バイオハザード リターンズ   作:GZL

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私がバイオハザードの中で一番好きなところです。
どうぞ!


第4話 レーザー室

一行は非常階段を延々と降りていく。研究所の中は異様と言えるくらいに静かで、玲奈たちの足音以外は全く聞こえない。研究所内の電力は止まっていないらしく、未だに電気は付いていた。そのお陰で、足元が暗くなくて助かったと玲奈は思った。

 

「…大きい…」

 

玲奈は研究所を見渡して、思わず言葉を漏らした。

 

「そりゃあな…。500人もいたんだろ?」

 

竜也はそう答える。確かに竜也の言う通りだ。500人全てが入る施設なら、施設自体もかなり大きくなる。

しかし、今は人、一人としていないが…。

 

「隊長、ここから行った方がクイーンの部屋には近いんですが…」

 

隊長も溜め息を漏らす。それもそのはずだった。

今、彼らの目の前にある部屋は濁った水で完全に水没しきっていたのだ。更に…

 

「うわっ‼」

 

毅は腰を抜かした。その理由は部屋の中に浮いている死体を見たからだ。玲奈も死体を見ているが、不思議と何の感情も湧いてこなかった。

 

「仕方ない。向こう側から迂回して行くぞ。憲之、新しいルートを検索してくれ」

「了解」

 

憲之は手慣れた手付きで再検索し、再び歩き始める。憲之に従って、玲奈たちも彼の後をついていく。

しかし、彼らを追うかのように迫っている者もいた。

それは…濁った水の中でプカプカ浮いている死体で、目を開き、手をペタッとガラスに貼り付けたのだった。

 

 

一行はよく分からない場所に辿り着いた。誰も見たことがないような機械が点々と置かれてあり、地面には煙というか(もや)のようなものが溜まっていた。

 

「…何だ、ここは?」

「分かりません。でもここからならクイーンの部屋に行けます」

「よし。葉子と純輝はここでこの警察官を見張っておけ。残りのメンバーでクイーンの制御システムに通ずる部屋に向かう」

「「「「「「「了解!」」」」」」」

 

その頃、玲奈は一人で周りをウロチョロしていた。余りにもここが異様…というか不思議な場所で気になって仕方がなかった。

すると、機械ばかりが置かれているここに一際目立つものが置かれていた。それは何かを貯蔵しているような形状で、玲奈は中を覗き込んだ。

中を見た瞬間、玲奈の軽い気持ちを全て吹き飛ばした。中には生物がいた。しかし、それは見たこともない生物だった。ピンク色の体色、脳は剥き出しで様々な管が繋がれていて、眠っているようだった。

しかし…こんなのが動き出したら…と玲奈を戦慄させるには充分だった。

 

「玲奈、来い」

 

遠くから大柄の男が呼んでいる。玲奈は逃げるようにそこから離れる。だが、目だけはその貯蔵室に向いたままだった。

 

 

 

 

葉子、純輝、竜也はさっきの機械類が立ち並んでいるところに置いてきた。恐らく、大柄の男は見張りも兼ねて置いてきたのだろう。

今、玲奈たちは三又に分かれた部屋にいる。その部屋の中央のパソコンに憲之が座り、カタカタとキーボードを鳴らす。

 

「隊長、パスワードは?」

「問題ない。知っている」

「分かりました。クイーンの制御室に通じる通路、開けます」

 

憲之の宣言通りにすぐに扉は開いた。電気は消えているが、目視出来ないという程ではない。隊長、幸太、颯介、春奈の4人はゆっくりと通路に足を踏み入れる。憲之はパソコンを使って、何かトラブルが起きた時のために待機する。

 

バンッ!

 

突然甲高い音と共に通路に光が漏れる。

大柄の男は無線で憲之に聞く。

 

「何だ?」

『自動的に付くようです。問題はありません』

 

隊長は頷き、再びゆっくりと進み始める。そして閉ざされた扉にロックを解除する装置を付ける。ピピと音が鳴り、扉は開いていく……はずだった。開きかけた扉は再び閉まり、入り口の扉も降りる。

 

「おい!憲之!どういうことだ⁈扉が閉まっていくぞ!」

『どうやら他にも防御システムがあったようです。今から解除を試みます』

 

憲之は自分の失態に情けなく思う。解除しようにも、パソコンには意味が不明な文字が羅列し、果てには『武器システム作動』の文字までもが表示される。

 

「何かしてくる!早く開けて!」

 

玲奈は憲之に叫ぶ。

玲奈の言う通り、あの全面ガラス張りの通路ではある装置が作動する。そのことに逸早く気付いたのは颯介だった。通路の奥が青く光りだしたのだ。

 

