前回の投稿から少し時間が経っての投稿ですが、今回は東方Projectから変わり、艦隊これくしょんを題材に書いてみます!お見苦しい点もあるかと思いますが、どうぞ最後まで読んでいってください!
第1話「着任!」
「はぁ…」
春の晴れた青空の下、暖かな陽の光を浴びて僕は重いため息をついた。
「遂に…この日が来てしまったんだな…。」
僕はそう呟いてこの先に待受けるあまり明るくない未来に1歩踏み出した。
僕の名前は桐野 響人(きりの ひびと)、19歳だ。
3月に士官学校を晴れて卒業、大本営の指示によってこの鎮守府に今日配属になった。
普通の人から見れば華々しい出世ルートなのだが…
僕には決定的な『弱点』があった。
それはそうと、鎮守府本館の建物に向かって僕は歩いていたが、その道中に人影に気がついて足を止めた。
「あ…あれって…」
「あ!初めまして!司令官!!」
その女の子は立ち止まった僕に気づいて元気よく挨拶をした。
そして僕もその女の子に元気よく挨拶を返す。
はずだった。
「あ"っ!!…うぇっと…はっ、初め…まして…」
そう。これこそが僕の『弱点』だ。
僕は内気な性格だ。別に友達がいない訳では無いが、知らない人と話す時にどうしても言葉が詰まってしまう。要するに『人見知り』なのだ。それに、休日もあまり部屋から出ずにゲームやネットサーフィンをしている為、あまり人と関わらないことが多かった。だから、僕の人見知りが改善されることは無かった。
それに加えて、高校3年間で女性との関わりが全く無かった為に、人見知りが女性の前ではより顕著に現れるのだ。
友達と話す時は何ともないんだけどなぁ…いい加減こんな自分どうにかしたい…
そんなことを思ってると、また女の子から話しかけられた。
「どうかされましたか?」
「あっ!!いいいいやいや!ななっ…んでもないよ!」
「?」
その女の子は僕の言動に違和感を抱いているらしく、不思議そうに僕を見つめてくる。
僕は恥ずかしくなって思わず顔をそむけてしまう。
「あの、ほんとに大丈夫ですか?」
「はっ!う、うん!大丈夫、大丈夫!」
会って数分で部下に心配されるなんて…自分で言うのもなんだが、本当に情けない。そうだ!
「あっ、あの…お名前は…」
僕はこの状況を打破するために思い切って彼女に名前を聞いてみた。
「はい!私、特型駆逐艦の吹雪と申します!!」
「吹雪…さん?」
「はい!司令官のお名前はなんて言うんですか?」
「あ!え、えっと…あれ、なんだっけ?」
「へ?」
しまった!緊張しすぎて自分の名前を忘れた!!
「あっ、思い出した。えっと、僕は桐野… 響人って言います」
「桐野さん!よろしくお願いしますね!」
「よ、よろしく〜…」
僕はぎこちない笑顔を作ってそう返した。
「さっき、ご自分の名前忘れてましたよね?」
「き、緊張…しすぎて、ははは…」
「ふふっ!面白い人なんですね!司令官は!」
面白いだなんて。ただの気持ち悪いオタクの間違いだよ。
それにしてもこの子、笑顔が可愛いなぁ。
色々頭の中で考えているうちに、あっという間に鎮守府本館の前まで来ていた。
「ここが…鎮守府?」
「はい!今から案内しますね!!」
「お、お願いします…」
僕は吹雪さんといろんな所を回った。
会議室に、作戦準備室、講堂、執務室。そして最後に、僕の部屋に案内された。
「ここが司令官のお部屋になります!」
「い、意外と広いんですね…」
中はまだ殺風景で、ベッドやタンス、机などの生活に必要な家具がきちんと揃えられてあるが、どれも中は空っぽだった。
「荷物を置いたら次の場所へ行きましょう!」
「あ…はい。」
僕は少しずつだけど、吹雪さんと話すことに慣れている気がした。
「準備、出来ましたよ。」
「それじゃ、行きましょうか!」
僕は吹雪さんの後を親鳥について行く雛鳥のようについて行った。
「今は、その…どこに向かってるんですか?」
「今は工廠に向かってます。工廠には明石さんという人がいるんですよ。」
「へ、へぇ〜。明石…さんか。」
僕と吹雪さんは工廠の前まで来た。それにしてもこの鎮守府は広いな。ここに来るまでに結構歩いた気がする。単に僕の体力が無いだけなのか?
