喫茶鉄血   作:いろいろ

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デストロイヤー(in ガルム)が可愛いと思うのは私だけでしょうか?


今回は4本立て!
・怪我の功名?
・レッツ ウェディング!
・最高の一日を、あなたとともに
・ご挨拶
です!


番外編12

番外12-1:怪我の功名?

 

 

ホラー映画上映会後、すでに電気も消えた部屋で固まるように眠る六人の人形。

・・・いや、正確には眠っているのは G11一人で、あとは全員起きていた。なんとか眠ろうとしているのか毛布を頭から被り目を瞑っている。だが、窓の軋む音や誰かが動いた拍子に立てる音がするたびに、ビクリと体を震わせる。

 

 

「・・・RO、起きてるか?」

 

「お、起きてるわよM16。」

 

「その・・・もうちょっとだけこっちに来てくれるか?」

 

「・・・・・わかった。」

 

 

ヒソヒソと話してモゾモゾ動く二人。正直ホラーを舐めていた二人は、今更ながらものすごく後悔していた。

これがパニックホラーとかモンスターホラーとかならまだ良かったのかもしれない。だが今回観た映画は完全に別物である。お陰で積み上げられた机の影とか戸棚のガラスとか、はたまた扉の下の隙間とか普段なら全く気にもしない場所が気になってしょうがない。

周りを見れば9は416とくっつくようにして震えており、45は熟睡する11にしがみついている。というか11スゲーな。

ちなみにM4はちゃっかり代理人と同じ部屋で寝ている。

 

 

「・・・うぅ、なんであんなの観ようって言い出したのよぉ。」

 

「いや、その・・・マジですまん。」

 

 

チラッと時計を見ると、時刻はちょうど二時を回ったところ。見るんじゃなかったと再び後悔する。興味本位で集めたジャパニーズホラーの知識が、完全に裏目に出てしまった。

 

 

「ひっ!? M16! 窓に! 窓に!!」

 

「お、落ち着けRO、ただの煙だ・・・・・煙?」

 

 

ガバッと起き上がって窓の外を見る。見ればここからすぐの民家の一階から火の手が上がっている。住人も周りも気がついていないのか、なんの反応もない。だが放っておけば間違いなく大惨事だ。

 

 

「おい、起きろ! 火事だ!」

 

「えっ!? 火事!?」

 

「どこ?」

 

「あの民家ね、行くわよ!」

 

「こんなこと思っちゃいけないけど火事ありがとぉ!」

 

「Zzzz・・・」

 

 

その後、駆けつけた彼女らによって住人に被害が及ぶ前に救出、消防も間に合って大事には至らなかった。

あの場にすぐ駆けつけられた理由を聞かれた際、彼女らはとてもいい笑顔で

 

「人を助けるのに理由なんていらないさ!」

 

と答えたという。

 

 

end

 

 

 

番外12-2:レッツ ウェディング

 

 

「・・・おはようFAL、気分はどうだい?」

 

「ペルシカ・・・えぇ、だいぶマシよ。」

 

 

ここは16lab。

シスコン会による過度なストレスからメンタルがやられてしまったFALはここに運び込まれ、処置を終えてようやく目が覚めたところだ。

 

 

「あーその、いつも面倒かけるわね、うちの45とM16が。」

 

「いえ、ペルシカが悪いわけじゃないわ・・・多分。」

 

 

とはいえ流石に疲れきった感じが隠せないFAL。戻ればまたあの連中のストッパー生活が待っていると考えると、なかなかに憂鬱だった。

そんなFALの目の前に、一冊のパンフレットが置かれる。ウェディングドレス姿の女性が写ったそれは、結婚情報誌のようだ。

 

 

「うちに案内が来てたのよ、次号の表紙を飾るモデルが欲しいって。気分転換にどう?」

 

「・・・私がモデルに?」

 

