比企谷八幡のあり得ない六花生活   作:生焼け肉

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自覚する想い

 

 

シルヴィアside

 

 

シルヴィア「………」

 

 

何だろう……イマイチ調子が上がらない。肉体的疲労とか精神的疲労は何も無い。けどなんか調子が良くない。なんかモヤモヤするっていうかドロドロするっていうか、表現もよく分からないけどそれ以上にどうしたらいいのか分からない。歌を歌いたい気分でもないし、作詞する気分でもない。飲食する程お腹も減ってないし、運動したいという欲求もなければ、眠りたいという欲求もない。したい事だって特に無い。

 

 

シルヴィア「何だろうなぁ……この胸がモヤモヤする感じは。どうすれば治るんだろう?」

 

 

別に嫌というわけじゃないけど、少し落ち着かない。ずっとこのままでは私も流石に嫌だから誰かに相談してみようかな?こういう時はカウンセラーがいいかな?

 

 

ちょっとだけカウンセリングしてもらおうかな。

 

 

ーーーカウンセリング室ーーー

 

 

シルヴィア「失礼します。浅葱先生はいますか?」

 

浅葱「あら、シルヴィアさんじゃない。貴女がこんな所に来るなんて意外だわ。どうかしたの?」

 

 

クインヴェール女学園所属のメンタルカウンセリング教師をしている白羽浅葱(しらはあさぎ)先生。見た目は少しギャルっぽい感じの人だけど、内面はとても良い先生。金髪の長い髪を後頭部で縛っていて、耳にはターコイズブルーのピアスをしている。スタイルも良いからかなりの男性から言い寄られているという噂もある。まぁ、単なる噂だから私は信じてないけどね。

 

 

シルヴィア「はい。実は………」

 

 

私は自分でも正体不明の胸のモヤモヤについて説明をした。自分でもどう表現すればいいか分からないから、伝わってるかどうか不安だけど、出来るだけ分かりやすいようには伝えられたと思う。

 

 

シルヴィア「……ていうわけなんです。」

 

浅葱「成る程ね……これだけだとまだ『コレだっ!』っていう確証のもてる材料が無いかな……じゃあ私がいくつか質問するから、シルヴィアさんはそれに答えて。」

 

シルヴィア「はい、分かりました。」

 

 

それから浅葱先生の質問が続いたけど、特に難しいという内容は無かった。まだ途中なんだけど、何か引っかかったような感じは私も先生も感じてはいなかったみたい。

 

 

浅葱「……はい、じゃあ次の質問に行くわよ。貴女は今、恋をしていますか?」

 

 

………してないよね?だって好きな人なんて居ないもん。

 

え?何?私何か変な事言った?だって本当の事を言ってるんだからいいでしょ?

 

 

シルヴィア「ノー。」

 

浅葱「ノーと答えた人の質問ルート。もし貴女が気になっている人が自分ではない異性と一緒に居たら気分は良い?悪い?」

 

 

私の気になっている人………誰だろう?八幡君と最近話す機会が増えたから八幡君で少し想像してみようかな。

 

 

ーーー妄想中〜〜〜妄想終了ーーー

 

 

………うん、なんか嫌。ううん、凄く嫌だ。八幡君が他の異性と一緒に居るのは凄く嫌。

 

 

シルヴィア「悪い。」

 

浅葱「(来たわ!此処が攻め所ね!)その隣が自分だったら気分は良い?悪い?」

 

 

そりゃさっきの想像で自分のもやってみたからすぐに答えられるよ。

 

 

シルヴィア「良い。」

 

浅葱「貴女はその異性の事をもっと知りたい?」

 

シルヴィア「イエス。」

 

浅葱「貴女はその異性に自分の事をもっとよく見て欲しいと思っている?」

 

シルヴィア「イエス。」

 

浅葱「最後の質問よ、貴女がもし、その異性と付き合っていたら気分は良い?悪い?」

 

 

八幡君と?付き合えたら………うん、悪い筈が無い。良い気分にしかなれないと思う。

 

 

シルヴィア「良い。」

 

浅葱「……はい、終了。質問の結果だけど……」

 

シルヴィア「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅葱「シルヴィアさん、貴女ちゃんと恋をしてるじゃない。でも無自覚だったみたいね。」

 

 

………え?私が、恋?

 

 

シルヴィア「私が恋をしているんですか?」

 

浅葱「えぇ。誰を想像したかは分からないけど、他の異性と居たら気分が悪い、自分だったら気分が良い、もっと相手の事を知りたいし自分をもっとよく見て欲しい、これだけでも充分だけど、最後のが決め手ね。付き合っていたら気分が良い。少しズルい事を言うけど、この気分が良いというのは、幸せな気持ちになるっていう置き換えでもあるの。」

 

シルヴィア「………」

 

浅葱「つまり貴女は立派に恋する乙女って事よ。まぁ、だからといって貴女の胸のモヤモヤが無くなるかどうかは分からないけどね。

 

 

私が、八幡君に恋………何だろう?この胸にスーッと浸透していくような、しかも自分でもそれを抵抗しようなんて思わないくらい気持ち良く心の中に染み渡っていく。鼓動が打つ度にその気持ちは強くなっていく。更に、更に強く。そして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクンッ!!

 

 

あぁ……これだ、これだったんだ。私の胸のモヤモヤは。私は八幡君が好き。大好き。この気持ちが分からなかったからモヤモヤしていたんだ。今なら分かる。だって、モヤモヤが消えて凄く良い気分なんだもん。

 

 

………伝えたい。今すぐにでもこの気持ちを伝えたい。八幡君に大好きって伝えたい!

 

 

浅葱「……その様子だと自分の中でも納得出来たみたいね。」

 

シルヴィア「はい。モヤモヤが消えて今は凄く気分が良いんです!そして今思うんです。この想いをその人に伝えたい……大好きって言いたいって。」

 

浅葱「ふふ、青春ね。カウンセリングが上手くいって良かったわ。これで貴女も大丈夫ね。また何か困ったら来て。待ってるから。だけど、彼氏自慢に来るのはやめてね。」

 

シルヴィア「先生にだって、きっと良い彼氏が出来ます!だって先生凄く良い人ですから!」

 

 

こうして私は、比企谷八幡という1人の男の子へ向ける思いを恋心だという事を知った。

 

 

 

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