比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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冬香の甘え

 

 

八幡side

 

 

冬香と奇跡の再会してから2時間後、漸く離れてくれた冬香だが、表情を見るからにまだまだ物足りない様子だった。だがそれも仕方ない、俺も自分の部屋に戻ってゆっくり休みたい。

 

 

八幡「比企谷八幡なんですけど、何処の部屋が俺の寮部屋ですか?」

 

「比企谷八幡さんですね……比企谷さんは北の最端でございます。こちら、ルームキーとなっています。」

 

八幡「ありがとうございます。」

 

 

それにしても冬香の奴、めちゃくちゃ美人になってたな。子供の頃は可愛い感じだったが、高校生になったら可愛いではなく、綺麗系に進化してやがる。しかも普通の綺麗じゃない。妖艶さがあって、妖しげな、惹き寄せられる魅力を感じる。嫌な言い方をしたら、少しエロい魅力があるって感じだ。

 

俺も冬香とは一緒に居てやりたいが、あまり長居し過ぎると怪しまれるからな。冬香に会うのは明日にして、俺も飯に行って風呂に入ってから寝るとするか。

 

 

さて、部屋ってどんな感じなんだろうな〜。

 

 

ガチャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬香「お帰りなさいませ、八幡お兄様。」

 

 

………………………え?

 

あ、あれ?俺って幻覚でも見てるのか?目の前にさっき別れた筈の俺の妹分、冬香が目の前に居るんだが?

 

 

冬香「お食事になさいますか?ご入浴になさいますか?それとももうお休みになさいますか?」ニコッ

 

 

………挨拶までしっかりしちゃってるよ。しかも何?あの笑顔、最高過ぎるんだけど。一先ず俺が言いたいのは……

 

 

八幡「冬香、俺は1人部屋だった筈だが?」

 

冬香「はい、そうでしたね。」

 

 

……皆聞いた?今の聞いた?今この子『でしたね。』って言ったよ。ハッキリと過去形使ったよ。

 

 

八幡「……どうして此処に?自分の部屋に戻りなさい。」

 

冬香「あの部屋は返却しました。なのでお兄様の居るこの部屋を要望したところ、承諾してくれたのです。」

 

八幡「そ、そうなのか……」

 

 

おい!仕事して!何男女を同じ空間で衣食住を共にさせようとしてるの!?普通に考えてアブノーマルだからね!

 

 

冬香「それでお兄様、今後はどのようになさいますか?」

 

八幡「……じゃあ飯にでも行くか。作れれば作りたいんだが、生憎食材が無いからな。今日は学食でいいだろう。」

 

冬香「かしこまりました。お兄様、ご案内致しますので共に行きましょう。」ダキッ!

 

八幡「何故抱き着く必要がある?」

 

冬香「……お兄様、私はあの程度の抱擁で満足したわけではございませんよ?本来であれば……よ、夜の営みでもしなければ決して満足はできません///そのところをこうして抱き着く事によって我慢しているのです……少しは私の考えも汲んでください。」

 

 

………汲むしかないよね。少しマズい単語が入ってたもんね。うん、汲み取ろう。

 

 

ーーー食堂ーーー

 

 

………視線が痛い。俺何もやってないよね?何で俺が睨まれなくちゃいけないわけ?それとさ冬香さん、腕離してぇ!貴方の物凄く柔らかい2つの感触が俺の腕にダメージを与え続けてる訳!頼むから食べる時は離してくれよ!

 

 

冬香「お兄様、お決まりになりましたら私に言ってください。私が注文して参ります。」

 

八幡「いや、何でだよ。俺も一緒に行くぞ。」

 

冬香「そ、それは私ともっと一緒に居たいと………嬉しいです、お兄様……///」ギュッ!

 

 

そういう意味じゃないから!俺も注文の仕方理解しないといけないと思っただけだから!それに、女にやらせて男が待ってるって最悪の絵面じゃん!

 

その後は一緒に食べるメニューを決めてから席に着いた。

 

 

2人「いただきます。」

 

 

やっぱり中華料理が多いな。流石は中国風な学院なだけはある。外装だけでなく内面も拘っているというわけか。

 

しかし、この学院には西洋人は居ないのだろうか?アジア系の奴等は見ていれば殆どだが、西洋の人は見当たらない。やっぱガラードワースに行ってるとか?あの学園は名門校だからな。

 

 

冬香「あっ、お兄様。指先にソースが付いております。」

 

八幡「ん?あっ、本当だ。すまないな冬香。」

 

冬香「いえ、ではお手をお借りいたしますね……はむっ。」

 

 

……………………は?何だ、今の『はむっ』って?

 

 

冬香「くちゅ…にゅる、ちゅ〜……んっ……お兄様、舐め取りました。」

 

八幡「………普通に拭き取ろうと思ったんだが?」

 

冬香「それではソースが勿体無いです。なら舐めた方が味わえますから。」

 

 

あの……にしては指に付着している唾液が凄い輝いているんだけど?ソース舐め取って唾液残すの?

 

その後何もない……わけも無く、冬香が度々俺に食べさせようとしてくる。断ろうとも思ったのだが、その度に不安そうで悲しそうな顔をするから断れない……くそぅ!

 

 

ーーー部屋ーーー

 

 

………なんかドッと疲れた気がする。もう風呂に入って寝よう。明日から授業も始まるしな。

 

 

八幡「冬香、もう風呂沸かしてさっさと身体とか洗って寝よう。今日は少し疲れた。」

 

冬香「かしこまりました。ではこちらタオルです。既にお湯の準備は出来ておりますので、ゆっくりとごくつろぎ下さい。」

 

八幡「あぁ、ありがとな。」

 

 

その後は何も無く、入浴を済ませる事が出来た。冬香の事だから入ってくるんじゃないかとも思ったが、流石に考え過ぎたようだな。

 

 

八幡「冬香、この部屋にベッドは1つしかないからお前が使え。俺はソファで寝るから。」

 

冬香「いけません!何故お兄様がソファで私がベッドなのですかっ!?逆ならば納得致しますが、お兄様をソファで寝かせるなんて真似、私には絶対に出来ませんっ!!」

 

八幡「けど俺はお前に風邪を引いて欲しくない。ならこの案は妥当だと思うが?」

 

冬香「お、お兄様……私の為に………なんてお優しい。やはり昔と変わっていません。とても優しいお兄様のままです。」

 

 

う、うん…ありがとね。そんなに過剰に反応しなくても大丈夫だからね?

 

 

冬香「ですが、お考え直してください。私はお兄様がベッドに寝るべきだと考えております!」

 

 

どうしたものか……冬香はこれを受け入れてはもらえなさそうだ。

 

 

冬香「っ!そうです!最も簡単な解決法がありました!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「……確かに簡単ではあるが、狭過ぎないか?」

 

冬香「いえ、この狭さが良いのです。お兄様とこの場所を共有できているこの狭さが、私には1番の幸福に感じております。」

 

 

結果、俺と冬香は一緒にベッドで寝る事になった。シングルだから一緒に寝るとやはり狭い。

 

 

冬香「こうやって一緒に寝るのも8年ぶりでしょうか。なんだかとても懐かしく思えます。そして……とても嬉しく思います。こうしてお兄様と2人で居られることが。」

 

八幡「………あぁ、俺も嬉しく思ってる。こんな風に寝るのも悪くはないな。」

 

 

軽い話をしてから俺達は眠りについた。

 

だが俺は知らなかった。明日の授業がとんでもない事になるのを。

 

 

 

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