八幡side
何だって俺が星露と戦わなくちゃいけないんだか……生徒の後学の為っつってるが、本心は対等に戦える奴が学院に居なくなったから戦わせろっ!みたいな感じだろうな。にしてもアイツ、やる気満々だよ……仙具持ってんじゃねぇかよ。此処には初等部も居るっていうのに大丈夫かよ。今の俺は【祢々切丸】を持ってねーってのによ。まぁいい、何か武器を借りるか。
八幡「済まない、誰か刀を持って来てくれ。アイツが武器を使っている中で格闘戦っていうのは分が悪過ぎる。俺も武器が使いたい。」
「は、はい!只今っ!」
星露「よいのか八幡よ?それでは負けた時の言い訳が出来んぞ?」
八幡「安心しろ、負けるのはお前だからな。」
星露「ほほう?」
さて、お手並み拝見してやろうか、3代目。
八幡sideout
シルヴィアside
あの2人、大丈夫だよね?なんか少しだけ気が高まっているような気がするけど………
奏斗「ねぇ母さん。」
シルヴィア「ん?どうかしたの?」
奏斗「父さんってどれくらい強いの?俺、稽古や鍛錬でしか父さんと手合わせした事無いから分からなくて……それにその時絶対手加減してるから。」
シルヴィア「……そっか、なら此処でしっかり見ておくといいよ。お父さんがどれだけ強いかってところを。私から言えるのは2つだけ。1つ目は絶対に目を離さない事。2つ目は奏斗の想像を遥かに超えるくらいの実力者って事だよ。」
奏斗「………」
ふふふっ、集中してる。さて、この子の目に八幡はどう映るのかな?
シルヴィアsideout
奏斗side
準備が出来た段階で星露さんは父さんに決闘を申し込んで父さんがそれを受諾した。星露さんは如意棒みたいなのを構えていたけど、父さんは刀を鞘に入れたままの状態で手に持って立っているだけで何の構えも取っていなかった。これじゃあ父さんはやられちゃう。
だって星露さんは《王竜星武祭》を史上初の3連覇を達成した人。そんな相手に手加減で勝てるわけが無い。
『Battle Start!』
試合開始の合図がなったと同時に星露さんは父さんに向かって突進して如意棒を伸ばして攻撃した。そのまま伸びる如意棒は父さんに目掛けて伸びていき、そのまま父さんの腹部に直撃した。
奏斗「父さんっ!!」
シルヴィア「………」
八幡「………この程度か?」
奏斗「っ!!?」
モロに受けている筈なのに何でっ!?確かに直撃しているはずなのに!?何であんな風に涼しい顔をしていられるんだ!?
星露「流石、と言ったところじゃな。お主も大概化け物じゃのう。今の一撃、妾はかなり本気でやったつもりなんじゃがのう?」
八幡「だとしたら加減不足だな。まさかこんなもんで俺を倒せる、なんて思ってもいないだろ?」
星露「思ってはおらなんだが、まさかこれ程までに余裕の表情をされるとはのう……ちと痛いのう。」
八幡「残念がってる暇はねぇからな。こっからだぞ、本当の戦いってのはよ。」
そこからの戦いは目でも終えるくらいの速度で行われていたけど、2人の攻撃が激し過ぎて目が段々とついて行けてなくなってきた。
シルヴィア「どう?お父さん強いでしょ?」
奏斗「……ねぇ母さん。父さんって何者なの?あの星露さんに互角どころかそれ以上に渡り合ってる。それどころか………」
星露さんが押されてるようにも見える……
シルヴィア「う~ん……この事は中等部になるまで隠しておこうって約束だったんだけど、今言っちゃうね。実は八幡……ううん、比企谷八幡っていうのは、この界龍第七学院史上で最強って言われている存在なんだよ。奏斗はさ、【神羅無双】って聞いた事ある?」
奏斗「っ!!それって界龍の2つ名の【万有天羅】を超える者にしか与えられないっていう伝説の!!?何で母さんがそれを知ってるの!?」
シルヴィア「その2つ名を初めて継承、つまり初代【神羅無双】になったのが私の夫であり、貴方の父親の比企谷八幡だからだよ。」
そのことを聞いた途端、俺の頭は真っ白になった。そして目の前の試合と母さんの言葉に夢中になった。
シルヴィア「10年以上前かな。八幡が大学部の時に星露を倒してね、4代目【万有天羅】を継承したんだけど、男では初めてだから歴代の【万有天羅】全員が歴代最強って認めたからこの2つ名がついたの。まぁ当時は【万有天羅】のイメージが強かったんだけどね。」
奏斗「……じゃあ父さんは、今この六花の中で1番強い存在だっていう事?」
シルヴィア「そうだね。八幡が序列2位になってからは八幡が六花最強みたいになってたけどね。星露はまだ星武祭に出られる年じゃなかったから。それを含めても八幡はこの六花で1番強い存在なのは間違いないよ。」
………俺は今まで父さんの事を料理が上手くて家族思いな、ちょっとだけ武術や星辰力、星仙術や陰陽術の扱いに詳しい人としか思ってなかった。けど、その正体がまさか歴代最強の称号を持っている人だったなんて………
でもそうだとしたら疑問がある。何で学院側はこの事を俺に知らせなかったのか。
奏斗「何で学院は俺にその事を教えなかったの?幾ら父さんと母さんが内緒にしていたとしても、学院までは無理だよ!」
シルヴィア「ふふふっ♪奏斗、【万有天羅】の行動を妨げてはならない。聞いた事あるでしょ?奏斗が入学する前から八幡は星露にお願いしていたの。『中等部になるまでは、俺の事は伏せておいてくれ。』ってね。まぁこんな形で教える事になっちゃったけどね。けど、どう思う?自分の父親が最強の存在だって分かった気分は?」
奏斗「なら俺は、その父さんも超えてみせるよ!父さんに出来たのなら俺にだって出来る!!だって俺は、【神羅無双】と母さんの息子だからっ!!」
シルヴィア「ふふっ、男の子ならそう来なくっちゃね!あっ、もう試合終わるみたいだね。」
ずっと見てたけど、父さんは星露さんの攻撃を最初の一撃以外は1度も受けていなかった。そして俺は初めて見た、星露さんが初めて膝をつくところと、父さんの圧倒的なまでの強者のオーラを。
今回は息子目線で言ってみました。