スマイルプリキュアIF   作:アンドロイドQ14

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5話 熱血!あかねのお好み焼き人生!

七色ヶ丘

 ある日の夜だった。あかねの家、『お好み焼きあかね』では閉店した後、あかねの父親の大悟が野菜のいっぱい入った荷物を持とうとした所、何やらおかしな音がしてかなり汗を垂らしていた。

 

大悟「か、あさん…あ、あかね~」

 

あかね「父ちゃん?うわっ!」

 

 その後、大悟はぎっくり腰で病院に救急搬送された。それから、正子、あかね、げんきの3人は見舞いに来た。

 

大悟「参ったなぁ、しばらく入院やて…」

 

正子「ほんまビックリしたわ」

 

げんき「ぎっくり腰て…」

 

あかね「そや、何事かと思うたわ」

 

大悟「へへ、あ~いて!」

 

あかね「で、お店はどうすんの?」

 

正子「せやな、母ちゃんお好み焼き上手に焼かれへんから」

 

大悟「休みにするしかないなぁ…」

 

げんき「週末の食事会どうすんの?町内会長とシトーコーポレーションの社長さん達が来んのやろ?」

 

大悟「あぁ、そやねん…」

 

あかね「…わざわざお店閉めへんでも、ウチが代わりに焼くわ」

 

一家「え?」

 

あかね「あかん?」

 

正子「せやな、あかね焼くん上手やし」

 

大悟「ほな、やってみるか?」

 

あかね「うー、よっしゃあ!店の大ピンチ、ウチが何とかしたるで~」

 

 

 

バッドエンド王国

 ウルフルンは1人お腹を空かせていた。

 

ウルフルン「…腹が減って力が出ないぜ…」

 

 すると、どこからか怪しい匂いがした。

 

ウルフルン「おう、何作ってるんだ?」

 

マジョリーナ「新しい薬だわさ」

 

ウルフルン「うまいのか?」

 

マジョリーナ「材料はトカゲの尻尾、豚の涎、カエルのオナラだわさ」

 

ウルフルン「まずそ…」

 

Jストーム「ウルフルン、腹を空かせてるようだな。これを食え」

 

 ジャックストームが見せたものはお好み焼きだった。

 

ウルフルン「何だ、それは?」

 

Jストーム「これはお好み焼きっていう食べ物さ。味はどうだ?」

 

 腹を空かせたウルフルンは物凄い勢いでお好み焼きを食べ尽してしまった。

 

ウルフルン「うまいもん食ってなんか元気が出てきたぞ。よーし、今日こそはプリキュアを倒してバッドエナジーを」

 

Jストーム「ダメだ、お前はお留守番。俺が出撃するんだぞ」

 

ウルフルン「ずりいぞ!第一、てめえはバッドエナジーを集めないで別のエネルギーを集めてるじゃねえか!」

 

Jストーム「これは兄ちゃんからの頼まれごとだ。俺が出撃した際にちゃんとうまいもんも買ってきてやるからこれでどうだ?」

 

ウルフルン「……じゃあ、とびっきりのうまいもんを持ってきてくれよ」

 

Jストーム「わかった。じゃ、いってくるぞ!」

 

 

七色ヶ丘中学校

 

みゆき「あ、あかね」

 

やよい「ちゃんが」

 

なお&れいか&しおん「店長?」

 

あかね「ちひひひ、まあ、店長っていうても、父ちゃんがよくなるまでのお手伝いやねんけどな」

 

みゆき「あかねちゃん、偉い!」

 

やよい「あかねちゃん凄い!」

 

あかね「えっ、いや、それほどでもあるで!」

 

なお「それを言うならそれほどでもないでしょ?」

 

あかね「えへへっ。ただなぁ、最大の難関は日曜日なんや」

 

みゆき「どうかしたの?」

 

あかね「町内会長さんらがウチで食事会することになってんねん」

 

れいか「あっ、確か町内会長さんは美食家だと伺った事があります」

 

みゆき「び、びしょ…」

 

なお「グルメって事だよ」

 

しおん「それと、私のお母さんも来ることになっているわ」

 

れいか「しおんさんのお母様まで来るのですか?」

 

