比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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すれ違いの出会い

 

 

シルヴィアside

 

 

ツアーが終了して1週間、私とペトラさんは出来る限り、あのカラオケを歌っている人、ottantamila(オッタンタミーラ)の情報を集めた。その結果、以外にも身近にいる事が分かった。その場所は六花商業エリア北部にあるカラオケ店だった。私は早速そのカラオケ店に行ってみたんだけど、歌っているお客さんが多いからottantamilaがどの人か全く分からなかった。そしてそれ以前の問題があった。歌っているところを覗いたら完全に不審者だという事。これでは探すに探せられない。

 

当然私はそれだけで諦められる程、根性は弱くない。今日もカラオケに来て歌を歌って周囲の様子を探っている。それでも聞こえてくるのは、精々80〜88点の人たち、高くても92点の人だった。あの人の歌はもっと人の心を高ぶらせるような、もっと元気が出るような歌声だった。

 

 

シルヴィア「はぁ……あっ、空になっちゃった。もう一回補充してこよっと。」

 

 

ーーードリンクバーがある前ーーー

 

 

はぁ〜あ……この1週間、ずっとこのお店に来てるけど、めぼしい成果はゼロ。歌っているから練習にはなるけど、あの歌声が聞こえないって思うと少しだけ滅入ってしまう。

 

 

「いらっしゃいませ!あっ、今日も来てくれたんですね!嬉しいです!」

 

「えぇ、少しハマっちゃったので。」

 

「いつもの部屋でいいですか?」

 

「はい、お願いします。」

 

「はい!じゃあこちらコップとマイクです!フリータイムなのでごゆっくりどうぞー!」

 

 

へぇ〜学生さんなのに此処の常連さんなんだ。でも何処かで見た事あるような……何だっけなぁ?うぅ〜ん……まぁいいや。飲み物持ったら部屋に戻ろっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日も1位連発期待していますからね、ottantamilaさん?」

 

 

ーーー個室部屋ーーー

 

 

ペトラさんはこの六花に居るって言ってたけど、本当に居るのかな?1週間カラオケに来て様子とか見てたけど、何も変わった様子は何も無いし、探知系魔法を使おうにも手かがりが少な過ぎるから使えない……居ないのかな?でもペトラさんは嘘をつくような人じゃないし……何処に居るのかな?見当もつかないよ。

 

 

シルヴィア「……とりあえず歌おっかな。あっ、この曲あの人に抜かれてる。よぉ〜し!追い抜いてやるんだから!この歌は私が歌ってるんだから!」

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

シルヴィア「うんうん、上々だね!これで私が1位♪あと何回か歌ったら出ようかな。」

 

 

………

 

 

………………

 

 

………………………………

 

 

シルヴィア「んん〜あぁ〜終わった!じゃあ次でラスト……ってえぇ!?私の記録が抜かれてる!?しかもあの人にっ!?」

 

 

1位 ottantamila 96.821

 

2位 S.L.Q.S 96.227

 

 

シルヴィア「ふぅん……いいよ!とことん付き合ってあげるよ!まだまだ相手してあげるんだからっ!!」

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

シルヴィア「ふぅ……こ、これなら抜かせないでしょ!やっとでた点数なんだもんね!」

 

 

1位 S.L.Q.S 98.857

 

2位 ottantamila 98.688

 

 

僅差だけど、私だって本気を出せばこれくらい出せるもん!カラオケだけど、精密採点だから点数が上だったら勝ちなのだっ!

 

 

シルヴィア「それにしても……喉乾いちゃったよ。歌い続けたから当然だけど、こんなにも熱く歌ったのはいつぶりだろうなぁ〜……っと、それよりも飲み物飲み物〜!」

 

 

あれならそう簡単には抜かせられない筈!さぁ、どう来るかなっ!?

 

 

シルヴィアsideout

 

八幡side

 

 

マジかよ……まだ食い下がってくるのか。30分間歌い続けてるが、もう喉がヤバい。飲み物無しでやってるが、流石にもう欲しくなって来た。にしても何だよ、この点差は。ほぼ0.2点差じゃねぇか、たった0.2点差で負けたなんてよ……

 

八幡「けど、まだ居たんだな。こんな風に1位を目指して歌ってくれる人……最近はそんな人いなかったからな。なんか少し嬉しいな。虎峰とセシリー連れて来た時は俺が1位だったんだけど、今は俺が2位………これは負けてられないな。」

 

八幡「その前に飲み物の補充に行くか。流石に喉がカラカラだ。喉が潤いを欲している。飲み物補充したら早速あの点数抜いてやる。」

 

 

八幡sideout

 

ーーーーーー

 

 

シルヴィア「それにしても良い勝負してるよ。ここままなら1位守れるけど、相手もきっとまだまだ挑んでくるよね。こうなったら今日はottantamilaととことん勝負だね!よし、じゃあ飲み物は……」

 

八幡「まさかあんな点数出すなんてな……上手過ぎだろ、あのS.L.Q.Sって人。あの人を越える為にも、喉を刺激するようなジュースは無しだな。じゃここは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人「オレンジジュースで行くか!(行こうか!)………え?」

 

 

八幡「あ、先にどうぞ。」

 

シルヴィア「す、すみません……オレンジジュースお好きなんですか?」

 

八幡「いや、まぁ……喉に刺激を与えたくないので。それに、負けられない戦いみたいなものをやっておりまして。」

 

シルヴィア「そ、そうなんですか………頑張って下さい。」

 

八幡「ありがとうございます。」

 

 

こうして2人の初邂逅はすれ違いという形で終わった。。

 

 

 

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