接物語   作:貝木

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【9】「続・終物語」『こよみリバース』ネタバレ

[詳細なネタバレ] をお届けします。

 

 

 

『おうぎダーク』完結の翌日からの話です。『おうぎダーク』で本編終了の雰囲気なので、

ファンディスク的な作品です。ファンディスク的に評価すると、だいぶ評価高いです。

登場するはずのない人物の発生率が凄いです。

こういう企画でなければできない作りになっていますので、貴重な作品とも言えます。

 

相変わらずの傾向として暦以外男性出てきませんし、その暦まで女装します。

(ネタばかりで構成されている感じで、笑いどころ満載です)

 

 

※以下完全なネタバレとなりますのでご注意ください。

 

 

3月16日、火憐ちゃんと月火ちゃんから、もう高校生ではないのだから一人で起きるように宣言され、ベット上で揺り起こされることもなく、スタートした物語ですが、暦が顔を洗い、しばらく鏡に映らない状態であった為、久しぶりにじっくり自分の顔を見た後、鏡の中の自分から視線を外しても、鏡の中の自分は視線を外しません。

「え、あれ?」無意識に鏡に手を伸ばすと、どぶんと触れた指先がその表面に食い込み、紫色に染まった鏡にのみ込まれたように感じたすぐ後―――身長150cmに足りない火憐ちゃんが登場し、棒読みでなく喋り、決め顔をする斧乃木ちゃんを目撃し、影の中の忍も返事をしてくれないので、だったら八九寺真宵大明神がいるじゃないかと、違和感だらけの現状を理解するために、北白蛇神社に行きます。4円お賽銭箱に入れ、お辞儀をし、がらんごろんと鈴を鳴らしますが神様は出てきません。

 

やっぱり、お散歩中か……

 

踵を返そうとしたその瞬間――

 

「阿良々木くふぅ―――――――ん」と。

背後から体当たりをするように抱き付かれ、押し倒され寝技に持ち込まれたので、暦は「ぎゃー!」と悲鳴を上げます。

体格は同じくらいだが、あっという間に全身に及ぶ関節技を決められ、

「逢いに来てくれたんだ、嬉しい」

「ぎゃー!」

密着した状態で加減なく頬ずりしてきて、さながらナメクジに全身を這われているような感じで気持ちが悪い。

「嬉しい、嬉しい、嬉しいー!え―ん、寂しかったよー!神様になったはいいけど、ちっともお客さん来てくれないしさー、もー、おねーさん、神様なんてやめて山を下りようと思ってたんだー!ええい、もっと抱きつかせて、もっと愛させて、もっと舐めさせてー!」

「ぎゃー!ぎゃー!」

「もう、暴れないでってば、全部おねーさんに任せてくれればいいから!優しく奪ってあげるから!」

「ぎゃー!」の流れ。

 

おねーさん?唯一動かせる目線で確認すると知った女性だったので、目の前にあった耳たぶを噛んでみる。

「がうっ!」

「いやんっ!」と離れたのはすらっとした長身、整った顔立ち、成長した胸を強調するように腕組みをして立つ、21歳の真宵おねーさん神様でした。

 

初めは暦のことを「阿良々木くふぅん」と呼んでいた神様から得られた御神託は、

『君は鏡の中へ来たんだよ』というもので、

 

「そ、そんなゆるい企画で大丈夫なんですか!?」と読者も言ってしまいそうです。

(しかし、一見反転した鏡の世界のようですが、月火が着物の合わせが逆になっていただけで、

他に変化がないのに始まり、矛盾だらけです)

 

 

映像化向きの作品ですよね。

まず、身長150cmに足りない火憐ちゃん。

決め顔の斧乃木ちゃん。

なめくじのように体を絡めてくる21歳八九寺神。(見た目、すらっとした長身、整った顔立ちで、原作の行動では暦に対しては、文字どおり痴女なのですが、そうは見えないので助かります)

 

 