「そう。 お給料も出るし、撮影期間中は休暇みたいなものよ。 いくらかお小遣いも出してあげるから行かない?」

 

 

そこまで言われたら行かないわけにもいかないし、まぁ確かに気分転換とかにはなるだろうとFALら二つ返事で了承した。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

「はいもう一枚いくよ・・・はいOK! お疲れ様!」

 

「ふぅ、ありがとう・・・にしても意外と重いのね、ウエディングドレスって。」

 

「基本的にオーダーメイドの方が多いですから重さに関しましてはまちまちです。 まぁ幸せの重さ、としておきましょう。」

 

「ふふっ、それもそうね。 もうこれでおしまい?」

 

「はい。 あとよろしければ、そちらのドレスは差し上げます。 FALさん用にオーダーしたものなので。」

 

「え? いいの? じゃあ貰っておくわ。」

 

 

二日間に及ぶ撮影が終わり、地元の美味しいものとウエディングドレスを堪能したFALの心は、この上なく晴れ上がっていた。正直ペルシカから回ってきた話という時点で怪しいと思っていたが、あとで謝っておこうと思う。

 

 

ppppppp

「あら? 誰かしら・・・・・ヘリアン?」

 

『お、その様子だと撮影は終わったようだな。』

 

「・・・なんであなたが知ってるのよ。」

 

『ん? 私が紹介してやったんだから知らないはずがないだろ。 ・・・それよりFALよ、いいことを教えてやる。』

 

「・・・・・何よ。」

 

『結婚するわけでもないのにウエディングドレスを着ると、婚期が伸びるらしいぞ。 ではな。』ブツッ

 

「な!? ちょっ・・・あんの売れ残りがぁあああああ!!!!」

 

 

後日、送られてきた冊子の表紙を飾るFALは最高に輝いた笑顔だったが、当の本人は涙を流しながら受け取ったという。

 

 

end

 

 

 

番外12-3:最高の一日を、あなたとともに

 

 

「あら、意外と空いてるわね。」

 

「まぁ平日だしな。 ・・・さて、どこに行くか。」

 

「こういうところって来たことないのよね。 じゃあまずアレに乗りましょうか。」

 

 

とある平日の朝、AR-15とハンターがやってきたのは日本にある地球儀がよく目立つテーマパーク。

アルケミストにペアチケットを渡され、さらにお節介で飛行機代や前日と当日分のホテルまでとってもらった二人は、朝一番から遊びに来ていた。

とはいえこういう所に一度も来たことのない二人は入場早々に立ち止まるも、とりあえず一番目立つジェットコースターに乗ることに。

 

「け、結構高いのね・・・。」

 

「乗ってから怖気付いたか? こういうのは万歳するといいらしいぞ。」

 

「そ、そうなの? じゃあそうするってきゃぁあああああ!!!!」

 

「ははははっ! わーーーーーー!!!」

 

 

急降下の瞬間、嵌められたと感ずくもあえなく絶叫するAR-15と、そんな彼女の姿が可愛いのか笑いながら叫ぶハンター。

降りた時には恐怖と面白おかしさで涙目だった二人だが、それで吹っ切れたのか次々とアトラクションを回り始めた。

カチューシャをつけたり写真を撮ったりショーを見たり・・・とにかく羽目を外して遊びまくり、夜のパレードも見終えた二人は楽しさと疲れでヘトヘトになりながらゲートを出た。

 

 

「はぁ、楽しかった。 たまにはこういうところもいいかもな。」

 

「えぇ・・・でも、出来ればハンターと二人っきりがいいかな。」

 

「ふふっ、そうだな・・・じゃあこれからは二人の時間だ。」

 

「うん。」

 

 

互いに笑い合い、手を繋いで帰る二人。

なお、今日一日送られ続けたツーショット写真を、M16は砂糖を吐きながら見る羽目になったとさ。

 

 

end

 

 

 

番外12-4:ご挨拶

 