しおん「会社のPRも兼ねてお母さんも食事会に参加するのを前から決めてたわ」

 

みゆき「凄~い!有数の大企業の社長であるしおんちゃんのお母さんまで来るなんて凄いよ~~!」

 

あかね「そやねん。そのグルメな町内会長さんが父ちゃんのお好み焼きを今まで食べたお好み焼きの中で1番美味しいって褒めてるんや!しおんの母ちゃんも来るからがっかりさせへんように頑張らんとあかんねん」

 

やよい「あかねちゃんちのお好み焼き、ほんとにおいしいよね。家で食べるのとは一味も二味も違うってママが話してたんだ」

 

みゆき「へえ~、聞いてたらお腹空いてきちゃった」

 

キャンディ「キャンディも食べたいクル」

 

あかね「……よっしゃ~、みんな1回家に帰ってそれからウチのお店に集合や!」

 

みゆき達「やったぁ!」

 

 

 

七色ヶ丘

 学校が終わった後、みゆき達は一旦家に帰ってからお好み焼きあかねに来ていた。あかねがお好み焼きを焼いている様子を5人は見ていた。

 

みゆき「もう焼けたかな?」

 

しおん「まだよ。食べたい気持ちはわかるけど、気長に待ちましょう」

 

あかね「しおんの言う通りや、焦ったらあか~ん」

 

れいか「あかねさん、お店の名前、もしかして…」

 

あかね「あぁ、ウチの名前からとったんやて。ウチが生まれた年に店始めたらしくて、娘のように大事にしようって意味なんやて」

 

れいか「素晴らしい由来ですね」

 

みゆき「あぁ~、待ちきれな~い!」

 

あかね「焼き方にもコツがいるんやで~。ジュージュー、たこかいなと!」

 

 あっという間に5枚のお好み焼きをひっくり返したあかねの姿に5人は歓声を上げた。

 

あかね「どや!日野家奥義、コテ返しスペシャル!お好み焼きは…任しとき!」

 

 早速、焼き上がったお好み焼きをみゆき達は食べていた。

 

やよい「しあわせ~」

 

なお「おいしい!」

 

あかね「そやろそやろ~、当店自慢、大阪風お好み焼きでございます~!」

 

げんき「ただいまー」

 

 そんな中、あかねの弟のげんきが帰ってきた。

 

あかね「げんき」

 

げんき「…なに?」

 

 その後、あかねは弟のげんきをみゆき達に紹介した。

 

あかね「弟のげんき」

 

げんき「どうも」

 

あかね「ちゃんと挨拶し」

 

げんき「いやー、お調子者の姉がいつも迷惑をかけてすんません」

 

あかね「余計な事言うなこの!」

 

げんき「ほんまの事やん。あれ、姉ちゃんが焼いたん?いっただっきまーす!」

 

あかね「こら、行儀悪い!」

 

 あかねの制止も聞かずにげんきはお好み焼きを食べた。

 

げんき「まあまあうまいやん。父ちゃんのとはちょっと味が違うけど。まぁ、姉ちゃんっぽい味やな。ごちそうさま」

 

 弟が試食したのを見て、あかねも試食してみた。

 

みゆき「おいしくってウルトラハッピー!」

 

あかね「あかん」

 

げんき「なんで?」

 

あかね「なんでもヘチマもあらへん。町内会長さんとしおんの母ちゃんは父ちゃんの味を楽しみにしてくれてんのや。これじゃあ、喜んでもらわれへん」

 

 みゆき達は首を傾げた。

 

あかね「何でやろ~、材料も焼き方も同じに作ってるはずやのに…」

 

げんき「あ、そういや父ちゃんが秘密の隠し味があるって前言っとった」

 

あかね「秘密の隠し味?で、何やの、それ」

 

げんき「それは……知らん」

 

あかね「は?隠し味か…それがわかれば父ちゃんの味が作れるんやな。ウチ、探してみる。父ちゃんの隠し味を再現したいんや」

 

みゆき「私も手伝うよ」

 

しおん「食事会を楽しみにしているお母さんや町内会長さんのためにも私も手伝います」

 

やよい「私も」

 

