八幡side
………
八幡「んでお前、なんで検査室に居るんだ?」
ころな『テメェ本気だったのかよ!!そこに行くわけねぇだろうが!死ぬの私だぞ!』
八幡「うん、知ってる。」
ころな『テメェマジで嫌な性格してやがるな!』
君にだけは言われたくありません。
八幡「そんな事よりもテスト始めるぞ。テストは簡単だ。俺は今、星辰力に覆われたバリアの中にいて、その中には花束が2つ用意されている。1回目は1つの花束を床に置いたままにして、俺ともう1つの花束にバリアを張ったままにする。もう1つは放置状態だ。それでまずはオーフェリアの状態を確かめる。2回目に俺の作った校章をオーファリアにつけて同じ事をしてもらう。その状態で花が枯れていなければ成功だ。何か質問はあるか?」
オーフェリア「……無いよ。」
ディルク『私もありません。』
ころな『……ねぇ。』
よし、じゃあ早速始めるか。
八幡「じゃあ始めるからな。オーフェリアは辛いだろうが、頑張ってくれ。」
俺は持っていた花束の1つを床に置いてその場を離れた。花束にはまだバリアを張った状態にしてある。
3……2……1……よし。
俺はバリアを解いてオーフェリアに指示を出す。
八幡「オーフェリア、花束に向かって歩いて行ってくれ。」
オーフェリア「う、うん。」
オーフェリアは徐々に花束へと近付く。それに伴い、花束の花はどんどん萎れていき、オーフェリアが触る前に枯れてしまった。
八幡「じゃあ次から本題だ。オーフェリア、その校章をいつもつけている部分につけれくれ。」
オーフェリア「うん。」
八幡「つけたな?じゃあその校章に触れてみてくれ。」
オーフェリアは言われるがままに交渉に触れた。すると、校章から黒い靄のようなものが現れた。
オーフェリア「えっ!?な、何!?」ビクッ!
八幡「大丈夫だオーフェリア、危害は無い。」
黒い靄はオーフェリアを包むとすぐに消えて無くなった。何事も無かったかのように。
ディルク『………比企谷さん、これで本当に大丈夫なのですか?』
八幡「あぁ、その筈だ。じゃあテストを続けるぞ。オーフェリア、そのまま俺に向かってきてくれ。バリアは解くから大丈夫だ。」
オーフェリア「う、うん。」
俺はバリアを解いてその場に立ち尽くした。オーフェリアは着々と俺に近付くように歩き出した。さっきはこの辺りでもう萎れていた。
だが、花はまだ枯れていなかった。それどころか萎れる様子も全く無かった。
ディルク『こ、これは……!』
ついにオーフェリアは俺の目の前まで来てしまった。それでも花は枯れていなかった。
オーフェリア「………」
八幡「持ってみるか?」
オーフェリア「………うん。」
俺はオーフェリアに花束を差し出した。オーフェリアは恐る恐るといった様子で花束に手を伸ばした。そして花束に手を添えて、俺はその花束をオーフェリアに持たせるように手を離した。
オーフェリアは6年ぶりに生きた花に触る事が出来た瞬間だった。
オーフェリア「……触れる……ちゃんと触れる。生きているお花に……生の息吹を吹いているお花に、ちゃんと……ちゃんと触れてる………」ポロポロ
八幡「………その花の名前と花言葉、オーフェリアなら分かるよな?」
オーフェリア「……真ん中に咲いているのはヘリクリサム。花言葉は『いつまでも続く喜び』『永遠の思い出』。それを囲っているのがカキツバタ。花言葉は『幸福は必ず訪れる』。周りに咲いてる白いのは胡蝶蘭で、花言葉は『幸福が飛んでくる』……だよね?」ポロポロ
八幡「あぁ……覚えてるか?この花は全部、6年前のリーゼルタニアの温室でお前が育てていた花だ。やっと触る事が出来たな。」
オーフェリア「うん……うんっ!!」ポロポロ
するとオーフェリアは花束を投げると、俺に抱き着いてきた。
オーフェリア「お兄……さん、ありがとう……本当に……本当にありがとう!!うっ、うぅ!」ポロポロ
八幡「気にすんなよ。妹分を助けるのなんて兄貴分として当たり前だろ?良かったな。これで目一杯花に世話してやれるし、色んな花に触れるし、色んな事が出来るぞ。」ナデナデ
オーフェリア「ううぅ……グズッ、う、うぅっ!」ポロポロ
八幡「我慢なんてするな。この前と同じで泣きたい時は思いっきり泣けばいいんだよ。俺の前でくらいは素直になれって言ったろ?な?」ナデナデ
オーフェリア「うっ、うっ、うえぇぇぇぇんんん!!わああああぁぁぁぁんん!!」ポロポロ
オーフェリアは大粒の涙を流しながら大泣きした。それも外に聞こえるくらいの大きな声を上げながら。
だが、それもそうだ。もう2度と触る事が出来ないと思っていた生きている花に触る事が出来たのだ。こんなにも嬉しい事は無いだろう。
ーーー30分後ーーー
オーフェリアが泣き止んでからは人でも試してみた。ディルクと樫丸を立たせて実験してみた。結果は成功。毒の影響は全く無かった。
ディルク「比企谷さん、今回は本当におめでとうございます!貴方は私の悲願を成し遂げてくれました!これ以上の喜びはありませんっ!」
八幡「いや、気にするな。それに1番嬉しいのはオーフェリアだ。やっと思い切り笑えるようになったんだ。これからは六花で学院生活を思う存分に楽しまないとな。」
ディルク「そうですね。比企谷さん、今回のお礼としてこちらをお受け取りください。」
八幡「いや、そんなの要らない。俺はただ協力したいって申し出ただけでお礼目当てなんかじゃない。」
ディルク「いえいえ、こうでもしないと私の気持ちが収まりません!どうかお受け取りください。」
八幡「……じゃあお言葉に甘え……て!?」
なんじゃこりゃ!?1…10…100……2000万!?
八幡「おいっ!?お前何考えてんの!?」
ディルク「いえいえ、それくらいの事はさせてください。それにご安心を。私は1ヶ月に3億は稼げますので。これはお小遣い程度だと思ってください。」
この金額をお小遣いだって思えるお前の頭が凄いよ、俺には無理だ。いや、一般人には到底理解出来ねぇし、金持ちしか分からんよ。
八幡「とりあえず俺は帰るわ。オーフェリアにはよろしく伝えておいてくれ。」
ディルク「はい、今後とも良い関係を築いて行きましょう。」
八幡「あぁ。オーフェリアが居る限りは大丈夫だとは思うけどな。」
軽い雑談を終えてから、俺は界龍へと帰還した。漸く俺は楽しい学院生活を送る事が出来る。
オーフェリア『お兄さん!今度の日曜日遊びに行こっ!もう1回デートッ♪』
……毎週の日曜日にオーフェリアからお出かけのおさ『デートのお誘い、だからね!』………デートのお誘いを受けている。
まぁ、オーフェリアが今を楽しく過ごせているのなら別に構わないけどな。
いや〜良かった!前作ではあまり接点がない状態でしたが、こんな風にオーフェリアが感情的だと来るものがありますね。