あと今月は色々立て込んでて更新遅れます。
皆さんこんにちは、F45です。
突然ですが、UMP45のフィードバックモデルとして製造された私には、文字通り家族がたくさんいます。UMP45お姉ちゃんに、私の妹のF9にそのオリジナルのUMP9、さらには別の世界から来たというノインちゃん。あ、あと9は416とも付き合ってるから家族で、ということはF416とS08地区のプティさんもちょっと離れた家族?
「45姉、どうしたの? もうすぐ着くよ。」
「え? あ、うん。」
ちょっと考えこみ過ぎたみたい。窓から顔を出すと、いつのまにかS09地区の中に入ってました。舗装された石畳の上をゴトゴト走って、ちょっと大きめの公園の前で止まります。
「う〜〜〜〜ん、着いたぁ! 運転ありがと指揮官!」
「はは、どういたしまして。 じゃあ行こうか。」
「We arrived a little early.」
「まぁギリギリになるよりいいんじゃない?」
車を降りて路地を進むと、その先にはあの代理人さんがいる喫茶 鉄血。実はこっちにくる時の待ち合わせスポットなんです。
ドアを開くと同時に漂うコーヒーの香り・・・・・あぁ〜美味しそ〜。
「45飲めないじゃん。」
「み、ミルクと砂糖を入れたら飲めるよ!?」
「ふふっ、無理に飲まなくても大丈夫ですよ。」
「すみません、上の部屋を借りても?」
「えぇ、話は伺っています。 どうぞご自由に。」
そう言って案内してくれる代理人さん・・・服変えたんだ、似合ってるなぁ。
で、案内されたのは上の個室だけど、ここを使うのは私たちの指揮官とあっちの指揮官だけ。私たちは下で待ってるよ!
「うん、わかった。 これで好きなだけ楽しんできて。」
・・・・・指揮官、そうやすやすとカードを渡すのはダメだと思うよ?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ねぇ〜45〜、なんで他にも妹がいること教えてくれなかったのさ〜!」
「聞かれなかったからよ。 あとあの可愛い妹に手ぇ出したら承知しないから。」
「出さないよ、出すのは45だけだもん!」
「それをまずやめなさい!」
抱きつく40を引きずりながら歩く・・・・もはや苦行じゃないかしらコレ。G11、暇なら笑ってないで手伝いなさいよ。9、気を使ってくれるのは嬉しいけど助けてくれないのね。416、あんた見向きもしないわね!?
「相変わらず、仲がいいな二人は。」
「指揮官? それ本気で言ってるなら病院に行くことをお勧めするわ。 眼科じゃなくて精神科よ。」
今更だがこの指揮官は色々ずれている・・・・そろそろ刺されそうだけど助けてやんないからね。
ってそうこうしているうちに
カランカラン
「こんにちは・・・・あ、F9!」
「あ、9! それに416も!」
「早かったのね。 ベルリッジ指揮官は上に?」
「Yes.」
「そう。 指揮官、待たせるのもなんだし行ってちょうだい。」
「あぁ、そうする。 好きなものを頼んでいいから伝票は私に出してくれ。」
さすが指揮官、太っ腹だね。代理人も心なしか嬉しそうだよ。ところで・・・・・
「40、いつまでくっついてるのよ離れなさい。」
「い〜や〜だ〜! 離れ離れの数年間はこの程度じゃ埋まらないよ!」
「なら私のダミーかそこらへんの木にでも抱きついてなさい!」
あぁもう! F45たちがへんな目で見てるからやめなさいっての!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なんだろう、この感じ。
F45は自分の胸に芽生えたこの感情に首をかしげる。あの後はそれぞれグループに分かれて話しており、9と416のカップルの元にはFの方の二人が、また別の席では二人のG11が談笑?している。
で、残った三人は同じテーブルでお茶を飲んでいるわけだが、丸テーブルにもかかわらず三人は横並びで座っている。
「ほら45、あ〜ん!」
「この! あんたちょっとは自重しなさいよこのシスコン!」
「・・・・・・・。」
「F45ごめんね・・・・・F45?」
じっと45を見る目が、次第にムッとしたものに変わっている。いや、よく見るとその視線は今なおベッタリな40の方に向けられている。
45が訝しんでいたその時、ついにF45が動き出す。
「40ばっかりずるい!」
「ぐぇ!? え、F45!?」
「むっ、可愛いFちゃんでも譲れないよ!」
