オリ国家召喚   作:ミリオタ史学科一般学生

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なんか時たつのはやい(KONAMI

なんかファイルの底の方に眠ってたやつ。うっそだろお前自分で書いた小説把握してないのかよ。



ないんだよなぁ。



あらすじ)平行世界のフランス、フランスカ王国。無理に続く()王制の疲れから、不幸にも異世界に転移してしまう。元暴力団員の遠野が言い渡した示談の条件とは...


魚雷の話

王女自らが戦艦に乗り組んで首都に殴り込むとかいうトンデモ砲艦外交から半年が経った。国交を締結したスイウン、フランスカ両王国は、互いに交流を深めて行った。その内容は、大使館の設置や貿易の為の航路開設、為替レートの設定等々...枚挙すればキリがない。しかし、フランスカ王国側で一番の問題だったのは経済だった。国内には有数の炭鉱が数多く存在し、エネルギーの殆どを原子力に依存、さらに食料自給率が百パーセントを超える他、鉄、銅、ボーキサイト等のベースメタル、ニッケル、コバルト等のレアメタルすらも産出する資源大国であるフランスカ王国であったが、経済ばかりは自国内で完結とは行かない。世界一位を誇る観光業や、貿易、金融業等は転移に伴い大打撃を受けた。幸い国王による助言や素早い対応によって、経済が崩壊するまでには至らなかったものの、早急に対策が必要だった。そこで国王が取ったのが、製造業、特に軍事産業への注力である。元々スイウン王国側に近代的な港湾設備等のインフラが備わっていたのが功を奏し、僅かな改良のみが行われた旧式兵器が大量に輸出された。輸出は国交開設の際にスイウン王国側の要人らに見せた映像により、フランスカ王国が圧倒的な技術や発展をしている事は上手く伝わっていたので、ムーへの軍事依存から脱却したい軍も協力して速やかに行われた。

 

 もう使われることの無いはずだった半自動小銃や、旧式の対戦車ロケット、在庫のあった多数の手榴弾等の武器類、旧型の汎用自動車なども多数輸出された。又、スイウン王国側の技術力も考慮され、低オクタン価のガソリンでも稼働し、整備も比較的容易な高出力、軽量エンジンや、旧式の無線機等の電子機器類もさかんに輸出された。またこれらを効果的に運用する為の人材派遣も盛んに行われ、フランスカ王国の経済は少しずつだが持ち直すことになる。

 

_________

 

中央歴1636年 八月十日 フランスカ王国海軍第七海軍分遣基地 指揮官室内

 

1人の士官が、司令官から辞令を受け取っていた。

 

「海軍中央司令部発、宛第七海軍分遣基地所属、第三高速魚雷艇群長、ライナー・ニッパー少佐。貴官を来月付で在スイウン王国海軍教導隊への転属を命ずる。海軍人事部 アーガス・サリム少将。」

 

「...スイウン王国でありますか?」

 

司令より読み上げられた転属先に、困惑を隠せないライナー少佐。だが、司令は続ける。

 

「まあ、やっとってとこだな。ようやく海軍からも本格的な人員派遣が実施されるってこった。そもそもその在スイウン王国海軍教導隊って言うのも、連絡要員が数人と、現地との交渉役が一人と、その程度の規模なんだよ。三軍の中でも特に忙しかったのがうちだからなぁ。そんな余裕無かったんだな。」

 

元々は、内陸国ではないにしろ、それなりの国境線を誇るフランスカ王国であったが、転移に伴いそれらの国境線は消滅した。結果、海抜ゼロメートル以下の地域などは冠水し、多数の被害を生んだ。また、道路が途中で分断されたり、山脈が真っ二つになる等、転移による特異な災いはフランスカ全土を襲った。他にも海に近い地域では必須の腐食塗装もなされている筈もなく、政府は対応に苦慮する羽目になる。更に、国境線が急遽海岸線となったため急いで防衛体制の構築を図った軍であったが、艦隊の編成や人事等により、海軍は他のどの三軍よりも忙しい状態になっていたのである。しかし、半年の間に急ピッチで進められた海軍基地や港、防波堤、灯台などの建設、住宅の移転や新たに行政区を設けるなどした結果、ある程度の余裕を見せ、今回の大規模な人員派遣へと至ったのである。

 

「急な話でありますなぁ...了解しました。謹んでお受け致します。」

 

「うん、頼んだぞ。なんせ海軍初の大規模な人員派遣だ。陸軍や空軍なんぞに負けんよう、よろしく頼んだぞ。」

 

「はっ...」

 

 斯くして、ライナー少佐はスイウン王国に派遣されることになった。

 

_________

 中央歴1634年 十月三日 スイウン王国 ミナト市内 海軍第三桟橋上

 

「これがフランスカ製の高速水雷艇か...」

 

繋留された数隻の外国製の新水雷艇に対し、集められた兵士達の中でも最先任であるオーエリ少尉は、外見を確認した後、ふと疑問を抱く。敵艦に突き刺す、刺突するための外装水雷を装備していないのだ。これでは一体どうやって敵の大型艦を撃沈するのか。まさか、船首付近の重機関砲ではあるまい。文明圏外国やパーパルディア以下の列強・文明国ならまだしも、主たる仮想敵である神聖ミリシアル相手ではハラスメント以外の何物にもならないだろう。天の浮舟だって、たった一門の機関砲では撃墜は難しいし、精々追い払うのが関の山だ。更に、それとは別に甲板上にはなにやら筒状のものが据えられているが、少なくとも砲ではないように見える。魔道文明の技術体系のようにも見えないし、そもそもフランスカ王国は科学文明によって成る国だと聞いている。 奇抜な形をした外国製水雷艇に首を傾げながら見ていると、将校と数名の見慣れぬ軍服を着用した軍人たちがこちらに向かって歩いてきた。その内、将校が一歩前に出る。