れいか「そうですね」

 

なお「よっしゃ」

 

あかね「みんな…ありがとう!」

 

 

 

 その後、あかね、なお、れいか、しおんの4人は厨房に集まり、残るやよいとみゆき、キャンディは近くの客席にいた。あかねは大悟が作るお好み焼きの材料を出していた。

 

あかね「いつもの材料はこんな感じや」

 

なお「隠し味って事は何かを入れるんだよね」

 

れいか「スイカに塩をかける要領でしょうか?」

 

あかね「スイカに塩?」

 

れいか「甘いものには辛いもの、辛いものには甘いものなどを程よく加えると味が引き立つとお爺様が」

 

しおん「テレビの3分クッキングとかでも似たような感じの調味料の配合をよくやっていたわ」

 

なお「うちじゃ、カレーにすりおろしたリンゴを入れるよ」

 

 そのやりとりをみゆき達は聞いていた。

 

みゆき「甘いものには辛いもの」

 

やよい「辛いものには甘いもの」

 

キャンディ「ソースは辛いクル」

 

みゆき「ジャジャーン!」

 

 みゆきはプリンデコルをスマイルパクトにセットすると、鉄板の上に大きなプリンが出た。

 

あかね「何してんの?」

 

みゆき「これがほんとの焼きプリン」

 

しおん「みゆきちゃん、そのプリンは蒸して作るプリンか冷やして作るプリンか知らないけど、冷やして作るプリンなら早く食べないと解けちゃうわよ」

 

 みゆき達に呆れながらもあかねは改めて張り切った。

 

あかね「よーし、やったるで!」

 

 あかね達は隠し味の試行錯誤を行った。

 

あかね「れいか、それ、ちょっとだけ足してみて」

 

れいか「わかりました」

 

あかね「なお、しおん、掻き混ぜんのは優しくな」

 

なお「オッケー」

 

しおん「わかったわ」

 

みゆき「生クリームはどうかな?」

 

やよい「みかんもおいしそう」

 

キャンディ「蜂蜜甘いクル」

 

あかね「みんなで味見や」

 

みゆき達「はーい!」

 

 全員で試食してみた。

 

キャンディ「お腹ぽんぽこクル…」

 

 全部試食してみたが、あかねは浮かない表情だった。

 

あかね「あかん…、ちゃうわ~…」

 

みゆき「そっか…、十分おいしいけどな…」

 

れいか「やっぱり秘伝の隠し味ですから」

 

なお「そう簡単には見つけられないか…あかね?」

 

あかね「やっぱり父ちゃんは凄いなぁ。照れ臭くって言うた事ないけど、ウチな、父ちゃんの事、尊敬してんねん。父ちゃんのお好み焼きはめっちゃ凄いねん。父ちゃんのお好み焼きを食べたら、みんな笑顔になるねん。暗い顔してた人もまるで魔法みたいに。そんなお好み焼きを焼けるのは世界中で父ちゃんだけやと思ってる。そんなお好み焼きの隠し味、ちょっとやそっとでわかるわけ、ないもんな」

 

みゆき「あかねちゃん…」

 

あかね「よっしゃ、意地張っててもしゃあない。ちょっと父ちゃんに聞きに行ってくるわ」

 

しおん「私が送迎を頼んでおきます」

 

あかね「すんませんなぁ。こういう時はしおんの独壇場やねん」

 

 

 

 その頃、空腹に耐えられなくなったウルフルンはジャックストームの命令を無視して七色ヶ丘に来ていた。

 

ウルフルン「ウルルルン、俺様ウルフルン。空腹に、耐えられなくてここに来た」

 

 ノリノリでレストランに来たが、入口で止められた。

 

女性店員「お客様、お面はとっていただけませんか?」

 

ウルフルン「お面?」

 

女性店員「他のお客様が怖がりますので」

 

ウルフルン「怖い、俺の事がか?当たり前だろ、なぜなら俺は…」

 

 ところが、別の女性店員に引っ張られてレストランから引きずり出された。

 

女性店員「ウルフルン、お前が迂闊に人前に見せるんじゃないわよ!」

 

ウルフルン「誰だ、てめ」

 