それぞれが片方ずつ腕にしがみつき、45を挟んで睨み合う。
突然のことに驚く45。40はともかくF45がここまで積極的になるなんて、それこそ酒を飲んだ時くらいなものだからだ。まさか酒か、とも思ったがあの代理人がそんなことをやらかすはずもなく、というか昼間はメニューにすらないので違う。
「40はいっつも一緒にいるでしょ! 今日は私に譲って!」
「あの・・・二人とも・・・・」
「あたいは数年間も我慢したの! これでもまだ足りないくらいだよ!」
「ほ、ほら・・・そろそろ腕から変な音が・・・・」
「譲って!!!」
「やだ!!!」
「イダダダダダ!!!! もげるっ! もげるからぁあああああああ!!!!」
両方から人形のフルパワーで引っ張られる45。これが人間ならかるく持ってかれているがそこは人形、まだ痛いで済んでいる。とはいえ流石に妹たちとじゃれついていて大破しましたとは言えないのでなんとかしたいところ。
「私は45お姉ちゃんが好きだもん!」
「あたいも同じ、いやそれ以上だよ!」
「ふ、二人とも落ち着いて・・・・・・」
「むぅ〜〜〜〜〜・・・・・えいっ!」
突然引き寄せられるとともに感じる唇への柔らかい感触に、45は一瞬ぽかんとする。その後ろの40も然りだ。
ほとんどその場の勢いでチューしたF45は顔を真っ赤にしながら、しかししっかりと40を見据えている。
「・・・・あ、あたいだって!」
「え!? 嘘でしょ!?」
「ああああ〜〜〜〜〜〜!!!!!」
グイッと顔を向けると同じくマウス トゥ マウスする40。45は相変わらず口をパクパクさせ、F45と40は再び睨み合う。
別段鈍感というわけでもない45はここまでされて気づかないはずもなく、しかしそれはそれで大変なことになったと感じる。
これはアレだ・・・・・・修羅場というやつだ。
「45お姉ちゃん!」
「45!」
「「どっちを選ぶの!?」」
「えぇ!? いや、その、えっと・・・・・」
まずい、これはまずい。どっちの√に入っても不正解なのは目に見えている。それに今はこんなんだが二人とも可愛い妹である、悲しませるのはよろしくない。
ここは頼れる友人を頼るのみ!
「だ、代理n「相談は結構ですが投げるのはダメですよ?」・・・・・。」
代理人、それを予測できるのならなぜ止めてくれなかった?という視線を送れば、45さん自身の問題だからですよ、と無慈悲な答えが返ってくる。店内を見渡してもこの騒動に気づいている客はあまりおらず・・・・・G11は気づいているが止める気配は微塵もない。
万事休す、とはいかずそこは特殊部隊隊長。奥の手は常に隠し持っているものである。
すなわち・・・・・
「代理人、ごめんっ!!!」
ガッシャーーーーーンッ
「「よ、45(お姉ちゃん)!?」」
手近な窓ガラスをぶち破っての逃走だった。完全に不意をつかれた二人はやや遅れて入り口から追い始める。
後に残ったのはぽかんとする客たちと腹を抱えて笑うG11、そしていい笑顔で青筋を浮かべる代理人だけだった。
この後45はなんとか二人のへの返事を保留にしてホッとしたのだが、後日送られてきた窓ガラス等への請求書に頭を抱えるのは、また別のお話。
end
累計100話記念を終えた途端これだよ。
リクエストでもらった45×F45を書きたい、でも45×40も書きたい・・・・・よろしい、ならば修羅場だ(白目)
さてバカな言い訳は置いといてキャラ紹介。
F小隊
いつもながらキャラの濃いメンツ・・・なのだがこっちの404はそれ以上に濃いためや常識寄り。
40というライバル登場によってF45の45への意識がはっきりした。
基本はおどおどだがここぞでは思い切りの良さがある。
UMP40
本来は45の姉・・・・なのだが何を間違えたのか書き始めた時は妹になってしまった。なのでこの作品では長女45、次女40、三女9である。
姉妹へのスキンシップから気がつけば恋愛感情に至っていたが、F45への対抗心から勢いで言った感があるため、これからより意識していくことだろう。
UMP45
修羅場、極まる。
あっちでも受けだがこっちでも受け。45のサディスティックな笑みやら態度やらは、残念ながらこの作品では見る影もない。
こんなんでも特殊部隊の隊長で優秀なSMGなので、逃走手段は豊富。
というわけで今月は更新頻度少なめにします。もしかしたら来月も少ないかもしれませんが、適度に休みながらも書き続けますのでよろしくお願いしますね!