もう少し早ければハロウィン回で使えたのに・・・・!
今回のメインは常設イベントとなった低体温症で掘りを続け、ようやくやってきてくれたG28!
416よりもマイルドだけど言葉の端々に現れる完璧主義感が姉妹らしいですね。
ちょっと冷たい風が吹き始めた頃、今日も変わらず営業を続ける喫茶 鉄血のカウンター席ではS09司令部が誇るカップルが並んでコーヒーをすすっていた。UMP9とHK416である。
「はぁ・・・・・」
「どうしたの416、元気ないよ?」
「え? あ、あぁ、ごめんなさい・・・ちょっとね・・・・・」
9が心配そうに顔を覗き込むと、無理やり作ったような笑顔を浮かべる416。だがそんな顔は9はもちろん代理人にすら隠せるはずもなく、特に416のことが大好きな9がそれを放っておくことなどなかった。
「何かあるなら相談してよ416・・・こ、恋人でしょ?」
「あら、そこは断言してくれないのね9、悲しいわ・・・」
「もう! 心配してるんだから答えてよ!」
プンプンと頬を膨らませる9に416は苦笑し、やがて諦めたように話し始める。
「実はね、もうすぐこっちに妹が来るのよ」
「え? 416って妹いたの!?」
(417さん・・・・ではなさそうですね)
別の世界線から来たことのある416の妹分を思い浮かべるも、こちらの世界にはいないことは確認済みのため候補から外す。しかしなんというか、こんなやりとりをかなり前に一度見た気がするのだが。
(いつでしょうか・・・・・・確かあれは、45さんが・・・・・・・・あ)
そこまで思い浮かべ、そして同時にやっちまったみたいな顔(といってもほとんど分からないが)をする代理人。そう、以前に45と40が再会した時もこんな会話だったため、次に訪れる騒がしさが想像できてしまった。
そして現実というものは上手いことできているらしく、素晴らしいタイミングでドアが開け放たれた。
「いたっ! 会いたかったよ416!」
「げっ、もう来たのね『G28』」
満面の笑みで416の胸に飛び込んだのは、彼女とどこか似た服を纏った人形、その名も『Gr G28』である。先ほどの416の発言と彼女がぶら下げている銃から分かる通り、HK416とは姉妹銃にあたるのだ。ついでにボディも似せているのか、二人分の胸が潰れた饅頭のようになっている。
「G28・・・苦しい・・・・・」
「わっ、ごめん416!」
「よ、416、この人が?」
「えぇ・・・私の妹のGr G28よ」
「よろしくね!」
姉妹、というがその性格はかなり違うようで、フレンドリーで明るい雰囲気の人形だ。彼女といい9といいSOPといい、末女というのはテンションが高いものなのだろうか。
さてG28の自己紹介が終わったところで、今度は逆にG28の質問タイムだ。というか彼女からしてみれば、姉と妙に距離感の近い人形がいればいやでも気になるところだろう。
「で、あなたは?」
「あ、404小隊のUMP9だよ!」
「そして私の恋人よ」
「ちょっ、416!?」
「えっ、恋人!?」
その時の彼女の目は、まさに「キラーン」という音が聞こえそうなくらい輝いていた。製造以来離れ離れになっていた姉と再会してみれば、なんとも可愛い彼女がいるのだから当然である。しかもサラッと恋人と言える416と違い、アワアワと赤くなる9の初々しさがG28的にどストライクである。
「9ちゃん可愛いぃ〜! あ、9義姉ちゃんって呼んでいい?」
「え、ちょ、た、助けて416!」
「ちょっとG28、私の彼女に気安く抱きつかないで頂戴」
そう言って9を引き寄せ、ギュッと抱きしめる416。目の前で繰り広げられるラブコメに代理人はなんとも言えない顔をするも、とりあえず客として対応すべくいつもの調子に戻す。
「はじめましてG28さん、何かご注文は?」
「あ、そうだった。 じゃあホットコーヒーで」
「畏まりました。 では用意できるまで皆さんでご歓談ください」
「それじゃあ早速! 二人はどこまでいったの? C?」
代理人が下がって早々いきなりぶっ込んできたG28に、二人とも吹きかける。周りの状況よりも好奇心が勝ってしまったようだ。
他の客も聞こえないふりをしながら微妙に耳をこちらに傾けている。
「ちょ、ちょっと! いきなり何を言い出すのよ・・・・・というかなんでいきなりCなのよ」
「え? してないの?」
「したわよ!」
「416!?」