 女性を見たウルフルンはその女性がどこかで見覚えがある事に気付いた。

 

ウルフルン「てめえ、妙に見覚えがあるな」

 

マジョリーナ「それもそうよ、マジョリーナよ」

 

ウルフルン「マジョリーナ、てめえだったのか!?マジョリーナタイムの時間制限は大丈夫か?」

 

マジョリーナ「それは疲れるから使ってないわよ。前に発明したニンゲンニナールを使ってこの姿になり、街で色んな事をしているわ」

 

ウルフルン「それよりも腹ペコで死にそうだぜ…。やっぱここをバッドエンドにしてやる」

 

 闇の絵本をだしてバッドエンドにしようとしたウルフルンだったが、ジャックストームに止められた。

 

ウルフルン「ジャックストーム様!」

 

Jストーム「ウルフルン、ここをバッドエンドにするな。今回は俺がグッドエナジーを集めるんだ。腹が減ってるんだったら、俺が買ってきた食べ物を持って帰れ」

 

 ジャックストームは袋いっぱいに詰めている食品をウルフルンに渡した。

 

ウルフルン「イヤッホー!飯だ、飯だぜ!」

 

 大喜びでウルフルンは本拠地に戻っていった。

 

Jストーム「マジョリーナ、ここで何をやっている?」

 

マジョリーナ「アルバイトよ。お金を貯める以外にも情報収集とかもやってるわ」

 

Jストーム「そうか。お前の活躍、期待しているぞ」

 

 ジャックストームはそのままレストランに入っていったが、人間の姿であるため、ウルフルンと違って怪しまれず、食事をしてお金を払った。

 

Jストーム「グッドエナジーを集めるのはしばらく待った方がよさそうだな」

 

 そのままジャックストームは本拠地に帰っていった。

 

 

七色ヶ丘

 みゆき達は病院に向かっていた。

 

大悟「隠し味?」

 

あかね「どうやっても父ちゃんと同じ味にならへんのや。教えてや」

 

大悟「何やお前、今まで何見とったんや?そんなんでよ、店はウチに任しときぃなんて言うたな~。店の名前が泣いてるで」

 

あかね「何やて~~!そん隠し味ぐらい自分で見つけられるわ!」

 

大悟「おう、それは頼もしいなぁ」

 

あかね「ウチのお好み焼きの年季、見せたるわ!」

 

 頭にきたあかねはそのまま病室を出ていった。

 

大悟「ほんま、単純やな。頼んだで」

 

 みゆき達は待っていた。

 

みゆき「え、ダメだったの?」

 

あかね「そんなん自分で見つけるって啖呵切ってもうた~」

 

なお「食事会まであと3日だよ」

 

あかね「あ~、しゃあない、後には退かれへん。ここはビシッと決めたるしかないわ」

 

あかね(ナレーション)「その後、ウチらは隠し味の思考錯誤を繰り返しおった。でも、どうやっても父ちゃんの作るお好み焼きの味にならへんかった…」

 

正子「あかね、あんた覚えとるかな~。あんたが初めてお好み焼き焼いた時のこと」

 

 正子に言われてあかねは幼少期の時の事を思い出していた。

 

正子「『母ちゃん、これ食べて元気になって~』って、あのお好み焼き、ほんまにおいしかったなぁ」

 

あかね「え~!あれ、焦げ焦げやったやん。あんなんおいしいわけないやん」

 

正子「焦げ焦げやったかも知れへんけど、それでも母ちゃんにはおいしかったんや」

 

あかね「ウチは、誰が食べてもおいしい父ちゃんみたいなお好み焼きが焼きたいねん」

 

 

 

七色ヶ丘

 翌日、商店街は屋台が並んでいた。

 

客「豚玉3つね」

 

みゆき「はい、毎度~!ありがとう~。いや~、こんなイベントやってたんだね~」

 

げんき「はい、商店街を盛り上げるって…地域振興って奴っす」

 

みゆき「よかったー、げんき君も手伝ってくれるからあかねちゃんが隠し味探しに専念できるよ~」

 

 すると、電話が鳴った。

 

げんき「もしもし」

 

