転生者が見る人理修復(更新停止)   作:完詰岩志

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なぜこの没ネタ集を投稿したかったかと言うと、これがやりたかったから。

「転生者であるから」の別パターンです。同じところはさっくり飛ばしてます。


特異点Fの没ネタ3

「それでは最後に、オルガマリー。君の宝物に触れさせてあげよう」

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 瞬間、カルデアスに向けて謎の力場が発生する。その規模は凄まじく、一瞬半場たちの体が浮かんだ程であった。

 しかしここにはサーヴァントがいる。立香にはマシュ、半場には両儀式が。サーヴァントがマスターを抱えて盾に隠れたことにより、マスターは力場から逃れた。

 

 そう、マスターは。

 

「いやあああぁぁぁ!!」

「所長!」

「駄目ですマスター! ここから出ると力場に入ります!」

 

 一瞬、立香が腕を伸ばすも間に合わず。

 オルガマリーは力場に乗り、緩やかにカルデアスに導かれていく。

 

「な、何をするの! カルデアスよ? 高密度の情報体よ!? そんなものに触れたら……」

「あぁ、ブラックホールや太陽みたいなものだな。どちらにせよ人間にとっては地獄でしかない。生きたまま、無限の死を味わうといい」

 

 レフの顔に浮かんでいたのは、醜い狂笑であった。それはまさしく悪魔のごとき笑み。その行動もまた、悪魔と形容するに相応しいものだ。

 しかしオルガマリーには、もうその顔を見ている余裕さえない。

 

 

「やだ、やめて、いやいやいやいやいやぁ!! まだ誰にも認められてない! まだ誰にも褒められてないのに!」

 

「みんなわたしを嫌ってた! みんなわたしを避けてた! 誰もわたしを認めてないのに!」

 

「なのに、なのにぃ!」

 

「まだ死にたくない! まだ生きてたい! 誰かに認めてもらわなくっちゃ、いけないのに!」

 

「なんで、こんなことになっちゃうのよぉ!!!」

 

 

 

「んじゃとっとと掴まれ!!」

 

 

 

 直後。オルガマリーに向かって、半場が飛んできた。

 体にはロープが巻きつかれており、その先にはマシュたちが。

 

「!」

「右手! 掴め!」

 

 ガッチリと。伸ばされた右手を、オルガマリーは掴んだ。

 

「マシュ! 引っ張れぇ!」

「了解! はあああぁぁぁ!!」

 

 力場に抗う力。マシュたちが引っ張ることで、オルガマリーは僅かにカルデアスから遠ざかった。

 それを。その行動を。

 

 レフ・ライノールは、嘲笑う。

 

「無駄なことをッ。既にオルガマリーは死んでいる。そんな者のために命を尽くすか!」

「……!」

 

 そう、オルガマリーはもう死んでいる。たとえ助けられたとしても、それは一時の希望でしかない。それどころか、反動に大きな絶望が襲うだろう。

 無意味。

 無価値。

 はっきり言って、『命の無駄遣い』。

 死人のために、生者が身を粉にする必要はない。

 

 それでも

 

「だからどうした。助けを求めてるやつ助けて何が悪い!」

「悪いだろう! おまえが死ねばカルデアはさらに絶望するだろう! 今も絶望に晒されているが、さらに大きな悲しみを背負うだろう! そんな状況を、分かっているのかおまえは!」

「あーそうかい。んじゃ俺が死ななきゃいい話だな!」

 

 返答に一秒の間もなかった。

 あまりにはっきり答えたもので、レフは絶句を通り越して唖然となった。

 そして……見放した。

 

「そうか……。知恵のあるおまえなら、オルガマリーの無価値さを理解していると思っていたが……。やはり私が間違っていたようだ」

「やっと気づいたか」

 

 半場の笑い飛ばしも、レフには空虚な強がりにしか聞こえなかった。

 

「ならば諸共に死ね。カルデアスの中で、無限の地獄を味わうといい」

 

 レフが手を挙げた。その直後、力場が爆発的に加速する。

 

「っ!?」

 

 歯をくいしばり、半場は両手でオルガマリーを掴む。そしてマシュたちもまた、大きく引き摺られた。

 

 そこまでは、よかった。

 

 

「死ね」

 

 

 瞬間、半場とマシュたちを結ぶ命綱が切れた。

 

「あ?」

「……え?」

 

 原因は明らか。レフが魔術を行使して、ロープを切ったのである。

 ならばこの後、どうなるか。考えるまでもないことである。

 

「マスター!」

「半場さん!」

 

 走馬灯を見てるように、立香たちの視界がスローになる。

 無論それは脳の錯覚でしかない。そもそも、今更動きがスローになったところでできることなどない。

 もう二人は、カルデアスのすぐそばに。

 

「マスター!」

 

 両儀式は叫ぶ。スキルを使うのではなく、()()()()()マスターの指示を聞くために。

 そのマスターは絶体絶命のピンチの中、念話を通じてただ一言。両儀式に伝えた。

 

『まだ来るな』

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 俺の今の状況はまさに絶体絶命。

 だが、『まだだ』。

 

 前を見る。そこにはカルデアスとレフが見える。力場があるにもかかわらずレフが立っていられるのは、おさらく魔術を用いているからだろう。

 あいつを倒せばこの力場は消える。

 ならば

 

 終わっていない。俺はまだ死んでいない。

 ならば

 

 

 まだチャンスはある。レフは今、とても油断している!

 

 

 ……今しかない。

 

 危険は多いが、覚悟を決めるしかないようだ!

 

 

「所長、あなたも腹くくれ!」

「はぁ!?」

 

 

 瞬間、俺は空気に足をつける。

 よかった。両儀式はちゃんと指示通りやってくれたみたいだ。これならいける。

 

 レフは怪訝そうな顔をしている。しかしそこから動きはしない。助かった。動かないなら計算が楽に済む。

 

 足をつけたら、腰を落とし、腕を伸ばす。先にはオルガマリー。

 ここで距離を間違えると失敗するから、確実に計算通り掴む。

 

 さぁ、これで準備は整った。

 

 あとは、目の前の素材にぶちかましてやるだけだッ!!

 

「くらえッ」

 

 そして俺は

 

 

 

 

 

 

 オルガマリーをレフに叩きつけた!!

 

 

「フルスィングハンマー・オルガマリー!!」

 

 

「ぐへえええぇぇぇ!?!?!?」

 

 

「ぐはあああぁぁぁ!?!?!?」

 

 

 

 

 

 直後、オルガマリーの頭とレフの腹が激突。

 そしてレフはふっ飛ばされ、そのままカルデアスに突っ込んだ。

 

 それを、空気に足をつけつつ見届けた俺はこう言った。

 

「勝った! 特異点F、完ッ!!」

「(白目)」

 

 

 

 

 ───そして半場は聖杯を回収し、立香たちのもとに戻った。

 

 

 

 ───そして戻って、無事立香とマシュのパンチをくらった。




ノルマ達成!

これがやりたかっただけなんだ。本編がこれでも良かったけど、レフが有能だし、無理矢理すぎたかなって。
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