比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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2日間お休みしてしてしまい、すみませんでした!

今日から新章【冬香編】のスタートです!

では、どうぞ!


冬香編
隠れ里


 

 

ーーーーーー

 

 

ここは日本のとある隠れ里。日本地図にも載っていない場所であり、日本人であれどその場所を知る者は誰も居ない。その隠れ里に住む者達以外は。

 

その里に住む者達はある特殊な力を持っていて、触れた瞬間に負傷者の傷を癒す血が流れていた。だがその血液は血族にしか効力を発揮せず、血族間のみで行われていた。それ故が為にこの隠れ里の人々は学生になると、里を出て世間を歩き、里の為に秘術の発展と成るべく技術を調べ、婚約と共に里へと帰る。これがこの里での掟であった。子孫を残さなければ、一族は滅びの道へと辿ってしまうからである。

 

そしてこの里では決まって苗字に『梅』という文字がつく。特に代表的な里の幹部の苗字は【梅堂(ばいどう)】【梅宮(うめみや)】【大梅(だいばい)】【梅木(うめき)】そして【梅小路(うめのこうじ)】の5つがある。中でも【梅小路】は5家の中でも秀逸した才能を持った少女がいた。

 

 

名を『梅小路冬香』という。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「お兄様〜っ!早く早く〜!」

 

???「おい、そんなに急ぐなよ……危ないぞ。」

 

???「大丈夫ですよ〜!冬香は転んでも泣きませんから!少しは私の事も信じてください!八幡お兄様!」

 

八幡「はいはい、分かったよ。」

 

冬香「『はい』は1回ですっ!」

 

 

1人の少女、梅小路冬香(5歳)

1人の少年、梅堂八幡(7歳)

 

この2人は里の中の同年代の中でも特に仲が良く、2人でよく遊んでいる事が多い。といっても、冬香が遊びたいと言って八幡がついて行っているだけなのだが……まぁそこは気にしなくてもいいだろう。

 

 

冬香「お兄様!私、今日お母様から【ぷらーな】というものの扱いを教えてもらったのです!見てもらってもいいですか?」

 

八幡「ほう、もう【星辰力】の扱いを教えてもらってるのか。分かった、じゃあやってみてくれ。」

 

冬香「はいっ!」

 

 

冬香も八幡の事を実の兄のように慕っており、いつしかついて歩くようになっていた。その様子は孤高な狼と従順な子犬といったところだろう。

 

 

冬香「あうぅ……上手く出来ませんでした。」

 

八幡「おばさんと一緒の時は出来たのか?」

 

冬香「はい、その時はとても上手に出来ました。でも、なんで出来ないんでしょう?」

 

八幡「じゃあ次はこれでやってみろ。」

 

 

八幡は冬香の掌に人差し指を立てた。

 

 

冬香「これで、ですか?もう1度?」

 

八幡「あぁ、やってみろ。」

 

冬香「は、はい。」

 

 

もう1度星辰力を練り上げると、今度は八幡の指を立ててある場所から星辰力が溢れ出していた。

 

 

冬香「で、出来ました!お兄様、出来ましたよ!」

 

八幡「良かったな。最初は一点に集中出来そうなものを置いてやれば上手く出来るぞ。慣れてきたら何も無しでやってみろ。」

 

冬香「はい、ありがとうございますっ!」

 

八幡「さて、じゃあ俺も少しだけ技を見せるか。」

 

 

八幡は一つの紙札を取り出して呪詛を唱えると、突然目の前から鬼の顔をした火が現れた。それを見た冬香は目を輝かせていた。

 

 

冬香「わぁ〜凄いです!」

 

八幡「これは妖怪の鬼火っていってな、こういう感じの札に星辰力を流し込んで、自分の中で何でもいいから知っている妖怪を思い浮かべたら出てくる。」

 

冬香「流石はお兄様です!こんなに凄い事も出来るのですねっ!」

 

八幡「ありがとな。けど、冬香はまだやるなよ。まだ星辰力の扱いに慣れてないからな。これをするのは扱いに慣れてからだ。」

 

冬香「はい、頑張ります!」

 

 

っと、こんな風にいつも兄妹のように過ごしている。こんな平和な日々が続いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ある日………

 

 

冬香「お兄様〜!こっちですよ〜!」

 

八幡「おい、あんまり行き過ぎるなよ。」

 

冬香「はい!………え?」

 

八幡「……おい、冬香?」

 

冬香「お、お兄様、外の人間が居ます………」

 

八幡「っ!?本当か!?」

 

冬香「はい、でも怪我をしているみたいです。」

 

八幡「……冬香、此処で待っていてくれ。俺は治療出来そうな道具を持ってくる。」

 

冬香「は、はい!」

 

 

俺は迷い込んで気を失っている男を手当てした後に、里から離れた場所へと運んだ。勿論運んだのは八幡ではなく、八幡が呼んだ式神がである。

 

 

八幡「ふぅ、これで大丈夫だろう。」

 

冬香「ですがお兄様、よかったのですか?外の人間の治療や触れたりするのは里の掟に反します。もしお父様たちにバレたら………」

 

八幡「……此処には幸い誰も居ない。それにこんな所にまで来る人はそんなに居ないし大丈夫だろ。それに俺がやったのは掟破りでも治療だぞ?外の人間でも傷ついているのに治療したらダメなのかって思う。」

 

冬香「……そう、ですよね。」

 

八幡「さて、もう帰ろう。母さんや父さんも心配する時間だろうし、何よりおじさんが怖いからな。怒らせないように早く冬香を届けないと!」

 

冬香「あっ、お兄様っ!待ってくださいよ〜!」

 

 

そして2人は里へと戻って行った。しかし、まだ2人は知らなかった。

 

たったこれだけの、人の傷を治療するという善意の行いが、あんな事に繋がるとは。

 

 

 

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