「何だ?」

 

4人全員が確認する前に通路に横に青白い光線が築かれ、それが高速で彼らに迫ってきたのだ。

 

「伏せろ‼」

 

何なのかなんて誰にも分からなかった。

しかし、何にしてもヤバいものだと直感で感じた隊長は叫んだ。颯介はすぐに伏せるが、幸太は反応が遅れる。それを見た隊長は幸太を抱きかかえて伏せる。

 

「ぐああああああ!」

 

光線が去って、一秒も経たないうちに幸太の悲鳴が通路に木霊した。幸太の右手の指は綺麗に焼き切られていた。

 

「幸太!…くそっ、春奈‼」

 

医療担当の春奈に隊長は叫ぶ。後ろを振り向いたら、春奈は立っていた。しかし、首に赤い線がつぅー…と出来ていき、最後に春奈の頭はズルリと地面に落下した。

玲奈は叫び続ける。

 

「早く!早く開けて‼」

「今やってる!ぎゃあぎゃあ喚くな!」

 

幸太は焼き切られた痛みからショックを起こし、身体を痙攣させる。更には過呼吸にもなっていく。

 

「気絶するなっ‼気をしっかり持て!幸太‼」

 

しかし、隊長の必死の呼びかけでも幸太は耐えきれず、意識を手放してしまった。

 

「…くそっ!」

「隊長!」

 

今度は伏せていた颯介が叫んだ。

 

「また来ます!」

 

颯介の言う通り、再び青い光線は足元に気付かれた。隊長と颯介はすぐに立ち上がり、後ろに下がる。気絶した幸太の身体を頭頂部から切断し、二人にも迫ってくる。前にいた颯介は重い装備を身に着けながらも、精一杯ジャンプした。

が…颯介の動きを予知したかのように光線は急上昇し、颯介の腹部を切り裂いた。

 

「っ‼」

 

悲鳴を漏らすこともなく、颯介は絶命した。

一方、隊長は天井の鉄骨を掴み、身体を天井と水平にして光線をやり過ごした。しかし、装備していたナイフの刃先が切れ、カシャンと音を立てて落ちた。

 

「早くなんとかして‼」

「うるさい!もうすぐ終わる!」

 

憲之は焦りながらも武器システムを解除するまで、もう一歩まで来ていた。彼はそれまで隊長がもう少しだけ粘ってくれること願う。

隊長は鉄骨を放し、地面に降り立つ。三度、光線が襲ってくる。隊長はどう来るか、どう避けようかと考えながら待ち構えていたが、今度は…避けさせるつもりも…生かすつもりもなかった。

光線は横一本から、網の目状に変化した。

 

「……チッ…!」

 

隊長は舌打ちし、唇を噛んだ。

 

「間に合えっ…!」

 

憲之は『解除』のボタンを押した。だが、その苦労は無駄となった。光線は隊長の身体を通過してから停止したからだ。隊長の身体は数秒、止まった。

そして、積木のようにバラバラと崩れ、もの言わぬ肉塊と化した。その光景を見ていた玲奈は思わず目を背けた。武器システム解除により、扉が開き、その先の通路には見るも無惨になった死体が四体、転がっていた。ゴクッと唾を飲んだ憲之は黒い鞄を掴んで、まるで独り言のように呟いた。

 

「任務は……果たさないと……」

 

そろりそろりと足を通路に向ける憲之。

今にも恐怖に負けそうなのが一目瞭然だった。

 

「すまない、手伝ってくれ」

 

憲之に声をかけられた玲奈は、ビクッと身体を震えさせた。

断りたい気持ちが大きかったが、こんな事態になってしまい、断るに断れなかったため、小さく頷き、憲之の後を追う。

クイーンの部屋に到着した二人はすぐに作業に入った。憲之は鞄から何やら、アタッシュケースみたいな機械を取り出し、それをクイーンの制御盤に取り付けていく。

 

「どうするの?」

「パソコンと同じさ。シャットダウンさせる」

『やめなさい』

 

 

不意に女の子の声がスピーカーから聞こえてくる。そして、赤色の少女がホログラムで現れる。

 

「気にするな。こいつはシャットダウンされたくないだけだ」

『違うわ。あなたたちのために言ってるのよ?私の電源を切ると、全ての電力が停止する。そうすると…』

「うるさい」

 

憲之はレッドクイーンが話している中、電源を落とした。

 

『待って!やめて!でないと、奴らが……』

()()?」

 

()()…。

それが何なのか聞く前に赤い少女のホログラムは消えた。




原作に沿っていますが、ここから多少変えていきます。
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