喫茶鉄血   作:いろいろ

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PAー15のスキン可愛すぎん?溜まりに溜まったコイン(1500枚)を投入しそうになったわ!
でも9ちゃんのスキンが来るまで我慢するのよね

・・・・・え?今日がなんの日かって?
存じ上げませんねぇ


第百六十四話:相談

「フンフンフ〜ン♪」

 

 

とある日のS09地区。春のポカポカとした陽気が街全体に漂う中、大きな紙袋を抱えたマヌスクリプトが鼻歌混じりに路地裏を歩く。行きつけの店で買い漁った布やら小道具やらの目的は言わずもがな、趣味県収入源の材料である。

 

 

「さてさて〜今日は何を作ろっかな〜♪」

 

「あら? その声は・・・」

 

 

機嫌の良い鼻歌が、聞き覚えのある声にかき消される。振り向くと、そこには緑の髪を優雅にたなびかせた知り合いが。

 

 

「お、Mk48じゃん。 今日はどうしt」

 

 

機嫌の良さそのままに明るく返事を返すマヌスクリプト・・・・だが、その返事は遮られる。Mk48が突然片手を突き出したのだ。マヌスクリプトは壁際に追い込まれることとなり、その顔の横に突き出された腕が伸びる。

俗に言う『壁ドン』というやつだ。

 

 

「え、な、何事!?」

 

「うふふ、そう身構えなくても良いわよ・・・・・ちょっとツラ貸しなさい」

 

 

その日、マヌスクリプトは知った。フィクションにあるがちな壁ドンは、リアルでやられたら怖いのだと。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんな衝撃の再開から数分後のこと。とりあえず話をということで連れていかれた先はまさかの喫茶 鉄血である。ツラを貸せと言うからには廃屋か廃工場にでも連れて行かれると身構えていたが、ついていってみれば結局自宅である。代理人もこの組み合わせに一瞬ギョッとしたが、マヌスクリプトが問題を起こしたわけではないと知ると警戒を解いた。

で、そのMk48はマヌスクリプトを連れて隅の席へ行き、改めて真面目な表情で話を切り出す。

 

 

「早速だけど、あなたに頼みたいことがあるの」

 

「な、なんでございましょうか?」

 

「とって食ったりしないから安心しなさい。 で、まずはこれを見て頂戴」

 

 

そう言ってMk48は一枚の写真を取り出す。恐らく先日グリフィンで発表された新スキンのものだろう、学生をイメージした可愛らしい制服を着た人形たちが並んでいるのだが、Mk48はそのうち一人を力強く指で叩いた。

 

 

「このあざとい人形に勝ちたいのよ」

 

「直球かよ・・・・・」

 

 

彼女が対抗意識を持つ人形・・・・・言うまでもなくPAー15である。今回支給されたスキンの対象者であり、そして本部広報の看板をも務めるほど今回のメインを張っている。ミニスカにヘソだしにケモミミに尻尾、あざとすぎる。

 

 

「しかもこの ◯◯◯◯(ピーーー)、この格好でゲッコーとデートしてるのよ!? 今頃誘うように尻尾を振り回してるに違いないわ!」

 

「あー、そういえばあいつ今日非番だったんだ」

 

 

ちなみにMk48は明日ゲッコーとデートの予定である。これはPAー15と決めたことで、一応公正な手段で決定されているが、やはり後攻ということで焦りがでているのだろう。しかも発表まもないスキンで向かったPAー15を見たゲッコーが、そのままなんてなったら目も当てられない。

 

 

「というわけで、私にも用意しなさい」

 

「えっと・・・拒否権h「あると思う?(ニッコリ)」・・・・頑張らせていただきます」

 

 

断ればどうなるか、笑っていない目が物語っている。渋々だが引き受けたマヌスクリプトは、Mk48を連れて自室に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・さて、一応似たようなものは用意してみたけど」

 

「あら、たくさんあるじゃない」

 

 

マヌスクリプトの自室、そしてお隣のフォートレスのクローゼットにも納められている膨大なコスチュームの数々。その中から学生服っぽいものを選び並べていく。それだけでも十着近くもあり、ミニスカにロング、セーラーにブレザー、夏服冬服と一通り揃っている。

 

 

「とりあえず着てみれば?」

 

「そうね・・・・・けど」

 

「けど?」

 

「・・・・・・ちょっと恥ずかしいわね、これ」

 

 

普段の格好も大概なのに何言ってんだこいつ、みたいな目でマヌスクリプトは黙る。というか一人前の羞恥心があったんだなとも思うが、口が裂けても言うまい。マヌスクリプトだって命が惜しいのだ。

とかなんとか言っている間に一着目に着替え終わる。

 

 

「ど、どうかしら・・・」

 

 

