しかし…玲奈はこの時、竜馬とあんな風に出来たらな…と心のどこかで思った。だが、そういった想いを溢れ出させると、いつも竜也のことが記憶に蘇って、その想いを塞ぎ止めてしまう。

玲奈は気付いていないかもしれないが、その時の思い詰めた表情は竜馬に丸見えだった。竜馬もあの東京事件で、怪物となっていた竜也を見た玲奈の動揺っぷりは見ていたから、なんとなくその気持ちに気付いていた。

自分は兄の代わりにはなれない。

そう思うと自らの不甲斐なさを感じてしまう。

そんなことをずっと考えていると、飛行機はゆっくりと離陸を開始する。そこで竜馬は思い出して、思わず声を上げてしまう。

 

「あ……あーーーーっ‼︎」

 

隣にいた玲奈はビクッとして、竜馬の方を見た。

 

「な、何よ!ビックリした…」

「酔い止め薬忘れた…」

「え……それってまさか…」

 

飛行機は着実に空の航行を開始しようとしている。

その後、竜馬は飛行機の中で荒れに荒れ、完全にダウン状態となってしまった。




4のストーリーですが、元々かなり長いので、ストーリー自体はかなり改変すると思われます。
ご了承を。
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