 その頃、お店ではあかねは隠し味探しをしていた。

 

あかね「試食用焼けたから持っていくわ。味見して」

 

げんき『ようござんすよ~』

 

 その頃、ジャックストームは街の様子を見ていた。

 

Jストーム「盛り上がっているな。そろそろ回収の時だな」

 

 ジャックストームは絵本を出した。

 

Jストーム「世界よ、最善の結末、グッドエンドに染まれ!白紙の未来を明るく塗りつぶすのだ!」

 

 虹色の絵具を本の空白のページに塗り付けると、空がなぜかキラキラの星空になってバッドエンドの時と違って人々の活気はさらにヒートアップし始めた。

 

正子「よっしゃー、何だかいつもよりやる気が湧いてきたで~!」

 

みゆき「よーし、私達も頑張るぞ~!」

 

 一方、あかね達は異常に気付いていた。

 

あかね「なんかきれいな星空になった途端、町の人達がハイテンションになったで」

 

れいか「いつものバッドエンドとは逆の現象が発生しているようですね」

 

なお「どうなってるの?」

 

 疑問に思いつつもあかね達はみゆきとやよいの元に来た。

 

みゆき「あっ、あかねちゃん。あかねちゃんのお母さんとげんき君はとても張り切ってるよ」

 

あかね「みゆき、母ちゃんや他の町の人の様子がおかしゅうないか?」

 

みゆき「えっ?」

 

なお「なんかきれいな星空になった途端、町の人達が不気味なぐらいポジティブになってしまったよ。早く2人も原因を突き止めるのを手伝おうよ」

 

 原因を突き止めるためにみゆきとやよいも連れてあかね達は外にでた。一方、ハイテンションになった人々からはキラキラ光るオーラが出ていた。

 

Jストーム「1回でこんなにグッドエナジーが集まるとはな。やっぱ、バッドエナジーよりも集まりやすいぞ」

 

 グッドエナジーを集めて非常に機嫌がいいジャックストームだったが、みゆき達はジャックストームの存在に気付いた。

 

あかね「あんさんが青空をきれいな星空にして町の人をハイテンションにした張本人かいな」

 

Jストーム「ご名答。俺はジャックストーム、バッドエンド王国破壊大王、キングバトロンの弟だ」

 

なお「ほんとに?」

 

やよい「全然怖くないよ」

 

れいか「迫力に欠けますね」

 

Jストーム「コラァッ、俺はとっても強くて怖いんだぞ!いでよ、アカンベェ!」

 

 ジャックストームはソース缶をベースにしてアカンベェを召喚した。

 

住人「何だ、あの化け物は!?」

 

 アカンベェの登場に混乱する住人達だったが、ちょうどその時にしおんと母親の遥、執事の黒金が来た。

 

遥「へんな化け物が出てきたわね」

 

しおん「黒金さん、お母さん、人々の避難誘導を行いましょう!」

 

黒金「承知しました」

 

しおん「みなさん、落ち着いて避難してください!」

 

 シトーコーポレーションの社員の指示に従って人々は避難した。

 

みゆき「しおんちゃん!」

 

しおん「人々の避難は私達に任せて。みゆきちゃん達はアカンベェを!」

 

キャンディ「とにかく、変身クル!」

 

 5人はスマイルパクトを構えた。

 

音声『レディ!』

 

みゆき達「プリキュア、スマイルチャージ!」

 

音声『ゴーゴー、レッツゴー』

 

 5人はプリキュアに変身した後、降り立った。

 

ハッピー「キラキラ輝く、未来の光、キュアハッピー!」

 

サニー「太陽サンサン、熱血パワー、キュアサニー!」

 

ピース「ピカピカぴかりん、じゃんけんぽん、キュアピース!」

 

マーチ「勇気りんりん、直球勝負、キュアマーチ!」

 

ビューティ「しんしんと降り積もる清き心、キュアビューティ!」

 

ハッピー達「5つの光が導く未来。輝け、スマイルプリキュア!」

 

Jストーム「行けっ、アカンベェ!」

 

 アカンベェはヒップドロップを仕掛けたが、5人は回避した。その光景をげんきは目撃した。

 