最初はPAー15と似たミニスカブレザー。これを最初に選ぶあたり剥き出しの対抗心を感じるが、本人は落ち着かない様子。どうやら普段は見せない生足に抵抗があるようだ・・・・・いまいち恥ずかしがるポイントがわからない。

 

 

「じゃあ次は・・・・これとかは」

 

「に、似合うのかしら?」

 

「まぁ一回着てみればいいよ」

 

 

マヌスクリプトもだんだん乗ってきた。考えてみればここまで積極的にモデルになってくれる人形もそう多くはなく、彼女にとっても貴重な時間なのだ。

そして着替え終わり・・・・・

 

 

「これならあまり恥ずかしくないわね」

 

「そ、そっすね姉御」

 

「姉御?」

 

 

着替えたのは黒のセーラーにロングスカート・・・・・露出は減ったが溢れるスケバン感が否めない。デートというよりもカチコミに近いことになりそうだ。

これはこれでアリだし、特定層への受けが非常に良さそうだが流石にデート用ではないので没。

 

その後も一通り着てみたり、他のものと組み合わせてみたりしたが・・・・どれも今ひとつピンとこないものだった。少女というよりも大人の女性寄りであるMk48だと、制服はちょっと無理があるのかもしれない。

 

 

「・・・・・何か今失礼なこと考えた?」

 

「Hahaha、何をおっしゃいますやら」

 

 

もうスケバンでいい気がしてきた。しかしせっかく相談(というか押しかけ)されたのだから何かしらの成果は出したい。おまけに相手は一応身内の想い人、適当にあしらうわけにはいかない。

 

 

(大人っぽい格好・・・・でもPAー15には対抗したい・・・・・・制服・・・・学校・・・・・・・あっ!)

 

「これだっ!」

 

「わっ!? い、いきなり叫ばないで頂戴!」

 

 

何かを閃いたマヌスクリプトはすぐさまクローゼットを漁り始める。突然のことにMk48が置いてけぼりになるが知ったことではない、マヌスクリプトはガサゴソと探し回り、ようやく奥から引っ張り出してきた。

 

 

「そうそうこれこれ、これならバッチリのはず!」

 

「・・・・・それ?」

 

「はいじゃあ早速着替えてきてね〜。 あ、それとこの眼鏡もかけてきてね!」

 

「え? えぇ・・・・・」

 

 

強引に簡易試着ボックスに押し込められるMk48。いまいち目新しさに欠けるコレだが、果たしてコレでいいのだろうか・・・・という疑問を感じながら着替えてみる。

そして数分後、言われた通り眼鏡もかけて出てきた。

 

 

「おぉ! いいじゃんいいじゃん!」

 

「そ、そう? でもこれ、ただのスーツよ?」

 

「ちっちっち、甘いよMk48・・・・・今の君は『女教師』なんだよ!」

 

 

そう言ってビシッと指を刺すマヌスクリプト。Mk48の指摘通り、彼女が着たのはタイトスカートタイプのスーツ、黒のハイヒール、そしてやや厚めのタイツ・・・・・バッチリ教師である。

マヌスクリプトが考え出した結論は、「学生ではなく教師、大人の余裕というものを見せてやれ!」ということらしい。

 

 

「そ、そうね・・・・これならあの小娘にも勝てるわよね」

 

「うんうん、それに背丈もあるからゲッコーと並んでも絵になるよ!」(テキトー)

 

「えぇもちろんよ・・・・・うふふ、明日が楽しみだわ・・・・!」

 

 

 

冷静に考えて、デートにスーツというのはどうなのかとも思うが、残念ながら彼女は気づかない。

その後結局Mk48はスーツ一式をレンタルしていき、満面の笑顔で帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数時間後。

 

 

「マヌスクリプト、明日はMk48と出かけるのだが、何かいい服はないか?」

 

「服? 珍しいねゲッコーがわたしに聞くなんて・・・・・・・あ、そうだ・・・じゃあこれがおすすめだよ」

 

「・・・・・お前、正気か?」

 

「ふっふっふ・・・・・黙って聞いておいた方が楽しめると思うよ?」

 

 

マヌスクリプトがニヤリと笑った。

明日のデートは、なかなか面白いことになりそうだ。

 

 

 

end




家の周りが飲食店のせいか、最近コバエが沸き始めて鬱陶いしい。
コバエも!ゴキブリも!私の邪魔をするものは、皆死ねばいい!!!


はい、そういうの置いといてキャラ紹介です。

Mk48
久しぶりに登場の恋する乙女。普段の笑顔はナチュラルドSなのにゲッコーの前では照れ照れしちゃう系のお姉さん。
制服はやっぱ厳しいと思いますようわなにをするやめ

マヌスクリプト
同人活動、コスプレ制作、喫茶店の従業員となかなかに多忙な生活を送る。相手が相手なので自粛したが、可能であれば女王様っぽいのを着せたかった。

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