喫茶鉄血   作:いろいろ

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この作品は季節感や月日の流れこそありますが、いわゆるサ◯エさん方式となっています。
なので過去編も、明確に何年前や何ヶ月前ということはありません。
こまけーことはいいんだよ!

というわけで今回はアンケート結果から、この二人のお話です!
今回めっちゃ長いのでごめんなさい!


第五十話特別編:二人の始まり

「そのケーキ美味しそうね、一口くれる?」

 

「ん? いいぞ・・・はい、あーん。」

 

「あーん・・・・うん、美味しい。」

 

 

 

 

「相変わらず甘々だな、あの二人。」

 

「ほんと、眩しいくらいね。」

 

 

とある晴れた日の昼下がり、テーブルを囲んで座っているヘリアンとペルシカ。

二人の視線の先には、これでもかというくらいに甘ったるい空気を振りまく一組のカップル・・・AR-15とハンターだ。

もうこの街では知らぬ者などいない二人であり、まだ二人とも凛とした美人であるため人気も高い。そんな二人がケーキを食べさせあう光景に、男女問わず惹かれる者も多い。

 

 

「あ〜いいな〜、私もあーんってしてもらいたい。」

 

「ハンターさんって、なんか王子様って感じなのよね。」

 

「AR-15さんはお姉様ってイメージよね。」

 

 

こうやって盛り上がる観衆もいるが、そんなことなど御構い無しに二人だけの空間に浸るAR-15とハンター。

それを微笑ましく眺めていたヘリアンだが、ふと思い出したかのようにペルシカに尋ねる。

 

 

「・・・なぁペルシカ、あの二人はいつから付き合っているんだ?」

 

「え? あぁそれは・・・・・あれ? いつからだっけ?」

 

「知らないのか? AR-15ならお前に相談くらいはしそうだが。」

 

「いや、そんなことは一度もなかったわ・・・本当にいつから?」

 

「それは私が答えよう。」

 

「「うわっ!?」」

 

 

突然降りかかる声と、同じく突然姿をあらわす人物に驚き椅子から転げ落ちそうになる二人。

光学迷彩を解除して現れたのは、神出鬼没で有名なアルケミストである。店内をよく見れば隅の方の席で呆れ顔のドリーマーが座っているので、もしかしたら初めからいたのかもしれない。

 

 

「お客様を驚かせないでくださいよ、アルケミスト。」

 

「すまんすまん、ちょっと面白そうな話が聞こえてきたもんでね。」

 

 

そう言うと椅子を持ってきて座り、頼まれてもいないのに語り始めた。

 

 

「・・・そう、あれはまだ私たちが鉄血工造にいた頃だ。」

 

「普通に語り始めたわよこいつ。」

 

「一応聞いてやれ。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

あくまで私がハンターから聞いた話だ。より詳しいことは本人に聞くのが良いだろう。

さて、あの二人が始めて出会ったのは、我々が鉄血工造を占拠してから数日経った頃だ。知っての通り占拠したと言っても各地の支社や工場はその日のうちに制圧されていて、我々はメインの工場がある本社に籠城していたわけだ。

 

当時はその本社から半径数キロ圏に境界線が引かれていたな。よくうちの部隊と鉄血のパトロールが揉めていたようだが。

 

その通り。

ただ境界線さえ超えなければこちらから仕掛けることもないし、せいぜいが境界線を挟んでの口喧嘩ぐらいなものだったよ。

・・・だが、ある部隊だけはしつこく境界線ギリギリに居座り続けていた。

 

AR小隊、それと404小隊ね。

・・・もっとも、404は記録自体がないのだけれど。

 

AR小隊は名前くらいは知っていたさ、なにせグリフィンのエリート人形部隊だ。

こいつらが動くと並みの部隊では太刀打ちできん。 よって私はハンターの部隊を配備することにした。

 

 

 

『・・・貴様らがAR小隊だな?』

 

