喫茶鉄血   作:いろいろ

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まず初めに言っておきましょう・・・・この世界はギャグ時空です。
というわけで人がゴミのように吹き飛ばされますが、大体重傷くらいで済むと思います笑

また、基本は代理人たちのパートで進みますが、各地に展開する部隊の視点で皆さんの戦いぶりを伝えていこうと思っています。


タイトル的にもう話が進んでもよさそうですが、今回はまだあまり動きません。


Extra1-1:作戦開始!

 緊急避難を告げるサイレンが鳴り響く。

 S09地区を経由する鉄道を輸送中だった軍用超大型列車砲が『制御を離れ暴走した』という知らせが届いてから数十分後には、ほとんどの住人が大通りから街の外を目指して移動を始める。

 『暴走』・・・・それが軍の公式発表である。すでに退役したとはいえ軍の最高機密に等しい列車砲が、数だけで装備も練度も不十分なテロリストに奪われたなど、もはや大失態では済まないレベルの事態だからだ。もちろん警備の手を抜いていたわけでもないし、何らかの陰謀が働いていたというわけでもない・・・・・ただ単に、相手が入念な準備を重ねていただけ、それに軍が後れを取っただけだ。

 もっとも、そんな苦し紛れの『公表』は長くはもたなかったが。

 

 

「軍人とて人の子、ミスや失敗はあって然るべきよねぇ」

 

「だが世間はそんなことで納得はせんだろう・・・そうだな、エゴール大尉?」

 

『その通りだ、そして起こってしまった以上は収束させねばならない』

 

 

 S09地区外縁部、今起こっている喧騒が嘘かと思うほど静かな草原に建てられたテントの下で、通信機を囲む三人の姿がある。代理人、ゲッコー、マヌスクリプトだ。

 ここへ来てからすでに三十分は経過しており、しかしそこから動くことは無い・・・というより、動けないでいる。

 

 

「チッ・・・・座標はまだなのか?」

 

「苛立つのはわかりますが落ち着きなさい・・・エゴールさん、状況は?」

 

『まだだ、もうしばらく待ってもらいたい』

 

 

 ゲッコーの言う座標、それは例の武装集団の拠点の情報である。ここから少し離れた山中に潜伏しており、相当数の戦力が集結していることが分かっている。

 だがそこから先が問題だった。ドローンによる偵察で拠点の場所はわかったが、安全にテレポートできる座標の確認に時間がかかってしまっている。いくら代理人たちがハイエンドとはいえ、たった三人で敵地のど真ん中に飛ぶわけにもいかない。

 ならば砲撃でも加えれば、そう考えたがすでに除外済みだった。

 

 

「まさか主力戦車をすべてレーザー砲にした影響がこんなとこで出るなんてね」

 

「自走砲の一つくらい呼べなかったのか?」

 

「本来想定されていなかったことですし、なにより下手ない刺激して散らばっても問題でしょう」

 

 

 今回の発端、列車砲の警護にあたり軍が用意した戦力はそれなりに豪勢なものだった。多数の歩兵戦力に加えて主力戦車に攻撃ヘリと、テロ組織の一つや二つの迎撃程度なら一切問題ないレベル。しかしそれが裏目に出てしまう。

 まず一つ、想定されていたのがあくまで迎撃であったこと。相手から距離を詰めてくるという想定でいたため、超長距離への先制攻撃は端から想定外であった。

 二つ目が、件の列車砲奪取だ。これによって最も機動力にある攻撃ヘリをすべて列車砲のもとに向かわせており、空からの支援には期待できない。

 そして三つ目、件の武装組織に()()()()()()()()()。これが意外にも厄介で、十中八九今回の騒動に関与しているが断言できないという点だ。優先目標ではないが全く無視することもできず、しかし相手にするとなると相当の戦力が必要となる・・・・その結果が、奇襲性と戦闘能力の高い代理人たちに依頼することとなったきっかけである。

 

 

「なんでもいい、だがこうしている間にもあの化け物みたいな列車砲が迫っているんだ、わかっているんだろうな!?」

 

「ちょっとゲッコー、落ち着きなって!?」

 

 

 生まれ・・・は違うが育った街の危機が、ゲッコーの焦燥感を掻き立てる。相方がそんな状態なので比較的冷静でいられるが、マヌスクリプトもそれは同じだ。

 殺気立った空気の中、代理人はしばし目を閉じ、通信機を手に取る。繋げた先はエゴールではなく、偵察ドローンの操縦士だ。

 

 

「突然の連絡失礼いたします。 一つ相談があるのですが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時刻、S09地区から少し離れた線路の上をいくつもの影が通り過ぎる。物々しいローター音を奏でながら飛ぶそれは、グリフィンの兵員輸送ヘリだ。

