戦極凌馬の短編集シリーズ   作:ロボ戦極凌馬

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皆様、お久しぶりです!
今回、リハビリを兼ねて『やめて下さい、北崎さん』シリーズを始めました。

※この作品に登場する北崎さんは、一応オリ主扱いになっており、555本編の北崎さんよりかはマイルドになっております。
更に、オルフェノク等に関してオリジナル設定になっています。



やめて下さい、北崎さん(ハイスクールD×D)
三人衆と北崎さん


 

 

 

 時刻は、16時15分。

 時間帯的に考えると、殆どの学校が既に放課後を向かえており、多くの学生が部活や委員会に勤しんだり、帰路に着く者や友人達と何処かに寄り道するなど、様々な行動を取る。

 

 そんな中、"駒王町"と呼ばれる町に建てられている学校───駒王学園高等部の屋上では、三人の男子が三角形を作るような形で座って居る。その内の二人が真剣な顔付きと眼差しで向き合っていた。

 

 

「一誠、本気なのか?」

 

「あぁ……」

 

 

 件の二人、坊主頭で如何にも体育会系の男子と顔立ちの整った短めの茶髪の男子生徒は真剣だった。彼らは闘志を剥き出しにしており、今にも戦いが始まりそうな空気となっている。

 もう一人の眼鏡を掛けた知的そうな雰囲気をした男子は、そんな二人を見守るかの様に何も言わず、時折、右手の中指で眼鏡をクイッと軽く上げながら静かに待つ。

 

 暫く無言が続くと、その静寂を破るかの様に坊主頭の男子『松田』が口を開いた。

 

 

「一誠、お前の意思が強い事は分かった。お前がそれで良いって言うなら、俺は止めない。だが、これだけは言わせてくれ。その選択の先にあるのは……後悔だけだぞ」

 

「ご忠告どうも。だけど、俺の考えは変わらねぇ。俺の行く道は、俺が決めるんだ」

 

 

 松田の言い分に対して、そう返した茶髪の男子『兵藤一誠』の意思は強いようだ。今の彼には、誰の言葉も通じない。一誠の返答に対して松田は「そうか」と頷くだけで、それ以上の言葉は出なかった。

 

 再び訪れる静寂。春特有の暖かなそよ風が彼らの頬を優しく撫でる。

 

 そして、この静寂を破るために一誠が動き出す。

 

 

「行くぞ、松田!」

 

「来い、一誠!」

 

 

 目にも止まらぬ早さで繰り出された一誠の左手が松田の元に伸び、そして───────

 

 

「これで上がりだぁ! まつだぁぁああああああああああ!!!」

 

「クッソォオオオッ!! 負けたぁぁぁああああああ!!??」

 

 

 ──松田の左手にある二枚のカードの内の一枚を引き抜いた一誠は、自分の持っていた一枚のカードと一緒に山積みになっているカードの上に勢い良く叩き付けた。松田は、手元に残った『JOKER』と書かれたカードを持ったまま項垂れる。

 

 そう、彼らがやっていたのはトランプを使ったカードゲーム───

 

 

 

 

 

 ────ババ抜きである。

 

 

 

 

 勝負が終わった所で、今まで静観していた眼鏡を掛けて知的な雰囲気を纏っている黒髪短髪の男子『元浜』は腕を組ながら二人に話し掛けた。

 

 

「やっと終わったか。待ちくたびれたぞ」

 

「いやぁ、悪いな元浜。待たせちまって。以外と松田が持ち堪えたもんだからさ」

 

「クソッ、俺の作戦に引っ掛からないとは……!」

 

「松田よ、流石にあれに引っ掛かる奴は居ないと思うが?」

 

 

 三人は和気相合と先程のトランプによる勝負について話し始める。松田は、自分の作戦が全く効果無しだったとことに関してブツブツと言いながら山になっているトランプをかき集める。勝負に勝った一誠と元浜は笑みを浮かべながら話し合う。暇を持て余した彼らは、屋上で神経衰弱・七並べ・大富豪・ポーカー・ババ抜き等を遊んでいたのだ。 

