バイオハザード リターンズ   作:GZL

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またサブタイトル思いつかなかった…。


第26話 置き手紙

教会の扉を更に粉々にして入ってきたハンビーは真っ直ぐ変異したビンディに突っ込んでいく。ビンディは玲奈に覆い被さったまま動かない。これでは玲奈諸共潰されてしまう…そう思われたが、海翔が窓から身を乗り出して、グレネードを撃った。

グレネードはビンディの身体に直撃して、玲奈から距離を取らせた。紗枝だけは先に降りて、乗っている海翔と運転する智之は構うことなく、ビンディに真正面からハンビーをぶつけに行った。

ハンビーのフロントガラスが割れ、車体も少し歪む。だが、それだけで奴を殺せるなんて2人とも思っていない。壁に激突してからも更にアクセルを踏み込み、最終的にビンディの身体の半分は壁にめり込み、ハンビーも動かなくなった。

その様子を見ていた玲奈に紗枝が近寄った。

 

「玲奈!大丈夫?」

「右腕が……」

 

玲奈の右腕は血だらけでまだビンディの変異した足の一部が刺さったままだった。紗枝がそれを乱暴に抜くと、玲奈の傷はみるみる内に癒えていった。それを見ても、紗枝は驚きも何もしなかった。玲奈もどこか申し訳なさそうな表情だった。

 

「…玲奈、これはどういうことなの?」

「話すと長い。今は……」

 

ここで玲奈はまだリッキーが生きていることを思い出した。まだアンデッド上の階にまでは深く進行していないのならば…もしかしたら…。

 

「リッキー…」

「え?」

「リッキーを探さないと‼︎早く!」

「待って玲奈!まさかあの校舎に戻るの⁈危険だわ!まずはここから脱出を…」

「どうやって脱出すんだ?」

 

そこに車から降りてきた海翔と智之が合流する。

 

「どうやってって…車…あ……」

「ん…」

 

紗枝は最初、乗ってきたハンビーで逃げれると考えていたが、ついさっき、ハンビーはビンディと共に壊してしまったのだ。これでここにいる4人は脱出手段を失ってしまった。

 

「…とにかく、脱出は後にして、今は生存者を探しに行こう」

「二手に分かれるのね」

「俺と玲奈は脱出手段を探す。紗枝と智之は校舎に行ってくれ」

 

こうして4人は2人ずつ分かれようとした時、ハンビーで潰されていたはずのビンディが再び身体を激しく動かしてハンビーを退かそうとする。

 

「しぶとい野郎だ」

 

智之はそう呟くと、後ろのポケットからリモコン爆弾のスイッチを取り出した。彼は敢えてこんな時のために、ハンビーの中に爆弾を残しておいたのだ。

ビンディが4人に襲ってくる前に智之はボタンを押して、ビンディの身体を吹き飛ばし、炎上させた。ビンディは雄叫びを上げながら、身体を暴れさせる。

その間に紗枝はライフルを構えた。

 

「ナイス」

 

紗枝は静かに引き金を引いて、ビンディの額を貫いた。

銃声は大聖堂に響き、すぐにビンディの重たい身体が倒れる音も響いた。

 

「流石、紗枝さん」

「あんたに褒められても嬉しくない」

 

そう言うと、今度こそ4人は大聖堂から出て行くのだった。

 

 

その後、燃え尽き、頭を撃ち抜かれたビンディの死体の傍らに黒いフードを被った者が近付く。

 

「案外アッサリやられたな…。でも安心しな、お前の好きな彼女の方は…『こちら』が有効活用するからな…」

 

そう告げると、男は悠々とその場から消えた。

ビンディの身体は…僅かではあるが、動いているのだった。

 

 

紗枝と智之は校舎へと行って、玲奈と共にこの学園に来たリッキーという少年を助けに向かった。

学園がこの有様になる前に、アンデッドとなったナナンによって重傷を負ったと聞いたため、紗枝は医務室にいると予測した。血だらけになった学内図を見て、医務室の場所を把握する。

 

「医務室はこの先よ」

「アンデッドになってなきゃいいがな」

「嫌なこと言わないで」

 

2人は息を合わせて、扉を開けた。

中には……。

 

「おいおい…」

「…冗談でしょ?」

 

 

校舎の周りや他の建物を見ても生き残りはいなかった。

玲奈と海翔が探した限り、もうこの学園に生存者はいないと取れた。

ガッカリした気持ちを抱えていると、玲奈と海翔の無線に連絡が入った。紗枝からだ。

 

『紗枝よ。玲奈が言うリッキー・トザワを見つけた』

「無事なの⁈」

『だったら…良かったんだけどね…』

「え…?」

 

嫌な予感が玲奈の胸の中を埋めていく。

 

『彼は…もう死んでるわ。感染してしまっている』

「…………」

 

紗枝たちの前には、口から血をボタボタ垂らして歩み寄ってくるリッキーがいた。腹には手当したであろう包帯が巻かれているが、そこからも止めどなく血が溢れている。

 

『玲奈、どうする?処理はあなたの判断でいいわ』

「……やることは決まっているわ。…任せた」

『…了解』

 

数秒後、玲奈の無線から2発の銃声が聞こえた。

その途端に玲奈は悔しさから壁を思いっきり叩いた。

これで結局…誰も助けることは出来ず、全滅という結果を生んでしまった。暫く放心状態でいると、続けて智之から連絡が入った。

 

『ベッドの上にグラシアとかいう奴の手紙があったぜ?』

「内容を聞かせて」

『おう。

《グラシアからリッキーへ

あなたが目を覚ましたのなら…これを読んですぐに向かって欲しい場所があります。それは地下制御室の格納庫です。そこに万が一のためのヘリが置かれています。

私が何故こんなことをするか……それはもう、罪を重ねるのが辛くなったからです。私は自分勝手に押し付けて、唯一の家族だったダグを死なせてしまった…。これは私が犯してきたどんな罪よりも重いものです。

あなたも傷つけた…。私はあなたが戻って来るのを待って、贖罪をします。よろしくお願いします…》

 

「地下制御室にヘリ…」

『それが唯一の脱出手段のようね』

「場所は分かるのか?」

「地下制御室になら行ったことがあるわ。急ぎましょう。紗枝、地下制御室のヘリのところで合流しましょう!」

『了解』

 

無線連絡を終えて、2人は即座に走り出すのだった。

 

先に玲奈と海翔が地下制御室に続く扉に到着する。

鍵が掛かっていて入れなかったが、海翔がドアノブを拳銃で破壊して、扉を蹴り破った。

中は静かで、アンデッドがいる様子はなかった。それでも警戒を解くことはなく、ゆっくりと制御室内を進んでいく。

しかし、均衡は即座に破られた。

ドシンと力強い音が玲奈と海翔の後方から聞こえた。振り向くと、身体の大半を触手で埋め尽くさせ、触手からはネチョネチョした液体を溢すアンデッドが立っていた。

その姿を玲奈は忘れていなかった。

 

「ナナン…!」




場面展開雑すぎですね。すみません。
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