シルヴィアside
八幡君と出会ってから1日が過ぎた。何故か昨日の八幡君と別れてから、八幡君の事ばかりを考えてしまう。自分でも分からない。こんなの初めてだった。八幡君は今何をしているのか、またカラオケに行っているのか、それとも学院に居るのか、考えても無駄だとは分かっているけど、考えてしまう。彼が今どうしているのかを。
シルヴィア「………」ボー…
「………シルヴィアさん?」
シルヴィア「……えっ?な、何?どうかした?」
「いえ、なんか今日は随分ボーっとしてるなぁって。何かあったんですか?」
シルヴィア「えっと……さ、最近面白いカラオケ動画を見て、それを脳内再生していたんだよ。」
「へぇ〜シルヴィアさんがそんな風に思える人が居るんですね。上手いんですか?」
シルヴィア「うん、凄く上手!よければ君も聞いてみるといいよ。ottantamilaって名前で探せば見つかると思うよ。」
「はい、今度見てみます!」
ふぅ、なんとか誤魔化せた。咄嗟に八幡君の歌を思い出せて良かったよ。多分思い出せてなかったらあたふたしてたかもしれないし。
………カラオケに行こうかな?
ううん、カラオケに行こう!
ーーーカラオケーーー
……つい来ちゃったけど、別に歌いたい気分というわけでは無い。ただ、もしかしたら八幡君が此処に来ているかもしれないという期待で足を進めてしまった。でも、もし居たとしてもそこには入れないよね。だって1人で入ってるんだもんね。私ってばお茶目なミスをしちゃったよ。
シルヴィア「はぁ……私なにやってるんだろう?」
八幡「シルヴィ?」
っ!!
後ろから私のアダ名で呼んでくれたのは、今私が会いたくてたまらなかった人物、比企谷八幡君が立っていた。
シルヴィア「……八幡君。」
八幡「………歌いに来たのか?」
シルヴィア「ううん。なんかね、八幡君はどうしてるかなぁって思ったら、此処に来ちゃったんだ。八幡君は?歌いに来たの?」
八幡「いや、実はというと俺も同じような感じでな。お前の事を考えていたら此処に来てしまったって感じだ。」
シルヴィア「そ、そうなんだ……」
八幡くんが私の事を考えて……ちょっと嬉しい。
シルヴィア「じゃあ八幡君は今フリーなんだよね?」
八幡「ん?あぁ、そうだが?」
シルヴィア「じゃあさ、今日私に残りの時間をもらえないかな?少しだけデートしない?」
………っ!?わ、私は何を言ってるの!?デ、デート!?そんな恋人みたいに言っても八幡くんが困惑するだけなのに!
八幡「……あぁ、いいぞ。」
シルヴィア「っ!!ホ、ホント!?本当にっ!?」
八幡「あぁ、嘘はつかない。俺ももうやる事が無かったし、お前と一緒に居るのも退屈しなさそうだからな。」
シルヴィア「やった♪」グッ!
やった!八幡君と一緒にデート出来る!今日の6時くらいまでは私が八幡君を独り占めだよっ!
シルヴィア「ねぇね!何処行こっか?」
八幡「それについてなんだが、俺はまだこの街に疎い。出来れば案内がてらシルヴィのお勧め出来る場所を教えてもらえるなら嬉しい。」
シルヴィア「任せてよ!とっておきのお店やお気に入りの場所まで案内してあげるから!」ダキッ!
八幡「……何で腕に抱き着くんだ?」
シルヴィア「いいでしょ?これはデートなんだから、彼氏彼女っぽくしないとねっ♪」
わー言っちゃった!!(≧∇≦)
八幡「……じゃあ、案内してくれ。」
シルヴィア「うん♪」
そこからの八幡君とのデートは、今まで過ごして来た楽しい時間、幸せな時間よりも遥かに超える幸福な時間だった。ただただ幸せだった。なんでかは分からないけど、八幡君と一緒に居ると、胸がポカポカした。
シルヴィア「んん〜!どうだった?一応私のおすすめスポットは一通り回ったんだけど……」
八幡「何処も良い場所だった。今後何かあったら使わせてもらうかもな。」
シルヴィア「うん、その時は是非使ってよ!きっと良い気分転換になるから!」
八幡「次の……ってもう暗いな。」
シルヴィア「……そうだね、もう終わりかな。」
もう終わりかぁ………やっぱり楽しい時間ってあっという間に過ぎちゃうんだなぁ。
シルヴィア「……ねぇ、次はいつ会えるかな?」
八幡「え?」
シルヴィア「なんかね、すぐに会いたくなっちゃうんだ。変かもしれないけど、昨日から今日の八幡君に会うまではずっと君の事を考えてたんだ。だからさ……今度はいつ、暇になりそう?」
八幡「あー……それは俺に分からん。暇な日ってのは突然だからな、いつになるかは約束出来ない。」
シルヴィア「そっか……」
残念だなぁ。次いつ会えるのかも分からないなんて……寂しいよ。
八幡「あー……もしよければなんだが、番号とアドレスを教えようか?」
シルヴィア「っ!!うん、教えてっ!!」
私は今まで以上に食い気味に掛かっていったも思う。それだけ嬉しかった。これで八幡くんといつでもお話が出来る。そう思うと、また胸がポカポカして来た。
その後はウキウキ気分になりながら学園に戻った。