G28が若干煽るように聞いたせいでムキになって答えてしまう416。9もまさか公衆の面前で暴露されるとは思っておらず、顔を真っ赤にして俯く。もっとも大体の客がもうそこまでいっているのを察しており、なんだったらたまに路地裏に隠れてイチャついているのを目撃することだってある。
ようするに、今更だ。
「へぇ〜、ラブラブだね二人とも。 でもまさかお堅い416に彼女ができるなんてねぇ・・・・・・で、9ちゃんは416のどこが好きになったの?」
「うぇ!? そ、それはその・・・・・厳しいけど、優しいとこ、とか・・・」
「ほ〜〜〜〜〜・・・・他には?」
「ほ、他? えっと、えぇっと・・・・・うぅ〜〜〜〜」
「なるほど、つまり長くいるうちに好きになっちゃったんだね!」
「 」ボンッ
「9!?」
G28のトドメの一言で頭から煙を吹いて倒れる9。それをやんわり支えると、416はキッとG28を睨む。
「あんまり調子に乗ってると、あんたでも容赦しないわよ」
「おー怖っ、まぁ程々にするから大丈夫だよ!」
「まったく、どの口がいうのかしら」
とりあえずオーバーヒートした9を抱くように膝の上に乗せ、落ちないように支える。そんなタイミングで戻ってきた代理人は、フフッと笑って声をかけた。
「待たせしました、コーヒーです。 相変わらずの仲良しですね二人とも」
「へぇ〜、いつもこんな感じなの代理人?」
「ええ、羨ましいくらいに仲がいいんですよ」
代理人にそう言われるのが少し恥ずかしいのか、支える9に顔を隠すように俯く416。だが赤くなった耳までは隠せていないので、照れているのが丸わかりだが。
そんな416が可愛いのか、G28は二人まとめてギュッと抱きつく。抱きつかれた416は若干鬱陶しそうにするも、意外なことにそれを払い除けることはしなかった。なんだかんだ言って大事な妹なのだろう。
「いいなぁ、私も416みたいに素敵な恋がしたいよ」
「でしたら、ここの指揮官さんはどうですか? まだフリーですよ?」
「あんた涼しい顔してエグいこと言うわね・・・・」
少しは楽しみませんと、とさらりと言う代理人に416は苦笑いを浮かべる。ちなみに指揮官がフリーなのは事実だが、指揮官ラブ勢の席は空いていないところまでは言っていない。もしG28が本気で指揮官を狙うなら、姉として止めるつもりの416だ。
「けどまぁ、気長に探せばいいわ。 私たちに時間はたくさんあるもの」
「それ、416が言っても嫌味にしか聞こえないよ」
「ふふっ、そうね、だって嫌味だもの」
「その性格の悪さは416のままだnイダダダダダダダダダっ!!!!!」
「ほんと、生意気なのは昔からよねG28?」
キリキリと頬をつねりあげる416、だがその顔はどことなく嬉しそうな感じで、やられているG28も同じだった。結局、姉妹の再会は喜ばしいものなのだろう。
一通りジャレあうと、二人は顔を見合わせて416はニコッと、G28はニカっと笑った。
「お帰り、G28」
「うん! ただいま416!
ところでお酒は相変わらずダメなの?」
「えっ!? ちょ、ちょっとは飲めるようになったわよ」
「嘘っ!? じゃあ今度2人で飲も!」
「ええいいわ、私が完璧になったことを見せてあげる!」
「お願いですからおやめください」
end
書けば書くほど9と416が好きになる・・・これはもう麻薬だな。
ところで公式のハロウィンですが、絶対デストロイヤーちゃんは仮装してくれるだろうと期待したのにいつも通りなのには遺憾の意を示したいと思います!
では冗談はここまでにしてキャラ紹介!
Gr G28
416の妹(公式)
性格はまるっきり違うがカラーリング違いの416みたいな感じでもある。胸のデカさも含めて。
416と同時期に製造されたものの、特殊部隊ではなく通常の部隊としてグリフィンに納入された、という設定があるけど多分使わない。
416
おっぱいのついたイケメン。
こいつに酒を飲ませるとろくなことにならない、が公式の方がもっと酷いのでマシに見える。
9ちゃん
嫁、可愛い。
代理人
今まで黙ってたけどこの人も嫁、可愛い。
ではではいつものリクエスト置き場。
あと、文章の中で「ここはこうした方がいいよ」みたいなのもあれば教えてくれると嬉しいです!
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=204672&uid=92543