バイオハザード リターンズ   作:GZL

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第46話 雪崩れ込む死者

玲奈とシェーンたちは地下へと向かうために階段を降りていくが、階段は封鎖されており通れず、仕方なくエレベーターから行こうとしたのだが、そこにも問題が立ち塞がった。エレベーターに通じる扉をこじ開けたのはいいのだが、そこは謎の水で埋め尽くされていた。

 

「……何これ?」

「地下水だ。刑務所の真下に水脈があって、そこから水を確保していたんだ。でも時々漏れるから吸い上げる装置があったんだが、電気が止まって地下水が上がって来たんだろうな…」

「で…その武器庫はどこ?まさか…最下層とは言わないわよね?」

「……そのまさかだ」

 

玲奈は大きく溜め息を吐くのだった。

玲奈は自らが持っているマグナムをシェーンとマッキーに渡した。更にいつも懐や足首に携帯している近接武器等は水中を早く移動するため、極力置いていくことにした。

玲奈は息をめい一杯吸い込むと、水の中へと飛び込んで行った。玲奈の視界は濁った汚水で2m先も見えなくなる。急いで水中を進んでいくが、もし…ここでアンデッドにでも襲われた一巻の終わりだ。水中でも酸素を必要とせずにアンデッドは動ける。そこには注意する必要がある。玲奈の後に続いてシェーンとマッキーも続く。

そして…約一分近い素潜りをして、漸く呼吸の出来るエリアに到着した三人。荒い息を出しながら、玲奈はシェーンに確認する。

 

「こ……ここ?」

「あ、あぁ…。そうだ…」

 

シェーンはポケットから発炎筒を取り出し、それを奥の通路へと投げ入れた。暗かった通路は発炎筒により、赤く明るくなる。そこにアンデッドがいる気配は全く見られなかった。

 

「大丈夫だ…。行こう…」

 

全員で慎重に進もうと、足を一歩踏み出した瞬間、後方から水飛沫が上がった。四又の口を持つアンデッドが水中から現れ、マッキーの顔に食らいついたのだ。

 

「きゃあ‼」

 

アンデッドはマッキーに食らいついたまま、水中へと消え、マッキーも這い上がってくることもなかった。それに引き続き、別のアンデッドも現れるが、玲奈は背中に差していた小太刀を抜くと、奴の脳を貫いた。それからはわんさかとアンデッドが出てきた。シェーンがマグナムで応戦するが、これは弾切れを待つだけの状況だった。

 

「行こう!」

 

玲奈とシェーンはマッキーの生存は諦めて、奥へと走り出す。アンデッドも玲奈たちを追ってくるが、シェーンは一体のアンデッドの足を撃ち抜いて転ばせると、後ろからやって来たアンデッドたちは引っ掛かり、ドミノのように倒れていった。

その間に扉を閉め、玲奈は発炎筒を付ける。光に照らされたのは、持っていけない程大量にある銃火器だった。玲奈はクスッと笑うと、シェーンに言った。

 

「ナイス…」

 

 

 

 

一方クリフトたちはシェーンの言っていたここから唯一脱出できる車を保管している鋼鉄の扉を切断し終えたところだった。この鋼鉄の扉は頑丈で、熱を溶かす装置がここになければ生存は絶望的だったろうが、目の前に現れた巨大な装甲車を見て、度肝を抜かれた気分になる3人。特にイは驚喜していた。

 

「スッゲェ‼」

 

クリフトも思わず叫んだ。

だが…3人はこの装甲車に思わぬ誤算があることを知らなかった…。

 

 

 

 

玲奈たちは出来る限りの武器をバッグに詰め込んでからここから出ることに“している”。“している”は未来形だ。何故かというと、唯一の出入り口は数えきれないアンデッドが押し寄せている。しかも奴らは人間の臭いを嗅ぎ分けるため、そこから退くことも決してない。

玲奈はマグナムに弾を込め、シェーンは背中に刀剣を担ぎ、三連バースト式の拳銃を腰に収める。

 

「何百…。いや、何千体もいそうだな…」

 

バッグを持ち、玲奈を真っ直ぐに見るシェーン。

 

「ドアからは出れない」

 

玲奈もマグナムを腰に収めると、エアダクトを見る。またダクトに行くのかと、いちいち思ってしまうが仕方ない。

 

「…ネズミになる?」

「…俺はまだ人間のままの方がいいよ……」

 

シェーンが土台となり、先に玲奈がエアダクトに入る。その時、硬く閉めたはずの扉がアンデッドにより突破される。

玲奈は手を伸ばした。

 

「急いで、シェーン!」

 

シェーンはジャンプして玲奈の手を掴んだが、もう間に合わないと思った。だが、一瞬の間にシェーンはダクトにまで引き上げられ、アンデッドに噛まれずに済んだ。眼下には、こっちに必死に腕を伸ばしてくるアンデッドが広がっている。

 

「……人間より……ネズミの方がいいかも…」

「ふふっ…そうね。さあ、急ぎましょう!」

 

二人は暗い、狭いダクトの中を必死に進んでいくのだった。

 

 

 

「くそっ‼」

 

クリフトは隠す気もなしに舌打ちした。

それを聞いたベルモントとイが近寄ってくる。

 

「くそってなんだよ?これは何だよ?」

 

クリフトたちは最悪な状況に陥っていた。ベルモントは自分たちの前に山のように置かれている金属部品について聞いた。

 

「何だと思うよ?」

 

ベルモントはまさかのことを予想してしまった。

 

「まさか……これを全部あの車に組み込まなきゃ動かないのか⁈」

「組み立てられる?」

 

イは希望を持って聞くが、クリフトの表情は険しいままだ。

少し時間が経ってからクリフトは重い口を開いた。

 

「ああ……。組み立てられるよ…。……一週間かそこらあればの話だけど…」

 

三人は脱出の希望を喪失し、暫し茫然とした。

 

「ど、どうすれば……」

「……こうだ」

 

ベルモントは血迷ったのか、懐から拳銃を抜き、クリフトの首を撃ち抜いた。頸動脈を貫通したため、クリフトの首からは血飛沫が上がり、イの服や肌にベットリ付いた。クリフトは人形のようにダラリと地面に倒れていった。

 

「ベルモント…さん、何てことを……」

「こうでもしなきゃ、生き残れないだろ?来い」

 

ベルモントはイを連れて屋上へ走る。

奴の脳内には、自分だけが生き残ることしか考えていなかった。

 

 

ガン、ガンと定期的に鳴る金属と金属がぶつかる音。巨人が振る槌は扉に少しずつ…だが確実に壊す方向に向かっていた。薺たちはこの巨人をどうにかするため様々な手を打った。頭巾で隠された頭に弾丸を撃ち込んでも怯むことはなかった。せめて、ここが破られた時、足止め出来るように三人は門の前に色んな物を置く。

だが、そんなことをしている間に扉を支えるボルトがコンクリートの外壁から外れかけていた。薺はもう無理だと思い二人に叫んだ。

 

「もうダメ!倒れるわ!二人とも走って‼」

 

ボロボロの扉に止めを刺したのはやはり巨人だった。

最後の一撃は渾身の一撃と言うべき力を発揮し、頑丈な門を倒した。三人はそれを見て、急いでその場から離れた。扉が倒れると、外にいた何万ものアンデッドが塞き止めていたダムの水の如く溢れ出てきた。三人は、逃げるのに必死になった。




展開変わりすぎてすみません。
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