『・・・ハイエンドモデル・・・・・ハンターですね。』

 

『で、その狩人様がなんの用だ?』

 

『簡潔に言えば監視だ。 余計な真似をしないかどうかのな。』

 

 

 

本人の報告と通信ログで確認した内容だ。

 

・・まぁそうなるわよね。

 

だがこちらもそれで引くわけにはいかなかった。

 

あぁ、面倒なことにな・・・だが二人にとってはそれで良かったのだろう。

その後さらに数日間、互いに補給に戻ることはあれどほぼ四六時中見張りあっていたんだが・・・・・。

 

あぁ、あの事件か・・・。

 

そう、人類人権団体どもの工作だ。おかげで危うく戦争一歩手前までいったからな。

 

あれはびっくりしたよねぇ・・・404出しといて良かったよ。

 

その隊長が、今やアレだからな・・・・・。

 

アレとか言わない。

 

 

 

 

『・・・ケホッ・・・なんだ今のは?』

 

『榴弾だけど・・・どこから?』

 

『もしかして、ハンターのヤツじゃないかな?』

 

『・・・噂をすれば、ですね。』

 

『・・・随分と派手に侵入してきたものだな。』

 

『はっ、先に仕掛けたのはそっちでしょ。』

 

『なるほど、()()()()()になるのか・・・ならここで潰す!』

 

 

 

・・・今思ったんだが、なんでお前たちは増援を送らなかったんだ?

 

AR小隊の実力は確かよ・・・・・それに、増援を送れば確実に侵略行為になると思ってね。

 

結果としてそれで良かったが、流石に肝が冷えたよ。

 

ふむ、まぁいい。で、銃撃戦の末に互いに負傷。だが引くに引けずに睨みあっていたと。

 

残弾わずかで満身創痍、双方中破までで済んではいたけれど・・・そんなタイミングで仕掛けてきたのよね、あいつら。

 

 

 

『っ!? なんだ!?』

 

『た、隊長! 9時の方向より敵接近、人形ではありません!』

 

『人間だと!? まさか人権団体の連中か!』

 

『グリフィン側にも攻撃しています、間違いありません!』

 

 

『きゃあ! ね、姉さん! みんな! 大丈夫!?』

 

『な、なんとかな! SOP、榴弾で足を止めろ!』

 

『わかった! ・・・あっ! AR-15、こっち!』

 

『っ! どこ、どこなの!? 何も見えないの!』

 

『しまった! 目を・・・ダメだAR-15! 立つな!』

 

 

『ちっ・・・あのバカ!』

 

 

 

いやぁ、戦闘記録を見たときは驚いたよ。あんな戦力が一体どこに隠れてたのか・・・それに、まさかハンターが助けに行くとはね。

 

 

 

 

ドォーッン

『があっ!?』

 

『きゃあ! な、何!? 誰!?』

 

『ぐっ・・・間に合った、か・・・』

 

『その声・・・離して!』

 

『落ち着け! まずはここから・・・ちっ、こっちに来るか!?』

 

 

 

でも妙だったのよね・・・M4も他のみんなも敵を倒したのはAR-15って言うのに、当の本人がそれを否定してたから。

 

ん? あぁそうか、アイツは目をやられてたから映像が見れなかったのか。 まぁAR-15が仕留めたのは事実だが、より正確に言えば「引き金を引いた」のがAR-15だ。

 

 

 

『・・・確か、AR-15だったか?』

 

『何?』

 

『セミオートで撃て、私が狙う。』

 

『えっ?』

 

『他に方法がない。 私もさっきの爆発で足がうまく動かん、このままでは互いに死ぬだけだ。』

 

『・・・・・分かったわ。』

 

『よし、ならもう少しこっちによれ。 密着させた方が狙いやすい・・・頭は下げてろ、私の合図で引き金を引け。』

 

『注文多いわね・・・外させないでよ。』

 

『やってやるさ。 ・・・・・今だ、撃てっ!』

 

 

 

へぇ、そんなことが。そりゃ話したがらないわよね、あの娘プライド高かったし。

 

私も、まさかハンターが誰かと協力するとは思ってもみなかったよ。

 

ん?処刑人と組むことがあるだろ?

