八幡side
冬香「そうなのですか……では八幡様はまた六花でライブをなされるという事なのですね?」
八幡「あぁ。まぁ今回は前と違って変装なんてしないけどな。する意味も無いし。」
冬香「それは当然です。今を生きる人にとって八幡様は知らぬ者は居ない程の有名人なのですから。」
八幡「それは言い過ぎだ。それと、前々から思っていたんだが……良い加減その言葉遣いやめないか?冬香は俺よりも年上なんだぞ?敬語は仕方ないとはいえ、様付けされてる上に丁寧語まで使われたら何か少しなぁ……」
冬香「そう言われましても……私にはこれが普通になってしまっていますので。昔は出来てはいも、今は貴方様の事を『八幡さん』などとは、恐れ多くてお呼び出来ません。」
俺が【万有天羅】になってからというものの、冬香は俺の事をこういう風に呼ぶ。けど俺、人から敬えられるような人間でもないしなぁ。
八幡「……まぁそう言うと思ってた。」
冬香「では何故、仰られたのです?」
八幡「ただのお試しだ。」
冬香「八幡様は意外にイタズラ好きなのですね?」
八幡「虎峰をよくイジってるだろ?あれと同じような感覚だ。まぁ少し抑えてるけどな。」
冬香「ふふっ……んんっ、失礼致しました。」
八幡「気を遣わなくていい。いつもそう言ってる………いや、いつもっていうか、偶にしか帰ってこないもんな、俺。」
冬香「えぇ。そのお言葉は1ヶ月と2週間前にお聞きしました。」
………何で覚えてるの?
八幡「しかし、やっぱり冬香と話していると落ち着く。気を使わなくて済むし、何より俺と同郷だからな。まぁ、妖怪の話は今でもあまり慣れないが。」
冬香「八幡様さえよろしければ、幾らでもお教えいたしますよ?」
八幡「ふっ……取り敢えずは考えておく。シルヴィの良い声を聞きたいからな。」
冬香「八幡さんは悪いお人ですね。」
pipipi…pipipi…
八幡「ん?誰だ?………陽乃?」
陽乃『ひゃっはろー八幡君っ♪久しぶりに遊びに来たよ〜!』
めぐり『こんばんは〜比企谷君!私も遊びに来ちゃった〜。えへへ〜。』
元魔王(今はハルノエル)にマイナスイオンの上位互換、めぐりんイオンが俺の部屋の前に来ていた。
八幡「今中に冬香も居るが、一緒でも良いなら入って構わない。」
陽乃「構いませ〜ん!お邪魔しまーす!」
めぐり「お邪魔しま〜す。」
八幡「暫くぶりだな、2人とも。」
冬香「陽乃様はお久しぶりです。お隣の方とは初めてでしたね。私、梅小路冬香と申します。以後、よろしくお願い致します。」
めぐり「わわっ、ご丁寧にどうも……陽さんの秘書しています、城廻めぐりです。」
冬香はいつも丁寧語だからな……ていうよりも、冬香と同い年だから、別に丁寧にする必要なんて無いけどな。
八幡「冬香、めぐり。知らないと思うが、お前等同い年の同級生って事になるからな?敬語は別に必要ないからな?」
めぐり「えっ?そうなの!?私てっきりもっと年上の人かと思ってた!」
八幡「いやいや、年上だったらどんだけ留年してんだよ。冬香は今もちゃんとした学生だ。」
めぐり「じゃあ梅小路さんの事は名前で呼んでいいのかな?」
冬香「ふふっ、お好きにお呼び下さい。」
これで少しは打ち解けただろう。
陽乃「ねぇ八幡君。最近シルヴィアちゃんとはどう?上手くいってる?」
八幡「何だその含みのある言い方は?」
陽乃「だっていつもはシルヴィアちゃんの家に帰ってる八幡君が今日はこっちに居るんだもん。聞かずにはいられないよ〜。」
冬香「陽乃様……」
うん、呆れちゃうよね。相変わらずだよこの人は。
八幡「何を期待しているかは知らんが、別に何も無いぞ。良好な関係を築けている。」
陽乃「そうなの?なんか予想通り過ぎてつまんないよ〜。なんか面白い話ないの?」
八幡「……ライブをやる事になった、以上。」
陽乃「ライブ?何処で?」
八幡「シリウスドーム。」
陽乃「ホントに〜!?ねぇ八幡君っ!チケット出来たら私にちょうだいよ!勿論お金は払うからさ!」
八幡「……ペトラさんには聞いてみるが、余り期待はするなよ?俺自身があの人に交渉するのは初めてなんだからよ。」
陽乃「うん、ありがとう!」
八幡「めぐりは………必要無いだろう。」
めぐり「え!?何でっ!?」
八幡「いやだってよ、これまで2度も抽選で当たってるんだろ?なら大丈夫だって。」
めぐり「当たらなかったら?」
八幡「………よく頑張ったなって言ってやる。」
めぐり「比企谷君その時側に居ないじゃん!」
うん、心の中で呟いとくから。『よく頑張ったな、ドンマイ。』って。
冬香「八幡様。八幡様が歌われる歌はもうお決めになられているのですか?」
八幡「あぁ、決まってる。けど言うつもりは無いからな?言ったらつまんないからな。」
冬香「そのような無粋な事はいたしません。」
ダダダダダダダッ!!!
めぐり「な、何?この音?」
八幡「あー心配するな。どうせアイツだから。」
きっとシルヴィのHP見たんだろうな。そう思ってたら、目の前の扉が勢い良く開いた。
虎峰「八幡!!シルヴィアさんと一緒にライブをするというのは本当なのですか!?」
…………ほらな?予想通りだ。