比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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自分の評価

 

 

八幡side

 

 

八幡「フッ!」

 

綺凛「ハァッ!」

 

八幡「甘い。」

 

綺凛「あうっ!?」

 

 

綺凛が星導館に入学して数日、まだ生活リズムが掴めていない中、俺と一緒に稽古をしている。無理してやる必要も無いんだが、本人がやりたいと言っている以上止める理由も無いから続けさせている。

 

入学する前も道場で稽古していたからか、基礎的な部分はもう完璧に出来ている。後は実戦での応用や自分なりのアレンジだな。綺凛はどうもそこが抜けているような気がする。今の打ち合いでだって、俺は基礎の動きに自分のアレンジを加えて綺凛から一本取った。

 

 

八幡「という感じだな。自分の流れに少しだけアレンジを加えてみろ。言っておくが、俺のを真似するなよ?してたらすぐに分かるからな。」

 

綺凛「はいっ!」

 

八幡「今日はここまでにするか。分かってるとは思うけど風呂上がりのマッサージを忘れるなよ?」

 

綺凛「はい、ありがとうございました。」

 

 

………綺凛がこの学園に入学してから、何故か俺の事を師匠扱いしているようなないような気がする。いや、別にそれが嫌だというわけではないんだが、少しこそばゆい感じがする。呼び方は普通だが扱いがなんか前と違うような気がする。俺って綺凛からすれば兄弟子の身分になるんだよね?

 

 

ーーー中庭ーーー

 

 

しっかし、春だねぇ〜。それなのに桜は無い。刀藤家には1本だけ桜の木があったな。六花には桜の木ねぇのかな?もしかしたら花見という文化とか無いのかも?

 

 

pipipi…pipipi…

 

 

ん?誰だ?

 

 

???『やっほ~八幡君っ!元気にしてた?』

 

八幡「シルヴィか……どうしたんだ?急に通信なんて寄越して。」

 

シルヴィア『八幡君の声が聴きたくなったから、って答えたら信じてくれる?』

 

八幡「裏がないかどうか尋問する。」

 

シルヴィア『相変わらずだなぁ。八幡君もそろそろ私の事を信じてよ〜。私は君の事、結構気に入ってるんだよ。お付き合いをしても良いくらいにはっ♪』

 

八幡「はいはい嬉しい嬉しい。で、なんか用?」

 

シルヴィア「もぉ〜適当に流しちゃってさ……んんっ、あのさ、明日からまたツアーに行くんだけど、その前に八幡君と一緒に食事に行きたいなぁって思ったんだ。八幡君、ご一緒してくれないかな?」

 

 

皆さん驚いているだろうが、俺は世界的アイドルのシルヴィア・リューネハイムと交流がある。出会いは些細なもんだが、何故か気に入られてしまったみたいで、偶にこんな形で食事のお誘いが来たりする。

 

 

八幡「……分かった。じゃあ何時に何処集合だ?」

 

シルヴィア『じゃあ18時半に商業エリアの噴水の近くにしよっか。お洒落して来ても良いからね♪』

 

八幡「俺はそんな柄じゃねぇよ。取り敢えず了解だ。18時半には着くようにする。」

 

シルヴィア『オッケー♪じゃあまた後でね!』

 

八幡「あぁ。」

 

 

そして通信は切れた。けどシルヴィの奴も結構な物好きだよな、俺と食事がしたいだなんて。学園の奴等とかと一緒に行けば良いと思うんだが、何で俺となんだ?

 

 

八幡「まぁいいか、早く部屋戻って支度しないとな。」

 

 

八幡sideout

 

綺凛side

 

 

また負けてしまいました……私はいつになったら八幡先輩から一本取れるようになるのでしょうか?今日だって取れなかったばかりか、アドバイスまでもらって終わりました。アドバイスをくれるという事は、自分まだ伸び代があるという証拠だと、お父様や八幡先輩から教えられましたが、先輩やお父様の背中はまだまだ遠いと痛感しました。

 

……気になっていたのですが、私はこの学園でどのくらい通用するのでしょうか?先輩で1位ですから、私は……20番目くらいでしょうか?

 

少し気になります……八幡先輩に連絡してみましょう。それとあわよくば夕食も………

 

 

pipipi…pipipi…

 

 

八幡『おう、どうした綺凛?突然連絡なんて。』

 

綺凛「あっ、お疲れ様です!えっと少しだけ気になった事がありまして、先輩から見て私はこの学園でどのくらい強いですか?」

 

八幡『………そうだな、少なくとも俺は《冒頭の十二人》の中には入れると思ってる。お前にはそれだけの力が備わっていると思う。剣の腕ならおそらく、俺と同じくらいだろうからな。そこにさっき言った自分のアレンジを加えたらもっと良くなると思う。』

 

 

八幡先輩は少し過大評価し過ぎだと思います。私が冒頭の十二人に入れる実力を持っているだなんて……それこそ先輩のような稽古を積まないと無理だと思います。

 

 

八幡『しかしなんで急にそんな事を聞くんだ?何かあったのか?』

 

綺凛「い、あえ!ただの興味本位です!私はこの学園でどのくらい強いのか気になっていましたので……先輩の実力なら序列1位も頷けますけど。」

 

八幡『なりたくてなったわけじゃないけどな。他に何かあるか?なければ切るが?』

 

綺凛「あっ、そうでした!八幡さん、もしよろしければ何ですけど、この後お食事でもどうかなっと思いまして……この後はご予定とかありますか?」

 

八幡『済まんな、今日は私用があって行けない。また今度誘ってくれ。』

 

綺凛「そ、そうですか……分かりました。」

 

八幡「済まないな、もう大丈夫か?』

 

綺凛「はい、ありがとうございました。」

 

八幡「気にするな。じゃあまた明日な。」

 

 

そして通信は切れました。少し残念ですが、今日は諦めましょう。今日は学食の……和食セットBにしましょう。

 

 

 

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