 

アレもまぁ突撃脳な処刑人をコントロールしてるだけだからな・・・誰かと息を合わせてっていうのは、多分初めてだったんじゃないか?

 

 

 

『・・・よし、今ので最後だったようだ。』

 

『・・・・・で、いつまで引っ付いてるのよ。』

 

『む? それもそうだがまずは・・・よいしょ。』

 

『わわっ!? ちょっと!』

 

『目が見えないんじゃまともに歩けんだろ? 運んでやる、さっきの礼だ。』

 

『余計なお世話よ! 降ろせ!!』

 

『おーいAR-15、無事・・・か・・・?』

 

『わ、わぁ・・・』

 

『お姫様抱っこなんて初めて見たよ。』

 

『見るな! 見るなぁ!!!』

 

 

 

いや、どこのラブコメよ・・・

 

抱える側が足引きずってて、抱えられる側が失明してなければな。

まぁいい、これが恐らく二人の始まりだ。

 

確かにお姫様抱っこなんて報告できなグェッ!?

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「余計なことは喋らないでくださいねペルシカ?」

 

「イタタタ・・・そんなに強く叩かなくても。」

 

「ちょうどよかった、この後のことはよく知らんのでな・・・お前たちが話せ。」

 

「嫌よ、そんなに言いふらすことじゃないわ。」

 

「ここに有名テーマパークのペアチケットが・・・」

 

「分かった、話そう。」

 

「え!? ハンター!?」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

実はその後互いの連絡先を交換してな。まぁ信頼できる相手だと思えたからなんだが。

 

え?本当に話すの?

 

久しぶりの休暇に、お前と遊びに行きたいんだよ。

 

ハンター・・・・・

 

ハイハイ後でやってネー

 

・・・まぁいい。連絡先を交換したと言っても、それっきり互いに連絡なしだった。当時のことを考えれば、バレたらタダではすまなかっただろう。

 

次に私たちが再会したのは、クーデター事件が終わった後。鉄血工造の再編とか人形の待遇の見直しとか、色々とゴタゴタしてた時期ね。

 

 

 

『あ。』

 

『お。』

 

『・・・久しぶりねハンター、ここで何を?』

 

『いや、日用品を買いに来たんだが・・・どこも歓迎されなくてな。』

 

『それは・・・』

 

『いや、自業自得なのは分かってるさ。 ただどうしたものかと。』

 

『・・・よかったら、うちの司令部に来る? 日用品くらいなら売ってるわよ?』

 

『いいのか? 助かる。』

 

 

 

司令部に鉄血が来たって騒ぎはお前が原因か。

 

なんか、ほっとけなくて。

 

あの後の対応で私の合コンが潰れたんだか?

 

どうせ失敗でしょ?で、一人で帰しても危なそうだったから途中まで付いてったのよ。

 

 

 

『・・・その、あの時はありがと。』

 

『ん? あの時?』

 

『前の、人権団体のとの戦闘があった時よ。』

 

『あぁ・・・いや、こっちこそ助かった。 私一人では、最悪死んでいただろうしな。』

 

『・・・これからどうするの?』

 

『鉄血は抜ける。 その後のことは、まだ考えてない。』

 

『・・・・・。』

 

『今日は助かった。 じゃあまた、どこかで。』

 

 

 

ん?この頃には気になってたのあんた?

 

気になってたっていうか・・・この時はまだよくわかんなくって、ただほっとけないかなって。

 

乙女だねぇ。

 

うるさい!