 

「・・・へぇ、この45がねぇ。」

 

「45姉も苦労したんだね・・・。」

 

「 」チーン

 

 

ちょっと日がくれてきた頃の喫茶 鉄血。UMP40による暴露大会(第二部)を終えて、45は完全に沈んでしまった。真っ白に燃え尽きた45を慰める9をよそに、416はこの突然現れた9の姉に意識を向ける。

 

 

(まさかもう一人姉がいたとはね・・・あれ? ということは義姉さんということかしら。)

 

「ん? どしたのHK416さん。」

 

「416でいいわよ。」

 

 

見た感じコイツもシスコンっぽいが、おそらく45よりはマシだろう。というより直接の面識がない分、9に対してはそこまで過剰に迫って来ないようだ。

まぁテンションとか波長とかが合うのか、出会ってすぐに意気投合したが。

 

 

「ねぇねぇ9。」

 

「どしたの40?」

 

「いやぁ気のせいだったらごめんだけど・・・二人はその・・・・・付き合ってるの?」

 

「へぁ!?」

 

(いや、『へぁ!?』って・・・・。)

 

 

可愛い反応するなぁとか思いつつ、意外と勘が鋭い40にますます興味が湧く416。実際のところは妙に距離感が近かったり入ってきた時に手を繋いでいたことから推測しただけなのだが。

 

 

「えぇ、9は私の恋人よ。」

 

「よ、416・・・。」

 

「あはは! お熱いねお二人さん。」

 

 

付き合ってそこそこ経つのだが、未だに恥ずかしがる9の初々しさといったら・・・45が可愛がりたくなるのも分からなくもない。

もう完全に真っ赤になった9は置いといて・・・。

 

 

「そういうことだから、これからもよろしくね義姉さん。」

 

「義姉さん、かぁ。 じゃあ416もあたいの妹だね!」

 

 

何故だろう、先日45にも似たようなことを言われたはずなのに、感じるものが全然違う。ちなみに45の時は変な寒気がした。

 

 

「ところで、式はいつ挙げるの?」

 

「ふぁ!?」

 

「そ、それはその・・・・どうしよう9?」

 

「わ、私に振らないでよ・・・。」

 

「あははは! 二人とも可愛いねぇ。」

 

 

人畜無害そうな見た目をしておいて結構グイグイくる人形だ。手玉に取られているようで若干悔しい416だが、まぁ言い返せない時点で勝負は決まっている。

 

 

「姉に勝つなんて百年早いよ!」

 

「・・・そうね、なら祝辞は義姉さんに読んでもらいましょうか。」

 

「いいよ! あたいと45でいっっっぱい祝ってあげる!」

 

 

ケラケラと笑う40に、これは敵わないなと思う二人。

式を挙げたら、最高の笑顔で見返してやろうと思う416だった。

 

 

end




書いていて砂糖を吐きそうになった回。
電車の中でにやけながら描く姿はさぞかし気持ち悪かろう!(泣)


そんなわけで各話解説

番外12-1
四十八話の後、喫茶 鉄血で雑魚寝していた時の話。
ドアの隙間とか人形とか、なんか怖く見えますよね?
ちなみに後日宿舎に戻った後も、しばらく眠れない日々が続きましたとさ。

番外12-2
四十九話の後日談。
FALのウェディングスキンを使いたいなと思って書いた話で、他作者様のところでも結婚式とか結婚誌とかの話が上がっていたので乗っかる形に。(今更)
ヘリアン氏、渾身の嫌がらせ。

番外12-3
五十話の続き。
ちなみに私は西日本住まいなので東の国よりも西のスタジオの方が好きです。
でもひ◯パーはもっと好きです。

番外12-4
五十一話のすぐ後。
気がつけばG11以外みんな家族になっちゃったね!まぁ11ははたから見ては愉悦に浸る主義なので問題ないけど。
9可愛い。
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