ーーーとある某村ーーー
八幡とシルヴィアが結婚して数ヶ月。彼らは六花の地を離れて、小さい村へと移り住んだ。その村は六花に比べると文化水準が非常に遅れていて、2人が生活するにはとても不便となりうる地だった。だが、それでも2人がこの村を選んだ理由、それは星脈世代を差別しない所だった。
そうであろうとなかろうと、心に良心のある者は皆家族。此処の村長も2人の移住を快く承諾してくれたのだ。
そして数ヶ月が経って生活にも慣れた頃だった……
八幡「シルヴィ、デダールの城下町から色々買ってきたぞ。今日は格安だった。」
シルヴィア「ありがとう八幡君。ゴメンね、なんか押し付けるように頼み込んじゃって。」
八幡「気にすんなよ。あの国の兵士のナンパを受けたってんなら、俺が引き受けるのは当然だ。にしても、今日の買い物は随分と多かったな。何かあるのか?」
シルヴィア「ふふふっ、ちょっとね♪」
八幡「気になるな………まぁお楽しみにとっておくか。んじゃあ俺は薪割りでもしてくる。シルヴィは料理進めてていいからな。オーブがあれば出来るだろ?」
シルヴィア「うん♪」
そう、この村には電化製品が無い。そしてコンセントも無いのだ。明かりに使うのは火のみだった。だが八幡とシルヴィアは八幡の作ったオーブで火や水を出している為、そこまでの苦労は無かった。
男の子「あっ、八幡お兄ちゃんだ!」
八幡「よう、今日も元気だな。」
男の子「うんっ!!」
女の子「八幡お兄ちゃんこんにちはー!!」
八幡「あぁ、こんにちは。」
村人1「おぉ八幡。ちょいと手伝ってはくれないか?この年になると薪割りはキツくてな……」
八幡「あぁ、任せてくれ。」
村人2「八幡ちゃん、この前の調味料の作り方だけどね………」
村人3「星辰力の使い方なんだけど………」
八幡はこの村に入ってから、頼られる事が多かった。それは彼が何でも卒なくこなしてしまうという理由もあった。村の人々も『彼なら』と思っているのだろう。
ーーー数十分後ーーー
八幡「ふぅ……ただいま〜。」
シルヴィア「お帰り〜……ふふふっ、その様子だとまたみたいだね。」
八幡「頼られるのは嬉しいんだが、もう少し俺以外の若い連中にも頼んで欲しいものだ。」
シルヴィア「お疲れみたいだね?今日はもう休む?ご飯は作ってあるけど……」
八幡「いや、流石に何も食べずにってのは気が引けるからな……」
シルヴィア「あっ、じゃあさ!村長さんが言ってた世界を見渡せる神の丘の頂上にピクニックに行かない?そこでお弁当を食べながらゆっくりするのっ!」
八幡「おぉ、良いな。ならすぐに行くか。」
シルヴィア「おぉ〜♪」
2人が揃って外出に向かう途中、必ずと言っていい程村の者達が2人を見送るのだ。
村人1「いやぁ〜やっぱりシルヴィアちゃん可愛いよなぁ〜……」
村人2「あぁ。あんな美人、この地方を探してもそうは居ねぇだろうよ。」
村人3「いやいや、世界中探してもそうそういるもんじゃねぇだろ。」
この村には似つかわしくない美貌を持ったシルヴィアを一目見ようと男達が出てくるのだ。しかもその影響はこの村に訪問する旅人や隣の国の者達が来る程だった。
ーーー神の丘・麓ーーー
シルヴィア「やっぱり大きな岩だよね〜。」
八幡「あぁ。しかもその岩が登れるように作られているのもまた不思議だよな。」
シルヴィア「変な模様も見えるけど、あれは一体どんな意味なんだろうね?村の人達に聞いてもあやふやだったから。」
八幡「んじゃ、今度はその謎を追求する旅にでも出るか。」
シルヴィア「あはは、それも良いかもね♪」
ーーー神の丘ーーー
シルヴィア「着いた〜っ!」
八幡「……いつ見ても絶景だな、此処から眺める景色ってのは。」
シルヴィア「しかも今日は天気も良いからよく見渡せるね。素敵な景色だね〜。」
八幡「そうだな。」
シルヴィア「………あっ!忘れるところだった!お弁当、作ってきたからさ、この景色を眺めながら食べよっか♪」
八幡「あぁ。シルヴィの作る料理はどれも上手いからな。喜んで頂く。」
ーーー数時間後ーーー
2人はお弁当を食べ終えて、神の丘から見える景色を座りながら眺めていた。
シルヴィア「……お弁当、美味しかった?」
八幡「あぁ、お前の作る優しい味だった。」
シルヴィア「そっか、なら良かった……私ね、もっと料理覚えたいって思うんだ。」
八幡「ん?どうした急に?」
シルヴィア「だって八幡君、私よりも美味しいの作るんだもん!負けてられないよっ!」
八幡「そ、そうか……」
シルヴィア「……ふふっ、な〜んてね。それもちょっとはあるけど、1番は君と一緒にこれからもこんな風に過ごしていきたいから。」
八幡「………」
シルヴィア「………ふふふっ、また此処に来てお弁当を食べよっ!」
八幡「………あぁ。けど、もう少し眺めていかないか?お前と過ごすこの時間は、俺にとってもかけがえの無いものだからな。」
シルヴィア「っ!………うん♪」
シルヴィア「これからもずっと、君の隣で笑顔でいさせてね。」
シルヴィアは八幡の肩に頭を預けながらそう言った。
取り敢えず、この物語のベースはとあるゲームから引用しました。