・・・で、その後すぐね。人権団体の鉄血狩りが始まったのは。

 

鉄血を抜けたハイエンドを殺す、グリフィンが見て見ぬ振りをすれば配下の人形に危害は加えないってやつだな。

あの事件以来、人形に対する見方が変わった者も大勢いる。従うしかなかっただろう。

 

・・・・・そうだな。

 

・・・いや、一応反省はしてるわよ?

 

 

 

『ちっ、しつこい連中だ・・・。』

 

『こっちに逃げたぞ!』

 

『人形のくせにしぶとい奴だ、追え!』

 

『っ! しまった、行き止まりか!』

 

『へへっ、追いかけっこはお終いだzぎゃあ!?』

 

『なんだ!? どこかrぐあっ!?』

 

 

 

追い詰められた時に現れたのは、黒いフード付きのローブを纏った人形だったんだが・・・まぁ武器で丸分かりだったな。

 

アンタ大問題じゃ済まなかったのよ?

 

悪かったわよ、でもほっとけなかったの。

 

開き直らないでよAR-15。

 

 

 

『お前! なんでここに!?』

 

『これで貸し借りはチャラよ、とりあえずこの服に着替えて。』

 

『・・・分かっているのか? バレたらグリフィンも標的になるんだぞ!』

 

『だからって見殺しにはできないの! 服を変えてウィッグでも被れば騙せるわ。』

 

『・・・・・はぁ、まぁいい。 助かる。』

 

『どうも。』

 

 

 

過ぎたこととはいえ、これは後でお説教ですねAR-15?

 

待ってM4、なんでそんなに怒ってるの!?

 

私たちになんの相談もせずに一人で危ない橋を渡って・・・ねぇ。

 

悪かった! 悪かったから穏便に済ませて!

 

ふふっ、それは後のおたのしみですね。

 

・・・そう言えばその日の夜だったな? お前の告白があったのは。

昼間に何があったんだ?

 

うぇ!? そ、それはまぁ・・・いいでしょなんでも!

 

大人しく吐くか一日お説教か、選ばせてあげますよ?

 

あんた微妙に黒くなってないM4!?

分かったわよ! 話せばいいんでしょ話せば!

 

 

 

『・・・じゃあ、夜にはここのホテルに来て。 それまではくれぐれも目立たないように。』

 

『分かってる。』

 

『・・・何か困ったことがあったらすぐに言って。 駆けつけるから。』

 

『あぁ。』

 

『そ、それとこれ! ちょっとだけどお金も渡しとく。』

 

『・・・なんでここまでするんだ? もう貸し借りなしだろ?』

 

『い、いいでしょ別に! じゃ、夜にね!』

 

 

 

 

『・・・・・なんであんなこと言ったんだろ? ほっといても私は困らないはずなのに・・・』

 

『お困りのようだね、お嬢さん?』

 

『・・・占い?』

 

『ふふ、胡散臭そうだろ? だが私の占いは割と当たるんだ・・・今回は特別にタダで見てあげるよ。』

 

『結構よ、私は占いなんて信じな・・・・』

 

『気になる人でもいるのか?』

 

『・・・・・・何?』

 

『ククッ、これはお節介だが・・・今日中には気持ちをはっきりさせとくんだな、でないと・・・・・遠くへ行ってしまうぞ?』

 

『・・・・・・・。』

 

 

 

 

 

 

いやぁあの時のお前は可愛かったな。

 

・・・待って、あれってあなただったのアルケミスト?

 

暇だったのでああして路銀を稼いでいたのだ。 ちなみにそれっぽく言ったが全部でまかせだぞ?

 

・・・連絡がつかなくて心配したんですが?

 

そ、それは悪かったと思ってるぞ代理人。 だが余計な心配はかけたくnイタタタタタタ!!!!

