そんな宿舎を見かけたら、きっと私のとこです。
さぁそんなことは置いといて今回のラインナップはこちら!
・仏の顔もなんとやら
・ダイナゲートの宴
・スオミの宿舎事情
・教師と生徒のイケナイ関係?
番外41-1:仏の顔もなんとやら
「・・・・・さて、じゃあ言い分を聞こうか?」
「一応最後まで聞いてあげるわよ」
アルケミストとドリーマーがフォートレスとばったり遭遇し、なんやかんやあって服を買ってあげたりしたその翌日。二人は朝一番にことの発端であるマヌスクリプトの部屋へと押しかけ、その額に銃口を突きつけるという最悪クラスの寝起きドッキリを敢行した。
もちろんマヌスクリプトはパニックに陥る、しかし身に覚えがある・・・・・いや、ありすぎるのも事実なので、状況を察してすぐに正座し今に至る。
「えっと・・・・・ど、どれのことでございましょうか?」
「ほぉ? 一つ二つくらいではないことはわかっているのか」
「まぁとりあえずは、懲りずにフォートレスちゃんをいじめたことかなぁ?」
「い、いじめとは人聞きの悪い!」
「違うのか?」
「・・・・・・・なきにしもあらず」
アルケミストとメンチ切って勝てるか、答えはNOだ。ついでに隣のドリーマーが常に笑顔なのも結構怖い。
しかもさっき、気になることを言っていたような・・・
「と、とりあえずとは?」
「そのままの意味よ? 昨日の言及だけじゃ終わらないからねぇ」
「貴様、仮にも製造順ならば姉だろうに、困らせてどうする」
ちなみに、製造順というのであれば代理人が長女、次いで長いのはスケアクロウである。鉄血離反組の末女はウロボロスで、その下にアーキテクトとゲーガーという形だ。
それはさておき、正論に次ぐ正論によってぐうの音も出ないほどに封じ込まれたマヌスクリプトは、大人しく土下座という形でこの場を収める。まぁ結果としてフォートレスに迷惑をかけているのは事実なのだ。
「ふむ、まぁいい。 さて次だが・・・・・」
「ま、まだあるの?」
「当たり前だ、というかこれこそが私が看過できない問題だ」
そう言ってアルケミストはマヌスクリプトの私用PCの電源を入れ、さも当然のようにパスワードの入力を省いて立ち上げる。
「ちょっ!? ななななんで!?」
「そこはほら、私が電子戦でちょちょっと」
ドリーマーがニヤリと笑いながら言い放つ。ちなみに電子戦能力で言えばイントゥルーダーの方が上だが、電子戦と直接戦闘の両立を目的に造られたドリーマーもそれなりの能力を持つ。
そしてこれまた迷うことなく特定の、巧妙に隠されたファイルたちを開いていき、そしてついにその最深部にまで辿り着いた。
「・・・・さて、マヌスクリプト」
「は、はい・・・・・」
「私は身内をネタにされるのがあまり好きではない。 ましてそれが
「・・・・・・・・」
「・・・・・なぁマヌスクリプト、これは一体なんだ?」
終わった、その時のマヌスクリプトは悟った目をしながらそう思った。
だが考えてみて欲しい。周りにいるのはどれも容姿端麗でナイスボディの持ち主だ。特に代理人なんてクール系美女の路線を突っ切っている。そんな彼女が表情を蕩けさせたりするところとか想像してみて欲しい・・・・・気がつけば描いちゃってても不思議じゃないさ。
「ちょうどいい、私がネタを提供してやろう・・・・ここから先はRー18『G』だ」
「ひっ!?」
幸いマヌスクリプトの部屋は防音だったため、彼女の悲鳴が外に漏れることはなかった。
end
番外41-2:ダイナゲートの宴
対人コミュニケーション試験型ダイナゲート。
サクヤによって開発され、ノインに貸与されているこのダイナゲートは、その見た目に反しやたらといいボイスと尊大な態度、そして圧倒的演算能力を誇る『ダイナゲートのような何か』である。
今日はそのダイナゲートが、製造後初めてメンテナンスを受けに来たのだ。
「やぁダイナゲート、おかえり」
「ふっ、出迎えご苦労だな主任」
「・・・・・相変わらず太々しいダイナゲートだな」
久しぶりに帰省した来た我が子のように(あながち間違ってもいない)迎え入れるサクヤと、呆れたようにため息をつくゲーガー。一応作った本人が許しているからいいものの、言動だけなら生みの親への反逆に近いセリフも平然と言いのけるのだから、規律に厳しいゲーガーには頭の痛い問題だ。
さて、そんなゲーガーの悩みなどつゆ知らず、サクヤはダイナゲートを抱えてメンテナンスルームに向かう。手ごろな台の上に乗せ、システムチェックのための機材を運んでくる。
