比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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リフレッシュをする為に

 

 

八幡side

 

 

綺凛が星導館に入ってから早くも2ヶ月が過ぎた。時が過ぎるというのはあっという間とはよく言ったもので、本当にすぐに過ぎてしまっている。俺もよくよく考えてみれば、優勝とか何も関係無しに綺凛と《鳳凰星武祭》に出ても良かったのかもって思ったしな。まぁもう参加申込期間過ぎたからエントリーなんて出来ないけどな。

 

あった出来事はこれだけではない。1ヶ月に1度ある公式序列戦では綺凛が序列2位【千見の盟主】に挑んで勝利して新2位になった。2つ名も【疾風迅雷】に決まり、刀藤家からは一応序列1位2位を輩出したという記録も出した。入学して2ヶ月で序列2位はヤバいな……俺も挑まれるまではずっと序列外だったし。

 

そんな新しい序列2位の綺凛だが、周りからの反応はというと実力を認めたという人もいれば、まだ認めていない人も存在している。半分半分に分かれている状況だ。中等部1年の入学したばかりの奴が生意気だとか、序列1位に教えてもらっているからって調子に乗り過ぎだとか、様々な事を言われている。だが綺凛も成長していないわけではなかった。庇護欲を擽るような仕草をするいつものソワソワした綺凛がその時放った言葉は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

綺凛『入学したばかりというのも、八幡先輩に教えてもらっているというのも関係ありません!納得が出来ないのなら決闘だってお受け致します!ですが、私だって負けるつもりはありません!私の全てを持って向かってくる者を倒すだけです!』

 

 

あの綺凛がこんな大胆な事を言ったのだ。剣を持つと性格が変わるが、持たずにこの空気になるのは初めてだった。その後、その場から去って人目の無い所ではかなりオロオロしていたけどな。けど、綺凛自身もかなり成長していると俺は思っている。

 

 

だがその言葉を発した場所がいけなかった。その場所は高等部の校舎だったからだ。そして今も……

 

 

???「刀藤っ!!俺と勝負しろっ!!」

 

綺凛「うえぇ!?ま、またですかっ!?一昨日に決闘したマクフェイル先輩ですよね?」

 

レスター「負けっぱなしってのは性に合わねぇんだよ!いいから戦いやがれっ!!」

 

綺凛「ええぇぇ!!?」

 

 

流石に俺も止めてやりたいが、あれは綺凛自身が言い出した事だ。俺も無闇に手は出せない。出してしまったら、また何かいちゃもんつけてくる奴が居るかもしれないからな。

 

 

ーーー1時間後ーーー

 

 

漸く決闘目的の奴等を全て倒した綺凛はベンチで一休みしていた。今日は俺との模擬戦だったのだが、この様子じゃあ無理そうだな。

 

 

八幡「大変だな。」

 

綺凛「いえ……私があの場所で言ったのも少なからず影響していますので。それに私が力を示していけば、認めてくれる人も多くなるんじゃないかって思えるんです。」

 

八幡「そうだな……高等部の校舎だってお前の事で持ちきりだ。決闘に行くか行かないか、本当に中等部なのかとか、もう1つあるが、これは俺が言ったら変態みたいだから言わないでおく。」

 

綺凛「八幡先輩がそんな事を思っている人だとは思っていませんので、言っても大丈夫ですよ。恥ずかしいとは思いますけど。」

 

八幡「………じゃあお前を信じるぞ。本当にその部分は本物なのかってのも噂になってる。特に男連中のな。女も少なくはないが。」

 

綺凛「?何処の事でしょう?」

 

 

分からなくていい。君は純粋なままが一番だ。穢れなんて知らなくていいんだから。

 

 

八幡「それはそうと、今日はやめるか?最近は決闘ばかり続いてるからな、お前も休みたいだろう?」

 

綺凛「いえ、これくらい平気です。」

 

八幡「………いや、休むべきだな。2日は剣を握らない方が良い。少し危ないな。」

 

綺凛「どうして、ですか?」

 

八幡「真剣勝負を毎日のように受け続けているんだ。精神力や体力だけじゃない。削られているのは自身の身体もだ。それに、お前が刀を持っている時の手、震えてたろ。」

 

綺凛「っ!」

 

八幡「《千羽切》は比較的軽い刀だが、それで手が震えるってのは無理をしている証拠だ。少しは身体を休めた方がいい。幸い明日と明後日は土日だ。自分の趣味とかで気分を紛らわしたり、外出して息抜きでもしてくれば良い。」

 

 

今の綺凛に必要なのは休養だ。流石にこの1週間連続の決闘は度が過ぎてる。少しやつれ気味だからな。兄貴分としてはこの状況は放って置けない。

 

 

綺凛「……そうですね、明日と明後日は休む事にします。土日は刀を持ちません。自分のやりたい事をしてみようと思います。」

 

八幡「ついでに言っておくが、技を考えるのも無しだからな。それやっちまったら刀が無性に使いたくなるから。」

 

綺凛「はうぅ〜八幡先輩は何で私の考えている事が分かるんですか?」

 

八幡「俺の経験だからだ。」

 

 

………言っていて少し恥ずかしいな。

 

 

八幡「まぁ兎に角だ。明日明後日は決闘なし、刀なし、これを心掛けろ。だからって必要以上に考え込んだりするなよ?リフレッシュ出来なくなるから。」

 

綺凛「はい、分かりました!」

 

 

本当に分かってくれたのなら良いんだけどな。俺もこれで刀握っちまったしな………お店の。

 

 

 





綺凛ちゃん、2位になってから忙しそう………
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