 

「よーし、全員集まったな?これより、諸君らにはフランスカ王国より購入した、新型水雷艇運用の訓練を行ってもらう。ついては、フランスカ王国より教官殿が着任された。さあ、どうぞ皆さん。」

 

「あー、どうも皆さん。フランスカ王国海軍第三魚雷艇群より派遣されました、ライナー少佐です。これから皆さんのことを指導させて頂きますので、どうぞよろしく。」

 

「同じく、マション中尉です。」

 

「ウェルノ中尉だ。」

 

「では早速、お願いします。」

 

「はい。よし、では兵科ごとに整列してくれ。航海科は私、機関科はマション中尉、火器科はウェルノ中尉だ!」

 

 一斉に皆が動き出し、オーリエもそれに習う。彼は火器科の為、ウェルノ中尉の元に並ぶ。

 

 

「よし、これで全員か?これより、こいつの火器について説明するぞ。まずはなんと言ってもこの魚雷だ。雷撃機が装備するような航空魚雷なんてもんじゃなくて、ちゃんとした水上艦が装備している短魚雷を改良したのがこいつだ。まず、雷速は55ノット...」

 

 が、しかし。彼の教える兵士らはぽかんとした表情で彼の事を見ていた。

 

「魚雷?雷撃機?まずそもそも魚雷とは何でしょうか?」

 

「...え?」

 

「え?」

 

「えぇぇ!?」

 

「え(ry

 

その日の晩、在スイウン王国大使館に間借りした海軍連絡所でライナー少佐ら三人と、海軍の連絡士官のフィレーナ中尉を合わせた計四人が会議を行っていた。無論、議題はこの世界の魚雷の有無についてである。

 

「まさか魚雷が存在してなかったなんて、誰が予測できる?お陰であちらさんの技術連中や途中からすっ飛んできた情報局への説明で訓練どころじゃなかったぞ。まあ、ここまではまだファンタジー世界だから仕方ありませんで済むがな、肝心なのはそれを本土の連中はおろか、ここにいる連絡将校であるあんたすら知らなかったことだ。DGSEの連中は何をしてやがるんだ、全く。」

 

 ウェルノ中尉がまくし立てるが、フィレーネ中尉は我関せずといった顔で、

 

「ウェルノ中尉、詳しいことは私の上官であるボッシュ中佐に聞いて下さい。あいにく貴方が無能扱いしている対外治安総局から転向の私にはよく分かりません。」

 

「なんだと?このy...情報部なんて言う日陰部署に居たやつは、皆そんな嫌味たらたらのひん曲がった野郎になっちまうのか?確かにお前、心根が曲がってそうだもんなそうだもんなぁ?」

 

「ふん、これだから現場の士官っていうのは。情報部がどれだけあなた達に貢献してるか...」

 

盛り上がる二人の若手に、ライナーが待ったをかけた。ライナー少佐四十歳、海軍一筋十八年。下士官からの叩き上げで士官になった彼は、この場では誰よりも経験豊富である。特段、こうした他組織とのいざこざは幾度となく経験済みである。

 

「まあまてまて、要はDGSEからの情報が上手くこっちに回って来なかったって事だろ?それはDGSEの責任だが、こういうのを扱う技術部は今この世界各国の技術解析で死ぬ程忙しい。ほかも同じだ。多少の不手際は許してやってくれよ。なあ、ウェルノ中尉?」

 

「ったく。分かりましたよ少佐殿。」

 

「こんなんを派遣してくるだなんて、本省は一体何を考えいるって言うのよ...」

 

「あ?なんか言ったかおい。」

 

「いいえ何も?」

 

 その時、また一戦混じえ始めそうだった二人の間に、マションが割って入った。

 

「しかし、魚雷が無いとなれば、当然水雷防御の概念も存在しないのでは?魚雷が存在しないのなら、潜水艦の進化はなく、便利な兵員輸送ボートぐらいにしか思ってないでしょう。となれば、我々の潜水艦や魚雷は相当な軍事的優位を得ることになりますが...」

 

「まあ、そうなるな。ただ、まだ海中・海底のデータが圧倒的に不足してるから暫くは、母港で暇を潰す日々だろうよ。それに、この世界には魔法があるからなぁ...そればっかは解析を急いでくれとしか言い様がないがな。」

 

そう言うと、一瞬フィレーネの方を伺い、また続ける。

 

「まあ、ともかくだ。魚雷がこの世界に存在しないということは本土の連中にきちんと連絡を入れること。あと、お前ら2人はその辺にしとけ。」

 

 火花を散らしいがみ合うを2人を後目に、ライナーは明日からの訓練について思いを巡らすのであった。

 

 

 




最近ハーメルンの日本国召喚界隈全盛期より随分と静かになりましたね。一年半前とか結構勢いがあったと思うんですがねー...

まあこんな私でもこの界隈を一ミクロンでも盛り上げることができたらなぁ、と思います。

DGSE...対外治安総局っていうフランスの情報機関。なんか破壊工作とか情報収集とかしてる。
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