内気な提督が鎮守府に着任しました!!   作:イエシア

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皆さんこんにちは!イエシアです!
今回は第4話になります。それにしても、アイデアが浮かばない!!
苦戦してはいますが前回も言った通り、皆さんに楽しんで頂ける作品を作るために頑張っていきます!
それでは第4話です!


第4話「内気提督の進歩」

 

澄み渡る広い海、快晴の空、賑やかな海岸、静かな執務室。

僕はそこで秘書艦と執務を黙々とこなしていた。

執務室に響くのはペンでも字を書く時に鳴るカリカリという音だけ。

僕と秘書艦の間に会話はない。

 

今日の秘書艦、それは軽巡洋艦

神通だった。

 

 

「司令官、たまには秘書艦を変えてみてはどうですか?」

「ははは!冗談がすぎるなぁ〜吹雪さんは。」

「いや、冗談じゃなくてですね、」

「吹雪さん、僕の聞き間違いじゃなければ今なんと?」

「ですから、冗談じゃなくて、」

僕、絶句。

「たまには私以外の人とも関わって、コミュニケーションの幅を広げてみるのはどうですか?」

「だ、誰か適役は…」

「そうですね…神通さんとかどうでしょうか?」

「神通…さん?」

「はい!神通さんには悪いですが、神通さんにも司令官と似ているところがありまして、」

あ、吹雪さん今僕のことしれっとディスったでしょ。

「少し異性に対して抵抗があるみたいなんですよ。そこで、少し成長した司令官がリードしてあげるんです!」

「えぇ…自信ないなぁ…」

「大丈夫ですよ!司令官!今私とこうして話してるじゃないですか!」

「それは僕が吹雪さんと親しいからじゃん。未だに初めて会う人…となるとなぁ…」

「司令官なら出来ます!物は試し用です!」

 

 

そうして僕は神通さんを秘書艦にすることになりました。

そして今に至る訳です。

 

今に至るまで、最初の「よろしく」しか喋れてないんですけど!?今まで艦娘さんが積極的に喋ってきてくれたから何とかできたものの、今回はそうもいかない…。よ、よし。こうなったらやるしかない!

 

僕は意を決して話しかけてみることにした。

「あ、あの…神通さん。」

「はっ!!はいっ!?」

 

吹雪さん。あなたの言うことは正しかった。まるで性転換した僕を見ているみたいだ。

 

「あ、あの、きゅ、急にこんなこと言って変かもしれないんですけど…その、違ったらごめんなさい…」

「なっ、なんでしょうか!?」

「ぼ、僕も…人見知り…なんですよね…」

「え…」

その時の神通さんの表情は、まるで「理解者を得た!」と言わんばかりの表情だった。

「あ、あの…その事、だ、誰から…?」

「吹雪さんです。」

「そう…でしたか…」

神通さんは苦笑いを浮かべてそう応える。

僕は、思い切って友達になることを提案した。

「あのっ!良ければ、お互い似た性格なんですから、その、仲良くしませんか?」

「えぇっ!?」

やっぱりダメだったか!少し早まりすぎたか!!

僕の頭の中にそんな考えが渦巻く。全てがネガティブに見えてきた、その時。

「い、いいんですか…?」

神通さんは少し不安気な表情を浮かべて僕にそう言ってきた。

「も、もちろん!悪いはずがないです!むむ寧ろ、理解者がいると僕も気が楽になります!」

僕の言葉を聞いた神通さんの表情は少しずつ明るくなっていき、快い返事が帰ってきた。

「あ…ありがとうございますっ!!」

 

それから僕と神通さんはお互いの趣味や、休日どのようにして過ごすのか、どんな食べ物が好きなのか、などなど、色んなことを喋っていた。もちろん執務はちゃんとやっている!