八九寺神はこの世界には吸血鬼はいないことを知っており、

八九寺神から示された解決策は『鏡の向こうの世界のキスショットに助けて貰うしかない』というものでした。あと他の神様にもあたってくれるそうです。

 

 

暦は神原家の例の檜風呂が、鏡繋がりでゲートに使えそうと思いつき、神原家を訪れたのですが存在したのは、暦が予想した変態ではない神原ではなく、なんとレイニー・デヴィル神原でした。

(これは私も想定外で大受け)

 

壁走りから大ジャンプで暦の前に回り込んだ、レイニー・デヴィル神原に撲殺される直前、掻っ攫うように救ってくれたのは、ブラック羽川。

 

次に暦が目を覚ましたのは浪白公園。マウンテンバイクごと運んでくれました。

 

このときのブラック羽川は可愛くて良いのですが、情報的には『神原家を再訪するのだったら相棒と一緒に行け』だけで、猫らしく何処かへ行ってしまいます。

暦はやっぱり斧乃木ちゃんに相談しようと自宅へ戻るのですが、居たのは児童老倉がそのまま阿良々木家で成長した幼馴染老倉。(原作のVOFAN箱絵になってます)

 

「なあんだ、暦か。どきどきした」とノーブラのキャミソール、ショートパンツで階段を降りてくるシャギーショートの育の可愛さは、終物語上とのギャップのせいで破壊的です。

 

親しげに話しかけてきて、肩を並べて数学パズルを解きますが、伏線みたいに『こんなの、全部嘘だって思ってる』と発言後、シャワーへ。(からかうように一緒にどう?と誘われますが、怖いですねえ。殺人レベルです)(同じ年の高三の幼馴染が懐いてて素直で可愛くて同居してるなんてどんなラノベでしょう)

 

斧乃木ちゃんは不在で専門家らしく動き出したと暦は直感し、事態の深刻性を認識して再び北白蛇神社へ行きます。

 

そこで待っていたのは、真宵おねーさんと引退クチナワさんでした。 (ビジュアルは暦曰く、千石誰子) 服は撫子の中学の制服である特徴的なワンピースで、髪は真っ白なベリーショート、顔つきは撫子が野性的に成長過程にあるかのようなもので、声質は撫子なのですが、口調はクチナワさん。(どうでもいい注釈ですが、原作ではここでまた真宵おねーさんに押し倒され、暦はクチナワさんのワンピースの中身を目撃しています。ワンピースの中身が好き過ぎます。[アニメ化物語つばさキャット最終話を、原作者が見て悪乗りしたことにより、怪異系のワンピースの中身はアニメの設定と同じであり、つばさキャット最終話と同じってことになってます《怪異系でワンピース着てるのは今のところ忍と神撫子だけ》] まあ、暦自体は撫子は対象外なのですが。

(アニメのワンピースの中身の設定・伝説のワンカット [数フレームだけなのでコマ送りにしないと確認できない] 自体はほとんどの人が御存じだと思いますが、先日驚いたのは、『おうぎダーク』一挙の前に放送の編集された、つばさキャット回想でもそのままだったことです。影から現れて高速移動しながら、ブラック羽川を襲う忍をコマ送りすると、伝説が健在です)

(ちなみに例外となっている、こよみトーラスでの忍のレギンスは、脱ぐためだけに履いて登場)

 

お供え物の酒盛りの後、ここは【裏返った世界】だと教えられます。

(だから裏表のない月火はそのまま)

あと、クチナワさんは『しかしまあ、猫の動きは気になるから―――』と意味深なことを言って黙ってしまいます。

 

21歳八九寺に泊っていかないか聞かれますが、自宅に帰ります。しかし、育と同室、二段ベットでした。(マジでこれはありえません)

暦は自分は一階のソファーで寝る提案をしますが、甘えた感じで拒否されます。(怖いです)