 

 

 

(私の気持ち・・・私はアイツのことをどう思っ・・・ってなんでハンターが出てくるのよ! 別にアイツとはただの知り合いで・・・そりゃ助けてもらったりしたけど・・・でも・・・・・・うぅ・・・・)

 

『・・・AR-15?』

 

『ひゃい!?』

 

『うおっ!? ど、どうした?』

 

『な、なんでもない、わよ!』

 

『そ、そうか・・・・・なぁAR-15。』

 

『・・・なに?』

 

『欧州はもうこんな感じだ、だから・・・・海を渡ろうと思う。』

 

『・・・・え?』

 

『仲間から聞いた話だが、どうやら欧州以外ではそこまで大事にもなっていないらしい。 そこで仕事を探そうと思う。 まぁ荒事がメインになるだろうが・・・手伝ってくれないか?』

 

『な、なんで私なのよ・・・』

 

『なんというか・・・自分でもなぜかはわからんが、お前になら任せられると思ってな。』

 

『そ、そう・・・』

(『遠くに行ってしまうぞ』)

 

『・・・急に頼んでしまって悪かった。 今日はもう寝よう、おやすみ。』

 

『・・・いや、って言ったら?』

 

『ん?』

 

(いやじゃない・・・けど・・・)

『協力しないって言ったら・・・どうするの?』

 

『・・・そうか・・・なら無理強いはしない、他をあたってみるさ。』

 

『・・・・・外には、出て行っちゃうの?』

 

『あぁ。 どのみち、ここには未練などほとんどないからな。』

 

『・・・・・。』

(・・・・・そうか、これが自分の気持ちなんだ・・・。)

 

『・・・・・AR-15?』

 

『・・・いや、行かないで。』

 

『え?』

 

『自分でも、よくわからないの。 でも・・・あなたと別れたくない。』

 

『・・・・・。』

 

 

 

あまぁぁぁぁぁぁぁい!

 

なんだAR-15、随分と可愛いことを言ったんだな?

 

ああああだから言いたくなかったのにいいいいいいい!!!

 

いや、確かにこの時はドキッとした。

 

うぅ・・・恥ずかしすぎて死にそう・・・・・

 

・・・で、この後どうなったんだ?

 

もう聞かないでよ!(泣

 

・・・まぁ結論でいうと、その時ははぐらかしてしまってな。

翌朝、私は逃げるようにホテルを出て行ったよ。

 

・・・あぁ、だからAR-15は元気がなかったのか。

 

私のことなど忘れた方がいい、と思っていたんだがなぁ・・・

 

 

 

翌々日

『・・・・・で、こんなところに呼び出して何の用だ、AR-15?』

 

『・・・出て行く算段はついたの?』

 

『・・・あぁ、一応な。』

 

『一人で?』

 

『あぁ。』

 

『そう・・・・・なら。』ギュッ

 

『お、おい!?』

 

『・・・私も連れてって。 一緒にいさせて!』

 

『お、お前・・・』

 

『私は本気よ! 今はっきりわかった、私はあなたが好き! だからお願い、私も連れて行って!』

 

『だ、ダメだ! 言っただろ、私は荒事に首を突っ込む。 お前を巻き込むわけには・・・』

 

『それでもいい! だから・・・』

 

『お前が傷つくのが嫌なんだ!』

 

『っ!? ・・・・・え?』

 

『あ、いや・・・・・・・・はぁ、もういい。』

 

『ハンター? ・・・んっ!?』

 

『・・・これが私の答えだ。 だから、連れていけない。』

 

 

 

・・・いや、キスまでしてそれは無理でしょ?

 

う、うるさい。 私だってこんなの初めてだったんだから仕方ないだろ!

 

ニヤニヤニヤニヤ

 

・・・・あぁもう!