 

 

「ほい、一誠。トランプ返すぜ」

 

「おう」

 

 

 トランプを専用のカードケースに収納し終えた松田は、持ち主である一誠に手渡し、一誠はそれを自身の鞄の中へと仕舞う。それを確認した元浜が、そろそろ帰るとしようと言い、二人もそれに賛同した。

 三人は屋上から出ると、階段を使って降りて行く。途中、部活や委員会などで残っていた知り合いの生徒と数名出くわした、軽く挨拶を交わすだけで三人は下駄箱がある一階へと足を進めて行く。

 

 すると、一誠がそう言えば、と何かを思い出し、歩きながら二人に話し掛ける。

 

 

「放課後になってから"アイツ"の姿を見てないんだけどさ、お前らは何処に居るか知ってるか?」

 

「いや、俺も見てないな。元浜はどうだ?」

 

「何処に居るかは知らんな。一応、屋上に行く時に電話したが出なかったぞ」

 

 

 一誠の口から放たれた"アイツ"とは、特定の人物を指している。その人物は、一誠達のクラスメイトであると同時に中学時代からの友人でもあるのだ。

 どうやら、三人はその友人の姿を放課後から見てないことが気になっているようだ。

 

 

「う~ん、まぁアイツのことだからどっかで昼寝でもしてるんだろうけどさ」

 

「若しくは、先に帰ったんじゃねえの?」

 

「それは有り得る。奴は気紛れな部分があるからな」

 

 

 話ながら一階の下駄箱があるフロアまでやって来た三人は、それぞれ自分の外靴を取り出し、履いていた上履きを下駄箱に入れた、その時だった。

 

 

「へぇ、僕のことを良く理解してるんだねぇ」

 

『ギァアアアアアアアアアアアアッ!!?』

 

 

 突然、後ろから声を掛けられた。

 

 

「大袈裟だなぁ、三人ともビックリし過ぎだよ」

 

「ききき、北崎ッ!? 急に後ろから現れるなといつも言ってるだろう!?」

 

「え~? だって、元浜君の反応が面白いからさぁ」

 

「こっちは心臓に悪いがな!」

 

 

 音も気配も無しに後ろから声を掛けた人物は、三人と同じ駒王学園高等部の鞄と制服を少し着崩しており、癖のある黒髪と整った顔立ちのしたミステリアスな雰囲気を纏った男子生徒だった。

 彼こそが、一誠達が話していた件の人物であり、その名を『北崎玲(きたざきれい)』と言う。

 

 

「北崎、お前何処に行ってたんだ?」

 

「保健室のベッドで休んでたんだ。あそこ、基本的に人が来ないから静かなんだよねぇ」

 

「保健室を仮眠室として使うなよ……」

 

 

 保健室を仮眠室扱いしている北崎に対して苦笑いする一誠。松田と元浜もどこか呆れている様子だ。北崎に至っては、笑みを浮かべながら話している辺り、全く反省していなければ罪悪感も感じていない。

 

 

「ねぇ、三人共これから帰るんでしょ? 僕も帰るから一緒に行こうよ」

 

 

 そう言って、外靴に履き替えた北崎は三人を待つことなく歩き出した。

 

 

「ちょっ、少しは待てよ北崎!」

 

「俺達を置いていくな!」

 

「はぁ、相変わらずマイペースな奴だ」

 

 

 愚痴を溢しつつ、一誠達も外靴に履き替えて北崎を追うようにして走り出した。

 

 

 




如何でしたか?

北崎さんの下の名前が不明だったので、勝手に付けさせて頂きました。
今回、北崎さんは少ししか登場していないので、次回は彼をメインにしたいと思っています!

次回もお楽しみに!感想待っています!
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