まあ、北白蛇神社に泊ってしまうと、ノーマル斧乃木ちゃんがスムーズに迎えにこれないので仕方ないところでしょうか。

二段ベットの上の育と話してみますが『一般的な鏡で反射率は80%、いくらかはどうしても、鏡面が吸着しちゃう』と、実は重大な伏線に言及したところで、育はすぐに眠ってしまいます。

そして、ノーマル状態の斧乃木ちゃん登場。

 

ここで、斧乃木ちゃんが違和感を持って動き出した理由が、具体的に書かれていて笑えます。

 

「あれ、あの鬼いちゃんが僕のパンツを脱がせもせずに去って行った?ありえない」

 

「僕の胸を使ってやるいつもの奴も、そのときやらなかったのも、気がかりだった」

(ギャグとしてもアンダーグラウンド過ぎる性癖設定ですね。ほんと)

 

そこで斧乃木ちゃんはパフォーマンスをフルに発揮できるように性格をぶらして、結果、今の暦にばっちりアジャスティングしてきたわけです。(流石です)

キスショットの所へ連れて行ってくれるというので、暦は忍の所だろうと思うのですが、

実際は『お城忍』の所へでした。

 

そして、中に居たのは何と人間のキスショット『うつくし姫』。顔をじかに見るだけで見たものが自殺してしまうキスショットです。

 

助力者を得るようにとの助言を薄手のカーテン越しに貰いますが、お話して威光に当たるだけで限界が来て、斧乃木ちゃんが例の技で脱出させてくれます。

 

 

その後、相談して翌日斧乃木ちゃんと、神原家を再訪する計画にするわけですが、

ここで鬼物語で原作者がやらかした、南極に白くまは存在しないのに居たことにしてしまったことへのフォローが入ります。(気にはしていたのですね)

曰く、この世界では『南極では暴力陰陽師がペンギンと戦っているかもしれない』……

 

 

翌朝も陽気なボディアタックで暦を起こした育が、その後、頭を抱えて悩んでいたり、

パンツ一丁の月火に二人羽織状態で顔を洗って貰ったりでサービス満点です。

伏線がまた挿入され、洗面台に貯まった水に映った暦の顔がにたりと笑います。

 

 

神原家に到着し、斧乃木ちゃんがレイニー・デヴィル神原相手なら、五時間は時間を稼げると請け合い、暦は例の檜風呂に向かいます。しかし、思惑と違い、水面からはなにも得られませんでした。毒食らわば皿までというなら、もう皿は食べてしまったようで、こうなったら、いっそフォーク、ナイフ、テーブルまでと、脱衣して入浴します。本来入浴中の伝承なので、そこまで試してみたのですが、「ふう、気持ちいい……じゃねーよ!」となっただけでした。

 

 

すると突然、がらりと木戸が開けられ、現れたのは、全裸で前も隠さない、見た目若すぎる臥煙遠江でした。(駿河の母登場って、どんな展開だよ!)

 

駿河の先輩と自己紹介して、二人で湯船につかり、暦の視線を感じた遠江さんは、あらぬことに「わかったわかった」「あとで抱いてやるから私の部屋に来なさい。いいか、駿河には内緒だぞ」などと発言なさいます。フリーダム過ぎます。忍並です。

(このままではダスティン・ホフマンの《卒業》になってまう)

 

そして背中を洗ってもらう展開になり、ごしごしされる暦でしたが、正面の鏡には遠江さんの姿はなく、いつの間にか手で直接がりがり洗ってくれていて、洗い流してくれたお湯がしみ、出血していそう。遠江さんは『私は排除したが、扇ちゃんは暦の相棒である』と言い残し消えます。

背中にナオエツコウコウのミミズ腫れを残して……

 

 

脱出した後、浪白公園で、時間稼ぎをしてくれていた斧乃木ちゃんから、「人妻と風呂に入る奴があるか!ぶっ殺すぞトンチキ野郎!」と罵倒されますが、ミミズ腫れは既に消滅していて、話自体は半分疑われます。

 