「ん? サクヤさん、
「うん、この子は色々いじってるから直接診たいんだよ」
「ほぉぅ? そいつがぁ例の先輩ってやつかぁ」
「「ん?」」
聴き慣れない声が聞こえ、ゲーガーとダイナゲートは辺りを見渡す。すると、奥の方からこれまたダイナゲートが現れた・・・・・それも二体だ。
「あ、そうそう。 この子のデータをフィードバックして作ってみたんだよ」
「聞いてないぞサクヤさん!?」
えへへ、とはにかむサクヤだが、ゲーガーは気が気でない。せめて一言言ってくれなければ、最悪ホイホイ作り続けるアーキテクト2号になってしまいかねないからだ。おまけにこいつらもどうやら無駄にいい声をしているらしい。
「そうカリカリするなよお嬢ちゃん」(CV.若本◯夫)
「初めましてだな、ゲーガー君」(CV.池田◯一)
「えぇいこいつらも態度がでかいな!」
見た目は紛れもなくダイナゲートだ。箱に四本の足が生えているだけのような愛らしい形状に変わりないが、設定ボイスと容姿が全く一致しない。
おまけに揃いも揃って上司を舐め切っている。何が「お嬢ちゃん」と「ゲーガー君」だ!
「・・・・・はぁ。 で、こいつらを作った理由はなんだ?」
「え? 特にないよ? ・・・・・はい、メンテ終わり!」
「ふっ、流石は主任だ、手際がいい」
ピョンっと飛び降りるダイナゲート。そしてAは他二体の前まで来ると、その余裕(?)を崩すことなくその場にペタンと座り込む。
「そういやぁ、こいつのマスターとやらはどこにいる?」
「主なら、ここには来ない。 私も長居をするつもりはないんでね」
「ふむ、君の主人か・・・実に興味深い」
何やらダイナゲート同士で話し合いが始まった。人形と違って口もなければ瞬きもしないので、側から見ればジッとしてただ音声が流れているだけだ。
そして十分ほど経った頃、三体揃って立ち上がり、代表して初号機(仮称)がサクヤに言った。
「というわけだ主任、
「うん、ノインちゃんにもよろしく・・・・・・え、我々?」
「あぁ、俺たちもそのマスターとやらに会いにいくんでなぁ」
「安心したまえ、すでに所有者登録は終えてある」
「え・・・・えぇ?」
「ではな主任、それとゲーガー・・・・・夜はほどほどに、だぞ?」
「やかましい!」
ゲーガーが叫ぶと、逃げるようにその場を走り去るダイナゲートたち。何やら勝手にノインをマスターだと認証してしまったようだが、サクヤがそれを飲み込むにはもう少しかかりそうだ。
「・・・・・・サクヤさん」
「な、なにかな?」
「とりあえず正座」
「・・・・・・はい」
ごめん、ノインちゃん。
サクヤは胸の中で誠心誠意謝罪した。
end
番外41-3:スオミの宿舎事情
「スオミー、宅配だってー」
「はーい、今行きまーす」
スオミは元気よく返事をし、嬉しそうに部屋を出る。
グリフィンの司令部は、当然であるが一般人の立ち入りは制限されている。個々人宛の郵便や宅配も基本的に基地の窓口で受け付けられ、そこで保管されるという手順だ。
また危険物への対応として、宅配を希望した人形は届く予定の日時と内容を事前に申告しなければならない・・・・・まぁプライバシーもあるので内容については大雑把でいい。
「おはようございます、KSGさん」
「ん? あぁ、スオミか。 届いたものはそこに置いてある」
本日の窓口担当、『Am KSG』が指差す。そこには他の人形宛の荷物に混じって、一際大きな箱が立てられている。宛名と注文先を確認すると、スオミは大事に抱えて戻っていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「んふふ〜、ついに買っちゃいました!」
宿舎に着くや否や、梱包を丁寧かつ手際良く開けていく。例によって過剰包装気味ではあるが、一切傷付けずという意味ではありがたい仕様のそれを開けると、中から出てきたのは少々変わったタッチパネル、いくつかのツマミがついたレコーダーのようなもの、そして二本のマイクとその充電器・・・・・そう、自前のカラオケセットである。
「これでもう誰にも止められることも、そして迷惑をかけることもありませんね!」
スオミは心底嬉しそうにそう言い、これまた手際良く部屋の大型オーディオにつなげていく。