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「はぁ・・・話すんじゃなかった・・・・・。」

 

「まぁそう言うなって・・・ほら、約束のペアチケットだ。」

 

「しかしまぁ、ハンターもAR-15も乙女だったんだなぁ。」

 

「えぇ・・・まさかあの事件の時にそんなドラマがあったなんて・・・。」

 

「何も言わずに抱き寄せてキス・・・ほら、想像した女客どもが悶絶してるぞ?」

 

「もう忘れてくれ・・・・・。」

 

 

その後二人はめでたく恋人同士になった・・・のだが当然ながら当時の情勢的に公にできるものでもなく、ハンターの渡米計画の協力という形で会いに行っていたのだという。

ちなみにAR-15はかなり入念に足取りを消したつもりだったが、同じAR小隊の面々にはバレバレだったようだ。

そして喫茶 鉄血が開業すると会合場所をそこに移し、代理人とアルケミスト経由でハイエンド全員に知れ渡ることとなる。

 

 

 

 

「当分はお前のいじりネタだなハンター。 今度の飲み会が楽しみだよ。」

 

「・・・・・はぁ。」

 

「・・・夜景の綺麗なスウィートを予約してやるから。」ボソボソ

 

「・・・約束だぞ?」ボソボソ

 

 

end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追記(endとか書いときながらまだ終わらねぇよ!)

 

 

 

渡米当日

 

ハ「・・・じゃあ、行ってくる。」

代「えぇ、気をつけて。」

処「達者でな。」

ハ「あぁ・・・さて、そろそろ・・・」

 

ア「ちょっと待ったぁああああ!!!」

AR-「ひぁあああああ!!!!」

キキィイイイイイイ!!!

 

ハ「え、AR-15?」

ア「ほれ、間に合ったぞ。」

AR-「あ、ありがと・・・・・もう行くのね、ハンター。」

ハ「・・・あぁ。」

AR-「・・・たまには、帰ってきてね。」

ハ「分かってる。」

AR-「落ち着いたら、そっちに遊びに行くから。」

ハ「あぁ、待ってるよ。」

 

AR-「・・・愛してる。」

ハ「私も、愛してるよ。」

 

 

 

 

true end




七千文字超えってなんだよ!(セルフツッコミ)

悩んだ末に回想と語りメインで進めるという手法を取りました、わかりづらかったらごめんね!
あ、これを読む前にとびきり苦いコーヒーを用意しましょう(今更)


てなわけでキャラ紹介!

ハンター
おっぱいのついたイケメン。
プライドはそこそこ高いが結果を優先するくらいには抑えられる。
恋愛に関してはからっきしなので見て見ぬ振りをした・・・つもりだったがAR-15に感化されて一歩踏み込むことに。
AR-15の笑顔が一番の幸せ。

AR-15
メインヒロイン。
胸はないがそのことについてはあまり悩んでいない。
ほんとはもっと悩む描写を入れたかったのだがどうがんばっても一万文字を超えるのでカット、枕に顔を埋めて転げ回るところを想像してほしい・・・可愛くね?
ハンターの笑顔が一番の幸せ。

アルケミスト
当時からすでに神出鬼没だった模様。
ただの冷やかしというか愉快犯のつもりが本当に進んだ関係になってしまったことに内心びっくりした。
ペア券をあげたりスィートを予約したりするが素直におめでとうと言えないのが微妙な悩み。

AR小隊
当時はROがまだいないし、M4の指揮もまだまだ。
妙にツンツンしていたAR-15と、それにおどおどしていたM4のせいで微妙な雰囲気だったが、この件がきっかけで少しだけマシになった。
M16、このころはまだ禁酒できた模様。

代理人
当時の鉄血を指揮していた人形、よって騒動終了後はよく狙われた。
今回はそれ以外に書くことがほとんどない。

処刑人
ちょい役で登場したが、ハンターの一番の親友。
AR-15と付き合い始めたと知った時に誰よりも早く祝いの手紙を送るほどで、その関係でAR-15とも仲がいい。

店の女性客
イケメンに抱かれることを夢見る人々。
そこに異性や同性は関係なく、ハンターとAR-15の姿は眩しすぎるようだ。
腐女子ではない。

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