げんき「あの5人って……前テレビであったプリキュアやん!」

 

 げんきはサニーに近づこうとした。

 

サニー「!?げんき、近づくんやない!」

 

 近づこうとしたげんきに気を取られたため、サニーはアカンベェのソースの塊を受けてしまった。

 

サニー「こらぁ!ソースの使い方間違ってんで!」

 

 怒って動こうとしたサニーだったが、こけた。すると、付着したソースは茶色から黄色へ変色した。

 

げんき「キュアサニー!」

 

サニー「な、なんや、ソースちゃう、接着剤?」

 

ビューティ「皆さん、気を付けて!」

 

 次のアカンベェのターゲットはハッピーになった。だが、マーチのテーブル用のパラソルで防ぐという咄嗟の行動でなんとか接着剤は付かなかった。

 

ハッピー&ピース「マーチ!」

 

Jストーム「がーっはっはーっ、無様だな!これじゃあ、伝説の戦士に相応しくないぞ!」

 

 苦戦するハッピー達を笑うジャックストームだったが、お好み焼きの山がある事に気付いた。

 

Jストーム「おっ、これは兄ちゃんへの土産にもなるぞ。試食してみるか、いっただっきまーす!」

 

サニー「ああっ、ウチの焼いたお好み焼きが!」

 

げんき「(お好み焼き?)」

 

 一方、サニーの方はげんきがなんとか接着剤を引きはがそうとしていたがうまくいかず、何かを取りにいった。試しにお好み焼きを一つジャックストームは食べた。その間にもハッピー達へのアカンベェの猛攻は続き、あっという間にハッピー達は接着剤のソースと共にビルの壁にくっついてしまった。

 

ビューティ「皆さん!」

 

サニー「ビューティ…」

 

Jストーム「こりゃうめえぞ!兄ちゃんが食っても大喜びするぞ!」

 

サニー「え、ホンマ?おおきに。あ、おおきにちゃうわ!」

 

Jストーム「何でお前がお礼を言うんだよ」

 

サニー「それ作ったん、ウチやからな」

 

Jストーム「それよりもこのお好み焼き、結構うまいけどどうやってこういった味付けをしたんだ?」

 

サニー「それはウチがどう頑張れば父ちゃんの作ったのと同じ味になるのか悩んで試しとるんや」

 

Jストーム「同じ味になるのかで悩んでる?そりゃプロの料理人が作った食べ物の味は素人が再現できなくて当然だ」

 

マーチ「再現できなくて当然!?」

 

ピース「あかねちゃんの一生懸命さをバカにしないで!」

 

Jストーム「いいか、味付けっていうのはとっても分量とかの加減が難しいんだぞ。そんじょそこらの素人がプロの料理人の作る食べ物の味を再現できるとでも思っているのか?」

 

 味付けの難しさという現実を突きつけられたサニーは何も反論できなかった。

 

ハッピー「やめて!素人とかプロとか関係ない!絶対においしいもん。だって、そのお好み焼きにはあかねちゃんの気持ちが、いっぱい詰まってるんだからぁ!」

 

 ハッピーの言葉に、サニーは大悟や正子の言葉を思い出した。

 

サニー「そうか…そうか…そうかぁ!わかったで~!父ちゃんの隠し味~!」

 

Jストーム「何っ!?」

 

サニー「食べた人に元気になってもらいたい。その気持ちをギューギュー詰めに込める!それが父ちゃんの、お好み焼きあかねの隠し味や!」

 

Jストーム「隠し味がなんだ!気持ちだけじゃ味は変わらんぞ!やれ、アカン」

 

 指示を出そうとした時、げんきがバケツに水を入れて持って来た。

 

げんき「プリキュア~、これを!」

 

 だが、転んで水をこぼしてしまった。だが、少し水がサニーにかかってサニーに付いた接着剤を一部洗い流した。

 

サニー「水で落ちた…。この接着剤は水で落ちるんか!」

 

 水で接着剤が落ちた事にサニーはある考えが閃いた。

 

サニー「ビューティ、ウチに向かってビューティブリザードや!」

 

ビューティ「え、どうしてですか?」

 

サニー「いいから早く!」

 

