パーシヴァルside
どうしたらいいのでしょう………このままでは八幡さんのお顔に泥を塗ってしまいます。
???「そんな事はこの場ではあまり関係の無い事だと思うけど?◇◇伯爵のご子息殿。」
「何だね?私は今目の前の男と会話中なのだ、邪魔をしないでいただ……!?フ、フェアクロフ公爵殿っ!!?」
「その呼び方は僕には不要だよ。僕はまだ親の子に過ぎないんだからね、公爵と呼ばれるのは心外なんだ。それよりも、この催しの場で貴族出身かどうかの関係はあまりよろしい行為とは思えない。この場には純粋貴族ではない出身の方々も参加しておられる。彼等だけでなく、その方々に対しても失礼な物言いだと思われるよ?」
「そ、その通りですな!おっと、私はまだ挨拶が残っております故、失礼させてもらいます。」
伯爵様のご子息様がそう言うと、足早にこの場から立ち去ってしまった。
八幡「ありがとうございます。どう振り切れば良いか悩んでいたところを……」
「気にする事は無いよ。僕はああいう性格の人があまり好きじゃないだけだからね。自分が受けたものでも無いのに、それを着飾っているような気がしてね、どうしても性に合わないんだ。あぁ、自己紹介がまだだったね。僕はアーネスト・フェアクロフ。公爵の出身だけど、あまり気にしないでほしい。今はこの催しに参加しているけど、聖ガラードワース学園に所属している高等部2年だよ。よろしくね。」
八幡「六花最強の剣士と謳われている貴方にお会い出来るなんて光栄です。私は○○伯爵に仕えております、守護統括隊長の比企谷八幡といいます。隣に居るのが副官のパーシヴァルです。」
パーシヴァル「お会いできて光栄です。」ペコッ
アーネスト「そんな堅苦しい挨拶はやめて欲しいんだけどね……でも、よろしく。けど……成る程、○○伯爵に仕えているのなら、その物動じない態度も納得出来る。あの方は僕が会ってきた貴族の中でも友好的に話せる人の1人だからね、そんな人に仕えている騎士と仲良く出来るのは嬉しいね。」
………なんというか、本当の貴族という感じの方です。しつこさや粘りさを感じさせない、一定の距離をとって話しています。旦那様以外にもこのような方も居らっしゃるのですね。
アーネスト「しかし、君達のような才気溢れる存在をこのままにしておくのは少し勿体無い気がするよ。」
八幡「……それはどういう意味でしょうか?」
アーネスト「僕はね、君達をスカウトしたいと思ってるんだ。六花にある六学園の1つ、聖ガラードワース学園に。」
2人「っ!!?」
………驚きました。まさか初めて会った人に学園にスカウトするなんて。この人は私達がどれほどの実力を持っているのかも知らない筈。そうにも関わらず私達をスカウトしました。八幡さんなら理解出来るのですが、非才の私が行っていいものか………
アーネスト「勿論、○○伯爵殿には僕からも話は通しておくけど、少し考えておいて欲しい。その年で屋敷の守護統括の隊長と副隊長をする程なんだ、剣やその他の腕前も優秀だと僕は見込んでるよ。じゃあ失礼するね。」
フェアクロフ公爵様は一方的に話を終わらせて、そのまま立ち去ってしまった。恐らくは旦那様の所に行かれたのだと思われますが……
八幡「……まさかスカウトされるなんて思ってもみなかったな……しかもあの【
パーシヴァル「恐らくですが、旦那様や奥様にもこの話はされるでしょうね。ですが、考えて欲しいと言われてもどうしたらいいのか分かりません。」
八幡「あぁ、全くだ。」
その後もパーティーは続きましたが、私たちは何事もなくパーティーを楽しむ事が出来ました。
そして帰りの車内では………
八幡「俺達だけこんな良い思いをしても良かったのかと思ってしまう。今更なんだけどな。」
パーシヴァル「少し罪悪感を感じてしまいますね///」
八幡「……顔が少し赤いが、疲れたか?」
パーシヴァル「そ、そうかもしれません///少し休めば治ると思います///」
帰りの車の中でも八幡さんはエスコートした際の手を離さず握ったままでいました。最後の最後で思わぬ形で嬉しさを手に入れる事が出来ました。
ーーー屋敷内・庭園付近ーーー
伯爵「今日は楽しんでもらえたかな?」
八幡「はい、とても充実した1日になりました。」
パーシヴァル「私も八幡さんと同じ気持ちです。」
伯爵「そうか、それは良かったよ。そして私は君達2人の親睦がそこまで深くなった事に嬉しさと喜びを感じているよ。」
パーシヴァル「?それはどういう……っ!」
その時に私は気付きました。八幡さんはまだ私の手を握ったままでした。私は手を放したい衝動と放したくない衝動の2つにかられていました。
八幡「……あっ、あぁ悪い。」
パーシヴァル「い、いえ……///」
伯爵「どうやらこのパーティーに参加させて正解みたいだ。今日はゆっくり休むといいよ。明日も休みにしておくからね、しっかり休養を取ってからまたよろしく頼むよ。」
私たちが返事をする間も無く、旦那様は行ってしまいました。その後私達は自分達の部屋へと戻り、着替えを済ませてから眠りにつきました。
後日、ドレスを返しに奥様のお部屋へと向かったのですが、『それは貴女にあげるわ。貴方の為に採寸したものだもの。偶に貴方の隊長様に見せてあげなさい。』と笑いながら楽しそうに言いました。冗談なのか本気なのか全く分かりませんでした。
アーネストの貴族階級は僕の勘、または思いつきです。原作ではどの階級か分かりませんからね!