「明石さーん!!」
「はーい?」
吹雪さんが大きな声で工廠の奥にそう呼びかけると、奥から女性の声が帰ってきた。
「なぁに?吹雪ちゃん。」
「いえ、明石さんに司令官を紹介しようと思って!」
「こっ!こんにちは〜…」
「こんにちは!初めまして。私は工作艦の明石って言います!」
明石さんは僕を見て笑顔で自己紹介をしてくれた。
「ぼっ、僕は桐野って言います!よ、よろしくお願いします…」
「何か壊れたり、困った時は私に言ってくださいね!!」
「そそっ、そうします。」
「それじゃあ明石さん、後で食堂で!」
「えぇ!!」
吹雪さんは笑顔で、僕は引き攣った笑顔で明石さんに別れを告げると、次は入渠施設へと向かった。
「あの提督、なんだか様子がおかしいわね。」
「司令官、さっきから緊張しすぎでは?」
「あ、あぁ…はは…は。」
せっかくだし、吹雪さんには話そうかな。僕の弱点のこと。
「じ、実は…」
僕は入渠施設までの道中、吹雪さんに僕の弱点について話した。
吹雪さんと話してると安心感があってなんでも話せそうな気がしたから、だから話そうと思った。
でも、少し不安があった。こんな自分だって事を教えて、吹雪さんは気持ち悪がるんじゃないかって。
「へぇ〜。司令官にそんなお悩みがあったんですね…。」
「きっ、気持ち悪いよね…ごめん。こんな奴で…」
「気持ち悪いだなんて!!とんでもないです!寧ろ凄いと思いますよ!?」
「え…?」
吹雪さんの反応は僕の思っていたものと全く正反対のものだった。
「だって、自分の短所を知ってて、自分に不利な環境でも夢を諦めなかったってことですよね!!」
「え、ま、まぁ…」
「それって凄く勇気があることですよ!もし私が司令官と同じ状況に置かれたら、司令官みたいにはなれなかったと思います。」
「そんな!ふ、吹雪さんは…」
「私、実は男の人が少し苦手なんです。」
意外だった。こんなに明るい子にも短所があるなんて。僕は信じられなかった。
「ここに来る前は周りはみんな女の子ばかりで、男の人となんて関わったことがあまりなくて。」
「僕の…逆パターンなんですね。」
「はい!それで、今日も司令官を待っている間、凄く不安だったんです。」
「そう…だったんだ…。」
「でも、司令官がこうやって私に話してくれたおかげで私の不安も無くなりました!」
「そ、それは…良かったよ。」
「だから、司令官さんも何も不安に思う必要なんてないんですよ!」
「え?」
「いつでも私がついてます!何か困ったことがあったらいつでも力になりますから!!」
吹雪さんは自信たっぷりの笑顔で僕にそう言うと、手を差し伸べてきた。
「吹雪さん…うん!僕も、少しずつ克服していくよ。吹雪さんも、何かあったら僕に相談してね!僕も全力で力になるから!」
僕は差し伸べられた手をしっかりと握った。
僕は吹雪さん限定ではあるが、弱点を克服することが出来たみたいだ。
「それじゃ、行きましょうか!」
「う、うん!」
どうやら、僕のあまり明るくない未来に少しづつだが、陽が差し始めたみたいだ。
その後、自室にて────
「僕は女の子の…女の子の手を初めて触ったぞぉぉぉぉ!!」
その日の夜、僕が勝利の雄叫びを上げたことは吹雪さんには内緒である。
最近アイデアが浮かばず、筆が乗りにくいですが、頑張って書いていこうと思います!
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本日もありがとうございました!