 

 

「こちらM4、皆さん聞こえますか?」

 

『こちらRO、聞こえています』

 

『こっちも聞こえてるわよ』

 

 

 三機のヘリの側面に描かれた、それぞれの部隊を表すエンブレム。輸送ヘリはグリフィンの共有物であり、通常はこのようなエンブレムが描かれることは無い。それはつまり、彼女たちはそれぞれ専用機を有するエリート部隊であることを意味する。

 

 

「対象を視認しました。 事前情報通り、低速ですがS09地区へ進行中」

 

『この距離でこのでかさか・・・まさに化け物だな』

 

『その通り、そしてそんなデカブツの相手は俺たちの仕事だ』

 

 

 通信に割り込む形で陽気ながらも頼もしい声が聞こえ、直後にすぐ近くを高速で通り過ぎる。正規軍の攻撃ヘリ部隊と、それに追従する輸送ヘリだ。民間軍事会社のグリフィンとはけた違いの性能を誇るその一群は巨大な的へと先制攻撃を加えるべく一気に詰め寄り・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如として空中で爆散した。

 

 

『ぬわーーーーーー!!!』

 

「って出オチ過ぎるでしょ!?」

 

『おいおい、いつから軍は面白集団になっちまったんだ?』

 

『それよりも! なんでアイツの主砲が動いてんのよ!?』

 

 

 突然の爆破・・・その原因は誰の目にも明らかだった。列車砲『カライナ』の主砲が動いたかと思うと()()()()()()()()()()()()を発射、それが空中で炸裂し、軍のヘリ部隊を一掃してしまったのだ。なぜか被害の割に気の抜けた悲鳴と、まるでコメディのように吹き飛んでいく屈強な男たちが見えるが、それが訓練の賜物であるかどうかはM4たちの知らぬところだ。

 一先ず無事そうな軍人たちの心配を切り捨て、目の前に突如として現れた驚異に意識を集中させる。

 

 

「・・・・AK-12、AN-94、今のは」

 

「十中八九、『対空炸裂弾』でしょうね。 と言っても軍にいたころに話を聞いただけで、実物は初めてよ」

 

「決して高くないアルゴノーツ・シリーズの対空能力を補う目的で開発された、主砲専用の対空弾ですね」

 

 

 使い道は対空戦闘に限られるけど、と付け加えたAK-12だが、その威力は見ての通りだった。流石に音速で飛び回る航空機には分が悪いだろうが、ヘリ程度であれば容易に捉えることができる。

 その主砲がこちらに向くと同時に、M4含め各隊の隊長は一斉に指示を出す。

 

 

「操縦士さん、急降下!」

 

『地面スレスレまで降りてください!』

 

『高度五メートルでハッチ開いて・・・皆、行けるわね?』

 

 

 吹き荒れる爆風、目を潰すほどの閃光、それらを掻い潜り、M4たちは過去最大級の危機に挑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レーダーに感? 誰だこの空域を飛んでいる奴は!?」

 

「IFFに反応なし・・・・それどころかどの信号にも一致しないぞ!」

 

「とにかく、現地の部隊に通達! 目的を見失うなと伝えろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・え?」

 

「ど、どうしたのフォートレスちゃん?」

 

「い、いえ・・・・」

(今の感じ・・・・どこかで・・・・・・)

 

 

 

 

続く




あー、うん、やりすぎたZE☆
なんとなくでカライナに対空能力を持たせ、なんとなくで正規軍の皆様には犠牲になってもらいました笑
これでもロケ〇ト団のように飛んでいくのは喫茶 鉄血クオリティ。


では今回の補足説明。


・正規軍の偵察ドローン
精度など、あらゆる面で最高性能を誇る偵察用ドローン。とはいえ偵察用なので、攻撃手段は一切ない。

・グリフィンの輸送ヘリ
ゲームでおなじみのあれ。
挿絵とか展開部隊ごとに飛ぶ様子から、大体一機につき一部隊までと想定。

・軍の攻撃ヘリ
特に元ネタとかないけど、イメージ的にはハイ〇ドの皮を被ったアパ〇チ。
カ〇コン製並みに墜ちる。

・軍の輸送ヘリ
大体十人くらい乗れるかなぁ、くらいにしか考えてない。
わかりやすい『的』。

・対空炸裂弾
ちゃうねん・・・ふと頭にストーン〇ンジがよぎったねん・・・・。
そこまで射程もなく、弾速も遅め。地上には使えない。
元々が対地攻撃用の砲なので、とりあえずで積んでいたようなもの。




それと最後の部分は、これを投稿する段階で更新を頂いている作品の方にちょっとだけ意識を向けた一場面です。
それぞれ『無名の狩人』様と『白黒モンブラン』様の作品になっております。
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