・・・・・そう、スオミの部屋には結構ガチな音響があるのだ。もともと彼女の宿舎は別にあるのだが、大音量で音楽を聴きたいという要望を指揮官に提出し、当時まだ使われていなかった予備宿舎の一室に引っ越したのだ。そして自費で防音改装を発注し、必要な機材も購入し、一時は口座の残高が悲惨なことになるくらいにまで金を注ぎ込んで手に入れた楽園である。
そしてその楽園に、こうして新たな神器が舞い降りたのである。
「さてと・・・ん゛ん゛っ・・・・・『あーあー、テステス』・・・・・ふふっ」
音量と音質にご満悦のスオミ。そして早速曲を入力し、すぅっと息を吸い込む。
その後、夕食の時間になっても部屋から出てこないスオミを呼びにいった9A91が、扉を開けた瞬間目を回したのは言うまでもない。
end
番外41-4:教師と生徒のイケナイ関係
「ちょ、ちょっとゲッコー、こんなところで・・・・・・」
「ふふふ、誘ってきたのはそっちだろ?」
街灯の明かりが入らない路地で、二人の・・・・ゲッコーとMk48の影が重なる。片方は壁に背を当て追い詰められ、もう片方は尻尾と両手を絡めながらにじり寄る。
ゲッコーの細い指が、Mk48の顎をクイッと持ち上げた。
「あ・・・・・・」
「生徒を誘惑するとは・・・・・イケナイなぁ、先・生」
そしてゲッコーは、震える唇に覆いかぶさった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
時は遡ること数時間前。
待ち合わせ場所である街外れの小さな公園のベンチで座るゲッコーは、マヌスクリプトの用意した服を不思議そうに眺めていた。決して似合っていないというわけではないのは知っているが、なぜコレなのだろうか。
「・・・・まぁいいか。 彼女が来ればわかるだろう」
「・・・・お、お待たせ・・・」
ひとまず納得したところで、噂をすればというやつである。
「あぁ、待っていたぞMk4・・・8・・・・・」
「あ、あの・・・やっぱり変かしら・・・・?」
そこにいたのは、いつ見ても綺麗な緑髪を揺らすMk48。しかしその服は女性用スーツをピシッと決め、伊達なのか眼鏡をかけた知的美人といった装いだった。
そしてゲッコーは理解する。彼女の服装も、マヌスクリプトが用意した己の服の意味も。
「ふふふ・・・・なるほど、それはそれで面白そうだ」
「? それよりゲッコー、その服・・・・・」
「あぁ、マヌスクリプトのやつに渡されてね・・・・似合っているだろ?」
「え、えぇ、とっても」
ゲッコーが着こなしているのはブレザータイプの学生服・・・の男物だ。すらっとしていて中性的な顔立ちのゲッコーだと特に違和感もない。
そう、マヌスクリプトが画策した今回のシチュエーション、それがこの『生徒と教師の禁断の恋愛』である・・・・・またどこかの本か何かに影響されたに違いない。
「さて、お互いを褒めることも大切だが時は待ってはくれない。 さっそく行こうか、『先生』」
「せっ!? ・・・・・コホン、そうね、行きましょうか」
そう言って二人は手を繋いで歩き始めた。
まず二人が向かったのは、同じく街外れにある小さな通り。街の中心から人がくることはあまりないが、この周辺の人々の生活を支えている通りでもある。ゲッコーの事前リサーチでは隠れた名店や少し変わった店が多く、ゆっくり見て回るにはいい場所なのだ。
PAー15のように新たな刺激を求めるタイプには向かないが、Mk48なら楽しめると考えてのことである。
「へぇ、こんなところがあったのね・・・・・」
「メインストリートに目が行きがちだが、S09地区随一の大きさのこの街は見所がたくさんある。 例えば、あの雑貨屋とかだな」
ゲッコーが指差す先には、これまたいかにも『雑貨』といった感じの店構え。しかしごちゃついているという感じはあまりせず、なぜか引き寄せられる感覚に陥る不思議な店だ。
「ここのアクセサリーは、店主の友人が手掛けたオリジナルのものがほとんどらしい。 故に宝石類の形も大きさも不揃いだが、唯一無二のものだ」
ゲッコーの説明を聞きながら、Mk48は見入るように商品を眺める。確かにメインストリートに並ぶものに比べれば少々歪なものがほとんどだが、不思議とそれらよりも輝いて見える。
思わず手に取ったネックレスを眺めるMk48。するとゲッコーはそれをつまみ上げ、そっとMk48の首にかけた。
「ふふっ、やはり似合うな。 君の髪と同じ、エメラルドがよく映える」
「えっ、あ、ありがと・・・・」
「照れる君はいつ見ても可愛いな・・・・・店主、これを買いたい」