ビューティ「わかりました。プリキュア、ビューティブリザード!」

 

 放たれたビューティブリザードは自ら炎を放っているサニーに命中すると、水蒸気が発生してから水滴に変化し、残りの接着剤を洗い流した。

 

Jストーム「な、なんという発想だ!」

 

 驚くジャックストームやハッピー達をよそにサニーは突撃してアッパーでアカンベェを殴り飛ばした。

 

サニー「プリキュア、サニーファイヤー!」

 

 宙を舞ったアカンベェにサニーはサニーファイヤーを繰り出して浄化した。

 

サニー「よっしゃー!」

 

キャンディ「傘デコルクル!」

 

 一方のジャックストームは特に悔しがってはいなかった。

 

Jストーム「さてと、デコルもあいつらに渡ったし、帰るか」

 

 だが、ある事を思い出してサニーの元に来た。

 

Jストーム「ところでこのお好み焼き、全部買うけどいくらになるんだ?」

 

サニー「へ?ちゃんと金払うなんて律儀やな…」

 

 唖然としたままサニーにお金を払った後、ジャックストームは姿を消した。

 

ビューティ「ちゃんとお金を払って買いましたね…」

 

マーチ「そこは筋を通しているの…かな…?」

 

 とても悪党とは思えないジャックストームの行動に唖然とする一同だったが、げんきが来た。

 

げんき「プリキュア、勝ててよかったやん!」

 

サニー「これもげんき、お前のおかげや」

 

げんき「いやぁ、照れるなぁ。別に大して役に立たへんかったけど…」

 

 顔を赤くしてげんきはその場を去っていった。

 

げんき「(キュアサニーの方は間違いなく姉ちゃんや。けど、父ちゃんや母ちゃんには内緒にしておこうっと)」

 

 

 

 その後、食事会が開かれた。

 

みゆき「おまちどうさまです」

 

町内会長「ありがとう」

 

遥「こっちもありがとう」

 

 2人はお好み焼きを食べた。その光景をみゆき達や周囲の人も凝視していた。

 

町内会長「うん…これは…おいしい!」

 

遥「こっちもおいしいわよ!」

 

町内会長「なんて元気が湧いてくる味なんだ!さすが、あかねちゃんとってもおいしいよ」

 

中年男性「やったね、あかねちゃん。町内会長お墨付きだ」

 

遥「このお好み焼きを食べるととっても幸せな気分になれるわ!しおんもいい友達を持ったものね!」

 

しおん「うん!」

 

あかね「えへへ…」

 

 その時、大悟が正子と共に帰ってきた。

 

大悟「ただいま、今帰ったで!」

 

町内会長「日野さん、おいしいお好み焼きいただいきますよ」

 

大悟「ほんまでっか!えらいおおきに!」

 

遥「あかねちゃんもこんなにおいしいお好み焼きを焼けるなんて最高じゃない!」

 

大悟「何や何や、めっちゃ評判ええやないか!」

 

あかね「ふふん!ウチはこの店の看板娘やで。父ちゃんの隠し味くらい、お見通し~!」

 

大悟「お、わかったんか。言うてみ~!」

 

あかね「……それは父ちゃんには内緒や」

 

 お好み焼きあかねには笑い声に溢れていた。

 

バッドエンド王国

 その頃、あかねの作ったお好み焼きをキングバトロンは食べていた。

 

Kバトロン「なかなかうまいな」

 

Jストーム「ほんとに!?」

 

Kバトロン「そうだ。今度、俺と2人でそのお好み焼き屋にでも行くか?」

 

Jストーム「行く行く!」

 

 あかねのお好み焼きはキングバトロンにも好評だった。




これで5話は終わりです。
今回はいつもと違う展開としてジャックストームが人々をグッドエンドにしてグッドエナジーを集める展開にしていますが、このジャックストームの行動は後に大きな展開に繋がります。
なお、今小説ではスマイルプリキュアにフレッシュやハートキャッチのようなプリキュアの存在が認知されていたらという要素も加えていてこの話のように一般人がプリキュアの勝利に貢献したりする展開も入れていきます。
次の話は11話の小さくなってしまう話をやります。
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