結果、斧乃木ちゃんはキスショットとブラック羽川をもう一度あたることになり、

暦は直江津高校に行くにあたり、高校生の服装をするためにいったん自宅へ戻ります。

 

しかしクローゼットにはセーラーブラウスとスカートしか入っておらず、

黒ストッキングを履いた「女装の暦」が完成し高校へ向かいました。

 

 

そのころキスショットと面会したものの収穫のなかった斧乃木ちゃんは、次にブラック羽川を探すにあたり、暦にクチナワさんがブラック羽川について、何か語りしぶっていたのを頼りに北白蛇神社にジャンプしたものの、驚いたことに21歳八九寺+クチナワ+6歳ロリ羽川がいて、三人で酒盛りをしていました。

 

「羽川翼にゃん?にゃはは」「相棒の存在に気付けば初日で終わっていたにゃん」

「相棒が手違いで閉じ込められちゃってややこしくにゃった。にゃはは」「だから俺がちょこまか動くことになゃったんにゃん……ごろごろ」

の言葉を耳にし、直感的に斧乃木ちゃんはもうここで三人の酔っ払いと一緒に待っていればいいのだと理解しました。

 

その理解は達成感には縁遠く、喪失感さえ伴うのが斧乃木ちゃんの実感だったようです。

「まあいい」と、斧乃木ちゃん――――――――――――――さあ、ここから一気に畳みます。

 

(原作では6歳羽川は猫耳との記述は無いのですが、6歳羽川に猫耳まで付けると

くどくなる、との配慮でしょうか?猫耳でも良い気がします。お酒飲んでますし)

 

 

直江津高校の教室に閉じ込められていた扇ちゃんと話始める暦。

 

セーラーブラウスとスカートは暦に対する扇ちゃんのいたずら・危機感喚起でした。

洗面台に貯まった水に映った暦の顔がにたりと笑ったのも同じ。

 

 

そして事の真相は、本来、鏡に吸収されて跳ね返ってこなかった20%の光を、暦が自身がゲートを開いてこちら側へと救出した―――――『鏡の国』に来たのではなく、こちら側に『鏡の国』を引っ張ってきたというものでした。

 

一歩間違えば大惨事だったようです。

【これまでの物語登場人物】の内に秘めたもの・忘れ物・忘れたいもの・置き去りにされたもの・つまり【そういうもの】を【こちら側に】持ってきて―――――作った―――――【鏡の国】を

ということです。だから現状はこちら側が120%になって溢れちゃってる状態です。

暦はそういう事が出来る存在だと説明されます。そして扇ちゃんは安全弁として働いたとのこと。

 

この事態の引き金となったものは【暦が残した心――――残心――――高校を卒業する際の感傷】でした。―――――――ほぼ夢落ちといった話でしたね。

 

 

具体的な解決策は、扇ちゃんが閉じ込められていた教室の黒板の一部から作った【吸収率100%の鏡】に、【暦がこちらの世界に引っ張ってきた20%を吸い込む】というもの……

 

 

後日談は、翌朝にはすべてが終わっていて、暦は自宅へ迎えに来たひたぎと共に、合格発表を見に大学に向かいます。ひたぎのいでたちは高校を卒業したので逆に若づくりしてみました。というもので暦曰く『墜落してきた天女』みたい。

バス停までの道中、暦はこの二日間ほどのあらましをひたぎに語り、

実際、町全体に混沌が作り出されていたものの、その影響は茫洋としていたことを確認します。

 

ラストシーン、両足を揃えてジャンプします。

 

「カンガルーじゃない、蛙なんだ。」は

「考えるな、感じるんだ。」 ブルース・リーの名言ですね。

 

 

そして、物語の最後の四行は、

 

ずっと続いてきた物語を終えて。

思い出を想い、心残りを残し。

余韻と余白を余らせて。

僕達は次なる物語へと、ひとっ飛び。

 

 

あとがきでは【原作者自身の未練】の一冊と語られて一巻の終わりです―――――――

 

 

 

 

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