綺麗、可愛い、似合う・・・・そんな言葉を立て続けに言われて早くも顔が真っ赤になるMk48。だが慌てて自分で出すと言うが・・・
「おや、それでは君へのプレゼントではなくなってしまうじゃないか」
と言われてまた顔を赤らめながら引き下がった。
これでもまだ始まったばかりのデートである。こんな調子で最後まで持つのかと嬉しい不安を抱きながら、Mk48はふふっと微笑んだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふふっ、すっかり遅くなってしまったな」
「そうね、学生くんは早く帰らないと補導されちゃうわよ?」
それから数時間、二人でアイスを食べさせあったり写真を撮ったりとデートを満喫、途中からMk48もデートを楽しめるくらいに落ち着きはじめ、むしろ『教師と生徒』という設定にノリノリになっていった。
一日の締めとして小さなバーで夕食をとり、心地よくほろ酔いになった二人は、まだ少し冷たさの残る夜風に熱った体を冷ましていく。
「補導か、それならもう飲酒もしてしまっているな」
「あらほんとね、じゃあ先生がオ・シ・オ・キしてあげる♪」
「ほぉ、それは楽しみだ・・・・・・っ!」
そこで突然、ゲッコーがMk48の手を取り路地へと入る。そのまま壁に押さえつけるようにし、口元に指を当てて声を抑える。
「いやぁ旨かった旨かった!」
「給料日の酒は旨いわ〜・・・・ヒック」
先ほどまで二人がいたところを通るのは、ベロンベロンによって足元もおぼつかないM16とG36のダメ姉コンビ。どうやら二人で飲みすぎてしまったようで、普段のキリッとした態度のかけらもないほどおっさん臭くなっている。
二人が通り過ぎたところで、ゲッコーとMk48ははぁっと息をつく。
「まさかこんなところで知り合いに出会すとは・・・」
「こんな格好見られなくてよかったわ・・・・」
ホッとしたところで、Mk48はそろそろと路地を出る・・・・よりも前にゲッコーに引き戻された。
「え? ちょっ、ゲッコー、何を!?」
「何をだって? ふふっ、まだオシオキとやらがあるのだろ?」
ゲッコーの目に怪しい光が灯り始める。そしてそれまでうまいこと収納していたゲッコーの尻尾型ユニットが鎌首をもたげ、まるで蛇のようにMk48に絡みつく。
「ちょ、ちょっとゲッコー、こんなところで・・・・・・」
「ふふふ、誘ってきたのはそっちだろ?」
「あ・・・・・・」
「生徒を誘惑するとは・・・・・イケナイなぁ、先・生」
両手と尻尾でMk48を引き寄せる。まるで獲物をじわりじわりと追い込むようにわざと時間をかけ、ゆっくりと唇を近づける。Mk48に抵抗の意思はなく、されるがままだ。
そしてその唇が重なる・・・・・・・・・・
「M16姉さんっ!!!」
「見つけましたよ! G36姉さん!」
「M4!?」
「 G36C!?」
直前で聞こえてきた怒号にまたもやビクッと飛び上がる二人。そっと顔を出してみれば全力で逃げるM16をM4が追い、足をもつれさせ転んだG36に笑顔のG36Cが迫る。
もはやムードどころではなくなったその場に、二人分の悲鳴が響き渡る。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・あー、その・・・・帰るか?」
「・・・・そうね」
結局酔いも覚めて冷静さを取り戻した二人は、なんとも言えない空気のまま帰路に着くのだった。
end
ストーリーを進めるたびにメンタルがゴリゴリ削られていく・・・・・おいエゴールこのやろう!また貴様をロリコンにしてやろうか!?(特異点回参照)
では今回も各話の解説!
・・・・・しっかし今回は特にやりすぎたかなぁ
番外41-1
久しぶりのマヌスクリプト制裁回。鉄血のコンプライアンス担当は伊達ではない。
ドリーマーの手にかかればHDDの解体から隠しフォルダの拡散までお手の物である。
番外41-2
山ほど候補があったけど増やしすぎると収集つかないので。
ちなみに片方は威嚇音で「ぶるぁぁぁぁああああ!!!!」と叫び、片方は壁を蹴るなどして尋常でないスピードを出す・・・・しかし火力はお察し。
番外41-3
趣味一直線のフィンランド淑女。
作中珍しく給料の使い道がはっきりしている娘。
番外41-4
言うな・・・・・落ちの手前で魔が差したんだ・・・・・
ちなみにPAー15とのデートも最後までは言ってません。だからまだフェアだよMk48!