神通さんと話していると、意見が合う部分がかなり見受けられて、とても楽しかった。

気づくと時刻は既にヒトナナマルマルを回ろうとしていた。

「いつの間にかこんな時間ですね!執務も終わっているんで、今日はこの辺にしませんか?」

「そうですね!ところで、提督は今日の夕飯は何にするんですか?」

「あっ…僕、その、あまり食堂には行かなくて…知らない人が多いとどうも…」

「そうでしたか…では、いつもどのようにしてお過ごしなんですか?」

「コンビニで、お惣菜とおにぎりを買ってきて食べてます。」

「そうなんですね。確かに、知らない人がいる所って中々行きづらいですよね。私も実はそうなんです。」

「分かりますか!?あぁやっぱり神通さんは真の理解者だぁ〜。」

そんな風に2人で話していると、誰かがドアをノックした。

「神通〜ご飯いこ〜?」

そう言って入ってきたのは姉妹艦の川内さんだった。

「では、提督、失礼しますね。」

「はい。また今度。」

神通さんは川内さんに連れられて執務室を出ていった。

 

「神通さん…やっと自分から友達が作れた…!!ありがとう吹雪さん!!」

僕はにこやかな笑顔のまま、財布を持ってコンビニに向かった。

 

 

 

僕がコンビニから帰ってくると、執務室には霞さんがいた。

「あっ、クズ!あなたお腹空いてない?」

「え?」

僕の机の上には肉じゃがと白米が置かれていた。

「み、皆に作ってたら余っちゃったのよ。だから、その…」

「食べます!」

僕は霞さんに分からないように廊下に買ってきたものを置いて執務室の扉を閉じた。

 

僕は席に着くと、両手を合わせて、「いただきます」

と言って、じゃがいもと玉ねぎ、肉を

口の中に頬張った。

 

これはッ!!!

じゃがいもはよく煮込まれていて、口の中でほろほろと崩れる!玉ねぎはシャキシャキしすぎず、柔らかすぎない絶妙なバランスが取れている!牛肉は口の中で溶ける!そう、まさに溶ける!!どの具材にもスープの甘みがしっかり染み込んでいる!それでいて素材本来の味がしっかり伝わる!なんだこの究極の肉じゃがは!?そうだ…これはまさに…まさに『お袋の味』ッ!!!!!!

 

「美味しい…美味しいですッ!!」

そう言って僕は霞さんを見ると、霞さんは顔を真っ赤にして小さな声で

「あ…ありがと…」

と言った。僕は、先日の吹雪さんとの会話を思い出し、思わず顔を背けた。

僕は顔全体が熱くなっていくのが分かった。

こうしてご飯を作ってくれること自体は非常に嬉しい。嬉しいんだけど、すごく恥ずかしい!!

相変わらず霞さんはニコニコしながら僕を見ている。噂で聞いた棘のある言動が嘘のようだ。というか、少しは隠したりしてくださいよ。

 

僕は恥ずかしさに耐えながら食べ終わると、霞さんは食器をそそくさとお盆に乗せて執務室を去っていった。

 

「嬉しいのか恥ずかしいのかよくわかんないなぁ…」

 

僕は気分を紛らわすために建造を行った。

「えぇと、時間は…1時間か…」

 

僕はまだ知らなかった。

 

1時間後───

「建造を行ったんですね、司令官!」

「はい。これから迎えに行くところです。出来れば吹雪さんにもついてきて欲しいんですけど…」

「分かりました!行きましょう!」

「ありがとうございます。」

 

知る由もなかった。

 

「誰なんでしょうかね…」

「あ!来ましたよ!司令官!」

 

これから僕の地獄の鎮守府生活が始まることを…

 

 

「球磨型軽巡洋艦4番艦の『大井』よ。」




最後まで読んでくださりありがとうございます!
雪が降ってくるほど寒くなってきましたが、寒さに負けずに健康な年末年始を迎えられるよう、みなさんも体調管理には十分気をつけてくださいね。
本日もありがとうございました!
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